8月21日、第70回全日本準硬式野球選手権大会の二回戦、22日に三回戦が行われた。2年ぶりの全日本の舞台。京産大は初戦を突破するも、甲南大に敗れ準々決勝敗退となった。
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2回戦
群大荒牧 000 000 110 =2
京産大   320 020 00x =7

スタメン
1(右) 中林紘夢(福井商)
2(遊) 磯野幹大(報徳学院)
3(三) 西村昴(東海大大阪仰星)
4(一) 上村直輝(交野)
5(中) 高野航平(明徳義塾)
6(捕) 土井敬太(乙訓)
7(D)  河合壮太(高田商)
8(左) 黒川弘輝(京都成章)
9(二) 井上博喜(京産大附)

先発 吉井稜央佑(滝川第二)
   西村太希(比叡山)
   山下晴樹(岡山芳泉)

試合展開
全日本を決めて以来、約二ヵ月ぶりの公式戦となった今試合。1回の表、二死を取った後、先発吉井はエラーとヒットで2、3塁のピンチを背負ってしまう。しかし続くバッターを見逃し三振に切って取る。これで勢いに乗ったチームは二番磯野、三番西村昴の連続ヒットで、2、3塁のチャンスを作る。二死となった後、5番高野がレフトの横を抜ける2点タイムリー三塁打を放った。続く6番土井の2球目、捕らえた打球は高く舞い上がり、左翼フェンス直撃のタイムリー二塁打となった。初回に3点を先制し、試合を優位に進める。2回には押し出し四球と上村の犠飛で2点を加えた。5回には高野のこの日2本目の三塁打でチャンスを作ると、相手のエラーと井上博喜のタイムリーで7点目を取る。先発の吉井はランナーを出しつつも粘り強く投げ、7回4安打1失点の好投。打線も11安打7得点で吉井をもりたて、全日本の初戦突破を果たした。
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選手コメント

上村主将
「初戦ということで難しい試合になるかなと思っていたが、序盤から打線がつながってくれた。投打がかみ合った結果、勝つことができたと思う。下級生は新人戦、四回生は就活があり、全日本を決めてから二か月は、モチベーションを保つのは大変だった。けれども練習で常々「全日本のために」と口にして、意識付けをしてきた。試合でこうやって結果を出してくれて、チームはいい状態にある。明日の相手も強い相手が来るかと思うが京産らしい打ち勝つ野球で次に進めたらいい。」
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吉井選手
「初戦は大事だと思っていた。いい形で勝てて勢いがついた。今まで自分の課題を見つけて練習を続けてきた。おかげでランナーを出しても粘り強く投げることができたと思う。そんな意識し過ぎず、数日前くらいから気を入れて大会に臨んだ。その調整がうまくいったと思う。明日以降強いチームが来ると思うが、今日以上のいいピッチングをできるように頑張りたい。」
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準々決勝
京産大 000 000 120 =3
甲南大 105 100 10x =8

スタメン
1(右) 中林紘夢(福井商)
2(遊) 磯野幹大(報徳学院)
3(三) 西村昴(東海大大阪仰星)
4(一) 上村直輝(交野)
5(中) 高野航平(明徳義塾)
6(捕) 土井敬太(乙訓)
7(D)  河合壮太(高田商)
8(左) 黒川弘輝(京都成章)
9(二) 井上博喜(京産大附)

先発 吉井稜央佑(滝川第二)
    山下晴樹(岡山芳泉)
    木村悠斗(川西緑台)

試合展開
準々決勝は関西選手権2次トーナメントで勝利し全日本選手権進出を決めた相手でもある甲南大。先発の吉井は初回先頭バッターにヒットを許すと、1死1・2塁から味方のエラーで1点を先制される。3回には連投の疲れからか制球が乱れ、5つの四死球を与え2点を奪われる。なおも一死満塁となったところで2番手の山下をマウンドに。しかし、代わった山下も制球が定まらず四球と2つの暴投でさらに3点を追加される。打線は毎回ランナーを出すも後続が続かず無得点。4回にも犠牲フライで1点を追加され、6回を終えた時点で0対7と大きくリードを許す展開。しかし7回、9番井上博が相手のエラーを誘う打球を放ち塁に出ると、二死2塁から3番西村昴の執念の右前ヒットで1点を返す。その裏1点を奪われたものの8回に京産大が再び粘りを見せる。一死から6番土井が相手のミスで塁に出ると7番河合のところで代打木部が打席に立つ。1ボール1ストライクからの三球目、鋭く振り切った打球は右スタンドに吸い込まれる2点本塁打。ベンチからナインが一斉に飛び出し木部を祝福。反撃ムードが高まり始める。続く8番黒川弘も三遊間を破り塁に出ると、代打の福井も内野安打で二死1・2塁とチャンスを作り今日2安打の磯野に打順が回る。ベンチの期待を背負って打席に立った磯野だったが、初球を打ち上げた打球は無情にもフェンスの手前でレフトのグラブに。9回にも先頭の西村昴が四球で塁に出るも反撃はここまで。3対8で敗れ、優勝を目指した京産大はベスト8という結果で大会を終えた。
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選手コメント

上村主将
「四球の数で勝負が決まってしまったと思う。(甲南大とは)公式戦で2戦2勝していたが気持ちよく勝てた試合はなかったので、先制点をとられてからも嫌な予感はしていたがスキを突かれてやられてしまった。2年前は初戦で負けていたので(全日本で)1勝という目標は達成できた。これより上の成績を残すために後輩たちにはもう一度全日本の舞台に戻ってきてほしい。キャプテンをやってきてこの1年間後輩には何度も怒ったり嫌なことも言ってきたが、最後に結果を出して数少ない4回生を全国まで連れてきてくれてうれしく思う。悔いはたくさんあるがやり切れた大会でした。」
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土井捕手
「(先発の吉井は)もともとばらつきのある投手だが、だんだんストライクが入らなくなっていって甘い球を狙われた。吉井も山下も全国の舞台で堂々と投げていた。まだ2回生なのでこれから一緒に頑張っていきたい。(甲南大は)予選でも当たりお互いを知り尽くしている同士なのでやりにくかった。秋リーグでは今日負けた甲南や関西選手権で負けた同志社にリベンジしたい。」
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木部選手
「大量失点でベンチの雰囲気が崩れかけていたので元気付けようと打席に入った。代打は一打席しかないので後悔しないスイングを心がけた。甲南大学は同じ地区で、春にも勝っていたので少し油断した部分もあった。この負けを生かして来年もここに帰ってきたい。」
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