第37回デンソーカップチャレンジサッカー茨城大会 
決勝 東海選抜戦(2023年3月4日)

グループAを1位(2勝1敗)で通過した関西選抜は決勝で東海選抜と対戦。1-1で折り返した後半の立ち上がりに食野の逆転弾が炸裂。その後も追加点を重ね、3-1で東海選抜を下し7年ぶりにデンチャレ王座に返り咲いた。
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【スターティングメンバー】
12 GK 清原寛斗(2年=関福大、日章学園高)
2 DF 奥田勇斗(3年=桃山大、ガンバ大阪ユース)
4 DF 高木践(3年=阪南大、阪南大高)
5 DF 髙橋直也(3年=関西大、ガンバ大阪ユース)
14 DF 濃野公人(3年=関学大、熊本県立大津高)
6 MF 長尾優斗(3年=関学大、ガンバ大阪ユース)
8 MF 美藤倫(3年=関学大、東海大仰星高)
10 MF 食野壮磨(3年=京産大、ガンバ大阪ユース)
17 MF 倍井謙(3年=関学大、名古屋グランパスU-18)
20 MF 福井和樹(3年=京産大、ガンバ大阪ユース)
11 FW 西村真祈(3年=関西大、セレッソ大阪U-18)

【サブメンバー】
1 GK 倉原將(2年=びわスポ大、サガン鳥栖U-18)
3 DF 中山雅斗(3年=大体大、東山高)
15 MF 中野瑠馬(2年=立命館、京都サンガU-18)
19 DF 西矢慎平(3年=京産大、神戸弘陵学園高)
22 DF 木邨優人(2年=関西大、京都サンガU-18)
7 MF 工藤真人(3年=びわスポ大、ベガルダ仙台ユース)
13 MF 杉本蓮(2年=関福大、京都橘高)
9 FW 古山兼悟(3年=大体大、立正大淞南高)
16 FW 奥村仁(3年=関福大、セレッソ大阪U-18)
18 FW 石橋克之(3年=びわスポ大、立正大淞南高)

【交代】
HT
倍井謙中野瑠馬
後半32分
古山兼悟西村真祈
後半36分 
奥村仁奥田勇斗
後半43分 
工藤真人食野壮磨
杉本蓮福井和樹

【スコア】
前半 1-1
後半 2-0
   3-1

【試合内容】
長いオーッの掛け声の後、トロフィーを高く天に掲げたのはキャプテンの美藤(関学大)。2月19日から活動を始めた関西選抜、最終日を笑顔で締めくくった。
グループAを1位(2勝1敗)で通過し、決勝戦に進んだ関西選抜。決勝で対するは東海選抜、グループBを全勝で勝ちぬけた相手だ。スタメンにはリーグ戦で優秀選手賞を受賞した奥田(桃山大)、高木(阪南大)、髙橋(関西大)、長尾(関学大)、食野の他、Jリーグ内定選手が3名と豪華な顔ぶれが並んだ。昨年も同じく決勝まで進んだが、関東選抜Bに敗戦を喫した。掴みたいのは「優勝」の肩書きのみ。7年ぶりの日本一をかけた試合だが、チームはリラックスした様子でいい雰囲気のなかアップを終え、試合に挑んだ。
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試合は開始早々から関西選抜がピッチを支配する。食野を起点に決定機を作り出し、相手に脅威を与える。目を引くのはG大阪ユース出身勢のコンビネーション。この試合は選抜に召集されたG大阪ユース出身選手全員がスタメン起用された。「高校からやってたので、何も言わない中で阿吽の呼吸がある。一緒にやるのは面白い」(福井)と話したように、相手を翻弄する。20分には濃野(関学大)が先制するが、29分にCKから失点し1-1で試合を折り返した。
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HTには倍井(関学大)から中野(立命館)へと選手交代。デンチャレ期間中に京都サンガへの内定が発表されたばかりの2年生がピッチにやってきた。フレッシュな戦力を投入し、残り45分で勝負を決めてみせる。後半の立ち上がりに試合は動いた。後半5分、奥田からパスを受けた食野がシュートまで持ち込みゴールネットを揺らしてみせた。シュートが決まると同時にどよめく会場、関西の10番が試合を大きく動かした。「たまたまいいコースでよかったかなっていう感じですね」とクールに振り返るが、得点直後にはグッと拳を握りしめ感情をあらわにした。ゴール後、真っ先に駆け寄ったのはG大阪ユース勢。京産大での表情より、どこか幼くユース時代の面影が見えた。試合はその後も関西選抜のリードのまま進み、後半25分に獲得したCK、福井のボールを高木が頭で押し込み3点目を奪った。試合は3-1でタイムアップ、京産大の2選手は後半43分までプレーし勝利に大きく貢献した。
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7年ぶりに王座に返り咲いた関西選抜。2週間前に始動したチームとは思えない程、明るい雰囲気でデンチャレを戦い抜いた。「賑やかな、THE関西って感じのチームやったかなと思います」(食野)。表彰式の写真撮影も和気あいあいとした空気で大学関係なく写真に写った。

4試合という中で存分に自身をアピールした。京産大の3選手ともに数字で結果を残し、優勝にも貢献した。「去年一年間悔しい思いして、ここに向かってやってきた。コンディションもこの大会に向けてあげてきて、それが優勝っていう結果につながって、自分の自信にもつながって。次はチームでも優勝できるように(チームを)引っ張ってやっていきたい」(福井)。選抜の舞台で得た自信を京産大に持ち帰り、活躍することを誓った。今季は主将を務める食野は「今年は関西制覇、日本一っていう大きな目標を掲げてる。そこに近づくだけじゃなくて達成できるように自分がけん引してやっていきたい」と力強くコメントした。関西選抜に別れを告げ、次に戻るは京産大。今季初公式戦の京都選手権も始まり、さらなる活躍が期待される3選手。学生ラストイヤー、後悔の無いように最後まで駆け抜ける。まずは4年間で手にしたことのない「京都学生サッカー選手権大会」のタイトルを掴んで見せる。
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【執筆 福田明音】

【試合後のコメント】
福井和樹選手
―優勝した気持ちは
嬉しいです
―3点目アシストもあっての優勝です
途中で頭にボール当たって、結構気分悪かったんですけど、やり切ろうと思って。アシストもできてやり切れて良かったなと思います
―選抜活動振り返って
去年一年間悔しい思いして、ここに向かってやってきて。選ばれた中でコンディションもこの大会に向けてあげてきて、それが優勝っていう結果につながって、自分の自信にもつながって、次はチームでも優勝できるようにまた引っ張ってやっていきたいなと思います
―全4試合出場です
得点を期待されてるっていうのもそうですし、期待されてるっていう中で4試合使ってくれたのもあると思う。得点に繋がらなかったったのは課題だと思うので、またチーム帰って得点っていう結果を残していけるように、練習から頑張っていきたいなと思います
―ガンバユース全員がスタメン
一緒にやっぱ高校からやってたので、何も言わない中での阿吽の呼吸っていうのはある。一緒にやるのは面白い。またチーム帰ったら色んな選手がいて、一からやっていく中でまた頑張っていきたいなと思います。
―去年は関東との対戦後に自分が成長したらもっとやれるとコメント
今年も関東選抜とやったし、去年はちょっと課題多いなって思ったことが多かったけど、今年は全然やれた部分もあるし、あとは得点するだけやったので、あとは得点の結果っていうところに日々こだわってやっていきたいなと思います。
―リーグに向けて
デンソー終わりに去年はケガしたし、今年はケガ気を付けてチームみんなで優勝っていう目標に向かって頑張っていきたいと思います。
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食野壮磨選手
―優勝で終わりです
去年準優勝やったんで、今年は優勝を全員で目指してる中でそれを達成できて非常に嬉しく思います。
―大事な試合でスタメンでした
出た試合で自分のベストを尽くせるようにっていう意識でやってるので、相手どうこうっていうよりは出た試合でやろうっていう気持ちでした
―逆転ゴール
勇斗からいいパスきて前向いて最初和樹にパス出そうと思ったけど、和樹が相手につかれてたから、もう一個運んでシュートまで、それがたまたまいいコースいってよかったかなっていう感じですね。
―ガンバユースについて
すごいやりやすかったし、同サイドで勇斗とやることが多くて、普通に謙も瑠馬もやりやすかった。ガンバユースが多く出てたけど、勇人はサイド一緒やったからやりやすかったってのはあります。
―自分のプレー振り返って
75点くらいかな、あとの25は守備のところもうちょいスイッチ入れて、チーム的には前からガってボール奪うスタイルじゃなかったから、そこで自分の背中のボランチに付けられたあとのプレスバックが遅かったので、それはもうちょい早くできたのかなっていう印象です。
―去年は不満が残る大会、今年は焦りないとコメント
今年から京産の監督が変わってスタイル的にもちょっと変わってるところがあって、そんなところで自分の成長を日々実感できてるから、そういうところであんまり焦りはないって感じ
―デンチャレを振り返って
出た2試合で少なからず勝利に貢献できたかなっていうのがあるので、そこはよかったかなっていうところはあるし、個人としての課題は少し見つかったかなっていうのはあるから、そこに向き合いながら、チームに戻っても京都選手権始まるから、チームでしっかりタイトル取れるようにやっていきたいと思います
―どんなチーム
にぎやかなザ関西って感じのチームやったかなと思います。後輩を先輩がいじっていくみたいなチームやったから、和樹とか倫とか後輩いじっていってそこで笑いが起きてみたいなチームやったかな、践とかもいい味出してたけど、全体的には後輩をいじりながらやってた、いいチームです
―今のままやっていれば道は開くと話してましたが
それは自信もってやるべきことやって、それが一番大事やなと思います。
―リーグに向けて
ほんとに今年は関西制覇、日本一っていう大きな目標を掲げてるんでそこに近づくだけじゃなくて達成できるように、自分がけん引して頑張れるようにやっていきたいなと思います。
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【取材・撮影 福田明音】