全日本大学駅伝予選会関西地区予選が6月18日に西京極陸上競技場で行われた。上位2校が出雲駅伝、上位4校が全日本大学駅伝の出場権を獲得することが出来る重要なレースだ。

【1組目】
スタートである1組目を任されたのは日下聖也(2)と中野翔太(4)の2人。共に予選会は初出場。序盤から流れに乗り、前でレースを進めていく。1000mの通過は3分06秒と1組目にしてはやや速めだがしっかりとつく。ラスト1000mで中野が先頭に上がる。その後は日下が前へ。ラスト1周で前の選手に振り払われたが3着でゴール。中野は6着でまずまずのスタートを切った。

3着 日下聖也(2) 31分20秒28
6着 中野翔太(4) 31分26秒66

【2組目】
続く2組目には西川和希(2)、元木駿介(3)、田中悠介(4)の3選手が出場。元木と田中は昨年も予選会を走っており経験がある。1000mの通過が3分12秒とスローペース。その後集団が2つに分かれ、元木は先頭集団。西川と田中は後ろの集団でレースを進めた。徐々にペースが上がっていく中で元木が先頭集団でレースを進める。一方、西川と田中は苦しいレースとなる。元木が6着、終盤に追い上げた西川が12着。田中は本来の力を発揮できず17着だった。

6着 元木駿介(3) 31分16秒60
12着 西川和希(2) 31分52秒72
17着 田中悠介(4) 32分28秒02

【3組目】
予選会も折り返しに入り、熾烈を極めてきた。「ここで7割方決まるのでは」と瀬戸升主務が分析する3組目には上坂優太(2)と久保拓海(3)。2人とも集団前方に位置どる。3000m過ぎに上坂と久保でともに先頭を走り集団を引っ張った。しかし、8000m過ぎに引っ張った事でエネルギーを使った反動からか徐々に遅れだす。上坂には負傷するアクシデントも起こった。なんとか粘り、上坂が5着、久保が11着で帰ってきた。

5着 上坂優太(2) 30分56秒13
11着 久保拓海(3) 31分17秒86

【4組目】
3組目終了時点での総合順位は4位前後。何としても出雲駅伝出場圏内の2位に入りたい4組目。奥村杏平(3)、大貫陽嵩(4)、そして主将の寺西雅俊(4)がスタートラインに立った。序盤は寺西と奥村が先頭を引っ張る。2000mは5分56秒でさすがの速さ。その後は位置を上げ下げしながらレースを進める。大貫は集団の後方で追い上げの機を伺っていた。集団が縦長になった8000m過ぎ。関学大の野中が仕掛けると寺西と奥村は対応できない。徐々にその差が広がっていく。ラスト1000mで再びペースをあげ、奥村が3着、寺西が4着でゴール。大貫はラスト1周で切れのあるスパートをかけ、12着。

3着 奥村杏平(3) 30分03秒59
4着 寺西雅俊(4) 30分05秒50
12着 大貫陽嵩(4) 30分30秒51

上位8人の合計タイムを集計した結果は2位。出雲駅伝(2年連続25回目)と全日本大学駅伝(4年連続44回目)の出場権を獲得した。3位大経大との差はわずかに6秒でギリギリのところで両駅伝の出場権を獲得した。レース後、伊東輝雄監督は「3組目で引っ張らずに我慢しておけばまた展開も変わったのではないか」と振り返り、小室輝明コーチは「私の調整ミス」と自らを責めた。
京産大は今年の駅伝の目標を10位に定めている。昨年は11位だったことから中々簡単に達成が出来る目標ではないが、エースの寺西を中心に各々の力を存分に発揮すれば、近づくことが出来る順位だろう。今年も打倒関東の思いを胸に駅伝シーズンへ突入していく。
出雲駅伝は10月10日に島根県出雲市で、京産大が史上最多出場を誇る全日本大学駅伝は11月6日に熱田神宮~伊勢神宮間で行われる。
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結果
1位 関学大 4時間5分59秒08
2位 京産大 4時間6分57秒35
以上出雲駅伝出場権獲得
3位 大経大 4時間7分3秒30
4位 立命大 4時間7分3秒81
以上全日本大学駅伝出場権獲得

奥村杏平(3) 30分03秒59
寺西雅俊(4) 30分05秒50
大貫陽嵩(4) 30分30秒51
上坂優太(2) 30分56秒13
元木駿介(3) 31分16秒82
久保拓海(3) 31分17秒86
日下聖也(2) 31分20秒28
中野翔太(4) 31分26秒66
西川和希(2) 31分52秒72
田中悠介(4) 32分28秒02

コメント
小室輝明コーチ
「私の調整ミス。1組目の選手たちがある程度走れていたので、同じ練習をしている他の選手たちもどんなに悪くとも1組目くらいのタイムで来てくれると思っていた。選手たちはよく練習をやってくれていた。選手たちにレース中の状態等を聞いて精算していくつもり。課題を残したままではよくない。私自身も今回の敗因が現状ではまだ見えていない。駅伝までにはちゃんとしたチームを作る。今回選手たちはよく走ってくれた。一度疲労を抜いてからまたやっていきたい」

寺西雅俊主将
「ひとまず出雲と全日本の出場権を獲得できて安心している。プレッシャーも多少あったが、そこは気にせずに自分の走りをしていくだけだと思っていた。関学の選手に出られたときは付いていこうと思ったが、付いていくと潰れるおそれがあったので無理に付かずに自分のペースで走った。1組目から2組目は全体的に力不足だった。このままでは目標である10位には届かない。上から下まで強化していき、誰が走っても大丈夫なチームを作っていきたい。目標とする平均タイムは30分。9月の全日本インカレに照準を合わせたい。そこでいいタイムで走ることができれば駅伝につながると思うので、しっかり結果を出したい」

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中野(10番)と日下(5番)
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元木
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西川
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田中
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上坂(前)と久保(後)
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寺西(前)と奥村(後)
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大貫
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