大学ラグビーフットボール選手権大会
早稲田大戦 マッチレポート
早稲田大戦 マッチレポート
【スターティングメンバー】
1.曽根隆慎(4年=大産大附属)
2.平野叶苑(4年=西陵)
3.川口新太(4年=東海大仰星)
4.石橋チューカ(2年=報徳学園)
5.ソロモネ・フナキ(4年=目黒学院)
6.日吉健(4年=大産大附属)
7.平野龍(3年=札幌山の手)
8.シオネ・ポルテレ(3年=目黒学院)
9.土永旭(4年=光泉カトリック)
10.尾崎恵大(3年=光泉カトリック)
11.西浩斗(4年=熊本西)
12.藤本凌聖(4年=朝明)
13.ナブラギ・エロニ(2年=大分東明)
14.小林修市(3年=京都成章)
15.辻野隼大(4年=京都成章)
【リザーブメンバー】
16. 李淳弘(4年=大阪朝鮮)
17. 乳井大士(4年=中部大春日)
18.八田優太(2年=徳島城東)
19.一柳尚斗(2年=兵庫工業)
20.伊藤森心(3年=松山聖陵)
21.高木城治(2年=東福岡)
22.太田陸斗(1年=京都成章)
23.堤田京弘(4年=大阪桐蔭)
自分たちのラグビーに立ち返り、挑んだ大学選手権準決勝。11度目の挑戦、立ちはだかったのは対抗戦王者の早大。3年連続の対戦となり、ここまで1勝1敗。互いのプライドがぶつかり合う。
セットプレーで優位に立ち、相手のペースを崩して畳みかけるというのが京産大の理想とした展開だった。キックオフからボールを上手く保持していたが、ボールがこぼれノックオン。試合開始1分にも満たないタイミングでファーストスクラム。ここで勝ち切ったほうが流れに乗れるという大事な場面だ。3番を川口に変更し、スクラムに重点を置いたメンバー編成で挑んだ京産大だったが、反則を取られてしまう。続く4分、キックパスを交えながらスペースを広めに使いアタックしていくも、早大の緻密で崩れないディフェンスのプレッシャーをうけてしまい、またもやボールを落としてしまった。2回目、3回目のスクラムでも終始京産大は劣勢。組みたいスクラムとレフリーの指示が噛み合わず、思ったように組めない時間が続いた。「レフリーから一歩下がるように言われたんですけど、首だけ残っている感じになってしまった。相手になれるまで時間がかかった」と川口。自分たちの持ち込みたかった展開に逆に運ばれてしまった。
セットプレーにほころびが見え始めると、ディフェンスやアタックでもミスが増えた。前半6分、自陣深くまで攻め込まれ、相手のラインアウトモール。そのまま押し進めるように見せかけて、モールの裏からショートパスでボールを繋いでディフェンスの不意を突いてトライされる。ボールを持っている時間が長いが決め切れない京産大と、少ないチャンスをものにした早大で大きな差が生まれた。さらに、得点を返せないまま前半14分と23分にも追加点を許し、0-17と一方的な展開に。しかし、4回目のスクラムでは上手くヒットして組めた。ペナルティを奪い、ここから攻め込む展開になったが決め切れず。敵陣22mライン内で2度のノックオン。ゴールラインが遠い。
やはりチームで警戒していた服部のロングキックは脅威だった。敵陣に入ってもキックですぐに陣地を回復されてしまい、上手くテンポが出ず。土永が左足のキックで対応するも、敵陣で待ち構えるのは鉄壁のディフェンス。攻め入る隙が無かった。昨シーズンや2シーズン前は留学生のパワーを有効に使いながら得点を重ねていたが、今回は留学生には常に複数のディフェンスがついて徹底的にマークされていたこともあり、爆発力に欠けてしまった。出足の速い早大のディフェンスの圧でハンドリングエラーも増える。前半は攻撃が完全に手詰まりに。前半のラスト、インゴールまでボールを運んだがグラウンディングできず、0-26で前半終了。
得点力の高い今年のチーム、前半を0点で抑えられることはこれまでなかった。後半から巻き返しを図りたいところ。点差から見てもこれ以上失点できないという場面。しかし、日本代表経験のある矢崎の50:22で劣勢に。そこからサイドを走られ追加点を許した。両チームここでメンバーをガラッと入れ替え、そこからは敵陣に入っては戻され我慢の時間。相手の得点を許さず耐え抜き、ここでチャンスが訪れる。相手のハイタックルから敵陣でのラインアウトモールへ。モールで押し込むことはできなかったが、そこから泥臭くフェイズを何度も重ねてインゴールまで運んでいく。最後は今日もいぶし銀の活躍を見せた日吉が値千金のトライ。ここから流れに乗ってプレーできた。後半32分スクラムでペナルティを奪い、ゴールへ攻め込む。ここでもまたフェイズを重ねてライン際のプレーを続ける。最後は粘って乳井がトライ。「メンバーが変わってもあまり劣らずにいい流れを後半のメンバーが与えられた」(乳井)。最後まで諦めないプレーで得点を重ねた。
後半38分、相手のペナルティでチャンスを作り、土永のキックでゴールライン目前でのラインアウトモールとなる。14人でモールを押し、サイドからゴールラインを狙う。最後は土永がグラウンディング。19-31となった。試合終了のホーンが鳴ってからも、京産大の攻撃は止まらない。再び敵陣の5mライン付近でラインアウトモール。あと一歩でトライという所で痛恨のノックオン。試合終了の笛が鳴った。
昨シーズンの大学選手権準々決勝負けた原因を徹底的に洗い出し、完璧に改善していた早大に19-31の完敗。「ラグビーって接点で優位に出れは上手くいくスポーツだと思うんですけど、京産はそこに特化していて、なかなかイーブンにやったときに次の選択肢がない。早稲田さんのディフェンスが凄く堅くて、強いキャリアーが単発単発になってしまって、結果ミスにつながっていたことがあったので、そこは4年通してもそこは見えてたので、準備しきれなかった自分たちの実力不足です」と辻野キャプテンは振り返る。関西リーグでも守りの堅い天理大に対し突破口が見つからず、攻めきれず終わってしまった。アタックのオプションが増えればプレーにも余裕が出てミスも減る。対抗戦の上位校には真っ向勝負の正直なアタックではなかなか通用しない。接点で圧倒的優位に立つこと、アタックのバリエーションを増やすことが、今後関東の強敵に勝つために必要だ。
この日は持ち味の突破力が出し切れなかったポルテレだが、前日に左ももの肉離れを起こし、それを押しての出場となっていた。試合に出るかどうか悩んだというが4年生と試合できるのは多くてあと2回。どうしても出場をあきらめられなかった。トンガにいる時から同じ学校に通い、慕っていたフナキキャプテンには「うれしいのは怪我をしてでも試合にでてくれたこと」といわれたという。学生最後の試合をともに戦うことが出来た。それでも、万全の状態でベストなプレーが出来たわけではない。「先輩たちの思いを背負って、僕が変わらないと絶対に日本一取れないし、大学でプレーできるのはあと1年だけだし、これでトンガに家族いて、怪我も治して、ゆっくりして治ったらまたやり返したいです。」(ポルテレ)と目に涙を浮かべながら語った。学生ラストイヤー、さらに成長したポルテレの姿が見れるはずだ。
この試合誰よりもハードワークし続けたのはSH土永だ。80分間フルで出場し、タッチキックもコンバージョンキックも任された。球出しのスピードも後半にかけて落ちることも無く、最後の最後まで集中したプレーを見せた。京産大のSHとして戦い抜いた後、ベンチに戻って一番に声をかけたのは中学時代もともにラグビーをプレーした小野麟兵。当時から親しかったが、今は私生活でも寮の中でもずっと一緒にいた分、より絆も深まった。2人で熱い抱擁を交わしながら涙を流し、決勝へ連れて行けなかったことを謝ったという。「ずっと試合に出たいっていうのは言っていたので」(土永)。様々な理由で試合に出られない選手たちの思いも乗せて戦った分、この負けは何より悔しかった。
試合終了後、23人はメインスタンドだけでなく自分たちのファンがいる全てのスタンドの前まで行き、深々と礼をした。その表情はすがすがしかった。「もちろん最後まで諦めずにやり切ったんで、グラウンドで立ってる自分が試合に出れてない仲間の分まで楽しもうと決めてたんで最後までグラウンドで涙は見せられないなと思っていました」と辻野。出し切って負けた、やり切れた。でも、最後にスタンドのノンメンバーの顔を見ると我慢してきた涙があふれた。圧倒的アウェーの国立競技場で、最後まで諦めずにプレーできたのはノンメンバーの声援の力も大きかった。「仲間を見て挨拶をする時にすごい悔しさというか、自分たちで結果を残せなかったっていう申し訳ない気持ちが溢れて少し涙が出てしまった」。部員全員の夢である、日本一にはまたしても届かなかった。それでも今年もまたこの舞台に立てたことはきっと意味がある。この敗戦から何を感じ、どう変わるのか、そこにかかっている。
大学でラグビーをプレーしている者なら誰もが1/2に国立競技場で試合をすることに憧れている。だがピッチに立つことを許されているのは1年に92人だけ。京産大はこの4年間、毎年限られた権利を得ていた。毎年望んだ結果は得られなかったが、後輩に国立を経験させてあげることがチームにとって財産になる。来季チームの主力を担う伊藤は「やっぱりこの国立に4回生が連れてきてくれたからこそ、こうやって悔しい感情を感じさせてもらってると思うんで、そこに感謝して、 4強の壁を越えるまで何度も挑み続けないと壁は越えられないと思います。もう1回僕がチームを引き締め直して、次決勝に行けるようにしたいなと思います」と話す。この悔しさを1年通して忘れずにプレーしていければ、きっとまた違う結果が得られるはずだ。
前半圧倒的な差をつけられながらも最後まで諦めない、愚直でひたむきなプレーに京産大らしさが詰まっていた。彼らのラグビーには心を打つ何かがある。諦めるという考えがハナからない、どれだけ点差が開いていても楕円球をインゴールまで運ぶことに命をかける。プレーしているメンバーは毎年入れ替わっていっても、その魂は変わらない。「京産らしさを捨てない大切さは僕らも後輩たちも応援してけれてる人も最後に確認できた」(日吉)。いつかきっと、決勝の舞台でひたむきな京産ラグビーが見られる日が来ると信じる。【執筆:藤田芽生】
〜廣瀬監督〜
ー今日の試合を振り返って
前半、早稲田のプレッシャーにペナルティとミスを繰り返して、それがことごとく失点につながりました。苦しい展開だったんですけど、後半素晴らしいディフェンスをする早稲田に対し最後まで諦めずに京産らしく攻めてくれたことにはありがたく思ってますし、すごく誇りに思ってます。今年のチームは色々好不調波がありましたけどここまで連れてきてくれましたし、今日終わってみれば素晴らしいシーズンであり、来季にまた繋がるシーズンだったなと思います。ほんとに選手には感謝してます。よくやってくれたと思います。
ー壁を跳ね返すために何が必要なのか
アイデンティティを大切にしながら進化することが大切だと思いますけれども、ラグビーっていうスポーツはアイデンティティが強いチームが強いチームだと思いますので、そこはブレずにやっていきたいと思いますね。
ー後半はそれでトライを重ねられた
いけるって思ってからは強いですよね京産は。ただ流れに乗るのが遅すぎました。
ー封じられた時にどうするか、攻撃の幅を広げることについて
アイデンティティを大切にしながら進化していかないといけないと思ってますが、学生スポーツで毎年毎年戦力が変わるもんですから、強化する上で京産らしさ、アイデンティティを築いて行くんだっていう一年しにして、それプラスの進化かなと思いますね。我々が思う京産らしさはそれぞれの年で違うと思いますし、セットピースだけじゃなくて前へ出るディフェンスだとか、今日のような粘り強いアタックだとか、そういったものを強化しながら作っていきたいなと思います。
〜辻野キャプテン〜
ー今日の試合を振り返って
前半の立ち上がりからなかなかトライが取れず、逆に自分たちのミスで自陣に入られ、それをスコアに繋げられだってところで、なかなかチームを勢いに乗せることができませんでした。4年間京産らしさを追求してきたが、準決勝で敗退という結果になってしまったんですけど、来季は残ってるメンバーが頑張ってくれると思うので、期待しています。
ー精度に課題が見えたが相手によるものなのか
シーズン通してのことだと思っていて、ラグビーって接点で優位に出れは上手くいくスポーツだと思うんですけど、京産はそこに特化していて、なかなかイーブンにやったときに次の選択肢がない。早稲田さんのディフェンスが凄く堅くて、強いキャリアーが単発単発になってしまって、結果ミスにつながっていたことがあったので、そこは4年通してもそこは見えてたので、準備しきれなかった自分たちの実力不足です。
ー壁を跳ね返すために何が必要だと思いますか
もちろん京産大が培ってきた歴史であったり、京産大のラグビーを追求するのはもちろんなんですが、強みは相手が潰してくるのが今のラグビーだと思うので、それに対してどうしていくのか、いろんなラグビーに触れることが京産大には必要なのかなと思います。
ー4年京産でラグビーをやってよかったこと
人間として成長できたことです。もちろんラグビーの技術もですが、人間として成長できたことが1番です。
ー京産大ラグビー部を一言で表すと
魂です。
ー試合終わった後にいつもとは違って清々しい顔をしていたが
もちろん最後まで諦めずにやり切ったんで、グラウンドで立ってる自分が試合に出れてない仲間の分まで楽しもうと決めてたんで最後までグラウンドで涙は見せられないなと思っていたんですけど、仲間を見て挨拶をする時にすごい悔しさというか、自分たちで結果を残せなかったっていう申し訳ない気持ちが溢れて少し涙が出てしまったんですけど、試合終わって清々しかったのはみんなの分を背負っていたからです。
ー後輩たちへのメッセージ
チャレンジして行くだけだと思うので、3年生は後1年間死ぬほど努力して、最後にやり切って終わって欲しいです。やり残したことがないように準備して挑んで欲しいです。
ー劣勢の中でハーフタイムの声がけは?
前半に点差がついたんですけど僕たちは苦しい試合をしてきた。逆に早稲田さんは順当に勝ってチャンピオンチームとして良いゲームの展開が多かったと思うけど僕たちは逆境を乗り越えてきたよねと話して、前半負けてるけど後半前向きにいこうと話しました。
〜フナキキャプテン〜
ー試合を振り返って
ほんとに悔しいですね。もうチャンスないので次のステージに行くしかないですね。ほんとに悔しいです。
ー京産大はどんなチームでしたか
ひたむきなチームでした。僕たちがやってきたことはまだまだ足りないので、後輩たちに引き継いで同じ道を辿らないように上に行って欲しいです。
ーポルテレが無理して出てたがどんな話をした?
悔しいですね。ポルテレはまだチャンスあるので頑張って欲しいですね。
ー4年間で成長したところ
ディフェンスのところ、タックルのところですね。
ーキャプテンをした1年間を振り返って
タフだったなと思います。
ーどういうところが?
練習とかプレッシャーとかですね。
ー監督がチームを一つにまとめるのに苦労したとおっしゃっていたが
僕だけの時間じゃなかったですけど、4回生の力を合わせてチームを引っ張ったけど、日本一に届かず負けてしまい、後輩たちに託します。
〜日吉選手〜
ー試合を振り返って
前半、僕たちがやろうと言ったセットプレー、モール、スクラムでプレッシャーをかけてシンプルにフィジカルにプレーしていこうと話してたんですけど、早稲田大学のアタックやディフェンスで我慢しきれない部分があって、前半はそこでスコアが開きました。後半に左右に振られて振られてだとしんどいんで、僕らがずっとやろうと言ってきた関西リーグからやってきた前に出るディフェンスをやっていこうと、余られてても気にせずに前に出てみよう、前で止めてみようと修正するとディフェンスが機能してきて、すると相手がミスしてくれて敵陣へ行けました。そこでモールにこだわったりFWの正面衝突にこだわろうっていうのをハーフタイムに話して、京産らしさをもう一回やろうってやったんですけど追いつけなかったです。やろうって言った部分は後半できたんですけど、前半に修正しきれなかったところがありました。でも後半に京産らしさを見せられたので、もう一度そこを追求し続ける、圧倒するっていうのは後輩たちに託したと思います。
ー後半の連続トライの心境
前半から敵陣で攻めてフィジカルにやったら前出れてる感覚はあったんですけど、そこで我慢しきれなくて、無理に1人で行ってしまってターンオーバーってのがあったので、そこをもっとユニットでしっかりシェイプ作ってやっていこうとか、速くいくんじゃなくてもっとこだわって良いからゆっくりでいいから、強いプレーヤー当ててやっていこうと。
ーしんどい中でトライを取りきった
僕だけのトライじゃないんですけど、FW・BK一体となってやっていこうってやってたんで、あそこでトライ取れたところで、こうしたらトライが取れると確認できて、一個取り方が見えたところは良かった。
ー逆転できない状況でもトライを目指した
京産らしさを見せよう、廣瀬さんが日本一を目標とする中で目的として京産タフやなとか良いチームやなと思われるラグビーをしていこうと春のチームのスタートミーティングから言ってくださってて、見てくれてる人に勇気や感動を届けられるラグビーしたくて、攻めて攻めて京産らしさを見せれたらなと思ってやってました。京産らしさを追求すれば、対抗戦一位の早稲田大学さんにもあれだけ行けるので、去年分かったんですけど、京産らしさを捨てない大切さは僕らも後輩たちも応援してけれてる人も最後に確認できたんで、来年後輩たちにその部分をさらに追求して欲しいと思います。
〜土永選手〜
—試合振り返って
前半、 いい相手のプレッシャーの中で自分たちの理想のアタックができなくて、ずっと後手後手に回ってしまってターンオーバーが起こって取られたっていう形だったので、そういったところは、やっぱり関東のチームのプレッシャーというのは、関西リーグとは違いがありました。パスの乱れについては、トライゾーンまで行ってはいたんですけど、みんなトライを取るという気持ちが強すぎたので、ミスとかが起こってしまって、そこはSHというポジションの自分がしっかりコントロールしなければいけない所だったので、反省する部分もあります。
—後半の戦い方で変えた部分は
後半はスクラムでプレッシャーをかけれてて、自分たちもペナルティもらえていたので、そういったところから自分たちのペースに持ってこれました。あとはラインアウトからのモールでトライゾーンに関してはもうしっかりFWが仕事をしてくれました。そういったところに関しては、アタックのやり方を変えるっていうわけではなくて、自分たちが今までやってきたものを出すっていう意識でやってました。やっぱりプレッシャーのある中で自分たちのペースに持ってこれなかったので、そういった部分ではもっと精度を上げれていたかなっていうのはあります。
—京産らしさを出せた部分は
後半、自分たちのペースに持ってこれて、スクラムでもペナルティーをもらえて、そこからゴール前まで入ってトライまでっていう流れが京産の1番の強みだと思ってるので、そういったところは後半いいアタックができたかなと思います。
—4年間京都産業大学でラグビーをして
1年生からこの国立でメンバーに入れて、4年連続国立に立って、やっぱり苦しい時もありましたし、しんどい練習もいっぱいあったんですけど、乗り越えてきたことが今の自分に繋がっていると思っているので、そういったところは京都産業大学ラグビー部っていうことにところに感謝して、 次のステップに進んでいきたいなと思ってます。
—試合後のこの選手と抱き合っている時になにを話したか
中学からずっと知っていて、小野を決勝に連れていけなかったので、そういったところはしっかり謝って、そういうところで感情が上がってきて、小野もずっと試合に出たかったっていうのは言ってましたし、私生活でもずっと、寮の中でもずっと一緒にいたので、そういったところで小野も自分も次のステージがあるのでお互い頑張ろうと話しました。
〜川口選手〜
ー前半の負傷について
タックルを変な形で入ってしまって、足まで痺れてしまってちょっと焦ったんですけどその一瞬だけでした。
ー前半で変わったことについて
戦術的交代です。もしかしたらいける部分はあったんですけど、それでチームに迷惑かけるぐらいやったらということで、絶対あの状況で入っていたら、チームで迷惑かけるだけだったので。
—最初のスクラムから3連続で反則を取られていたことについて
ファーストスクラムの時に自分たちが1歩前出て組みたかったんで、1歩前出てたら、レフリーの方に下がってくと言われて、そこからは下がってはいたんですけど、自分が入りきれずに首だけ残ってるみたいだったので、最初の3本はちょっといいように組めなかったです。相手になれるまでに時間かかったのと、自分たちが出来なかったのでそこは悔しいなと思います。
—今日の試合全体を振り返って
選手1人1人がやっぱり諦めることな、 自分たちがやるべきことできたかなとは思います。
〜ポルテレ選手〜
ー今日の試合を振り返って
ほんまに悔しかったけど、僕が嬉しいのは昨日肉離れして試合に出られないとみんな分かってたが、足が痛いままでもソロら4回生とみんなで最後にラグビーできて嬉しかったです。試合前にもちろん勝つつもりで来てたけど、負けたらフナキは引退、勝ったら決勝出れなくても良いから怪我したまま試合に出ました。
ー試合後のフナキとの会話
フナキも負けてほんとに悔しいけど、怪我したままで出てくれてほんまにありがとうと言ってくれました。
ー先輩たちの悔しさを背負ってまた戦って行くと思いますがどのように戦っていきたい?
僕が変わらないと絶対に日本一取れないし、大学でプレーできるのはあと1年だけだし、これでトンガに家族いて、怪我も治して、ゆっくりして治ったらまたやり返したいです。
ーどんなところを変えていきたい?
ワークレートをもっとあげたい。もっと強くなれる練習をします。
ーワークレートをあげるとは?
肉離れの影響で今日はあまり走れなかったけど、アタックのときは絶対に後ろに行かされないように頑張りました。
ーゴール前でトライを取りきれなかった時の心境
早稲田大学も取らせてくれないし、3人から4人が一気に僕のところに来てトライを取れなかった。
ーフナキくんからどんなメッセージをもらった?
肉離れで試合に出れない予定だったけど、フナキは「嬉しいのは怪我しても試合に出てくれたこと」と言われました。
ー試合中は痛みはありましたか?
結構痛かったです。でも痛みを隠すために僕が気持ちを強くして、ボールをもらう時に人を跳ね飛ばして痛みを出さないようにして、痛み出したら早稲田が僕を狙ってくるので、4回生のために気持ちを上げてやっただけです。
ーどんな4回生でしたか?
メンバー入ってる人も入ってない人にも想いを背負って力にしてやってた。
ー来シーズンへの気持ち
フナキが言ったのはしっかり国に帰って怪我を治して、このグラウンドにまた来て、フナキさんらの想いを背負って壁を超えます。
〜伊藤選手〜
—試合振り返って
早稲田大学さんのディフェンスの圧力に前半トライ取りきりたいところを取りきれなくて、 後半は流れ乗れたんですけど、前半のうちにもうちょっとスコア1本、2本でもしとけば、勝ちが狙えたのかなと思います。
—後半から入ってチームの雰囲気は
結構焦って、トライを取り急いでる部分があったんで、FWの近場のとこ攻めようってことを僕から言ってスコアに繋げれたのでよかったです。
—来年は4回生として戦っていくそこへの思い
やっぱりこの国立に4回生が連れてきてくれたからこそ、こうやって悔しい感情を 感じさせてもらってると思うんで、そこに感謝して、 4強の壁を越えるまで何度も挑み続けないと壁は越えられないと思うので、もう1回僕がチームを引き締め直して、次決勝に行けるようにしたいなと思います。
〜石橋選手〜
—試合を振り返って
ヒットで負けていたので、そこで向こう有利になってしまいした。ヒットのところでまずは前に出るっていうところ、ずっとこの1年やってきたんですけど、そこで押されてしまったんでダメになっちゃったのかなと思います。
—後半上手くいった部分はどこか
後半時間もなくて、全員がもう全力出し切ってやれた前に進めたことだと思います。
—自身のプレーについて振り返って
相手のディフェンスのギャップを抜くことは出来たんですけど、その後に上手く繋げれなかったのでそこは反省する所です。
—準決勝を2度経験してこの壁を越えるために必要なことは
FWのセットプレーのところで、FWが負けてしまうと、チーム全体負けてしまうと思ってるんで、FWが圧倒しないと勝てないという風に感じました。スクラムのところ、ラインアウトのところ、京産大はスクラムが強みなんですけど、そこが負けてしまうと全体っていう下がってしまいます。スクラムが強みである以上、絶対に勝たないといけないと思うので今後はスクラムを中心にやっていきたいと思います。
—去年と比べて今年のチームはどうしてか
去年の3回生がそのまま4回生になって残っているメンバーが多くて、自信はすごくあったんですけど、自分たちが準備してきたことに対して、それ以上に対策されていて。もっと対策できていたらよかったなとも思っています。
—来年は個人的にどう戦っていきたいか
次のステージはキャプテンのフナキさんがいないので、自分は1年生からメンバーに入っているので、ラインアウトリーダー、そういう中心人物になってチームに貢献していきたいです。
【取材:藤田芽生、大谷賢之介、伊藤揺梨】