第99回 関西学生サッカーリーグ(後期) 第9節
大経大戦(2021年10月23日)


後期リーグ第9節。前半43分にPKから相手に先制を許すと、続けて45分に失点。後半には京産大が2得点を挙げるも、失点を防ぎきれずに4-2で敗戦した。
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▲後半開始前円陣を組むチーム

【スターティングメンバ―】
1 GK 田中颯(4年=東京ヴェルディユース)
4 DF 中西樹大(4年=作陽高校)
11 DF 石川貴登(4年=流通経済大柏高校)
3 DF 福田玲央(3年=金光大阪高校)
2 DF 吉木大喜(3年=ガンバ大阪ユース)
6 MF 國領雄斗(4年=東山高校)
7 MF 食野壮磨(2年=ガンバ大阪ユース)
13 MF 福井和樹(2年=ガンバ大阪ユース)
28 MF 夏川大和(2年=草津東高校)
14 FW 津野絢世(3年=京都サンガU-18)
43 FW 中田樹音(1年=岡山学芸館高校)

【サブメンバー】
12 GK 山本透衣 (2年=コンサドーレ札幌ユース)
5 DF 河井哲太(3年=ガンバ大阪ユース)
18 DF 佐藤幸幸(2年=サンフレッチェ広島ユース)
36 DF 西矢慎平(2年=神戸弘陵学園)
15 MF 杉田迅(3年=京都サンガU-18)
17 MF 中野歩(2年=ガンバ大阪ユース)
40 MF 城水晃太(1年=サンフレッチェ広島ユース)
10 FW 今岡陽太(4年=大阪桐蔭高校)
9 FW 原田烈志(3年=ガンバ大阪ユース)

【交代】
HT 夏川大和中野歩
後半16分 原田烈志 中田樹音
        石川貴登 大串昇平
後半36分 今岡陽太津野絢世
     
【スコア】
前半 0-2
後半 2-2
    2-4

【試合内容】
前戦の大経大戦は食野-福井のホットライン炸裂もあり、リーグ10勝目を挙げた京産大。リーグは残り6試合、上位チームとの対戦も残っている。まずは関西大に勝利して残りの試合に向けて弾みをつけた一戦だ。
前半は、両者流れを掴めず一進一退の攻防が続いた。攻撃は食野のパスを起点に展開する。しかし、相手のプレスなどでボールを奪われ思うように攻めることができない時間帯が続く。同28分、左SBの吉木が夏川にパスを出しシュートを放つが枠を捉え切ることができない。このシュートで流れを手繰り寄せたい京産大。同33分にはCKを獲得するも決めきることはできず、先制とはならなかった。試合が動いたのは同42分。サイドラインでの攻防から京産大にイエローカードが出され、相手にPKが与えられる。この時間帯での失点は防ぎたいが、キッカーのシュートはゴール右に打ち込まれ失点した。この先制ゴールで相手が勢いづく。PKから3分後の同45分には中央で受けたパスをドリブルでシュートまで持ち込まれ、追加点を許す。京産大の前半のシュート数はわずか2本。決定機をつくりだすことができず試合を2-0で折り返す。後半開始早々、パスを受けた石川がペナルティエリア右からシュートを放つ。得点には結びつかなかったが、逆転への意欲を感じさせるシュートだった。後半5分、中央の食野からのパスを受けた石川が右足で押し込み一点を返す。これが反撃の開始になるかと思われたが、同14分にはクリアのミスからまたも失点。苦しいゲーム展開が続く。同16分には中田を下げて原田を投入。ピッチに立った3分後、パスを受けた原田がドリブルでペナルティエリアに侵入し、右足を振り抜く。見事枠を捉え、1点差に詰め寄る。
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▲得点した石川
この得点で勢いづく京産大は、逆転を目指し様々な角度から攻めかかる。同31分にはCKから中西が頭で合わせるがキーパーに阻まれ、同点弾とはならなかった。しかし、同35分にはペナルティエリア中央からシュートを放たれ失点してしまう。その後、京産大には流れは訪れず試合終了。猛攻を止めることはできず、関西大に敗戦した。
リーグ残り5試合。もう負けられない。主将の今岡は次戦に向け「本当にみんな悔しい思いをしている。それをしっかり立命(次戦)にぶつけて勝ち点3全員で取っていきたい」と話した。今節での悔しさを胸に、次戦は必ず勝ち点3を手にする。
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▲試合後の選手たち

【試合後のコメント】
白井監督
ー振り返って
今週の練習もすごくいい雰囲気でやっていて、前半(失点)0で行こうという中で最初の失点がかなり選手の中でナーバスになってしまったかなというのがあります。それでちょっと自分たちを見失ったところがあって簡単に守備をしようというのが見受けられました。なかなか自分たちのリズムっていうのが、途切れ途切れになってしまったっていうのが前半の印象。後半になってはある程度リズムができる中で、立ち上がりすぐに(点が)取れてっていうところもあったけど、また失点して。今までになかったような展開で選手が対応できなかったっていうのもあると思う。いい経験にしないと次の試合もすぐあるので、あと残り5試合で絶対に決める、上に行くんだっていうところを諦めないでやり続けないといけないなと思っています。
ー2点ビハインドの中、HTの指示は
前半のぶつ切りのサッカーのところを指摘されて、みんなが連動した守備とか連動した攻撃とかをもう一回思い出して、そこから必ず点は取れるからっていうところで送り出しました。
ー2得点したものの失点でリズムが掴めませんでした
失点するシーンも一回で決められるというよりは何回かクリアできるような場面だったところを奪われてというのが自分たちを苦しめた。シンプルにはじき出すとこははじき出して、失点しないような形を取らないといけなかったと思います。
ー課題や収穫は
こういう緊迫したゲームを経験できる、プレッシャーの中で今終盤になってできるというところは収穫。これを乗り切るために、もう一個上に行くために自分たちが今までにやってきた積み上げてきたことをブレないようにしながら続けていく。これでトライして必ず勝つというところを証明しようというのでみんながやってきたので、そういう意味では収穫と言えば負けてしまったけど、もう落とせない状況になった上で、ネガティブな要素を上げればきりはないですけど、こういう時もあるっていう割り切りも必要。そういうゲームだったなと思います。
ー次戦に向けて
変に自分たちが苦しく固くなってしまう状況を作りたくないので、自分たちのやってきたことを信じて。信じるということが仲間を信じてというところを含めてこれからが大切になってくるかなと、こういう痺れる試合っていうのはそこがポイント。技術とか体力とかそういうところよりも、気持ちの面で相手より先に触るとかそういったポイントが重要になってくると思う。今日も相当相手嫌がってたと思うけど、ただこちらのパス回しのところで相手に上手く守られた、読まれたという感じがしたので、全然悪くないんだけどもそれを変に引きずらないようにしたいなと思います。

主将・今岡陽太
ー試合を振り返って
コンパクトにする守備ができなくて間延びしてしまって空いてるスペースを使われて、しかも人数かけられてっていう難しい時間帯が続いてしまったのが正直な感想です。ただ、自分たちのやってるサッカーとしては間違ったことはしてなかったし、ちゃんとプレーもできてたのでそこは自信をもって次につなげていきたいなと思います。
ー途中出場で意識したこと
2点差だったので追いついて逆転したい気持ちで入りました。
―これからのチームの取り組みは
ここからは白井監督も言ってたように、気持ちの部分がすごく大きくなりますし、どんな相手であっても下位チームだったら残留を争ってすごい勢い持ってきて来ると思いますし、上位チームだったらインカレ、優勝狙ってすごくどのチームも完成度高くなってくると思う。その中で勝っていくためには気持ちの部分が大事になってくると思うので、そういったところを練習からしっかりと全員でモチベーション上げて頑張っていきたいなと思います。
ー次戦に向けて
後期は特に連戦がすごく多くなってて、連戦の戦い方と言いますか全員のモチベーションの保ち方、気持ちの保ち方っていうのはすごくできていると思うので、今日の試合すごく本当にみんな悔しい思いをしてるのでそれをしっかり立命(次戦)にぶつけて勝ち点3全員で取っていきたいなと思います。
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原田烈志
ー2ビハインドでの途中出場、どのような気持ちで試合に入ったか?
前線で自分が攻撃の起点になり、必ず逆転しようと考えていた。
ー試合に入ってすぐの得点だったが?
相手が食いついてきたのでそれをかわし、キーパーの動きも把握し冷静に決めることができた。
ー気候の変動が激しく、プレーに影響はなかったか?
プレーに影響はなかったは言えないがあまり意識せずがむしゃらにやるだけだった。
ー今後について
出場機会が少なくなっているのでもっと自分をアピールしたい。
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福田玲央
ー試合の印象は?
攻撃陣が点を取ってくれたが守備陣が安定せず敗れてしまった。
ー気候の変動が激しくプレーに影響はなかった?
難しかったが前半は風下だったので、後半の風上の状況で逆転しようと考えていたが、失点を重ねてしまった。
―今回の守備陣の悪かった要因は?
攻撃に重きを置きすぎたので守備の意識がたりなかった。
―今後にむけて
今回の試合で出た問題をチーム全体で共有し、残り5試合すべて勝つつもりでいく。
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【取材・執筆 福田明音、上田拓輝】