第4回全国招待大学対校男女混合駅伝競走大会
於:長居公園 特設コース
(2024年2月18日)

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 今年で4回目の開催となった今大会。男女で交互に襷を繋ぎ、ゴールを目指す。京産大は第1回大会ぶりの8位入賞を目指し、6選手が大阪の地を駆け抜けた。

【執筆 新川姫優】

競技結果
《 総合順位 》
4位 京都産業大学
1時間00分47秒 大会新記録🎉

《 区間記録 》
1区 中村 光稀③ 8'21 区間10位
2区 坂牧 紗衣③ 6'22  区間8位
3区 小嶋 郁依斗③ 13’59 区間賞🥇区間新記録🎗️
4区 今 絵里南① 9'41 区間3位🥉
5区 粟井 駿平③ 5'26 区間3位🥉
6区 政田 愛梨③ 16'58 区間12位

レース展開
 1区を任されたのは、昨年も同じ区間を走った中村光稀。序盤は先頭集団につき、良い位置でレースを進める。しかし、他大学の選手によるスパートに飲まれ、10番目の襷渡しとなった。
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▲1区・中村から2区・坂牧へ襷リレー
 2区は最短区間の2km。男女駅伝には初めての出場となった坂牧紗衣が走った。「最初から突っ込んで、後からペースを落とさないように意識した」と話す坂牧は順位を2つ押し上げた。
 第2中継地点で、トップとの差は約20秒。3区の小嶋郁依斗は「先頭は見えていたので、行けるなと思った」と、序盤から果敢に攻め一気に7人を抜き去ると、先頭を走っていた日体大との一騎打ち。相手選手のスパートに一時は引き離されるも、持ち前の根性で喰らいつき、ほぼ同時に襷リレー。小嶋は区間新記録を樹立し、区間賞を獲得した。
 レースの鍵を握る4区は、京産大からは唯一1年次での出場となった今絵里南。一貫して自分のペースでレースを進める。そして残り200mとなった時、驚異のラストスパートを見せ、トップで5区の粟井駿平へ襷をつないだ。
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▲3区・粟井から4区・今へ襷リレー
 中距離選手も多くエントリーしている5区には、ラストスパートが自慢の粟井が任された。序盤から、日体大との激しいデッドヒート。わずかに及ばず、2番目に襷リレーとなったが、区間3位という好成績を残した。
 女子のエース選手が据えられる6区は、政田愛梨が走った。今大会、京産大の女子選手では唯一、この男女駅伝に出走経験がある。政田は粘り強い走りを見せ、総合4位でゴールテープを切った。
 2024年となり初めての駅伝で、強さを見せつけた京産大。男女ともに全国駅伝への復活へ期待がかかる長距離ブロックから、ますます目が離せない。

試合後コメント
1区・中村 光稀(法3・和歌山北高)
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◯レースを振り返って
───今回に関してはしっかり考えて走ろうということで、中盤まで良い位置で進めたのですが、結局溜めていたのにも関わらず、足が動かなくなったので、悔しい結果になりました。目標としていた位置取りというのは出来ていましたが、中々思ったように行かないレースだったなという印象です。

◯スタート位置が後ろだったが
───僕はスタートの反応が遅いタイプなので、スタートした時は両方から埋まってしまう形で焦りました。

◯前の選手を抜かす際は
───今回みたいな短いレースは、特に集団になっていたので、中々最初は抜かすのが難しくて、大外から回っていくという形だったので、そこで労力を使ってしまったのは反省点です。

◯昨年の走りから活かせたことや反省点は
───時間帯も同じで、レース当日の流れは同じで落ち着いて取り組めたので、レースに向けての備えは活きてきたのかなと思います。

◯ラストスパートどう振り返るか
───ラストスパートはかけようと思って溜めていたのですが、本当に動かなかったのが悔しかったです。特に少し前までハーフマラソンを走っていた中で、スピード系に仕上げていくということで頑張っていたのですが、自分自身もっと工夫出来たのではないかと思っています。

◯今大会に向けてどのような準備をしてきたか
───ついこの間まで21kmのハーフマラソンから3kmということで、前々から区間の方は予定していたので、スピードに特化した練習をしてきました。

◯天候や気温のコンディションは
───昨年より本当に恵まれていて、昨年は風も吹いていて寒くて雨上がりで滑ったんですが、今回は無風で晴れた状態で走りやすいコンディションでした。僕はタイム上がったという見た目ではありますが、昨年と比べたらコンディションに対するタイムは下がったかなと思います。

◯チーム全体として4位だったが
───他の区間の人たちは小嶋が区間1位だったり、今が区間3位だったり、僕以外合わせてきてくれたのが有難い気持ちもありますが、悔しいという気持ちもあります。僕は今回の気候に対するタイムは悪くなりましたが、他の人たちは小嶋が良い調子で昨年よりも質を高めてくれましたし、粟井は故障明けにも関わらずしっかりやってくれましたし、特に女子が大きかったのではないかと思っていて、女子は昨年故障上がりで無理矢理走ってくれていたので、だいぶ負担だったと思うのですが、今回はしっかり準備して来てくれたのがタイムとして大きかったのではないかなと思います。

◯関東の選手と走った感じたことは
───特に後半に切り替わった時に前にいたのは関東勢で、離されて悔しかったです。

◯全日本ハーフに向けて
───体調の方は戻って来て、悪いながらも結果も上がって来ていると思うので、とりあえず練習を積み直して、3月に関東勢を1人でも多く抜かせるように頑張っていきたいと思います。

2区・坂牧 紗衣(法3・光ヶ丘女子高)
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◯レースを振り返って
───前が見えるいい位置でもらえたので、すごく気持ちよく走れたかなと思います。

◯目標にしていたことは
───個人的には、とりあえず順位を下げないことが目標だったので、下がらなかったので良かったです。

◯スピードも重要になる2区(2km)
───自分はあまり短い距離が得意ではないんですけど、最初から突っ込んで、後からペースが落ちないように意識して走っていました。

◯暑い中でのレースとなったが
───最近寒かったのでちょっと暑いのが慣れていなくてしんどかったかなと思います。

◯春から4年次。ラストイヤーに向けて
───今までなかなか結果が残せていないので、チームみんなで全日本女子駅伝に出たいと思っています。

3区・小嶋 郁依斗(現3・滋賀学園高)
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◯レースを振り返って
───正直、区間賞や区間新記録を狙っていけると思っていなくて予想外ですが、嬉しいです。僕の課題はラストで突き放されてしまう所でしたが、今回は初めてラストで勝ち切る事ができたので良いレースだったと思います。

◯9位で襷を受け取ったが
───1、2区が良い順位で持ってきてくれて、先頭も見えていたので、先頭に行けるなと思って最初から追いかけようという気持ちで入りました。

◯ラストスパートどう振り返るか
───1回離されかけた所でもう一回スイッチを入れるという事がいつもは出来ていなかったので、これからの経験にもなるラストスパートだったと思います。

◯今大会に向けてどのような準備をしてきたか
───今大会は短い距離でスピードを出さないといけないので、スピードの出力を上げる練習はしてきました。

◯天候や気温のコンディションは
───少しムシッとしていましたが、2月の暑さなのでそこまで嫌な感じはしませんでした。

◯チーム全体として4位だったが
───去年が12位に沈んで、今年はリベンジという事で5位以内を目指して、それも達成出来て優勝というところも見えていたので、女子も男子も自信になったのではないかと思います。

◯男女で駅伝チームを組むことに対しては
───新鮮な気持ちで、このような機会は年に一度しかないので、自分はワクワクしながら臨みました。

◯関東の選手と走った感じたことは
───昨年くらいから関東の人達と走ることに手応えを感じているので、これを続けて、全日本とかでも区間賞を取れるように頑張りたいです。

◯直近の大会では優勝や区間賞も多く結果を出せているが
───区間賞とかを取れているのは良いことですが、そこに慢心せずに後一年もっと貪欲に記録を求めていきたいと思います。ようやく京産大がいるべき場所に戻ってこれて、強さも戻ってきたと感じてはいますが、まだこれからチームとして大きな結果を求めて、これで満足せずに上のステージで勝負できるチームになりたいです。

◯全日本ハーフに向けて
───低い目標でいくとだめなので、8位入賞、3位入賞を目指して貪欲に行きたいと思います。

4区・今 絵里南(現1・青森山田高)
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◯今日のコンディションは
───今日のコンディションは、「足軽いな」というくらいです。試合に向けて調整してきたので。いつも通りの試合の朝やレース前という感じです。

◯スパートをかけたときの心境は
───ラスト150mくらいに同期がいて、そこから切り替えたら思ったよりいけたなって感じです。絶対抜くってことは考えてなくて、次の人のために差を開かせないように、最低限差を縮めようとしてしようと思ってがむしゃらに走っていたら、あっという間に追いついちゃったという感じです。

◯襷をもらう場面でミスがあったが
───そのときは小嶋さんのフォローがすごくて、自分の走りには全然支障をきたさなかったです。

◯何か声掛けはあったか
───「がんばれ!」と声をかけてもらいました。

◯総合成績4位という結果を受けて
───自分は来年もこの大会に出る機会があると思うので、3位以内に入りたいと思います。

◯大会記録を3秒更新したことについて
───昨年に比べて、京産大がすごく強くなったなっていうのが、実感できました。この試合で弾みをつけて、今後の駅伝でもいい結果を出せればいいなと思います。

◯高校時代と大学での違いは
───練習が大きく違うと思います。高校に比べて走る距離が倍くらいに増えているのでケアとか生活習慣にも気を付けるようになりました。

◯今後に向けて
───学年も上がるので、春はトラックで全日本インカレの標準記録を突破できるように頑張ります。秋は駅伝があるので、そこに向けて、体力や走力を上げていきたいと思います。

5区・粟井 駿平(現3・奈良育英高)
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◯4位という結果。心境は
───5位以内を目標としていたので、達成できてよかったです。

◯昨年からは8つ順位を上げたが
───女子が去年よりも実力をつけてくれて、それが順位アップにつながったと思います。

◯2kmという中距離は自信のある距離だと思うが
───距離としては得意なので、それは楽しみにしていました。ただ、アキレス腱を痛めたりして万全な状態ではなかったので、とりあえず走り切って襷をつなげられてよかったというのが正直なところです。

◯襷は先頭でもらったが緊張は
───1位で僅差というのは1番嫌だなと思っていたんですけど、単独走よりは日体大の方が近くにいたので走りやすかったかなと思います。

◯日体大との接戦を保ち襷を6区・政田へつないだ
───1週間前までなかなか走ることが出来ていなかったので、走り切られただけでとりあえず及第点というところがあって、区間順位でも悪くはなかったかなと思います。

◯数少ない関東勢との直接対決だったが意識はしたか
───前も後ろも関東のランナーだったので、走っていて楽しかったです。

◯春から4年次。ラストイヤーに向けて
───大学ラストシーズンなので、予選会と駅伝としっかり結果を残していきたいです。

6区・政田 愛梨(文3・鳥取城北高)
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◯4位という結果。心境は
───自分が襷をもらったときは2位だったので、3位入賞できなかったのは自分の責任かなと思い、悔しい結果になりました。

◯首位・日体大と僅差で襷をもらったが重圧は
───プレッシャーはあったんですけど、日体大の選手が前にいる状態だったので、前についていって走ることを目標にしていたんですけど、置いていかれてしまって悔しい走りになったと思います。

◯スタジアムに入ってからは拓大に迫られながらも4位を死守
───あまり後ろがきているとわからなかったので耐えたという感じはしないんですけど、4位って1番悔しい順位だと思います。

◯最上級生としての初陣
───今年初めての京産大としての駅伝だったので、良い入りになる駅伝にしたかったので、女子は3人のみが走ったんですけど、全体としてはいいスタートを切った感じがします。

◯春から4年次。ラストイヤーに向けて
───ずっと全日本女子駅伝とかは行けていない状態で、伝統を切らしてしまっているという悔しい年が続いているので、今年は全日本駅伝と富士山女子駅伝に出場できるように、最高学年としてみんなを引っ張っていけるように頑張りたいと思います。

【取材・撮影 亀本皐介、新川姫優、川瀬正浩、荒脇知歩】