5月15日、第67回関西地区大学準硬式野球選手権の3位決定戦、対近畿大戦が舞洲ベースボールスタジアムで行われ、京産大は1対5で敗北した。

近畿大 010 010 120 5
京産大 001 000 000 1

 1回戦に勝ったものの、2回戦の相手である龍谷大に1対3で敗北してしまう。今回の3位決定戦に勝つと全国出場が決まり、敗北してしまうと6月に行われる決定戦で全国の出場権を争わなければならなくなる。


 試合開始から、近畿大の選手は京産大の選手に対し挑発的な言葉をかけてくる。このようなことはあまり珍しくはないのだが、今回は少し度が過ぎていた。その言葉は京産大の先発投手、藤本の負担となってしまった。


 2回表の近畿大の攻撃、二死満塁の場面。徐々に調子を崩し始めていた藤本の投球は、打者である近畿大の投手に当たり、押し出しで先取点を奪われる。その投手は治療をうけるも交代。この死球が理由で相手の怒声もさらに大きくなっていく。この回、最後の打者を右飛で抑えるも精神的に辛いイニングとなった。

 どうしてもこの流れを断ち切りたい京産大は3回裏、四球から犠打、内野ゴロで二死三塁とする。塩路の左前打で1点を入れ、次の今竹の打球を遊撃手がエラー、なおもチャンスを広げる。次の今野が右前打を放ち走者はホームへ帰ってくるが、好送球がきてしまいアウトに。もう少しで京産大の流れだったが、そう簡単にはいかなかった。


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 次の近畿大の攻撃から、藤本は前の試合のような好投が出来なくなってしまった。
コースを狙うとプレシャーからか四球、死球を出してしまい相手からの歓声、からかいの声が聞こえてくる。ついには、インコースに投げられなくなってしまった。しかし、仲間が声援で支え、打球を処理していき8回途中まで3失点に抑える。ベンチに戻った藤本を仲間は温かく迎え入れた。その後、無死一二塁で登板した三澤も近畿大打線に2点を取られてしまう。


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 7回裏の京産大の攻撃。相手の投手が二者連続の四球を出し、一死一二塁となる。このチャンスを逃さないよう、選手たちにも気合が入る。そんな中、岡田の打球は遊撃手の方向へ。打球を取ろうとした遊撃手と京産大の走者がぶつかってしまい、守備妨害をとられてしまう。その後の相手の声に苛立ちを隠せない京産大の選手たち、嫌な空気が漂っていた。

 9回裏の攻撃、京産大は死球、内野安打で一死一二塁、次の打者の山浦も死球で満塁とする。ここでなんとしてでも点を入れたい、山谷はそんな願いを背負い、打席に立った。しかし、結果はダブルプレー。最後まで自分たちの流れに持っていくことが出来ず、1対5で近畿大に敗北してしまう。山谷はすぐに立ち上がることは出来なかった。
選手たちにはまた気を切り替えて、次の戦いに向けて頑張って欲しい。

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 主将 山浦選手
「3位決定戦で勝ったら全国なので、熱くなるのは分かっていたのですが、向こうのヤジに対してこっちも冷静に出来なかったのが今日の印象です。相手の声の影響でこっちの投手がインコース投げられなくなってしまったので、もっと(藤本選手に)精神的に強くなってほしいと思います。ただ、打つ方に関しては悔いを残している選手はあまりおらず、守備妨害など運が無かったとしか言いようがないですね。勝てば全国にいける決定戦が6月にあるので、あと3週間くらいでチーム全体が1段階ずつレベルアップするために頑張っていこうと思います」

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