京都産業大学8-7龍谷大学

龍谷001 600 000 0…7
京産000 040 012 1…8

龍)松岡、寺田―ウラム
産)駒谷、岩橋、柳―南本




 京産大先発駒谷投手、龍谷大先発松岡投手で18時30分プレイボール。
 3回表、京産大はヒットで出したランナーをバッテリーエラーで先取点を奪われる苦しい展開。4回表、フォアボールやエラーなどで満塁にしてしまう。ここで京産大ベンチはエース駒谷を代えて1回生左腕岩橋を投入。しかし龍谷大1番上羽にライト前へ運ばれ2点を失う。続く2番小杉にもフォアボールを与えてしまい満塁で龍谷大クリーンアップを迎える。3番竹内はファーストファールフライに打ち取るも、4番加藤に甘く入った変化球を痛打され右中間を深々と破る走者一掃の2塁打を許してしまう。続く5番古本にもレフトへ運ばれ、この回一挙6点、試合は7-0と完全に龍谷大ペースとなってしまう。京産大打線はキレのある速球を投げ込む龍谷大先発松岡投手に4回までヒット1本と苦しめられる。しかし5回裏、京産大は5本のヒットと相手のエラーが重なり4点を返し3点差とする。2番手の岩橋は5回以降完璧に立ち直り、速球とキレのある変化球で7つの三振を奪い、龍谷大打線を翻弄しスコアボードに0を刻む。8回裏には4番キャプテンの南本のタイムリーで2点差とし、じわじわと龍谷大を追い詰める。9回裏京産大の攻撃は2者があっさりと倒れてしまいついにあと1人となってしまう。しかしここから京産大が本当の粘りを見せる。1番切り込み隊長の佐竹がレフト前へ、続く途中出場の松井(翔)に代わって代打平島もレフト前へしぶとく運び中軸へと望みをつなぐ。3番龍田はフォアボールで2死満塁となり今日タイムリー2本とあたっている4番南本へと打順が回る。ベンチ、スタンドの応援団全員の期待を一身に背負い、頼れる主将が前進守備の右翼手の頭を越す起死回生のタイムリー2ベースヒットを放つ。サヨナラのランナー龍田も1塁から一気に本塁突入を試みるが龍谷大守備陣の見事なカットプレーに阻まれ本塁タッチアウトとなり逆転ならず。しかし、京産大は驚異的な粘りを見せ、一時7点あった点差を7-7の振り出しに戻し試合は延長戦へ突入する。10回表、岩橋から代わった3番手柳は先頭バッターを塁に出してしまう。続く打者は送りバント。しかしボールは捕手南本の目の前に転がり、2-6-3のダブルプレーとなり、この回結果的に3者凡退で終わる。10回裏、龍谷大ベンチも松岡投手から左腕寺田投手へスイッチ。京産大はこの回先頭の5番門林がフォアボールで出塁。そして送りバントと敬遠で1死1塁2塁となり、サヨナラのチャンスを迎える。しかし8番杉山はライトフライに倒れてしまい、続くバッターの本日タイムリーを放っている9番都築に期待がかかる。都築の放った打球はレフトの頭上を越え2塁ランナー門林がサヨナラのホームを踏み、京産大が劇的な勝利を飾った。




コメント

勝村 法彦監督
 7点差になっても逆転できるというムードがあった。選手たちはよくやってくれた。全員で掴んだ勝利だと思う。2番手の岩橋は点を取られた次のイニングからうまく修正してくれた。明日は総力をかけて勝ちたい。

南本 裕文主将(9回裏の同点タイムリーなど今日4打点の活躍)
 絶対打たないといけないという気持ちがあった。ベンチやスタンドの声援が打たせてくれた。いつも投手陣に負担をかけているので今日は打撃陣が頑張れてよかった。明日もこの勢いで勝ちたい。

都築 亮遊撃手(10回裏サヨナラヒット)
 打球が抜けてくれてよかった。ベンチやスタンドのムードが良かったので打てそうな気がした。

駒谷 謙投手(先発するも4回途中降板)
 不本意な投球だったが、チームが勝ててよかった。次からはまた切り替えていきたい。チームの雰囲気もいいので明日も勝ちたい。



 2010年最初の産龍戦は京産大が7点差をひっくり返すという劇的な幕切れとなった。2008年春以来2年ぶりとなる龍谷大からの勝ち点へ向けて9日の試合に期待がかかる。

(記事 岡田 賢)