第59回全日本大学男子ソフトボール選手権大会
2024年9月7日(土)~9日(月)
@富山県岩瀬スポーツ公園ソフトボール場


 昨年は初戦敗退に終わったが、今年は準決勝へ進出し、見事3位という結果で全日本インカレ3日間が終幕した。一昨年度の準優勝に続いて、ソフトボール部男子の歴史にまた新たな1ページが刻まれた。
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試合結果
・1回戦   京産大 11-1 香川大
・2回戦   京産大 9-2 福岡大
・準々決勝 京産大 6-5 神戸学院大
・準決勝   京産大 4-8 日本体育大

試合概要
〇1回戦vs香川大
 京産大は左腕エース・内谷陽輝(済4)と結野陽太(済2)のバッテリーで挑んだ。初回に長打や味方のエラーで一死満塁のピンチをつくるも、粘り強い投球を見せ無失点に抑えた。
 2回表の京産大の攻撃、二死の場面から室山一馬(現4)が今大会チーム初となる本塁打を放ち先制するも、その裏に同点に追いつかれた。3回は両者無得点に終わるが続く4回には試合が動いた。二死から藤井一誠(外3)、山中悠介(営2)の連続安打で二、三塁のチャンスをつくると相手エラーで二者生還し3ー1とリード。さらに5回の攻撃では京産大打線が爆発した。先頭の9番・結野が四球で出塁すると、続く1番・佐藤昂(現2)が三塁打と相手エラーで2点を追加。その後、妹背健信(営4)、藤井、途中出場した吉川虎生(法1)の本塁打など、打者一巡の猛攻で一挙8点。
 5回裏からは内谷に代わり、ルーキー守田隼斗(済1)がマウンドへ。先頭打者に安打を許すも、同じく途中出場した土持貴幹(済1)の好守備もあり、3人で抑えた。試合は5回コールドで終了し、初戦を突破した。
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▲今大会チーム初となる本塁打を放った室山

〇2回戦vs福岡大
 初回からゲームは動いた。1回戦に引き続き内谷が先発で登板した。1、2番に安打を打たれ満塁とすると、押し出し四球で1点を許す。3回にもこの回の先頭打者に長打を放たれると、続く打者にセンター前のタイムリー安打を許しさらに1点を奪われた。
 しかし、京産大打線も負けてはいなかった。4回、一死から原田稜也(現3)が振り抜いた4球目はセンターの頭上を越え、今大会チーム5本目となる本塁打となった。5回には途中出場した吉川が二塁打、佐藤が相手のエラーで出塁し走者2、3塁とすると、続く樋本康生(現4)のタイムリー安打で2点を獲得し逆転。最終の7回はこの回の先頭打者である樋本が左前安打で出塁すると、その後四球が続き満塁に。続く藤井のセンター方向への安打、パスボールで3点を追加。その後、内谷、佐藤の安打でこの回計6点を獲得した。
 ピッチャー内谷は持ち前の緩急を巧みに操る投球で3回以降は無失点に抑えた。
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▲タイムリー安打を放ちガッツポーズをする樋本

〇準々決勝vs神戸学院大
 先制したのは京産大。2回に四球やパスボールで一死2、3塁とすると、内谷のセンター前タイムリー安打で2点を獲得。4回にはこの回の先頭打者である藤井が今大会自身2本目となる本塁打を放ち1点を追加した。その後四球や安打で二死2、3塁とすると、佐藤のランニング本塁打によりさらに3点を追加。
 1日に2試合連続登板で疲労が重なる中ではあるが、投手・内谷は5回まで2塁を踏ませない好投をみせた。しかし、6回に連続安打で4点を失うと、7回には一死から本塁打を許してしまい1点差に。その後は粘り強い投球を続け、6-5で白星を飾った。
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▲投打で活躍をみせた内谷

〇準決勝vs日本体育大
 大会3日目に行われた準決勝の先発も左腕エース・内谷。初回に二死から三塁打を許すも無失点に抑えた。しかし2回に二死2、3塁から味方のエラーもあり3点を失った。
 一方で3回の攻撃は下位打線からチャンスをつくると、樋本のセンター前のタイムリー安打で1点を返す。その後、二死から妹背へのデッドボールで満塁とすると、原田の押し出し四球、藤井のライト前2点タイムリー安打で逆転。しかしその裏に四球、安打を許し同点に追いつかれた。
 さらに5、6回に3本の本塁打を許し4-8に。6回途中からは内谷に代わり守田がマウンドへ。打たせて取る投球で追加点を許さず。
 最終の7回、追いつきたい京産大打線であったが三者凡退に倒れてしまい4-8で試合終了となった。

 今大会をもって4年次生の妹背健信(営4・興国)、樋本康生(現4・御調)、室山一馬(現4・関西大倉)、内谷陽輝(済4・茨木西)の4人は引退となった。
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インタビュー
・主将・妹背健信(営4)
〇準決勝を振り返って
ー4年間の中で初めての日本体育大との戦いで雰囲気や個々のレベルの高さを感じましたが、それでも京産大は全然負けていなかったと思うので、今後戦ったときは勝てると思うのでそこはしっかりと応援したいと思います。
〇4年間で一番印象に残っている試合
ー2年前の全日本インカレの決勝の環太平洋大戦です。自分がタイムリーヒットを打ったっていう理由もあります。最後、キャプテン(2023卒・高橋速人)につなげるために南埜晃伸さん(2023卒)がホームランを打ったという場面が一番印象的です。
〇同期の3人に向けて
ー樋本は、朝練やキャッチボールなど練習の時からずっと一緒で、1、2回生の時は三遊間を組んでいたペアなので仲良くさせてもらいました。みんな仲良いんですけど、特にたくさんコミュニケーション取ったと思います。
 室山は、高校の時から友達で、入部してきたときは同期の中で彼一人だけ試合に出ていなくて悔しい思いをしていたと思うんですけど、最後まで一緒に頑張ってくれて、4人誰一人として辞めることなく楽しくソフトボールができたので良かったです。
 内谷は、見てわかる通り彼が本当に今の京産大をつくったと思うし、彼が居なかったら京産大はここまで進化をしていなかったと思うので、本当にすごいピッチャーだなと思います。
〇下級生に向けて
ー4回生が抜けるので来年はしんどくなるかなと思うんですけど、頑張ってもらいたいと思います。

・内谷陽輝(済4)
〇準決勝を振り返って
ー1~3回戦までの連投の疲れがきている中で、その中での上手いこと抑えられるよっていうところを下級生に見せてあげようと思っていたんですけど、やっぱり最後の最後は自分の実力不足で打たれて負けてしまいました。今までエースとしてやらせてもらっていて、みんなが打った中で点を取られたことは悔しく思います。
〇インカレ全体を振り返って
ー自分たち4年次生にとって最後の大会で、インカレは独特の空気感があって、1回戦からなかなか上手いこと勝てない試合が続いたんですけど、周りのみんなが打ってつないでくれたり、守備で守ってくれたりしてくれたおかげで、やはりみんなの力で勝ち進んでいくことができたので、この大会期間はすごく楽しかったし、チームのみんなには感謝しかないです。
〇同期の3人に向けて
ーこの代は下級生のときから試合に出ていた人が多かったので、同期のおかげで今まで勝てた試合もあったし、最後のこのインカレも同期のみんなが活躍してくれました。同期の活躍が自分の中では一番嬉しかったです。本当にこの代で良かったなと思います。

【取材・撮影・執筆:實松詩乃】