11月21日から27日の日程で行われる第68回全日本大学バスケットボール選手権大会。京産大は21日(月)の初戦で至近5年連続で決勝に進出している東海大と対戦し、43-83で敗北を喫した。

 出場メンバー
 #85勝又賢哉(4年) SG
 #5伊藤賢人(4年) PF スタメン
 #7辻 陸矢(3年) SG スタメン
 #14川口廉人(1年) SG スタメン
 #17真鍋良太(2年) SF
 #21会田太朗(2年) C
 #30大庭岳輝(1年) SG スタメン
 #38リンダ―ライアン雅輝(1年) PF スタメン

 丸岡総監督は「東海大は自他ともに認める格上。勝ち負けよりも今年やってきたことが通用するかが大事」と内容にこだわる趣旨でいた。京産大は1年生3人がスタメンという若いチームということもあり主将の勝又賢哉(4年)はいつも通りの雰囲気で試合ができるようにアップの段階から「普段通り」を意識して試合に臨んだ。
 最初のジャンプボールを制したのは東海大。その流れで得点を許し、先制されるもすぐさま取り返し4-2とリードを作る。しかし、相手の強力なフィジカルを前に得点を重ねることができない。ファウルを取られフリースローで加点を許す場面も見受けられ、8-19で第1ピリオドを終える。続く第2ピリオドは辻の3Pで幕を開けた。主将の勝又賢哉が途中京産大は本来のリズムを取り戻したようで、大庭、リンダ―、川口の1年生トリオを中心に得点を重ねていく。その後も攻守で格上を相手に懸命に食らいつき21-34で前半を終えた。ここまでは想定の範囲内だった。
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 後半戦に入ると相手のフィジカルと固いディフェンスに対して知らずのうちに体力を削られていたのか疲れの色が見えだした。ファウルや細かなミスが目立つようになり、一気に東海大にペースを持っていかれてしまう。このピリオドはわずか4ゴールに留まり34-61で最終ピリオドへ突入。最終ピリオドでも相手のペースを崩すことが出来ず差が広がっていき、43-83で試合終了。1回戦でトーナメント敗退となった。
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 試合後、選手たちの口からは「とにかく強かった」との声が多数を占めた。関東と関西の差を肌で感じ取って出た率直な意見だろう。京産大のスタメンの身長・体重の平均は180㌢・72㌔に対し東海大は184㌢・84㌔。重量感のある選手たちの相手をしていたことがうかがえる。村上監督は「関西にないフィジカル。これに匹敵することが出来る環境をチーム内で作る必要はあるし、作ることが出来るはず」とレベルアップの必要性を語った。ボールの支配率だけでなくあたりなどのフィジカル的な面を見ても関西と関東では大きな差が見て取れた。大庭は「フィジカルもシュート力も相手が上。関西レベルではなくこういうレベルでやらなければいけない」と今回の敗戦から多くを学んだようだった。
 今年のチームは周囲から強くないと言われ続け、入れ替え戦出場も懸念されたが、意地で関西4位に上り詰め全国の舞台に立った。その立役者として1年生トリオが目立つが、それだけではない。上級生がチームの土台を作りあげ、下級生でもしっかりとプレーできる環境を作り上げたのも要因だろう。1年間チームを率いた主将の勝又は「1年生は若いから京産というチームがどういうチームなのかわかっていないところがあった。伝統やルールを土台としてしっかり教えてきたつもり」と答えてくれた。「京産はどういうチームなのか」という問いかけには「京産は一生懸命に頑張って、応援してもらえるチーム。そのためにもプレー以外もしっかりと取り組まなければいけない」。京産大バスケ部の意思は歴代の主将を中心として脈々と受け継がれているようだ。
 今回の試合で4年生は引退となる。スタメンとして出場してきた伊藤は「若いチームだから来年以降暴れまわってほしい」と期待を寄せていた。勝又は「監督の課すルール内で自由にプレーし、考えていってほしい」と後輩たちへエールを送った。
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