2018日本学生陸上競技個人選手権大会が6月15にちから17日にかけてShonan BMWスタジアム平塚(神奈川県)で行われた。京産大からは男女合わせて9名が出場した。女子長距離は関西インカレの勢いをそのままに、橋本奈津(3年)が1500㍍で優勝を果たすと5000㍍で棚池穂乃香(4年)が準優勝。信岡桃英(3年)は3000㍍障害で3位に入り、メダルを獲得した。男子110㍍ハードルでは萩尾竜也(4年)がB決勝に出場。全国の舞台で3本を走り切った。男子200㍍で植本尚輝(2年)もB決勝に進出したが、脚の状態に不安があるため、棄権をしている。大鹿佑志郎(4年)、美馬淳兵(4年)は4年目にして個人種目で念願の全国大会初出場を果たした。梅雨寒の影響か大会初日と2日目の気温は20度以下で推移しており雨もぱらつく厳しいコンデションのため、スプリントのタイムは大会全体を通してやや伸び悩んだ。

橋本②
2年ぶりに優勝を果たした橋本  

女子1500㍍に出場した橋本は初めて全国タイトルを獲得した大会で2年ぶりに王座奪還を果たした。予選は2着に入り余裕をもって決勝に。決勝ではラスト600㍍で一度前に出るもその後集団に飲まれた。ラスト100㍍で競り合いを制し優勝を果たした。2年前の同大会で優勝を果たして以来、公式のトラックレースでは負け知らず。昨年は一度もトラックレースに姿を現していないが、今回の優勝で連勝を5に伸ばした。

橋本①
ラストスパートで先頭に浮上

 棚池は昨年準優勝を果たした5000㍍に出場。橋本に続いて優勝を目指したが、思わぬ事態が。全2組あるうちの1組目の選手が15分46秒という2組目より持ちタイムの低い1組目では本来出ない好タイムをマーク。スタート前に結果を知った棚池は序盤からハイペースで走る以外に優勝がなくなった。3000㍍を9分26秒と自己ベストより速いペースで突っ込んだが、次の1000㍍でやや失速。ラスト1周でスパートをかけたが15分49秒と自己ベストを更新するタイムも、3秒及ばず悔しい準優勝となった。

棚池②
棚池は2年連続の準優勝

棚池①
序盤から独走態勢を築いた

信岡は3000㍍障害に今年も出場。松山大の2人がハイペースで突っ込むなか、第2集団先頭でレースを進めた。持ち味である中盤から後半にかけて前との差を詰めたがとらえきれず2年連続の3位となった。
信岡②
2年連続でメダルを獲得した信岡

信岡①
中盤から後半にかけて追い上げを見せた

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女子の快進撃に伊東輝雄名誉監督(中央)も笑みを浮かべた。左はマネージャーの渡邉朱莉

 男子110㍍ハードル京産大記録(14秒00)保持者の萩尾は予選を着順で通過したが、準決勝は組4着となりB決勝へ。悪天候の中行われたB決勝では5着に入った。
萩尾
萩尾は全日本インカレの決勝を目指す


結果
男子200㍍予選
大鹿
5組4着 大鹿佑志郎(4年) 21秒63

植本
8組2着 植本尚輝(2年) 21秒41→準決勝へ

男子200㍍準決勝
3組5着 植本尚輝(2年) 21秒34→B決勝へ

男子200㍍B決勝
欠場 植本尚輝(2年)

男子400㍍予選
美馬
2組6着 美馬淳兵(4年) 49秒50

男子110㍍ハードル予選
5組2着 萩尾竜也(4年) 14秒19→準決勝へ

男子110㍍ハードル準決勝
3組4着 萩尾竜也(4年) 14秒17→B決勝へ

男子110㍍ハードルB決勝
5位 萩尾竜也(4年) 14秒08

男子ハンマー投
松田
17位 松田直哉(2年) 57㍍89

川勝
33位 川勝崇弘(4年) 53㍍65

女子1500㍍予選
2組2着 橋本奈津(3年) 4分30秒65→決勝へ

女子1500㍍決勝
1位 橋本奈津(3年) 4分25秒52

女子5000㍍タイムレース決勝
準優勝 棚池穂乃香(4年) 15分49秒37
18位 信岡桃英(3年) 16分23秒90

女子3000㍍障害タイムレース決勝
3位 信岡桃英(3年) 10秒23秒96


コメント
橋本奈津
「名城大の選手が出ないから勝つレースをしようと思った最後はもっと突き放したかった。関西インカレ後にシンスプリントを痛めてしまって練習が不十分だった。いつもはラスト400㍍~200㍍で仕掛けるけど、それだけじゃないということを見せたくてラスト600㍍で仕掛けた。速いペースで押してラストも放したかったけど、仕掛けた後に前に出られたときは無理かなと思った。故障を越えて筋力は付いたけど、上手く使えていないというか、かみ合ってない。夏に走り込んで全日本インカレでは4分15秒を目指す」

棚池穂乃香
「奈津に続いて優勝を狙ったけど、1組のタイムが速くて焦った。うれしさ4割、悔しさ6割。自己ベストが出たことはよかったけど、負けたことは嫌。一緒に走っていたら・・・。優勝するために最初から飛ばしてきつかったけど、最後は4年生パワー。全日本インカレでは勝ちたい」

信岡桃英
「3位という結果はよかった。5000㍍を走った後でしんどかったということはなかったし、関西インカレが終わってから練習を積めていた。前半から松山大の選手が飛ばすということはわかっていたけどつけなかった。やっぱり前半が課題。今回の結果は来週の日本選手権に繋がる。順位は気にせず、ベストを狙いたい」

萩尾竜也
「全国の舞台で3本走れたことは嬉しいし経験になる。本当はA決勝に残りたかった。雨のレースは久しぶりだったから慣れていなかった。全日本インカレでは決勝に残りたい」

植本尚輝
「準優勝でベストタイを出せたけど納得はいってない。全国の決勝は夢じゃないと感じることが出来た。ひざを痛めていて不安があったから今回は棄権。西日本インカレでは今日負けた人たちに勝って優勝したい」

大鹿佑志郎
「しっかりとした全国大会で個人の出場は初めて。就職活動もあって練習不足だった。これまで課題だったスタブロを克服できたことは収穫。ラスト50㍍を修正したい。今年中に林田さんのタイムを抜きたい」

美馬淳兵
「寒かったけどアップはしっかりした。体は重くて雰囲気も関西インカレや全日本インカレのマイルと違った。周りにのまれていつもの自分を出せなかった。全日本インカレのB標準(47秒20)を狙いたい。西日本インカレでは1本1本集中して走る」

川勝崇弘
「悔しい。練習通りの力が出せなかった。練習不足。ウェイトを頑張りたい」

松田直哉
「力が出し切れず悔しい。少し力みが出でしまった。練習では試合を意識してやっている。試合でいつも通り投げられるように」