天皇賜杯第86回日本学生陸上競技対校選手権大会が福井運動公園陸上競技場で行われた。女子3000㍍障害では藪田裕衣(4年)が序盤から先頭を走り悲願の初優勝を達成。信岡桃英(2年)も3位に入り2人がメダルを獲得した。棚池穂乃香(3年)も5000㍍と10000㍍で入賞を果たし、女子トラックで総合7位に入った。男子は両リレーが決勝進出ラインに手の届きそうなタイムを出すなど成長を実感できる大会となった。

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メダルを掲げる藪田(左)と信岡(右)

結果
男子200㍍
予選1組5着 
林田隼大(4年) 21秒67

男子110㍍H
予選6組3着 
萩尾竜也(3年) 14秒47
準決勝3組7着
萩尾竜也(3年) 14秒40

男子4×100㍍R
予選1組4着 
西野隼人(3年)
大鹿佑志郎(3年)
矢谷克己(3年)
杉浦和博(2年) 40秒38

男子4×400㍍R
予選3組4着
杉山陽一(4年)
蘆田京平(4年)
美馬淳兵(3年)
久保田大揮(2年) 3分11秒61

男子ハンマー投
10位
岩谷勇希(4年) 59㍍37
26位
久家辰也(4年) 53㍍24

女子1500㍍
予選2組5着
藪田裕衣(4年) 4分31秒58

女子5000㍍決勝
6位 
棚池穂乃香(3年) 16分15秒82
21位 
今川綾菜(4年) 17分01秒91

女子10000㍍決勝
8位
棚池穂乃香(3年) 33分45秒91
9位
信岡桃英(2年) 33分52秒18
16位
清水穂高(4年) 34分45秒45

女子3000㍍障害
予選1組1着
藪田裕衣(4年) 10分21秒64
予選2組1着
信岡桃英(2年) 10分32秒44

決勝
優勝 
藪田裕衣(4年) 10分02秒
3位 
信岡桃英(2年) 10分19秒91

コメント
男子110㍍障害準決勝に進んだ萩尾
「アップの時から予選より調子は良かっただけにハードルにぶつかってしまったのは残念。だいたい2ヶ月ぶりのレース。目標にしていた準決勝進出は達成できた。もっとスプリントを高めてハードリングに結び付けていかないといけない」
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男子4×100㍍リレー1走・西野
「1走が今年初。集中しつつもリラックスが出来ていてコーナーもうまくいった。自分の走りはバッチリ。風の影響もあってタイムは伸びなかったけど長居だったら39秒台は出ていた。来年を見据えたチームなので39秒台中盤で関西1位、全日本インカレ決勝を狙う。個人としては100㍍で10秒34(京産大記録)を切る」

男子4×100㍍リレー2走・大鹿
「2走が板についてきた。周りの選手は気にならずに自分の走りに集中することが出来た。完成度としては関西インカレの次。タイムも関西の中では3番手だったからよかったけど、全国的にみるとまだまだ。関西で1位をとりたい。個人では関西インカレはもちろん、全日本インカレでも勝負できるようになる」

男子4×100㍍リレー3走・矢谷
「バトンは西日本インカレの時より調整がうまくいった。向かい風は気になった。うちのレーンから選手が来るのはわかっていたから自分の走りをしようと意識した。今回は39秒台を出したかったし、出なかったとしても決勝に繋がる走りをしたかった。リレーの京産大記録更新が目標。今シーズンはケガなく来れているので個人種目のベストを更新していきたい」

男子4×100㍍リレー4走・杉浦
「(自分の)コンディション的には万全だった。風が強かったから(バトンゾーンの)歩数を迷った。1足長縮めて安全バトンにしてしまったのは悔いが残る。走り自体は悪くなかった。今回の結果は自信になる。来年もリレーメンバーになれるよう他の選手に負けないようにしたい。そのためにも100㍍で10秒5~6台を安定して出していかないと」
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4×100㍍リレーメンバー 左から植本、西野、大鹿、矢谷、杉浦、宮城

男子4×400㍍リレー1走・杉山
「西日本インカレ以降練習が積めていたから自信を持って走れた。1レーンは一昨年の日本選手権で経験しているから自分の走りをすることが出来た。終わってみて清々しい気持ち。後輩たちには来季頑張ってほしい」
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男子4×400㍍リレー2走・蘆田
「昨年のこの大会で悔しい思いをしていたからリベンジできればと考えていた。決勝に残れるかもというプレッシャーもあったけど気にはしなかった。陽一が良い位置で持ってきてくれて悔いなく楽しく走ることが出来た。後輩たちにはこの経験を糧にしてほしい」
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男子4×400㍍リレー3走・美馬
「20日ほど前に軽い肉離れを起こしてしまって300㍍以上の距離を走れてなかった。メンバーに迷惑をかけてしまった。悔しい。次からは自分がチームを引っ張っていく立場。Bパートみんなが成長できるメニューを立てて力をつけたい」
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男子4×400㍍リレー4走・久保田
「大学初の全国大会だったけど高校時代から慣れ親しんだ競技場でリラックスすることが出来た。西日本インカレと同じようにラスト勝負を考えたが切り替えることが出来なかった。あと全国を経験するチャンスは2回あるから決勝に残ってメダルを取りたい」
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男子ハンマー投げ・岩谷
「(ベスト8に)残れた試合。悔しい。今回の結果に満足していないので納得する結果が出るまで競技を続けたい」
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5000㍍と10000㍍で入賞した棚池
「10000㍍ではスピード練習をしてなかったから(ペースアップに)付けなかったけど、合宿で距離を積んでいたから後半落ちることなく走れて持久力では自信を持てた。スピード練習をしていたら優勝できた自信はある。5000㍍は集団につくことが出来て勝てると思ったけどスピード型の選手が多いので少し差が出てしまったので練習を積みたい。次の万座合宿は環境がいいところで練習が出来る。まずは関西で結果を残して全日本で優勝したい」
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女子10000㍍・清水
「もう少し粘りの走りが出来たと思う。少し走り込みが不足していた。今年は全日本大学女子駅伝でチームとして日本一を狙っている。自分も走って貢献したい」
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女子3000㍍障害優勝・藪田
「優勝を目標にしていた。最後の全日本インカレで優勝できてうれしい。1500㍍を走って体に刺激が入ったのがよかったし、他の選手のレースがメンタル面での刺激になった。毎回レースを見に来てくれる両親には感謝している。駅伝ではチーム一丸となって優勝したい」
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女子3000㍍障害3位・信岡
「3位になれたことは嬉しいけど、タイムやレース展開に満足できない。来年は10000㍍と5000㍍で勝負したいと考えている。もし来年も3000㍍障害を走るなら勝負していきたい」
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谷口短距離コーチ
「全日本インカレに向けてのコンディションの持っていき方を考えて選手たちは持てる力を発揮できたと思う。立つまでの準備を終えて見えてきたものがある。選手たちはそれを誰よりも実感している。この大会で得た強い気持ちを1年間保てるかが来年の全日本インカレで必要になってくる」

内藤短距離コーチ
「何種目かは決勝を狙える位置にいて全国の舞台でも戦いに来れたという実感はある。それと同時に自分たちの全国的な位置もわかったはず。なによりも選手が実感している。持ち帰るものが多い大会だったと思う」