9月17日(月)、関西六大学野球秋季リーグ第3節大商大3回戦がわかさスタジアム京都で行われた。勝ち点獲得を目指す京産大は二回に先制を許すも4回に山本の中前タイムリーなどで一挙6点を取り逆転に成功する。その後も優位に試合を進め、9対4で勝利し2年半ぶりに大商大から勝ち点1をもぎとった。
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大商大 010 020 001 =4
京産大 000 603 000 =9

試合成績
1.(中) 山本 (鳥取城北) 5打数1安打
2.(遊) 宇都宮 (宇和島東) 4打数1安打1四球
3.(D) 杉野 (近江) 4打数1安打1四球
4.(一) 西元 (福知山成美) 4打数3安打
5.(左) 田井中 (福知山成美) 3打数0安打1犠打
6.(捕) 横山 (龍谷大平安) 3打数0安打1四球
7.(三) 笹原 (福知山成美)3打数0安打1四球
8.(右) 川岸 (京都成章) 3打数0安打1四球
9.(二) 酒井 (桜宮) 4打数1安打
先発投手 川辺 (東山) 5回3分の2 3安打6四球1死球3三振3失点
2番手 湯川(久我山) 0回3分の0 1四球
3番手 長谷川 (藤蔭) 1回3分の1 2安打1三振1四球1死球0失点
4番手 北山 (京都成章) 2回3分の1 2安打2四球2三振1失点
5番手 紀本(富岡西) 0回3分の2 1安打1三振0失点

試合展開
優勝を目指すためには絶対に負けられない運命の3回戦。先発を任されたのは1回戦と同じ4回生右腕川辺だった。しかし、2回表大商大の6番笹治に左越本塁打を浴び先制を許してしまう。打線も大商大エース大西の前に3回まで無安打と嫌な雰囲気が漂う中、積極的な采配が流れを変えた。4回裏一死から3番杉野が相手のエラーで出塁すると、京産大ベンチは4番西元の初球にエンドランのサインを出す。これを西元がキレイにライト前に運び一死1・3塁とチャンスを拡大すると、5番田井中の投ゴロを相手投手がフィルダースチョイス。一死満塁となり主将の横山に打席が回る。1B1Sからの3球目、強烈な打球はセカンドの正面に。万事休すかと思われたがセカンドがショートに悪送球、一気に2人のランナーが帰り逆転に成功する。さらに二者連続四球で1点を追加すると、二死満塁から1番山本の2点中前タイムリーでリードを広げる。ここで大商大は投手交代、1回戦で3安打完封と完全に抑え込まれた大西を4回でノックアウトする。続く2番宇都宮も三遊間を破るタイムリーでこの回一挙6得点。6対1と5点のリードを得る。しかし、5回表二死から四球と安打で満塁になると左前ヒットを打たれ1点、さらに二番手湯川の押し出し四球で1点を奪われ、じわじわと大商大が迫る。この悪い流れを断ち切ったのは1回戦から好投を見せる1回生の長谷川だった。湯川からマウンドを託された長谷川は2球で中フライに打ち取り流れを引き戻すと、6回裏には一死2・3塁から3番杉野、4番西元連続タイムリーで3点を追加、リードを6点に広げた。投げては長谷川、北山の1回生コンビが8回まで大商大を寄せ付けない投球を見せ無失点に抑える。最終回に1点を奪われたものの、最後は紀本が締め試合終了。2勝1敗とし大商大からは平28年春季リーグ以来、実に2年半ぶりの勝ち点を獲得した。
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コメント
勝村法彦監督
「今日は総力戦だった。昨日は大差で勝つことができたが、油断することなく気持ちを切り替えて今日に臨むことができできていた。先発の川辺は先制された本塁打は1回戦と全く同じ、そこは反省しなければいけないが、怪我明けで実践もまだまだ少ない中でよく投げてくれた。長谷川と北山は連投になるのでなるべく負担を減らしてあげたかったが、その中でもよく踏ん張ってくれた。野手もよく守り切ったと思う。特に6回の二死満塁のピンチで笹原が難しい打球をよくさばいてくれた。あれで流れを渡さなかったのは大きかった。打線に関しては前日のミーティング時から変化球の見極めと、早いカウントで狙い球を絞るように伝えていた。序盤は少し苦戦したが中盤以降できていたことが打線の爆発につながったと思う。次は産龍戦になるが今までやってきたことを継続して、1戦1戦戦っていきたい。」
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横山主将
「先制本塁打はバッテリーとして反省すべき。今後につなげていきたい。本塁打の直後はバランスを崩しかけていたので、ひとつづつということとストレートをきれいに投げるよう伝えた。後ろのバッターをしっかり抑えてくれたので助かった。1回生二人はまだまだ粗削りだが、ポテンシャルも高く堂々と投げ込んでくるので受けていて楽しい。打線でこれまでと大きく変わったのは積極性だと思う。ファーストストライクを無駄にしないよう、選手間で徹底できた結果が出てきている。大商大には前回優勝した時から勝てていなかったので、心の中でモヤモヤした部分があった。春には目の前で優勝を決められ悔しさもあった。1・2回生の勢いと3・4回生の力が合わさって勝つことができたがまだまだリーグ戦の途中。次の龍谷大には、春に2連敗しているのでやり返したい。いい波は来ているので今の勢いのまま今後も戦っていきたい。」
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川辺投手
「先制点をあげないことを意識していたが、HRを打たれてしまった。先発の役割は果たせなかった。味方の援護もあったし、後ろにいるピッチャー陣の湯川や1年生が心強よかった。(2年半振の大商大からの勝ち点)この試合のためにみんなやってきて、勝てたことは大きいが、勝ち点1でしかない。ここからが大切だと思う。
(産龍戦に向けて)「全員で繋ぐ」ことがキーワード。任せられたイニングを0で抑えて、次につなぐ。」
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杉野外野手
「(6回裏のタイムリーについて)4回に6点取ってそのあとどうしても1点欲しかった。前日は同じようなチャンスで打てなかったので打ててよかった。調子は悪くない。(100安打について)試合出させてもらって少しでも増やしていきたい。春打てなかったので巻き返したい。龍大戦でも商大戦での勢いを生かしていきたい。」
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西元内野手
「リーグ戦前に右手の親指を骨折してしまい、感覚のズレが残っていたが昨日の試合で修正できた。(4回のエンドランについて)打ったのは外のスライダー。相手投手の大西はなかなか打ち崩せないので、機動力を使うということは頭に入っていた。いいところに飛んでくれた。(5回表の二塁打について)打ったのはストレート。前の回に点を取られていたので流れを変えようと打席に立った。次の龍谷大には春2連敗して勝ち点を取られているので、何とか勝ち点を勝ち取るために気を引き締めていきたい。」
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山本外野手
「(4回の2点タイムリーについて)前の2打席はストレートで三振し、考えすぎてしまっていた。3打席目は頭を整理して流れに任せて打てた。多少ボール球でも食らいつこうと思っていたが、スライダーが甘く入ってきたのできれいにとらえることができた。春はボコボコにやられていたので勝ててうれしい。チーム全体で打線のつながりを意識したことが攻略につながったと思う。次の龍谷大には春に負けているので、勝つために自分の役割をしっかり果たしたい。」
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次戦は龍谷大学と9月22日(土)わかさスタジアム京都で行われます。試合開始予定時刻は15:30です。