第37回大阪国際女子マラソンが1月28日、行われた。京産大からは棚池穂乃香(3年)がネクストヒロイン枠として出場した。
 出場が決まってからは30㌔走を6,7本ほど走り距離に対応する練習をしてきた。目標を「完走」と定め、タイムも順位も気にしない自然体で臨んだ。スタート後は先頭集団のやや後方に着け、徐々にポジションを前へ。10㌔をトップ集団で通過し34分12秒。32分台のベストを持つことを考えれば決して速すぎないペースで順調にレースを進めた。10㌔から15㌔の通過が17分29秒とややスローダウンすると、その後は徐々に足取りが重くなっていった。15㌔以降から気温が5度を下回り雪もちらつき始めると低体温症に陥った。30㌔過ぎに無念の途中棄権。車でフィニッシュ地点のヤンマースタジアム長居まで運ばれ医務室で30分ほど処置を受けた。脚に異常はなく自力で会場を後にしたが、その目は涙で真っ赤に腫れていた。
 3年生にして初マラソン。伊東輝雄名誉監督は「泣くな」と棚池を笑いながら励ました。今回の結果は悔しいものになった。一度疲労を抜いて春先のハーフマラソンで再び勢いを取り戻す意向だ。※コメントは後日追加掲載

※ネクストヒロイン枠・・・今後活躍が期待される大学生や実業団に所属する若手選手を対象とした大会独自の育成枠。トップレベルの選手とともに同じ環境でレースに臨み、2020年東京オリンピックだけでなく今後の女子マラソン界を担う存在へと成長してもらうことが狙い。2015年大会より新設された。京産大は2015年に奥野有紀子、2017年に佐藤季実子がネクストヒロイン枠として出場を果たしており、棚池は3人目。

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競技場内を先頭集団で走る棚池
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30㌔過ぎの様子。ペースはジョギングに近く、このあと無念の途中棄権となった。