第53回西日本大学ソフトボール選手権大会 8月7日~9日 @鹿児島県諏訪運動公園、知覧平和公園
 先日までの悪天候から一転、大会3日目に行われた3回戦は晴れ間も見える中行われた。ここまで順当な勝ち上がりを見せていた京産大男子は、強豪・福岡大と対戦した。

3回戦 vs.福岡大
京産 000001=1
福岡 020002=4

出場選手
1 捕 永田(営4・新見)
2 遊 若林(現4・御調)
3 中 三澄(営2・興国)
4 一 田中(済4・東福岡)
DP 清水(済2・新見)
6 三 妹背(営1・興国)
7 右 阿部(法4・東温)
8 二 高橋(現3・高梁)
9 左 住田(現2・御調)
FP 内谷(済1・茨木西)

試合概要
3回戦は福岡大と対戦。
相手先発には日本代表に選出された右腕である、海邊が登板。対する京産大は、1回戦で好リリーフした内谷が公式戦初先発をし、強力な福大打線に挑んだ。
初回は安定した投球で0に抑えた内谷。しかし、2回には連続与四死球でピンチを作ると、バッテリーエラーで2点の先制を許してしまう。
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▲力投する内谷

その後は立ち直った内谷。彼を援護したい打線だったが、再三の好機を作るものの、海邊の内角攻めに手が出ずになかなか点を入れることができない。
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▲積極的に仕掛ける

海邊を攻めたい打線は、6回につながりを見せる。四球や若林の安打でチャンスを作ると、4番田中がレフト線へタイムリーヒット。頼れる4番の一振りで1点差に詰め寄る。
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▲田中がタイムリーヒット

しかし、その裏に連打で2点を失い、試合終了。京産大は西日本大会はベスト8で終えた。
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試合後コメント
永田
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ー今日の試合を振り返ってリード面はいかがでしたか?
私自身がエラーをする場面もあったんですが、そこはピッチャーと一緒に話し合いをしながらコミニュケーションを取ることができていたかなと思います。

-内谷投手が公式戦初先発でしたが、試合前に何か声かけなどはありましたか?
本人がそんなに緊張するタイプではないので、いつも通り投げれるようにしようと思いました。緊張はないと本人も言っていたので、自分もいつも通りやろうかなと思っていました。

-内谷投手の良かった部分について
ライズボールが1番得意なのでそのボールと、あとはチェンジアップが良かったのでその2球種だと思います。

-西日本インカレを振り返って
1回戦から粘り強い戦いができたというのはあるんですけど、最後の最後に一本出なかったりする場面もあった。全日本インカレもあるのでそこでしっかりと対策をしてやっていければと思います。守備面もショート、ファーストと自分で内野手に3人4回生がいるんですが、そこを中心にしっかりと守ることができたかなと思います。

-自身のバッティングについて
(今大会)そんなに調子は良くなかったのが正直にところです。1・2回戦ではヒットも出たんですが最後は打てなかった。福岡大のピッチャーが好投手というのもあるんですが、そういったピッチャーからどうやって一本を出すかを課題にしていきたいと思います。

-全日本インカレまでの1ヶ月でどのような準備をし、どのような戦いをしていきたいですか?
技術面では1ヶ月でどうにもならない部分があるので、しっかりと調子を上げていくということを意識して練習していきたいと思います。慶應、早稲田に勝つともう一度福岡大と当たる可能性があるので、そこまで勝ち上がってリベンジしたいです。

田中
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―6回の攻撃での得点につながる安打について
いいピッチャーなので先に追いつかないとしんどいだけだと思った。本当はもっと早いところで点が取れればよかったが、6回というところでまずは1点が取れたことはよかったかなと思います。

―得点につながるような安打が足らなかったが
ここ一本でというところで(安打が)出ないと勝利につながらないと思うのでここ一本で点が取れるように練習していけばインカレに向けてもっと良くなるのではないかなと思います。

―守備面ではいかかでしたか?
最後ライトの失策が出てしまったが、それ以外はみんなちゃんと守れていたし、ライトも普段守っていることがないので、ここから詰めて練習していけばもっとよくなると思います。

―西日本インカレ3試合目でしたがコンディションは
熱い中でしたけど一日1試合ということもあって、ダブルヘッダーがなかったので、コンディション的には楽に過ごせたかなと思います。

内谷
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―チーム全体での声掛けや、切り替えは
雰囲気で流れが変わっていくと思うので、負けているときだからこそ声を出すということが徹底できたのでよかったです。

今日のピッチング
―決まった球が少なかったかなと思った。あとは、自分で自爆してしまうところとかもあったんで、そこはほんとに悔しい結果に終わったなと思います。

三振を多く奪っていたが
―重要なところで、自分の決め球を決めきれたのがよかったと思います。
今大会が初めての公式戦、出場してどうだったか
―周りの先輩とかが声掛けとかで結構支えてくれてとても心強かったので、自分の気が緩むことなく投げれたなと思います。

次の全国への意気込み
―2回戦で早稲田大学というめちゃくちゃ強い大学と当たるんで、今回の悔しい気持ちを忘れずに1プレー1プレーを集中してやっていきたいと思います。

若林主将
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試合を振り返って
―僕らは一試合ずつしながら成長していくチームなので、そういう所が存分に発揮できた試合なのではないかと思います。

対福大でしたが、どのような戦術で挑みましたか?
―福大さんの投手が日本代表なので、初球打ってアウトになるのと3球見逃してアウトになるのは同じことなので、しっかり試合することをメンバーで意思疎通して試合に挑みました。

内谷について
―まだ1回生なんですけどいい投手で、まだ課題はあるんですが、今後に期待してくれればなと思います。

打線について
―最初は三振が多かったですけど、それは全然問題なくて、もう少しインカレまでに工夫して速い投手相手に簡単にアウトになるのではなく、バットに当てる技術を磨けば全然問題ないと思います。

3日間の総括をお願いします
―この3日間を総括したら、ほぼ100点に近いと思います。でも、小さいエラーもあったし、1本出ればのところで打てなかったし、そういったところでは課題は有りますけど、今のチームでここまでやれたのは良かったです。

今後に向けて
―全日本まであと1か月なので、短い期間しかないですけどまた1から見つめて、西日本インカレのように一試合ごとに強くなれるようなチームにしたいです。

大西監督
3日間振り返っていかがですか?
―いい部分も悪い部分も出た3試合です。ただ、毎試合課題やったこともしっかりと向き合ってプレーできていたと思うし、それが結果につながったと思います。最後の福大戦は残念な結果になってしまったけど、これを自分たちの実力やと思って、インカレに向けてチームを作っていってほしいなと思います。

打線について
―しっかり振れている選手と、十分に対応できていない選手に極端に分かれているかなという風には思っていて、そこは実力なんですけど、1試合目、2試合目はそこそこの対応できても、福大戦は大学上位の投手相手だったので工夫無く三振が続いていたので、そういう意味では1か月間で状態を上げていかないとインカレで1、2回と勝ち上がっていくのは厳しいと思います。

投手陣について
―今日投げた内谷に関しては1年、昨日、おととい投げた清水は2年ですし、特に内谷は粗削りな部分がよさでもあり、与四死球や暴投、外野守備の乱れによる「打たれた」失点ではなかったので、結構通用していたかなと。ただ、終盤になると相手投手陣も同様ですが球威が落ちてくるので、そこをどうしのげるか、どれだけ踏ん張れるかをまだ1年生なので、そこをしっかり身に着けて、相手を超えられる投手になれるのではないかと期待しています。

今後に向けて
―まずは、インカレ最終日までしっかり残る(ベスト4)事を目標に1か月間しっかり調整してほしいと思います。
リーグ戦に関しては、ならではの時間制の中で行うので、戦い方が変わってきます。また、トーナメントと違って5試合戦っていくので、力をつけるいい舞台だと思います。
コロナのことも今後どうなっていくかも分からないですし、今大会も昨秋リーグで3位以内に入ったから出れたので、3位以内を目標にやっていければなと思います。

インカレでは強豪と1回戦から対戦します
―インカレまで来ると、そこまで実力が下のチームが出てこないので、そういう意味ではいい緊張感をもって望めると思うし、慶応さんもそれなりのチームだと思うし、早稲田については福大以上に実力があるので、粘り強く中盤まで競って、最後京産に展開が傾いて勝ちに行けたらと思います。


【取材:松田拓真、藤田稜介、榎本祐一郎、森本真子】

今後は1か月後の全日本インカレに向けて練習を積むこととなる。全日本では慶応、早稲田と早い段階から全国の強豪と対戦する。そして、3回戦では今回敗れた福岡大と再戦する可能性がある。正捕手を務めた永田は「勝ち上がってリベンジしたい」と闘志を燃やす。
 今大会は、4年生中心のチームではあるものの、内谷、清水といった下級生が存在感を示した。大西監督は「相手を超えられる投手になれる」と彼らを評す。残り1か月、チームを最高の形に仕上げて、日本一を目指す。京産大男子の夏の戦いはこれからが勝負だ。
【記事・写真:藤田稜介】