第93回全日本学生馬術選手権大会・第57回全日本学生馬術女子選手権大会(2021年11月26日~11月28日)
11月26日から28日の3日間、岡山県真庭市の蒜山ホースパークにて全日本学生馬術選手権大会が行われた。本大会には京産大から4名がエントリー。4年次生の菊地富太が7位入賞で有終の美を飾った。
[1回戦]
菊地富太×清盛(広島大) 得点率59.649% ◯
竹谷紘×清香(広島大) 58.070%
山畠龍一郎×千王(関西大) 54.298%
小仲優衣×生喰(岡山大) 61.404% ◯
(1回戦突破=◯)
[2回戦]
菊地富太×ピンストライプ(タナベ・ライディングファーム) 得点率61.491% ◯
小仲優衣×ジュピテール(岡山理科大) 54.474%
(2回戦突破=◯)
[準決勝馬場]
菊地富太×鶴範(広島工業大)得点率62.381%
[準決勝障害]
菊地富太×エディンバラ(スタリオンステーブル) 減点1.2
[準決勝2種目総合]
391.8点
[最終順位]
7位 菊地富太
11月といえど雪とみぞれが降りしきる蒜山高原で行われた今大会。男女ともに1組4人ずつの8ブロックに分かれて、1組ごとに提供される貸与馬で演技を行う。2回戦までは馬場馬術競技、準決勝では馬場馬術競技と障害馬術競技の点数で勝敗を決する。
竹谷は組上位2名には惜しくも届かず敗退。しかし、監督から「やれることだけをちゃんとやってこい」と送り出された中で、「いつもやっていたことはやりきれた」と前向きに語った。
山畠は馬のばたつきをうまく諫めることができず初戦敗退。難しい状況ではあったものの、「丁寧に乗れば良かった」と悔しさをにじませた。
小仲は貸与馬を使用する選手権特有のルールで緊張した部分もあったというが、序盤から安定した演技を披露し、1回戦Gブロックを首位で通過。続く2回戦で敗退となったものの、「勝てる勝負だった」と来年のリベンジを誓った。
菊地は京産大勢で唯一準決勝まで駒を進め入賞を果たした。「人生最後の馬術競技」として挑んだ一戦。待機馬場での短い時間で確実にその馬の弱点を克服することで結果を出した。
竹谷選手
-競技を振り返って
初めて乗る馬だったんですけどいつもやっていたことはできたかなと思います。
-雨や雪という悪天候だったが
いい状態だったと思います。宿でもぐっすり休めたのでコンディションとしてはよかったです。
-初めての選手権だったが
こんな馬もいるんだなあというのと提供していただいた大学さんにありがとうございますという感謝の気持ちです。
-今大会で意識したこと
監督さんからも勝てないからやれることだけをちゃんとやってこい、と言ってもらっていて、抽選だったのでうまくは入れたら一回戦(突破)くらいはあるかなと思っていたんですけど負けてしまったって、でも厩舎で言われたことはしっかりやりきろうと意識していました。
小仲選手
-競技を振り返って
二回戦まで出させてもらったんですけどどっちも自分の大学の馬で乗るよりも落ち着いて楽しんで乗れたなと思います。
-演技のなかで特によかった点
貸与馬ということで他の大学さんの馬に乗せさせてもらうという競技なのですごく緊張があって、もちろん人間も馬も緊張するんですけど、それをお互いにバランスを取りながら演技できた点が良かったんじゃないかなと思います。
-悪天候の中での演技だったが
わたしが乗る順番が一番、二番と早かったこともあって、たまたま晴れたり天気がましだったりしたのであまり気にはならなかったです。
-今大会で意識したこと
私は初心者で始めさせてもらって、監督やコーチの方々からまずは一回戦突破だということを言われてきて突破できてよかったなと思います。でも二回戦も勝てる勝負だったなと私の中で思っているので、敗退してしまったことはとても悔しくて、来年リベンジしたいなと思います。
山畠選手
ー今回の結果を振り返ってみて
まさか1回戦で負けるとは思っていませんでした。
ー馬についても難しそうであった
そうですね、難しかったですし、丁寧に乗れば良かったんですけど、ちょっと馬の気持ちよりも自分の形をとらせたいというか、少々形が悪くても流れを大事にすれば良かったかなと振り返ってみて思います。後ろに2人いたので、差をつけておきたかったのですが、僕が乗った馬には合わなかったのかなと思います。
ー寒さについては
特に気にはなりませんでした。
ー技術面で気をつけた面などは
周りを見ても頭が入りづらかったので、頭を入れて運動が出来れば良かったかなと思います。あと馬に必要以上の指示を送ってしまっての失敗など、原因はいろいろあるとは思うんですけど、少し首の形を求めすぎたのと合図が強かったのかなと。ちょっとふがいない結果になってしまいました。
ー大学馬術選手としては今回大会でラスト
今回の選手権はふがいなくて残念だったんですけど、4年間振り返って、自馬の試合では良い思いもつらい思いもさせていただきましたし、試合以外でも馬術のことや馬との関わり方や人間関係などいろいろありますけど学べて良かったと思います。自分の乗った馬に後輩が乗って、いろんな活躍をしてもらえたら僕は嬉しいと思いますし、それを願っています。今年は団体も総合で2位を獲得出来たので、後輩たちにはそれ以上の結果を残し続けていってほしいなと思います。あとは、思い出があるので自分が乗せてもらった馬は特に頑張って欲しいなと思います。
菊地主将
ー結果を振り返ってみて
自分にとって、人生最後の馬術競技になると思って望んだので、今までこの競技に携わってきた集大成だと思ってやったんですけど、着順が7着で、それが僕のゴールだったのかなと思います。
ー特に良かった点は
特に大きなミスをしなかったことと、乗せてもらった馬がすべてしっかりと調教されている馬で、相手関係も良くてそういったものに恵まれたことが大きかったかなと思います。僕は本当にほとんど上で何もしていない状態だったので、他の団体さんの馬は良く頑張ってくれたと思います。
ー1日目は特に雨や寒さがあった
もちろん自分も寒かったですけれど、馬はずっと外に出ていましたから、そこはあまり言ってしまうと馬に失礼かなと思って頑張って我慢しました。
ー学生馬術は今大会でラスト
できれば同じチームの子たちと準決勝まで、決勝まで行きたかったんですけど、2日目は自分1人になってしまったので、全滅するよりは2日目に進んで、チームの温度はある程度維持出来たので、最後の最後までつまらない試合にならなかったかなと。僕も目一杯楽しんで乗ることを心がけて、最後にそういう大きい気持ちで馬に乗れたということは良かったです。
ー馬場について、技術面で気をつけていた部分は
1頭目は特にそつなく乗れれば上がれるかなと思っていました。ただ2頭目に少し苦手な項目があったりだとか、そういうことを事前に聞いていたので、待機馬場の3分の準備運動の時に苦手な部分を克服してから本番に臨んで、そこが上手く出来たので、2回戦に進めたのかなと思います。しっかりと頭で考えて、競技に臨めたかなと思います。
ー障害については
順位が確定していて上には上がれないことが分かっていたので、できるだけきれいに乗ろうと思っていました。乗せてもらう馬はすごく良い馬であることは分かっていたので、自分の1つの経験になるだろうと思ってきれいに、雑な走行をしないように心がけていました。あまり雑な走行をしても、他のところの馬でもありますし、最後は自分できれいに締めくくりたいなというのはあったので、大雑把に乗るのではなくて、丁寧に丁寧にやりました。
水野監督
ー全体を振り返って
今回は4年生2人と3年生男女1人ずつ出ましたが、4年生は本来の力からいけば2人とも決勝に残る力を十分にあったのですが、貸与馬という主催者が用意した馬に初めて乗るという競技で、本来の自分の技術を出し切れなかったということが結果に繋がったのかなと思います。3年生2人については、結果的にはベスト8とベスト16が1人ずつという結果になりました。4人とも精一杯やってくれたのですが、ちょっと結果が伴わなかったのかなという気がします。来年に向けて特に3年生は練習して、この大会でも上位を目指せるように、練習を積み重ねていってもらいたいと思います。
ー特に良かった点は
3年生に関しては今できることを発揮できたのかなと思いますが、まだまだ全国レベルにはいっていないというところが、これからの課題です。4年生については技量はあるが力を出し切れなかった点が反省点で、4年生は引退してしまうので、今後の後輩たちに繋げるような反省点をしっかり見いだして、検証していきたいです。とは言うものの、4名とも一生懸命やってくれたと思います。
ー代替わりを経て5月へ
春の大会が5月にあるので、それに向けてチーム一丸となって、新体制のもと、新キャプテンを中心に早くチームがまとまって全日本に向けて、春から良いムードに乗っていけるようにしていきたいと思います。
【取材・撮影 加藤弦・森本真子】
11月26日から28日の3日間、岡山県真庭市の蒜山ホースパークにて全日本学生馬術選手権大会が行われた。本大会には京産大から4名がエントリー。4年次生の菊地富太が7位入賞で有終の美を飾った。
[1回戦]
菊地富太×清盛(広島大) 得点率59.649% ◯
竹谷紘×清香(広島大) 58.070%
山畠龍一郎×千王(関西大) 54.298%
小仲優衣×生喰(岡山大) 61.404% ◯
(1回戦突破=◯)
▲竹谷×清香
▲山畠×千王
[2回戦]
菊地富太×ピンストライプ(タナベ・ライディングファーム) 得点率61.491% ◯
小仲優衣×ジュピテール(岡山理科大) 54.474%
(2回戦突破=◯)
▲菊地×ピンストライプ
▲小仲×ジュピテール
[準決勝馬場]
菊地富太×鶴範(広島工業大)得点率62.381%
[準決勝障害]
菊地富太×エディンバラ(スタリオンステーブル) 減点1.2
▲菊地×エディンバラ
[準決勝2種目総合]
391.8点
[最終順位]
7位 菊地富太
▲表彰を受ける菊地
11月といえど雪とみぞれが降りしきる蒜山高原で行われた今大会。男女ともに1組4人ずつの8ブロックに分かれて、1組ごとに提供される貸与馬で演技を行う。2回戦までは馬場馬術競技、準決勝では馬場馬術競技と障害馬術競技の点数で勝敗を決する。
竹谷は組上位2名には惜しくも届かず敗退。しかし、監督から「やれることだけをちゃんとやってこい」と送り出された中で、「いつもやっていたことはやりきれた」と前向きに語った。
山畠は馬のばたつきをうまく諫めることができず初戦敗退。難しい状況ではあったものの、「丁寧に乗れば良かった」と悔しさをにじませた。
小仲は貸与馬を使用する選手権特有のルールで緊張した部分もあったというが、序盤から安定した演技を披露し、1回戦Gブロックを首位で通過。続く2回戦で敗退となったものの、「勝てる勝負だった」と来年のリベンジを誓った。
菊地は京産大勢で唯一準決勝まで駒を進め入賞を果たした。「人生最後の馬術競技」として挑んだ一戦。待機馬場での短い時間で確実にその馬の弱点を克服することで結果を出した。
竹谷選手
-競技を振り返って
初めて乗る馬だったんですけどいつもやっていたことはできたかなと思います。
-雨や雪という悪天候だったが
いい状態だったと思います。宿でもぐっすり休めたのでコンディションとしてはよかったです。
-初めての選手権だったが
こんな馬もいるんだなあというのと提供していただいた大学さんにありがとうございますという感謝の気持ちです。
-今大会で意識したこと
監督さんからも勝てないからやれることだけをちゃんとやってこい、と言ってもらっていて、抽選だったのでうまくは入れたら一回戦(突破)くらいはあるかなと思っていたんですけど負けてしまったって、でも厩舎で言われたことはしっかりやりきろうと意識していました。
小仲選手
-競技を振り返って
二回戦まで出させてもらったんですけどどっちも自分の大学の馬で乗るよりも落ち着いて楽しんで乗れたなと思います。
-演技のなかで特によかった点
貸与馬ということで他の大学さんの馬に乗せさせてもらうという競技なのですごく緊張があって、もちろん人間も馬も緊張するんですけど、それをお互いにバランスを取りながら演技できた点が良かったんじゃないかなと思います。
-悪天候の中での演技だったが
わたしが乗る順番が一番、二番と早かったこともあって、たまたま晴れたり天気がましだったりしたのであまり気にはならなかったです。
-今大会で意識したこと
私は初心者で始めさせてもらって、監督やコーチの方々からまずは一回戦突破だということを言われてきて突破できてよかったなと思います。でも二回戦も勝てる勝負だったなと私の中で思っているので、敗退してしまったことはとても悔しくて、来年リベンジしたいなと思います。
山畠選手
ー今回の結果を振り返ってみて
まさか1回戦で負けるとは思っていませんでした。
ー馬についても難しそうであった
そうですね、難しかったですし、丁寧に乗れば良かったんですけど、ちょっと馬の気持ちよりも自分の形をとらせたいというか、少々形が悪くても流れを大事にすれば良かったかなと振り返ってみて思います。後ろに2人いたので、差をつけておきたかったのですが、僕が乗った馬には合わなかったのかなと思います。
ー寒さについては
特に気にはなりませんでした。
ー技術面で気をつけた面などは
周りを見ても頭が入りづらかったので、頭を入れて運動が出来れば良かったかなと思います。あと馬に必要以上の指示を送ってしまっての失敗など、原因はいろいろあるとは思うんですけど、少し首の形を求めすぎたのと合図が強かったのかなと。ちょっとふがいない結果になってしまいました。
ー大学馬術選手としては今回大会でラスト
今回の選手権はふがいなくて残念だったんですけど、4年間振り返って、自馬の試合では良い思いもつらい思いもさせていただきましたし、試合以外でも馬術のことや馬との関わり方や人間関係などいろいろありますけど学べて良かったと思います。自分の乗った馬に後輩が乗って、いろんな活躍をしてもらえたら僕は嬉しいと思いますし、それを願っています。今年は団体も総合で2位を獲得出来たので、後輩たちにはそれ以上の結果を残し続けていってほしいなと思います。あとは、思い出があるので自分が乗せてもらった馬は特に頑張って欲しいなと思います。
菊地主将
ー結果を振り返ってみて
自分にとって、人生最後の馬術競技になると思って望んだので、今までこの競技に携わってきた集大成だと思ってやったんですけど、着順が7着で、それが僕のゴールだったのかなと思います。
ー特に良かった点は
特に大きなミスをしなかったことと、乗せてもらった馬がすべてしっかりと調教されている馬で、相手関係も良くてそういったものに恵まれたことが大きかったかなと思います。僕は本当にほとんど上で何もしていない状態だったので、他の団体さんの馬は良く頑張ってくれたと思います。
ー1日目は特に雨や寒さがあった
もちろん自分も寒かったですけれど、馬はずっと外に出ていましたから、そこはあまり言ってしまうと馬に失礼かなと思って頑張って我慢しました。
ー学生馬術は今大会でラスト
できれば同じチームの子たちと準決勝まで、決勝まで行きたかったんですけど、2日目は自分1人になってしまったので、全滅するよりは2日目に進んで、チームの温度はある程度維持出来たので、最後の最後までつまらない試合にならなかったかなと。僕も目一杯楽しんで乗ることを心がけて、最後にそういう大きい気持ちで馬に乗れたということは良かったです。
ー馬場について、技術面で気をつけていた部分は
1頭目は特にそつなく乗れれば上がれるかなと思っていました。ただ2頭目に少し苦手な項目があったりだとか、そういうことを事前に聞いていたので、待機馬場の3分の準備運動の時に苦手な部分を克服してから本番に臨んで、そこが上手く出来たので、2回戦に進めたのかなと思います。しっかりと頭で考えて、競技に臨めたかなと思います。
ー障害については
順位が確定していて上には上がれないことが分かっていたので、できるだけきれいに乗ろうと思っていました。乗せてもらう馬はすごく良い馬であることは分かっていたので、自分の1つの経験になるだろうと思ってきれいに、雑な走行をしないように心がけていました。あまり雑な走行をしても、他のところの馬でもありますし、最後は自分できれいに締めくくりたいなというのはあったので、大雑把に乗るのではなくて、丁寧に丁寧にやりました。
水野監督
ー全体を振り返って
今回は4年生2人と3年生男女1人ずつ出ましたが、4年生は本来の力からいけば2人とも決勝に残る力を十分にあったのですが、貸与馬という主催者が用意した馬に初めて乗るという競技で、本来の自分の技術を出し切れなかったということが結果に繋がったのかなと思います。3年生2人については、結果的にはベスト8とベスト16が1人ずつという結果になりました。4人とも精一杯やってくれたのですが、ちょっと結果が伴わなかったのかなという気がします。来年に向けて特に3年生は練習して、この大会でも上位を目指せるように、練習を積み重ねていってもらいたいと思います。
ー特に良かった点は
3年生に関しては今できることを発揮できたのかなと思いますが、まだまだ全国レベルにはいっていないというところが、これからの課題です。4年生については技量はあるが力を出し切れなかった点が反省点で、4年生は引退してしまうので、今後の後輩たちに繋げるような反省点をしっかり見いだして、検証していきたいです。とは言うものの、4名とも一生懸命やってくれたと思います。
ー代替わりを経て5月へ
春の大会が5月にあるので、それに向けてチーム一丸となって、新体制のもと、新キャプテンを中心に早くチームがまとまって全日本に向けて、春から良いムードに乗っていけるようにしていきたいと思います。
【取材・撮影 加藤弦・森本真子】