第83回京都学生駅伝競走大会が12月4日、北大路橋発、京都産業大学神山ホール着のコース(6区間 40.4㌔)で行われた。京産大は1区でトップに立つと1度も先頭を譲ることなく完全優勝で三連覇を達成した。
DSC_1232


 1区を務めたのは元木駿介(3年)。出雲駅伝以来の1区だったが、今回は勝たなければいけないという使命感を持って走り出した。5㌔手前の上り坂で仕掛け抜け出すと、その後にもう1度ペースを上げて後続を引き離しにかかる。ライバルとしていた立命館大を20秒以上離して、仕事を果たした。
DSC_0948

 2区の宮下朝光(1年)は大量のリードを貰い、淡々と走り出した。1週間前の記録会では5000mで14分21秒をマークし好調を維持。記録が出たことが自信につながり、今回も「楽に走れた」と立命館大をさらに引き離す走りを見せた。
DSC_0977

 エースの寺西雅俊(4年)は3区に登場。2位の京都大とは10秒、3位の立命館大とは35秒の差があったが、手を抜くことはない。いつもどおり前半から積極的に突っ込む。5㌔付近の上り坂を一つの勝負所と見据え再びペースアップ。10秒ほどだった2位との差を1分半ほどまでに広げ独走態勢を築いた。全日本、丹後ときて疲労もあり本調子ではなかったが、さすがの走りを見せた。
DSC_1017

 4区の久保拓海(3年)は大量リードの中、落ち着いて走り出した。最後上げることができなかったというが後続に10秒詰められるだけに抑えた。
DSC_1067

 5区は全日本以来の駅伝となった島田将志(3年)。全日本の反省を活かし、前半から飛ばしたが、徐々にペースダウン。ラストの上り坂で粘り切れなかった。先週の記録会で自己ベスト(14分33秒)を更新していたため、若干ピークがずれていたというが区間2位にまとめた。
DSC_1089

 アンカーを任されたのは奥村杏平(3年)。35秒後ろに立命館大が迫ってきている状況で走り出した。中間点で差が10秒ほどにつまったときは区間賞を諦めて、勝負に徹した。ペースを若干落としてラスト勝負に持ち込もうとしたが、それは杞憂に終わり、9秒差で立命館大を退けた。
DSC_1141


 全日本、丹後と立命館大に連敗を喫した今季。ようやく勝てたと言わんばかりに選手たちは笑みを浮かべていた。瀬戸升航主務は「小さい大会とはいえ、タイトルはタイトル。4年生はいい形で終われたし、下級生も負けぐせがついている中でようやく勝てて自信になったのでは」と優勝に安堵した様子だった。
 終わりよければすべてよし、という訳にはいかないが、今回のレースは走った選手たちにとって連敗の雰囲気を払拭し目標を新たに立て直すきっかけになったはず。力のある4年生が抜けるが、「抜けた穴を埋める以上の成長を」と各々が誓った。
 今回はBチームも出走し全体の5位相当でレースを終えた。オープン参加という形になったが、モチベーション向上につながった選手もいたはずだ。

Aチーム
1区(8.1㌔) 元木駿介(3年=鳴門) 23分59秒 区間1位 通過1位
2区(5.2㌔) 宮下朝光(1年=世羅) 15分16秒 区間2位 通過1位
3区(8.1㌔) 寺西雅俊(4年=鳴門) 23分41秒 区間1位 通過1位 ※最優秀選手
4区(5.2㌔) 久保拓海(3年=八幡浜) 15分49秒 区間3位 通過1位
5区(6.6㌔) 島田将志(3年=西京) 20分15秒 区間2位 通過1位
6区(7.2㌔) 奥村杏平(3年=桂) 21分44秒 区間2位 総合1位

Bチーム(オープン)
1区(8.1㌔) 井本景(2年=高知工) 24分32秒 区間5位相当 通過5位相当
2区(5.2㌔) 住山祐耶(3年=西脇工) 15分41秒 区間5位相当 通過5位相当
3区(8.1㌔) 西内建太(3年=北稜) 24分28秒 区間2位位相当 通過4位相当
4区(5.2㌔) 岩原大貴(3年=高川学園) 16分31秒 区間8位相当 通過6位相当
5区(6.6㌔) 西川和希(2年=滋賀学園) 20分47秒 区間5位相当 通過6位相当
6区(7.2㌔) 蘆田航大(2年=綾部) 22分46秒 区間5位相当 総合5位相当

先週の記録会で大幅ベストを更新した井本。秋に入り、安定感を見せている。
DSC_0956


住山も先週の記録会で自己ベストを更新し勢いに乗る。
DSC_0988


西内は区間2位相当と好走。来年の主力として期待がかかる。
DSC_1037


岩原は先週の3000mで大学レースデビュー。駅伝デビューはほろ苦いものとなったが次こそは。
DSC_1078


10月以降5000mの大学ベストを2度連続で更新した西川。来年こそは全日本出走を狙っている。
DSC_1112


初の京産大ユニフォームとなった蘆田。順位を一つ上げ存在案をアピールした。
DSC_1151


4年生はこれが最後のレースとなり今後は各々の目標に向けて走り出していく。左から田中、寺西、大貫、中野、瀬戸升
DSC_1266