関西学生柔道優勝大会/5月26日/@ベイコム総合体育館

柔道部は関西の舞台で、2回戦で天理大に屈するも出場決定戦を勝ち抜いて、2年連続となる全日本学生柔道優勝大会への進出を決めた。
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【試合結果】
・1回戦 

京産大 2-1 立命館大
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先鋒  垣谷×
次鋒  篠原〇
五将  川北〇
中堅  薮井△
三将  浦井×
副将  小林×
大将  平田×

・2回戦
京産大 1-6 天理大
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先鋒  芳野△
次鋒  大貫△
五将  浦井〇
中堅  小林△
三将  平田△
副将  川北△
大将  垣谷△

・出場決定戦1回戦
京産大 7-0 京都大
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先鋒  垣谷〇
次鋒  伊藤〇
五将  大貫〇
中堅  川北〇
三将  小林〇
副将  今津〇
大将  平田〇

・出場決定戦2回戦

京産大 6-0 姫路獨協大
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先鋒  垣谷×
次鋒  浦井〇
五将  小林〇
中堅  篠原〇
三将  川北〇
副将  伊藤〇
大将  平田〇

〇→勝 ×→引分 △→負
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【試合内容】
昨年、この大会で11年ぶりの無差別団体出場を決めた京産大。今年からは「~年ぶり」から「~年連続」を目指す旅が始まる年となる。その1回戦、相手は立命館大学。今年の5月3日に行われた京都学生でも対戦し、そこでは2-1で接戦ながら勝利している。相手も実力はあるだけに「おそらく一番の山場」と監督も称していた、いきなりの大一番。先方の垣谷が引分でスタートすると、次鋒の篠原がスコアを動かす。怪我に悩まされ1年以上公式戦から遠ざかっていた4年生はそのブランクを感じさせないほどの動きを見せ、技有を奪った後で次は一本を決めて先勝。チームに流れを呼ぶ。次に出てきた3年の川北もそれに続いて2勝目を上げて勝利へ近づく。中堅の薮井が敗れたもののその後は、差を詰めさせず。1点のリードを守り切って5月に続いて2-1で勝利を飾った。
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2回戦は昨年は全国4強、関西学生柔道優勝大会でも連覇中のまさに王者、天理大。挑んだ結果は1-6。やはり強さを見せられる結果となった。しかし、五将で出てきた浦井が最後の残り3秒程度の場面で「相手は引分で良いと考えてたと思う。そこを思い切って」と攻めを展開し一本勝ちを収める。これで浦井は、後に関西3連覇を遂げる天理大の選手に、今大会の中で唯一勝利を収めた選手となった。そして京産大としては2年連続の出場決定戦に回ることとなった。
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2回戦で敗戦した8大学がトーナメントを行い勝ち残った2大学が武道館の切符を手にする出場決定戦。ここからは全国出場へ向けた負けられない戦いが始まる。その中で京産大は力を見せる。決定戦1回戦の京都大学戦では1年の伊藤、今津を起用。伊藤は「緊張しました」と振り返りながらもしっかりと一本勝ち。仕事をきっちり果たすとそのまま他の選手も一本勝。7-0快勝で2回戦へ進む。次戦は最終決戦となる姫路獨協大学戦。本日2勝目となる次鋒の浦井から、小林、篠原、川北と4連勝を収めあっという間に全国出場を決めた。その後の伊藤、平田も勝利を収めて結果は6-0で強さを見せつけた。
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2年連続全日本出場を無事決めた。しかし、本番はここから。6月22日、23日に行われる全日本学生柔道優勝大会。目標は1つ、監督、コーチ、選手。みんなが口をそろえた「2日目進出」。昨年の全日本は日体大に敗戦し初戦敗退。全国の舞台はすぐに幕を閉じてしまった。今年はこれを超えに行く。もちろん抽選によって対戦相手は左右されるが、初戦突破して2日目へ。昨年よりさらなる先の景色を求めて、ここからまた練習に励む。

【試合後インタビュー】
足達監督
ー今日の試合を終えて
今年は4月から暑くなってくると試合の直前までがトーンが落ちたりするんだけど今年はすごくチームまとまって元気がずっとある中で最終の今日の試合まで迎えられたので非常にチーム全員が元気だった。ただ、京都大会ではもう少し点数が開いた立命館だったが事実上出場決定戦だったけどそこで最初ポンととってとられたあとどうなるかと思ったけど、チーム全体の踏ん張りによって失点を抑えて最終的に勝てた。やはり一つ大きい今日一番良かったところじゃないかな。だから、あとの敗者の2試合復活戦は眼中になかった。天理大学との2回戦はどうなるかと思ったけど1点だけでもしがみついてくれた。
ー試合前の声掛け
だいたい最初に指示して、実際に試合が始まると選手も必死になるから最初に試合前に話をするので、試合を始まってからはアドバイスをかけれる時間が決まっているのでその間に細かいことを言っても頭に入らないから、試合前に全体的に話をした後は、本人が個人で試合をすすめていく形であまり試合中は言わない。
ー最終戦はどうだったか
先鋒引き分け以外全部6-0だったから、あれぐらいの実力はある。その前の試合で(姫路獨協大が)関西学院との試合で取ったり取られたりしていたから両方強いのかなって思ったりもしたけど全然意外にね点数も開いてよかったです。
ー全国大会にむけて
全国大会で今年チーム全体的に力つけてるんで。今年は組み合わせでベスト8とかいけてないけれどおそらく全国大会でたときには地方の大学に当たるのかどうなのかもう一回シャッフルになるので、まずは2日目に残るっていうのを目指して。初日に1試合か2試合勝ったら2日目に残れるのでそこまで何とか残るのが目標ですね。そこにいくと全国で32-16になるのでそこからアタックしていく上にね。私の5つ上の先輩の時に全国大会でこの大会を全国で3位に2年連続入ってる。昔ね。やればその辺までできるんだろうしそこに向けて頑張らせるっていう感じかな。

人見コーチ
―まずは全国が決まっての気持ちは
とりあえずホッとしましたね。
―今日1日チームを見て
まず雰囲気が良かったですね。一年生も入ってきた中で上級生がしっかり声出し、声掛けをしてたので非常に良かったかなと思います。
―初戦が一つの山場だった
結構(組み合わせが)難しいという風に言われていたところで、監督とも話をしておそらくここが山場だろうというところは。みんなもそれぞれ意識はしていたと思うので、その中で自分が今何をすべきかというのを、それぞれ分かった中で試合出来たのかなと感じますね。
―天理大と試合して感じる差
やっぱり全部そうですよね。身体も違うし気持ちも違うし、あっちは勝って当たり前で来ていて、こっちはある意味挑戦者。ああいう大学ともゆくゆくはしっかり戦わないといけないと思うので、練習量であったり気持ちの面というのはもっと鍛えていかないといけない部分だと思います。
―1年生を見て
伊藤君と今津君が結構主になって今はやっているんですけど、二人ともポテンシャルは高いし、この間の京都ジュニアでもいい試合してましたので。今日の出番がちょっと少なかったんですけど、こういう経験をどのようにかみ砕いて自分の中で理解して次につなげるかというのは今日出た二人の中心メンバーには必要なのかなと思いますね。
ー来月に全日本。そこまでに意識することは
そうはいっても1か月しかないので、出来ることは限られてくると思う。その中でも個人的には意識の問題。今チームはどういう状況でどういう得失点差なのか、というのはそれぞれしっかり理解して。引き分けるところは引き分ける、絶対取らないといけないところはしっかり取り切る。そこをメリハリつけてやっていけば、結果がおのずとついてくるのかなと思います。

鵜澤コーチ
―今日1日チームを見て
ほんとに安心して見られたし、いいチームだなと思いました。
―昨年は選手、主将としてこの場にいた。景色に違いは
良い伝統がつながってくれたらいいなという気持ちで、自分たちも先輩からの伝統を引き継いで良いチームを作れたと思うので。そういう良い伝統が引き継がれていてうれしいなと感じます。
―1年生を見て
今日の試合とかはすごく緊張してたし、それに対しては緊張しないようにアドバイスかけながらも、一年生の中でもメンバーに入ってるのはそれだけこれからチームを背負っていくから、核となって頑張ってほしいなと思います。
―今の4年生とかに自身の選手時代からの変化を感じるか
本当に1つ学年が上がって成長したし大人になったなと思う。そしてチームの雰囲気も練習に行くたびに良くなっているし、全国に向けて去年できなかった2日目に残るということを目標達成してもらって。近畿ジュニアもあるのでチーム一丸となって頑張っていってほしいなと思います。
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川北選手
―今日1日を振り返って
まあ最低限全国に出るっていうことは出来たんで良かったかなと思います。
―1回戦が山場のなかで意識は
立命館とは京都学生でもやってたんでその時もギリギリだったんで、接戦なることは間違いないやろなと思ってて。そこで自分のやることをしっかり一番徹底して勝ちきるというのを考えました。
―天理大との戦いは
やっぱりレベルが違ったっすね。力も違うし、技術も違うし、身体もデカくて相手を動かそうとしても壁みたいな感じでした。
―出場決定戦への切り替えはうまくいったか
言ったら悪いけど天理にはまあ勝てないかなと少しは思ってたんで。そこで切り替えとか最後に向けてしっかりできたかなと思います。
―来月の全日本へむけて
最低でもまずは1勝して2日目に残れるように頑張りたいなと思います。
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浦井選手
ー今日2勝。1日の手ごたえは
1回戦の時は調子が悪くて。そこで仕留めきれなかったのは良くないとこかなとは思うんですけど、2回戦で天理相手に1個勝てた、思っていたことが出来たっていうのは良かったかなと思います。
ー天理戦の勝利は残り数秒での勝利。ねらっていたか
相手は絶対引分でいいと考えてたと思うし、(自分が)出てくるっていうのも向こうも思ってたと思うんでそこをしっかり決めることが出来たのは良かったです。
ー全国へ向けての意気込みは
まあ観光しに行く訳じゃないんで。チームとして優勝狙えるかっていわれたらそれは狙えないですけど、だからと言って思い出作りに行くんじゃないから、一戦一戦しっかり勝ち目指したいなと思います。
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垣谷選手
ー今日全体を振り返って
取り切れずに終わって悔しかったんですけどチームが勝ってくれてとりあえずよかったです。
ー天理戦の時
怖かったです
ー最終戦の時
最終戦も先鋒で流れ持って行かないとあかんと思って。引き分けだったんですけど内容の悪い引き分けではなかったので良かったです。
ー全国大会に向けて一言
もうちょっと頑張ります。

伊藤選手
ー緊張したか
だいぶ緊張した。
ー試合を振り返ってみてどうだったか
大事な立命館戦は出てなかったんですけど、そのほかの試合に出て絶対勝たないといけないところでしっかり取れたっていうところはよかったと思います。
ー試合に入る前の気持ち
流れをつくってやろうという感じで入ったり、前が決めてくれたのであとは自分の柔道をするだけと思い入った。
ー全国大会に向けて
全国大会のメンバーにまず選ばれるように頑張って、全国大会で活躍できるように頑張ります。

【記事:亀井颯人 取材・写真:亀井颯人、小玉綾菜】