菅平合宿レポート 慶應大戦

約一週間に及ぶ菅平合宿終盤、対する相手はルーツ校である慶應大だ。昨年の12月25日、選手権大会の準々決勝、1点差で初めて勝利をおさめた試合以来の対戦となった。菅平合宿の集大成となるこの試合、果たしてどちらのチームに軍配が上がるのか、注目が集まった。

先にチャンスを作ったのは京産大。ラインアウトモールで陣地を広げ、その後相手の反則でゴール付近でもう一度ラインアウト。そこからそのままモールで押し込んだ。前半16分、ハーフウェイライン付近での相手ボールラインアウト。ターンオーバーし、高井良成(営4)のランでゲイン。辻野隼大(済3)が相手のディフェンスをかわし、ゴールライン目前で西浩斗(済3)にパス。その勢いのまま西がインゴールまで運んだ。西はその後のディフェンスでも、ハイパントキャッチした選手へのタックルや、相手キックのチャージなど、タフに80分間走り続けた。前半20分、相手のスローフォワードからマイボールスクラム。辻野のビッグゲインで敵陣深くに入り込み、武器であるモールで得点につなげ、19-0となった。前半30分、敵陣でのスクラムからフェイズを重ねてゲインし、右サイドで小野麟兵(済3)から松岡大河(営4)にパスし、トライ。続く36分にも、シオネ・ポルテレ(現2)の約60mのゲインから、パスをもらった松岡がグラウンディングし、29-0。相手に得点させず、前半を折り返した。

後半開始後は自陣に攻め込まれる部分もあったが守り切り、スコアが動かない時間が続いた。後半21分、敵陣で相手のスクラムペナルティ。ラインアウトモールで、勢いそのままでインゴールへ飛び込んだ。後半26分には、自陣ゴールライン目前まで攻め込まれるが、堅いモールディフェンスや激しいタックルで相手のノックオンを誘い、ターンオーバー。小野、奈須貴大(現2)、松岡が繋ぎ、最後はポルテレがトライ。後半30分、ポルテレのジャッカルからチャンスが訪れる。ここからノーコンテストスクラムとなり、持ち出したポルテレが連続トライを決めた。監督、コーチ陣の選んだ菅平合宿のMVPであるポルテレが、圧倒的な活躍を見せた。後半42分には、今年からAチーム入りした、ハビリ・ファカタハ(現3)がトライを決め、57-0.相手を0点に抑えて試合が終了した。

「ワンチームになりたい」この言葉が廣瀬佳司監督の春からの口癖だ。この菅平合宿でチーム力を高めるため、今年からA、B、Cチームの試合をみんなで全て見て帰るという取り組みや、合宿最終日にはBBQを行うなど、仲間意識が強まるようなイベントを行った。BBQの終盤では廣瀬監督から「日本一になろう」という言葉に対し、部員全員雄たけびをあげるというような場面もあった。菅平合宿で強くなった絆と、熱い『Passion』で関西3連覇と日本一を目指す。
廣瀬佳司監督
Q慶應戦の感想
A合宿の締めとしてふさわしいベストゲームにしようと話していました。3試合とも快勝で、すごく頑張ってくれたと思います。
Q今回の合宿で成長したことは
Aチームで戦うということをやってくれて、苦しい時にはリーダーを中心にまとまってその苦しさを乗り越えたり、流れを変えるプレーをしてくれました。チームとしてまとまってくれたことが今回の合宿での成果だと思います。
Qチーム力を高めることはできたか
Aそうですね。いい合宿が出来たと思います。
QA,B,Cチームのそれぞれの試合を見ることについては?
Aワンチームになるためにそうしました。お互いのプレーをしっかり見るということはよかったなと思います。
Q秋リーグに向けて期待することは?
Aチーム作りはしっかり出来たと思うので、ここからは関西リーグ制覇大学選手権優勝を目指して頑張っていきたいと思います。
三木皓正キャプテン
Q今日の試合を振り返って
A0点で抑えようと話してきて、今日の最終戦でそれが達成できて嬉しいです。
Q3戦を振り返って
A1戦1戦の試合ごとに反省をして次に活かす形をとって身体的にはしんどい部分もあったけれど、それ以上にたくさんのことを実行したり、メンタル面での成長が出来たりなど良い合宿でした。
Qチーム力を上げるということについては
A去年とは違ってA,B,Cの試合をみんなで全て見てから帰るという形にして、いいプレーをしたらみんなで喜んだりすることが人との繋がりになってチーム力も上がったと思います。
Q秋リーグに向けて
A初戦までの日数も限られているので関大戦に向けて頑張りたいです。菅平でも関西のチームの調子が良かったので今後も試合ごと成長、反省を繰り返していきたいです。
西浩斗選手
Q今日の試合を振り返って
A全体的に見て0点で抑えることができたのがすごく良かったです。
Qトライを決めた時の気持ちは?
A辻野くんがいいゲインをしてくれたので回してくれるだろうなと思っていたので、トライできたので良かったです。
Q今回の合宿を通しての成長できた部分
Aディフェンス面ではチームとしても個人としても成長できたと思います。課題はアタックの結末が個人的には少し悪いと感じているので、そこは課題です。
Q秋リーグに向けて
A日本一のチームを目指したいと思います。