5月4日に平成27年度関西六大学野球春季リーグ戦第5節の1回戦・龍谷大戦が行われた。
京産大は初回にいきなり2点を先制されるもすぐさま主将・岩永の適時打で1点を返す。中盤は両校0点が続いたが、動いたのは雨が強くなった7回。2死2塁から9番福山の右中間適時三塁打で同点、すぐさま相手投手の暴投で勝ち越した。8回にはダメ押しの追加点を挙げ、4対2で勝利。先発の津田は初回以降は立ち直り、無失点に抑え続け、今季2勝目を挙げた。


京産大 010 000 210=4
龍谷大 200 000 000=2
(7回裏降雨中断51分)

スターティングメンバー
1 6 原井
2 4 曽我部
3 8 小南
4 5 藤原
5 9 岩永
6 7 末國
7 3 北野
8 DH 川上
9 2 福山
先発投手 津田


【試合展開】
今年も伝統の産龍戦の季節がやってきた。現在首位の大商大が優勝に一番近い。龍大、京産大は共に優勝に向け、負けられない試合となった。
先発の津田は先頭に対し、投ゴロに打ち取るがこれをファンブル。慌てて送球したが指に引っ掛かり、送球がそれてセーフとなった。らしくないプレーだったが続く打者にもヒットを許し、無死1・2塁のピンチとなった。その後1死満塁から5番に右中間二塁打を打たれ、2点を先制された。
2回表、京産大は先頭の4番藤原が会心の当たりの中越三塁打を放ち、チャンスを作る。続く5番岩永が中前適時打を打ち、すぐさま1点を返した。
中盤は両者とも打ちあぐね、なかなか追加点を奪えない。終盤にかけて雨も強くなり、視界が奪われるほどの雨となった。
すると7回、その雨が京産大に味方した。2死2塁と同点のチャンスから、9番福山が右中間に大きな当たりを打った。右翼手は雨のせいか背走がおぼつかず、飛球を捕れない。起死回生の同点打でベンチは今日一番の盛り上がりを見せた。次打者1番原井の所で相手投手が暴投。これも雨で滑ったのか定かではないが、この回一挙逆転に成功した。
その裏1死を取った所で降雨中断。51分後にまだ水たまりは多く残っていたが試合は再開した。再開後、いきなり中前にいい当たりを打たれるが、これをセンターの小南が前進してスライディングキャッチ。ヒットになっていたら嫌な雰囲気になっていたところを救った。
8回には1死満塁から6番末國の犠飛で1点を加点。ダメ押しで龍大を突き放した。
津田は2回以降は調子を上げ、本来の投球に。緩急を自在に操り、さすがといった内容で今季2勝目を挙げた。


【試合後のコメント】
勝村法彦監督「初回の適時打を打たれたのは失投だった。津田はその後、緩急をつけて内容も良かった。雨で中断し、時間もあいたが精神的に強く、根性もあった。流石という投球。試合はやっとうちらしさが出た。1つも負けられない中でみんながまとまった。福山はインコースを上手く使い、緩急も使えていた。(同点適時打は)ライトも打球が見えにくく、雨が味方してくれた。チームには『失敗は構わない。どんどん積極的に行こう』と言っていた。目の前の試合に集中し、先のことは考えず、なんとか相手にプレッシャーを与えたい。」
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岩永主将「初回先制されたが全く焦っていなかった。1点ずつ積み重ねていこうと言っていた。大商大戦以降、練習で多くバットを振ってきた。ようやく京産大らしい野球ができた。尾嶋も明日いつも通りの投球をしてくれたら勝てると思うので打撃陣も盛り上げていきたい。」
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2回、1点差に迫る適時打を放つ岩永
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津田投手「立ち上がりは良くなかった。打たれたのは甘い球。(監督が初回にマウンドへ来たが)『失点したのは切り替えて、次の打者を抑えていこう』と言ってくれたので、その後は福山のミットを信じてコーナーに投げられた。雨で中断中は体を動かして冷めないようにしていた。後半は修正をして、なんとか勝てて良かった。」
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試合に勝利し、笑顔の津田(中央)

福山選手「津田さんは尻上がりに調子を上げた。カーブ、スライダーなどで緩急を使えた。先に追い込んで勝負しようと言っていた。(同点三塁打について)打ったのは外角高めのストレート。球種は考えず、思い切って打った。ライトの位置も浅く、落ちてくれと思っていた。今後も自分たちの形を作り上げて点を取っていきたい。」
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同点適時打を放つ福山
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小南選手「(最近の打撃について)練習だったら悪くないが、公式戦になると体が思うように動かなかった。(待望の一本が出たが)今日の1本が不振脱却に繋がってくれたら…。調子は悪くないがいい当たりが相手の正面に飛び、運が悪かった。5月になり運も変わってくれると思った。(試合再開後のファインプレーについて)準備はできていた。上手く一歩目が切れた。もう1敗もできない。全員で勝利を掴みたい。」
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待望の一本が出た小南

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ダメ押しの犠飛を放った末國(中央)を迎える曽我部(7)

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降雨中断で引き上げるナイン