第46回全日本大学駅伝(伊勢駅伝)が2日、熱田神宮から伊勢神宮までの8区間、計106.8kmで行われ、京都産業大学が関西の大学ではトップの12位でフィニッシュした。

関東勢が圧倒的に強い男子駅伝。京産は関東の大学を3校抜くなど関西の意地を見せた。
1区を任されたのは中西。スタート直後の位置取りに失敗し、下位からのスタートとなってしまうも、徐々に順位を上げ12位で2区へ襷リレー。花のエース区間を任された中井は、「目標タイムを達成できなくて悔しい」と言うものの、並み居る強豪を抑え2つ順位を上げる走りで、3区の元木へ。順位を落とすも1回生ながら安定した走りを見せ11位山梨学院とはタイム差0秒で、4区の上門に襷を渡す。もう1つのエース区間を任された上門は、前との差を広げられるも12位のまま5区の奥村へ。「緊張した」と話す奥村だったが、11位との差を14秒縮める、素晴らしい走りを見せる。6区を任されたのは唯一4回生の木村。今回が最初で最後の駅伝となった木村だったが、初めてとは思えない堂々とした走りを披露。11位との差をさらに詰め、12位で7区の大貫へ。出だしは順調だったものの5kmすぎから失速し、1つ順位を落とし、後ろとは8秒差まで縮められてしまう。さらに11秒後ろには、関西のライバルである立命館大学。この状況で最終8区を任されたのは寺西。関西勢首位争いも熾烈を極める中、立命との差を広げ、さらには1つ順位を上げる活躍を見せた。京産大は前回大会の14位を上回る12位でレースを終えた。

1区 中西健 44:13(区間12位)
2区 中井脩人 39:42(区間9位)
3区 元木駿介 28:45(区間13位)
4区 上門大祐 43:11(区間15位)
5区 奥村杏平 35:27(区間11位)
6区 木村友暉宏 38:01(区間15位)
7区 大貫陽嵩 36:43(区間15位)
8区 寺西雅俊 100:24(区間10位)
京産大フィニッシュタイム 5:26:26(総合12位)

20141103
スタートを切る中西

花のエース区間を任された中井
花のエース区間を任された中井

5区奥村から6区木村へ襷リレー
5区奥村から6区木村へ襷リレー

ゴールテープを切る、アンカー寺西
ゴールテープをきる、アンカー寺西

1区 中西選手
「少しプレッシャーがあり、あまり寝れなかった。リラックスして走れたら、と思っていた。4回生がいないので、これから強くなるチーム。上を目指してやって行きたい。」

2区 中井選手
「去年も同じ区間を走った。去年は緊張して自分の実力を発揮できなかった。今年、自分のリズムでできて、39分36秒という目標タイムを達成できなくて悔しい。襷をもらった時は前の選手を目標としていた。離されてしまったので、チームの順位を上げることを意識していた。山梨学院大と第一工業大が走るときは近くにいた。ただ、少ししたら1人で走ることになった。前にいた、青学や日体大はそこまで勢いがなく、順位を抜けると思ったし、それを頭に入れていた。1年生も自分のリズムで走っていてすごく良かった。今日、関西に負けなく、予選会の悔しさを晴らすことができた。」

3区 元木選手 
「監督から3分で相手を追い越していくように言われていたが、最低限その走りが出来たのでよかった。ただ、まだまだ満足できる走りではない。関東の大学と競る機会があったが最後、離されてしまった。2区の中井さんがいい順位で襷を持ってきてくれたので、その順位を下げることなく4区の上門さんに渡そうと思っていた。(京産大は)目標としていた12位に終わったが、もう少し上を目指していかないといけないチームだと思う。今後は関西駅伝と京都駅伝があるので、優勝を目指したい。」

4区 上門選手
「目標としていた総合12位に、なんとか危なげなく、いけた。去年よりもいい順位、いいムード。単独走破は苦手だったが、平坦で風景も変わらず、淡々と走った。身体も戻ってきている。もちろん目標を達成できてうれしい。関西でトップ。城西、上武、中央学院といった非常に力のあるところに勝てた。崩れる選手もいなく、1.2回生も崩れることはなかった。総合力で勝てた。長い距離、長い区間でも対応できる練習をしてきている。そういう事を言えば京産らしさを出せた。今は上昇ムード。確実に勝って、常勝ムードにしていきたい。自分のコンディションも上がってきたので、いい状態になっている。」

5区 奥村選手 
「中継地点で緊張した。良い位置で選手が来てくれた。来年につながる走りが出来た。総合12位もうれしいが、関西1位が特にうれしい。」

6区 木村選手
「4回生は自分1人だったので、プレッシャーがあった。それでも区間をつなぐ仕事ができた。最初で最後の駅伝を楽しめて走れた。前と後ろの選手を気にせず、自分のペースで走ろうと思っていた。目標の総合12位を達成できてよかった。来年は戦力が残るので、もっと上を目指せると思う。関西駅伝に向けて気を抜かず頑張りたい。」 

7区 大貫選手
「悔いが残っている。後ろから来る集団を気にしているところがあった。体調面は問題なかった。関東の大学との力の差を感じた。これからの課題は、いかに粘れるか。今後の目標としては関西駅伝で区間賞を取りたい。」

8区 寺西選手
「襷をもらうとき14位だと思って、目標が12位だったので、抜かそうと焦らず走った。昨年は緊張したが今年はしっかり走れた。次の関西駅伝と京都駅伝ではNO.1を目指します。」

伊東監督 
「今日はよく走った。関東に3つ勝てたのもよかった。どこかで躓くと思ったが、アンカーの寺西が粘ってくれた。関西に負けなかった。ここから関西駅伝、京都駅伝と続いていくが、関学と立命との争いになると思う。もちろん負けないが。ここで勝って、リベンジをする。ここからは誰がという特定の選手ではなく、全員がカギになると思う。」