京産大アスレチック

学内スポーツ紙「京産大アスレチック」を製作・発行する、京都産業大学体育会本部編集局のBLOGです。

ラグビー部

《ラグビー部》近畿大に逆転勝利!リーグ戦を勝利で終える

ムロオ関西大学Aリーグ第6節対近畿大戦が11月25日、西京極球技場で行われた。京産大は31-27で近畿大を破り、リーグ戦を勝利で終えた。

メンバー
1. 柴田知宏(4年 桂)
2. 中川将弥(4年 御所実)
3. 酒井健汰(4年 春日ヶ丘)
4. 伊藤鐘平(2年 札幌山の手)
5. 廣隆太郎(4年 東海大仰星)
6. 上田克希(3年 東海大仰星)
7. 横山尚樹(3年 常翔啓光)
8. 武田知大(3年 尾道)
9. 野村晋太郎(4年 桂)
10.山内凌雅(2年 関西大学北陽)
11.濱田将暉(3年 京都成章)
12.田畑凌(3年 報徳学園)
13.坂本英人(4年 御所実)
14.ニコラス・ホファ(1年 札幌山の手)
15.河野翼(4年 東海大仰星)
16.宮崎達也(3年 伏見工業)
17.横山慶太郎(3年 京都成章)
18.松本幸志郎(3年 東福岡)
19.城間賢(1年 御所実)
20.渡邊晃士(3年 天理)
21.吉住風哉(4年 常翔学園)
22.中村悠人(2年 東海大福岡)
23.寺崎栄一郎(2年 長崎海星)

選手交代
後半0分 5番廣→19番城間
後半3分 14番ホファ→23番寺崎
後半17分 10番山内→22番中村
後半26分 2番中川→16分宮崎

京産大にとって関西大学Aリーグの最終戦である近畿大戦、京産大は既に選手権出場が決まっていたが、良い形で全国へ行くためにも負けられない戦いだった。
試合開始直後、前半4分に武田がラックから持ち出し先制のトライを奪う。しかし、直後に近畿大に2トライを連取され5-12と逆転を許す。京産大も同21分に濱田が近場に走り込みトライ、河野のゴールも決まり同点に追いつくが、その後はイケイケムードの近畿大を止めることが出来ず、2トライと1キックを決められ12-27と点差を大きく離された状態で試合を折り返した。
後半に入ると京産大も落ち着きを取り戻し、攻める時間が増えるも得点には繋がらず、苦しい時間が続いた。しかし、後半17分に山内との交代で入った中村がディフェンスラインを突破、サポートに入った濱田へとパスがつながりそのままトライが決まる。その後も後半からホファとの交代で入った寺崎が同38分にラックから持ち込んでトライ、更にロスタイムに同じく後半からの城間がトライを奪い、見事逆転勝利を収めた。

今回の試合では、前半は近畿大の雰囲気に呑まれ思うようにラグビーが出来ず、自分たちのミスからトライを奪われるシーンも見られたが、ハーフタイムの間に修正することで逆転勝利をすることができた。最後までハラハラする展開だったが、この経験は必ず京産大にとってプラスになるだろう。大学選手権も京産大の活躍から目が離せない。

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ファーストスクラムで近畿大を圧倒

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強力なボールキャリーをみせる田畑

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反撃の狼煙をあげた中村

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トライする濱田

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MOMに選ばれた城間

京産大31-27近畿大
前半4分 武田トライ 河野ゴール失敗 5-0
前半7分 近畿大トライ ゴール成功 5-7
前半16分 近畿大トライ ゴール失敗 5-12
前半21分 濱田トライ 河野ゴール成功 12-12
前半26分 近畿大トライ ゴール失敗 12-17
前半31分 近畿大トライ ゴール成功 12-24
前半39分 近畿大ペナルティゴール失敗 12-24
前半42分 近畿大ペナルティゴール成功 12-27
後半18分 濱田トライ 河野ゴール失敗 17-27
後半38分 寺崎トライ 河野ゴール成功 24-27
後半44分 城間トライ 河野ゴール成功 31-27

コメント
大西健監督
「近畿大の勢いに呑まれて自分たちを見失っていた。後半に建て直せたことは財産。ハーフタイムに自分を取り戻そうよ、と選手たちに言った。これだけ取り返したのは彼らが素直だから。同志社に勝って、天理に対して挑戦者ではなくなってしまっていた。我々は挑戦者でないといけない。近畿大の勢いはいい経験になった」

元木由記雄コーチ
「前半は受けてしまっていた。いいゲームにしようと思っていたがいいゲームではなかった。後半の漢字を前半から出せていたらよかった。選手権はトーナメントなので、プレーの精度を高めていきたい。同志社戦以外は僅差のゲームで断トツの力はない。3週間で伸びるようにチーム力の向上が必要」

橋本弦軌主務
「京産がやりたいラグビーをやれたのは同志社戦。それ以外は僅差のゲームになっていた。夏に全勝できたことでFW、スクラムが強化されたが、天理に負けてしまった。そこを直さないと。主務として選手がプレーしやすいようにしていきたい」

坂本英人選手
「入りから攻めようと話をしていたけど逆に攻められていいムードを作れなかった。口だけになっていて修正できなかった。選手権では去年を超すことが目標。一つ勝って次も勝ちたい」

武田知大選手
「相手の空気に呑まれたが、京産大の原点に返り、DFやブレイクダウンで前に出ようと話した。相手の早い展開力に対応できず、思うようにDFできなかった。自分たちのアタックの時はミスが多く、継続力が無かったのでうまく回らなかった。ファカイが復帰してもコンタクトやそれ以外でも勝てるように」

城間賢選手
「チームの雰囲気がよくなかったので、いい雰囲気に変えようと思った。前に出る気持ちや、チームを鼓舞する気持ちがMOMに選ばれた理由だと思う。最初は驚いたがうれしかった」

河野翼選手
「前半は京産らしくない形だった。最初の10分はやれていたけど、集中力が切れてアタック、ディフェンスが消極的になっていた。京産大ラグビーをするためにエリアを取ってFWを前に出せるようなプレーがしたい」

寺崎栄一郎選手
「これまで出番がなかったけど、毎試合やるつもりでいたから準備はできていた。大舞台でトライを取れて良かった。自分の持ち味の縦を突く攻撃が活きた。チームとしては天理戦と今回の内容がよくなかったから修正して新しいスタートを切りたい」

濱田将暉選手
「試合の入りが悪く、ハーフタイムで修正しようと話し合った。接戦の試合で勝てたのは、自分たちの自信に繋がったと思う。みんながゴール手前まで行ってくれたので、相手をこじ開け、トライすることが出来た。大学選手権では一戦一戦たたかい、優勝したい」

次戦は12月16日、キンチョウスタジアムで大学選手権初戦。

《ラグビー部》天理大に惜しくも敗れ、関西優勝を逃す

2017ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第6節対天理大学戦が11月19日皇子山総合運動公園陸上競技場で行われた。京都産業大学は7-45で敗れ、惜しくも関西優勝を逃した。

メンバー
1. 柴田知宏(4年 桂)
2. 中川将弥(4年 御所実)
3. 酒井健汰(4年 春日ヶ丘)
4. 伊藤鐘平(2年 札幌山の手)
5. 廣隆太郎(4年 東海大仰星)
6. 上田克希(3年 東海大仰星)
7. 横山尚樹(3年 常翔啓光)
8. 武田知大(3年 尾道)
9. 野村晋太郎(4年 桂)
10.山内凌雅(2年 関西大学北陽)
11.濱田将暉(3年 京都成章)
12.田畑凌(3年 報徳学園)
13.坂本英人(4年 御所実)
14.ニコラス・ホファ(1年 札幌山の手)
15.河野翼(4年 東海大仰星)
16.宮崎達也(3年 伏見工業)
17.横山慶太郎(3年 京都成章)
18.松本幸志郎(3年 東福岡)
19.城間賢(1年 御所実)
20.渡邊晃士(3年 天理)
21.吉住風哉(4年 常翔学園)
22.中村悠人(2年 東海大福岡)
23.寺崎栄一郎(2年 長崎海星)

選手交代
後半27分 7横山→20渡邊
後半28分 10山内→22中村

ここまで全勝で進んできた両校。天理大は昨年の関西王者であり、京産大がずっと目標としてきた相手だ。
先制トライを奪ったのは天理大、前半7分にモールで押し込みトライ。しかし京産大も負けてはいない。14分に敵陣ゴール前でモールを作り、ディフェンスに隙がうまれたところを見逃さず、武田がボールを持ち出しトライ。河野のゴールも決まり7-7の同点に追いつく。その後天理大に続けて2トライを許し、得点を7-21と大きく離される。前半終了間際、京産大は敵陣ゴール前に攻め入り、FWのスクラムで何度もトライを狙うが攻め切ることができず、得点を大きく離されたまま前半を終えた。
後半も何度も敵陣へと攻め入るが得点できず、天理大に試合のペースを握られ後半で4トライ奪われ7-45で試合終了。今季初の黒星となった。
京産大はゴール前まで攻め入るも得点につながらないシーンが多く、トライを取りきる力が次節以降の課題として残った。関西優勝は逃したが、次の試合以降修正していき、大学選手権での活躍に期待だ。

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試合前に円陣を組む選手たち

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モールからボールを持ち出しトライを奪った武田

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スクラムトライを狙う

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ボールを持ち出す中川

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敵陣ゴール前でFWが近場を攻める

京産大7-45天理大
前半7分 天理大トライ ゴール成功 0-7
前半14分 武田トライ 河野ゴール成功 7-7
前半18分 天理大トライ ゴール成功 7-14
前半32分 天理大トライ ゴール成功 7-21
後半16分 天理大トライ ゴール不成功 7-26
後半24分 天理大トライ ゴール不成功 7-31
後半38分 天理大トライ ゴール成功 7-38
後半40分 天理大トライ ゴール成功 7-45

コメント
大西健監督
「完敗でした。FWで後手を踏むとああなってしまう。FWが前に出るのがうちのラグビーだけど、今回はFWにフォーカスされていた。セットが安定せず自分たちのラグビーができなかったし、気迫の面で差があった。選手権が決まってほっとしたのかも。関東に勝つのが目標。そのためにも近大戦で気を引き締めて挑む。」

中川将弥主将
「スコアを取りきる力が足りず、強い留学生を走らせてしまった。ひたむきにセットプレーを磨き、選手権は一戦一戦ひた向きに出し切る。」

山内凌雅選手
「入りからよくなかった。同志社戦のときほど気持ちが入ってなかった。FWが無理ならBKという風にも考えていたけどうまくいかなかった。次にスタメンの機会があるなら相手に合わせてやっていきたい。」

伊藤鐘平選手
「相手のほうが上だった。一人一人が強かった。どう対処するか考えていたけど修正できなかった。FWで負けると厳しくなるというのはわかっていた。ラインアウトは練習してきたから競ることが出来たけど、後半は相手が動きを入れたラインアウトをしてきたので対応できなかった。自分はラインアウトが仕事。ラインアウトから起点を作りたい。」

元木由記夫コーチ
「勝負どころでとってきた天理と取れなかったうち。力の差が出た。取りきる力があれば展開が変わっていた内容。FWで優位に立てなくてBKにいい球を渡せるようにしないと。テンションを下げないように、レベルアップをして全国に挑みたい。」

次戦は11月25日、西京極球技場で近畿大学戦。12時キックオフ。

《ラグビー部》宿敵同志社を撃破!関西優勝に王手をかける

2017ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第5節対同志社大学戦が11月5日鶴見緑地球技場で行われた。京都産業大学は昨年関西2位の強豪・同志社大学を73-19の大差で破り、大学選手権出場を決めた。

メンバー
1. 柴田知宏(4年 桂)
2. 中川将弥(4年 御所実)
3. 酒井健汰(4年 春日ヶ丘)
4. 伊藤鐘平(2年 札幌山の手)
5. 廣隆太郎(4年 東海大仰星)
6. 上田克希(3年 東海大仰星)
7. 横山尚樹(3年 常翔啓光)
8. 武田知大(3年 尾道)
9. 野村晋太郎(4年 桂)
10.山内凌雅(2年 関西大学北陽)
11.濱田将暉(3年 京都成章)
12.田畑凌(3年 報徳学園)
13.坂本英人(4年 御所実)
14.ニコラス・ホファ(1年 札幌山の手)
15.河野翼(4年 東海大仰星)
16.宮崎達也(3年 伏見工業)
17.横山慶太郎(3年 京都成章)
18.松本幸志郎(3年 東福岡)
19.城間賢(1年 御所実)
20.渡邊晃士(3年 天理)
21.吉住風哉(4年 常翔学園)
22.中村悠人(2年 東海大福岡)
23.寺崎栄一郎(2年 長崎海星)

選手交代
後半24分 3酒井→18松本
後半24分 7横山→19城間
後半38分 8武田→20渡邊
後半38分 15河野→23寺崎

昨年の選手権出場校同士の対決となった試合。大西健監督が「今年初めて全員が一つになって掴んだ勝利。京産大らしいひた向きな試合ができた」とコメントした通り、『FW(フォワード)がひっぱり、BK(バックス)が応える』試合となった。
京産大は前半5分、ラインアウトからモールを作り、PR(プロップ)柴田知宏(4年・府立桂)が先制のトライ。FWの活躍に応えるように、9分にWTB(ウイング)二コラス・ホフア(1年・札幌山の手)がトライを決めた。
さらに12分、CTB(センター)田畑凌(3年・報徳学園)、18分にFB(フルバック)河野翼(4年・東海大仰星)がタックルからのターンオーバーでトライを奪い、ディフェンスでも強さをみせた。
その後、同志社大に2トライを奪われるも、京産大はスクラムでボールを前に運び、31分にCTB坂本英人(4年・御所実業)がトライ。
再び、同志社大にトライを許すが、ロスタイムでモールからHO(フッカー)中川将弥(4年・御所実業)がトライ。40-19と同志社大を大きく突き放して前半を終えた。
後半になっても京産大の勢いは止まらない。後半5分にスクラムでインゴールに入り、NO8(ナンバーエイト)武田知大(3年・尾道)がトライを決める。
さらに17分には、敵陣ゴール前でのスクラムでプレッシャーをかけ、相手がファンブルしたボールをSH(スクラムハーフ)野村晋太郎(4年・桂)がインゴールで抑えトライ。
その後もFWで近場を攻め続け、23分に柴田、29分に中川が立て続けにトライを奪った。武田との交代で入った渡邊晃士も存在感を見せ、42分にトライを奪い、京産大の勝利となった。
次の第6節の相手、天理大学は去年の関西王者であり、京産大と同じく全勝中のチーム。関西での優勝を目指す京産大にとっては絶対に負けられない相手だ。
天理大からの勝利を目指す京産大にとってセットプレーの優位が絶対条件。同志社大戦で見せた『京産ラグビー』、これを天理大戦でも発揮し、関西優勝を目指す。

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同志社大からトライを奪う田畑

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DFを抜き去り、インゴールへ飛び込む河野

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モールを組み突き進むFW

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スクラムで同志社大を圧倒

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全員で喜びを分かち合う

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MOMに選ばれた河野


京産大73-19同志社大
前半5分 柴田トライ 河野ゴール成功 7-0
前半9分 ホフアトライ 河野ゴール成功 14-0
前半12分 田畑トライ 河野ゴール成功 21-0
前半14分 河野トライ 河野ゴール成功 28-0
前半21分 同志社大トライ ゴール不成功 28-5
前半24分 同志社大トライ ゴール成功 28-12
前半31分 坂本トライ 河野ゴール成功 35-12
前半36分 同志社大トライ ゴール成功 35-19
前半ロスタイム 中川トライ 河野ゴール不成功 40-19
後半5分 武田トライ 河野ゴール不成功 45-19
後半15分 野村トライ 河野ゴール成功 52-19
後半23分 柴田トライ 河野ゴール成功 59-19
後半29分 中川トライ 河野ゴール成功 66-19
後半ロスタイム 渡邊トライ 河野ゴール成功 73-19

コメント
大西健監督
「一皮剥けたゲームになった。自信につながる試合。選手一人一人がひたむきに自分の役割を果たし、京産らしい試合が出来た。これでやっと『天理への挑戦権を得た』と言える。」

酒井健汰選手
「スクラムで押すことが出来たが、ヒット前に相手に刈られすぎたことが改善点。同志社戦に勝つことが出来れば大きく変われるチャンスと言われていた。絶対勝つ気持ちで戦った。チームは良い雰囲気だった。天理大戦に向けて、今日の改善点を修正し、勝てるように練習していく。」

山内凌雅選手
「試合の入りから良かった。初先発で緊張したが、いつも通りできたから良かった。勝って笑えるようにという思いで臨んだ。自分達の力を出せれば天理にも勝てる、名前負けせずに挑みたい。」

上田克希選手
「関西で一敗もせず1位になる。そのためにトーナメントのつもりで試合に臨み同志社を倒さないと、と思っていた。ラインアウトでしっかりコミュニケーションを取ることを心がけた。」

次戦は11月19日、皇子山総合運動公園陸上競技場で対天理戦。14時20分キックオフ。


《ラグビー部》決戦の日、イズム継承で挑む。

 ひたむきに―。意地になって楕円球を追う。あの日、後半ロスタイム。すでに時計の針は80分を過ぎていた。観客席から自然と発生した「京産コール」が鳴りやまない。拳を握って立ち上がり、祈るようにしてグラウンドを見つめる。赤紺15人が身体を張り、最後のディフェンス。もう体力は余っていない。残されていたのは〝強い気持ち〟だけだった。「ピピピー!」。ノーサイドの笛で、跳び上がった。そして、スコアボードを確認した。

 「京産大26―22明治大」

 過去6戦6敗。7度目の正直だった。赤紺フラッグが舞う。ついに明治大撃破を成し遂げた。あなたは現場で見ただろうか。新たに赤紺史へ刻まれた、あの試合を―。
 
 忘れもしない。2016年12月11日。あの日は雲ひとつない晴天。雨など降りそうにない青空が澄み渡った。だがノーサイドの笛で、聖地・花園の芝生は濡れていた。敗者の悔し涙で、ではない。勝者が、泣き叫んだ瞬間だった。
 
 前主将の眞野拓也(FL⑥・東海大仰星)が勝利のスタンドあいさつ。両手を突き上げて、ブレザー組に「ありがとう」を告げた。そのとき、森田慎也(FB⑮・洛北)は、グラウンドにうずくまっていた。持てる力、全てを出し切って立ち上がれない―。李智栄(FL⑦・大阪朝鮮)も、充実の表情を浮かべて仲間と抱き合った。集大成―。全員で、やり切った。
 
 FW陣がプレッシャーをかけ続けた「成果」が顕著に出た試合だった。前半は14―19とリードを許すも、神山で培った粘りを発揮する。「押せ押せ」の声とともに、鍛錬を積んだ自慢のモールが炸裂する。動きだすと、止まらない。重戦車・明治が後ずさり。前に押し返すタイミングすら与えなかった。
 
 最後に楕円球を拾い上げたのは現主将の中川将弥(HO②・御所実)だった。今思えば、あの試合は先輩たち「眞野組」から「中川組」への〝イズム継承〟が行われていたのかもしれない。
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相手からボールを拾い上げ、勝利を決めた中川

 トライはすべて、下級生が決めたものだった。約80メートルを激走して、最後のトライを決めたのも坂本英人(WTB⑭・御所実)だった。そのトライを生んだ、目前のタックルは伊藤鐘平(LO④・札幌山の手)が決めていた。「正直、ラグビー人生のなかで、1番うれしい試合でした」。試合後、大一番で果敢なタックルをみせた伊藤が、涙目で語った。


 
 これ以上ないほどの歓喜を味わった直後。主将・眞野は、こう言っていた。
 
 「リーグ戦を落として『自分たちは、このままでは終われない』と思った。お世話になった人、観に来てくれている人に恩返ししたい。『京産大のラグビーを全国の人に見てもらおう』と声を掛け合って、レベルアップしてきた。(明治大を)倒すことで、自分たちのやってきたことを証明したかった」
 
 その瞬間を掴み取れたのは、苦い敗戦があったからだ。こちらも忘れない。2016年9月25日。戦いの舞台は宝ヶ池球技場。誰もが予想できなかった、あまりの悲劇に言葉を失った。

 「京産大31―33同志社」

 不運なジャッジもあり、逆転負け。無惨にもスコアボードには〝現実〟だけが映し出されていた。赤紺は泣いた。言葉にならない音が、ロッカールームから響いてくる。何度も見てきた涙とは、違って見えた。開幕試合だった、この一戦に懸けた思いが伝わってくる。森田が声を絞り出して言った。「元から勝つしかないんです。相手がどんなところだろうと…」。あの敗戦が、あの悔し涙が、彼を成長させた。明治大撃破の直後に言う。「最後のディフェンスは(リーグ初戦の)同志社戦を思い出した。守り切れたのが成長の証です」。
  
 諦めなければ、目標は達成できる。そう教えてくれるのは赤紺戦士だ。卒部式で眞野は語った。「大西先生を胴上げしたかった」。その思いは「中川組」へと託されている。

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眞野(右)から中川へ想いは継承されていく

 今季は、ここまで4連勝で、リーグ戦は残り3つ。明日5日には、今後の行方を左右する同志社戦が待っている。新たな歴史を切り開く、その瞬間を現地で見届けよう―。【前者の戯言】

《ラグビー部》後半ロスタイムに大逆転勝利!!

 2017ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第4節対関学大戦が10月28日、宝が池球技場で行われた。後半39分まで12点のリードを許していたが、大逆転勝利を収めて連勝を4に伸ばした。

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濱田のもとに選手たちが集まる

メンバー
1. 柴田知宏(4年 桂)
2. 中川将弥(4年 御所実)
3. 酒井健太(4年 春日ヶ丘)
4. 伊藤鐘平(2年 札幌山の手)
5. 谷山泰信(3年 東海大附属第五)
6. 上田克希(3年 東海大仰星)
7. 城間賢(1年 御所実)
8. 武田知大(3年 尾道)
9. 野村晋太郎(4年 桂)
10.中村悠人(2年 東海大福岡)
11.濱田将暉(3年 京都成章)
12.田畑凌(3年 報徳学園)
13.坂本英人(4年 御所実)
14.ニコラス・ホファ(1年 札幌山の手)
15.河野翼(4年 東海大仰星)
16.宮崎達也(3年 伏見工業)
17.横山慶太郎(3年 京都成章)
18.松本幸志郎(3年 東福岡)
19.廣隆太郎(4年 東海大仰星)
20.渡邊晃士(3年 天理)
21.吉住風哉(4年 常翔学園)
22.山内凌雅(2年 関西大学北陽)
23.寺崎栄一郎(2年 長崎海星)

選手交代
前半28分 5谷山→19廣
後半8分 10中村→22山内
後半35分 2中川→16宮崎

 ここまで3連勝と勢いに乗る。相手は初戦で同志社大を破った関学大。関西でトップの選手が集まっていると大西監督が分析するように決して侮れない相手だ。
前半に先制トライを挙げたのは関学大。ゴール前のラックからピック&ゴーでディフェンスを突破されてしまった。同19分に上田がゴール前ラックから持ち出してトライに成功すると河野のゴールも決まり同点に追いつく。同26分に関学大、同38分に京産大がトライを決めるシーソーゲームが展開された。前半ロスタイムにホフアが左サイドから40mほどを走り切り、21-14。この試合で始めて勝ち越しに成功した。
 後半に入り、相手を突き放したいところだったが、再び関学大にトライを許す。同12分、同31分にもトライを決められてしまった。中川は負傷交代、柴田も負傷により一時はプレーを中断するなど危機的状況に陥った。後半40分、敵陣前ラインアウトを廣がしっかりつかむとモールで押し込み追い上げる(河野ゴール成功)。後半ロスタイムに濱田が右サイドから相手ディフェンスをかわしてトライ。河野もしっかりゴールを決めて35-33と逆転に成功した。
 ゴールの2点差が明暗を分け、河野のゴールの精度が勝利の要因になった。今回の試合は前半のスクラムが0回、ラインアウトはミスが多発、モールでは押し込まれた。相手のトライはすべてFWの選手。前節から中5日のややハードスケジュールだったが、それでも京産大の強みをほとんど発揮することができなかった。冷や汗をかく試合だったが、貴重な経験を手にした。残りは3戦。勝ちを重ねて関西制覇を狙う。

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後半残り8秒で12点ビハインド。ここから逆襲が始まった

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宮崎がモールからトライを奪い追い上げを見せる

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ディフェンスをかわしトライを決めた濱田

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この日の河野のゴール成功率は100パーセント

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後半ロスタイムについに逆転を果たした

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濱田は今季二度目のマンオブザマッチを獲得

京産大35―33関学大
前半12分 関学大トライ ゴール成功 0-7
前半19分 上田トライ 河野ゴール成功 7-7
前半26分 関学大トライ ゴール成功 7-14
前半38分 武田トライ、河野ゴール成功 14-14
前半ロスタイム ホフアトライ、河野ゴール成功 21-14
後半6分 関学大トライ、ゴール不成功 21-19
後半12分 関学大トライ ゴール成功 21-26
後半31分 関学大トライ、ゴール成功 21-33
後半40分 宮崎トライ、河野ゴール成功 28-33
後半ロスタイム 濱田トライ、河野ゴール成功 35-33


コメント
大西健監督
「関学大の選手のポテンシャルは関西トップクラスと分かっていたが、対応できなかった。ここまで苦しまずに勝ってきたから少し油断があった。関学大は挑戦者の気持ちで挑んでいたから精神的な面でも相手が上だった。勝つことと負けることでは全然違う。勝って反省をしていかないと。翼はとてもよくやってくれた。チームとしても一皮むけるきっかけになったと思う。残りの試合はトーナメントの気持ちで臨みたい」

中川将弥主将
「アップの時からいけるだろうという油断があった。ゴール前まで行ったのにエラーもあった。FWのサポートも薄くミスも多かった。モールDFやラインアウトのボール確保など自分たちの武器であるセットプレーをひたむきに磨かなければいけない。自分が交代することに関しては信頼できるプレイヤーだったから不安はなかった」

上田克希選手
「ロスタイムになって意地でも勝つ、ミスをなくして相手よりも必死に、という思いだった。次節以降に向けて切り替えていく」

濱田将暉選手
「(ロスタイムは)自分からボールを要求した。ボールを受けたとき、フェイントをかけなくてもスピードでいけると思った。FWでプレッシャーをかけてBKで展開していこうと思ったけどできず、京産らしいラグビーをできなかった。勝てたことはよかった。1週間で修正したい」

宮﨑達也選手
「あのタイミングでの交代は驚いた。負けていたから流れを変えようと思っていた。持ち味のスクラムとブレイクダウンは発揮できた。次節も出場機会があれば長く試合に出れるよう、練習からしっくり取り組んでいく」


次戦は11月5日、鶴見緑地球技場で同志社戦。12時キックオフ。
INFORMATION
ブログリニューアルしました!
取材・活動報告等、随時更新していきます。

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