3月10日、長野県野沢温泉スキー場で全関西学生スキー選手権大会が行われた。「大回転」という種目で、男子の部では川上遥が優勝、村田輝昭が5位入賞。女子の部では、山本青が3位入賞、森口茜が6位入賞を果たした。
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 当日の天候は吹雪に見舞われ、そのうえ滑走路はたくさんの凹凸があり、コンディションは最悪。その中で、最初に女子の部が始まる。1番目の滑走者は、この試合が引退試合となる森口茜。シーズンが始まって一か月間怪我に苦しみ、この大会に間に合うように努力してきた彼女だったが「攻めきれず、少し残念だった」というように少し悔いの残る滑りだった。それでも6位入賞を果たした。続いて2番目に滑ったのは、二回生の奥村麻理子。惜しくも7位と、入賞に一歩及ばなかった。「2本目がないのが悔しいが、勝負の世界なので仕方ない」と悪天候により2本目がなくなり、1本勝負になったことを悔やんだ。3番目に滑ったのは、奥村と同期である山本青。「今日は優勝するぞ」と意気込んだが、思うような滑りができない。優勝には及ばないものの、3位入賞という素晴らしい結果を残した。
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 吹雪が止まぬまま、男子の部が始まる。1番目の滑走者はスキー部主将川上遥。彼は一回生時に優勝したことがあり、経験豊富な逸材だ。しかし、去年、あまり良い結果を残せなかったので今年こそは優勝するという意気込みで挑んだ。「コンディションが悪く、皆びびっている中、自分は1本目から攻めの姿勢を貫けた」というように圧巻の滑りを披露する。1本目は1位通過し、2本目でさらに下位との差を広げようと2本目に備えていたが、悪天候のため2本目は中止となる。そのため、1本目が最終結果となり、川上の優勝が決まった。その瞬間、メンバー全員が集まり、川上を胴上げし優勝を祝福。川上は「2本目がなくなり素直に嬉しい。今年こそは優勝するという気持ちが強かったので本当に良かった」と安堵の笑みを見せた。幸運だった川上に対して、1本目5位通過で終えた村田輝昭が不運だった。村田の作戦では1本目は様子をみて、2本目で勝負をかける予定だった。「作戦の1段階で終わってしまったことが悔しい」と不完全燃焼に終わった村田の表情には悔しさが滲んでいた。
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○コメント
・奥村有輝さん(4)
結果は19位だったが、4年間に悔いは全くない。「完走することが一番大切」なのです。
後輩の川上が優勝したことが自分のことのように嬉しい。
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・川上遥さん(3)
一回生時に優勝したが、去年良い結果を残せなかったので、今年こそは優勝しようという気持ちで挑んだ。2本目がなくなり素直にうれしい。調子は良くなかったが、コンディションが悪い中、攻めきれたことが優勝につながった。自分はタイトルに弱いので、全日本に向けて今のメンタルを保ったまま調整していきたい。
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・村田輝昭さん(2)
コンディションが悪かったので、1本目は様子を見て2本目に勝負をかける作戦だったが、悪天候で2本目がなくなり、とても悔しい。調子はいいので、全日本に向けてもっと努力します。


・森口茜さん(4)
天気が悪く、一本勝負になるかもしれないといわれていた。ゴールを目指して滑ったが、攻めきれず少し残念だった。運も実力のうちなので本当に悔しい。シーズンが始まって1か月間けがに苦しんだ。この部のためにもという思いもあり、この大会まで精いっぱい努力してきた。ここまで頑張れたのはともに切磋琢磨してきたチームの力があったからだと思う。最後悔しさが残るもののやり切ったという思い。
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・奥村麻理子さん(2)
2本目がないのは悔しいが勝負の世界なので仕方ない。もし、2本目があれば入賞できた。
来シーズンは楽しくスキーをすることを目標にする。今回で先輩方が引退され、とても寂しい。

・山本青さん(2)
本当に1本目は悔しい。来年は必ずリベンジしたい。また、(今回で引退される)茜さんの背中を追い続けてきたので、怒ってくださったり、褒めてくださったり先輩の存在は大きかった。もっと勝負したい気持ちがあるが、今は感謝の気持ちのほうが強い。
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