秋季関西地区大学準硬式野球大会
準決勝 vs.大阪商業大
2024年11月5日(火)
@大阪シティ信用金庫スタジアム
準決勝 vs.大阪商業大
2024年11月5日(火)
@大阪シティ信用金庫スタジアム
【試合結果】
大商大 302|000|000 =5
京産大 110|020|03x =7
【出場選手】
【出場選手】
1右 西浦 昇真(2年・東山)
2中 岩崎 照英(3年・米子東)
打 日野 竣介(3年・京産大附)
走 安武 佑真(2年・京産大附)
左 岡治 尚希(1年・金光大阪)
3遊 児島 直希(3年・洛西)
4指 中西 健太(3年・狭山ヶ丘)
5一 辻 舜也(2年・山城)
6左中 石丸 晟智(1年・龍谷大平安)
7三 世取山 悠太(3年・乙訓)
8捕 前原 隼人(3年・岡山理大附)
9二 西岡 大祐(3年・天理)
打 菊本 大生(3年・羽水)
走 二俣 周平(2年・京産大附)
二 福住 登真(1年・東山)
投 木本 侑馬(2年・武田)
投 小林 正寛(3年・滋賀学園)
投 片井 勇輝(1年・京産大附)
投 伊藤 蒼平(2年・葺合)
投 升田 陽大(3年・愛知)
【試合内容】
11月3日に行われた兵庫教育大学との初戦から中一日。準決勝の相手は、阪神六大学リーグ優勝校の大阪商業大学だった。7年ぶりとなる決勝戦進出を狙う京産大。しかし、相手も初戦、延長戦を制して勝ち昇ってきただけに厳しい展開が予想される中で始まったこの試合。果たして、勝利の女神はどちらに微笑むのか。
先発のマウンドは、2年生の木本に任された。1人目を三球三振に抑え、幸先の良いスタートを切ったかのように思われたが、大商大打線が襲いかかる。2番打者に右安打を許すと失策が絡み、一死1、3塁のピンチ。そこから4番の左適時打やスクイズなどもあり、3失点。序盤から追いかける試合展開となる。
◆先発を任された木本
しかし、京産大も黙ってはいない。裏の攻撃で先頭の西浦が四球で出塁すると、続く岩崎の犠打で一死2塁のチャンスを作り出す。打席には、3番・児島。相手守備の失策を誘う打球で1点を返し、相手に流れは渡さない。
◆犠打を決め、チャンスを拡大させた岩崎
さらに、3回には二死3塁の状況でラストバッターの西岡がセーフティバントを決め、相手との差は一点差に。しかし、またも大商大打線が木本に牙を剥き、5-2。点差は再び3点差に広がる。
◆西岡のセーフティバント成功に沸くベンチ
4回からは、小林がマウンドへ。走者は出すも要所を抑え、これ以上の失点は許さない。しかし、二死2、3塁となった場面で、1年生右腕、片井にマウンドを譲る。走者を得点圏に置いた難しい場面での登板も落ち着いて抑え、良いリズムを作っていく。
◆好リリーフを見せた小林
そして、5回。4番・中西、6番・石丸から適時打が飛び出し、5-4。再び点差を一点差に縮めることに成功。1点ビハインドのまま試合は、後半戦へ。
◆レフトへタイムリーを放つ中西
同点、さらには逆転がしたい京産大。片井が3人で抑える投球を続けるも、中々攻撃陣がさらなる反撃の糸口をつかめない。7回裏には、先頭の代打・日野が左安打で出塁するも、得点に結びつかず。
◆代打起用に応え、先頭打者としての役割を果たすバッティングをした日野
8回表、片井が四球で走者を溜め、二死2塁、3塁と再びピンチが訪れる。これ以上、点差を広げられたくない京産大は、4人目の投手、伊藤を送り出す。初戦に続く登板も今回は、走者を2人得点圏に背負う追い込まれた場面でのマウンド。しかし、「自分のピッチング次第で流れが来ると思っていた」と、冷静な投球で見事、窮地を凌ぐ。裏の京産大の攻撃は、その伊藤の言葉通りとなる。先頭の石丸が四球で出塁すると、8番・前原が左適時二塁打を放ち、ついに同点。主将の一振りが試合を振り出しに戻した。さらに、代打・菊本の右適時三塁打、続く1番・西浦もライトへと適時打となる当たりを弾き返す猛攻。7-5とこの回、3得点。8回のピンチを抑えた京産大がついに逆転に成功する。
◆先頭打者として出塁し、8回の攻撃の起点となった石丸
9回表のマウンドに立ったのは、升田。ここで無失点に抑えることができれば、勝利という状況で三者連続三振。最終結果、7-5で京産大は逆転勝利。見事、決勝戦進出を果たす結果となった。 京産大にとって、7年ぶりとなる決勝の舞台。挑む頂上決戦は、明日。2009年以来の秋の王座を懸け、熾烈な闘争の幕がいま、切って落とされる。
【試合後のインタビュー】
前原 隼人選手 ~勝利を引き寄せる同点タイムリー 頼れるキャプテン~
○終盤の逆転で勝利を掴む
→「素直に嬉しいです。」
○序盤は失策が絡み悪い流れに
→「悪い流れから点を取られて、でも裏の攻撃で得点できたことがすごく大きくて、そこで引き離されなかったことがよかったと思います。」
○リリーフ投手が素晴らしい働き
→「升田抜きで勝たなければいけない試合は絶対必要で、今日も緊迫した場面で投げられたのはすごく投手陣としては一回り信頼もできましたし、また任せたいなという気持ちになりました。」
○逆転の要因としてベンチの雰囲気の良さが
→「まずは我慢ですね。ずっと負けている展開だったので、いつか逆転(できる場面が)くるだろうと信じて、みんなで雰囲気を高めてやっていこうということでやりました。」
○一打同点の場面で打席へ
→「ひとつ前の世取山が犠打を失敗してチームの雰囲気が下がっていたので、ここは長打、自分が適時打を打つんだという気持ちで打席に入りました。」
○前原・菊本・西浦の3連打で一気に畳みかけた
→「代打の人には、ベンチの方からバットを振っておくように言っていて、1打席の結果で難しいと思うんですけどうまく調整して結果を残してくれたのがよかったなと思います。」
○春秋連覇に向けて決勝戦へ
→「2連覇しか頭にないので、決勝戦も総力戦で優勝したいなと思います。」
西岡 大祐選手 ~1点差に迫るセーフティバントを成功させ、チームを勢いづけた副キャプテン~
○決勝戦進出、試合を振り返って
→「とにかく、勝てて良かったです。」
○昨年と同じ舞台心境的に変化は?
→「1番上になって、チームを引っ張る立場になったんですけど、みんなが一人一人役割を果たしてくれているので、そこまで自分が引っ張っているという意識はないです。とにかく野球を楽しむという気持ちでプレーしています。」
○初回から先制され、追いかける展開での試合
→「打たれる、点を取られるということは予想していて、野手が粘って粘って勝とうということは言っていたので、予想通りの展開でした。」
○8回表、一点ビハインド二死満塁、守っていたときの心境
→「正直、あまり飛んできてほしくなかった。ただ、なんでも抑えられれば良かったので、守っていて結構楽しかったです。」
○2回には、二死走者三塁から一点差に迫るセーフティを成功させた
→「迷っていたが2球、3球目を見逃した後に『決められる』という確信を持って決めに行きました。」
○明日は、いよいよ決勝戦
→「同じ3回生の中にはこの大会が最後になるメンバーもいるので、最後の試合1番楽しく、1番良い形で締めるので応援、よろしくお願いします!」
菊本 大生選手 ~代打起用に応える逆転タイムリーの活躍~
○終盤に試合をひっくり返した
→「率直に嬉しいです。」
○試合の流れはずっと劣勢 その中で分岐点は
→「前原が打った同点打のところでじわじわ来ていた流れが一気に爆発したという感じです。」
○同点に追いついた直後に出番
→「リーグ戦の時も同じ場面があったので、そのときの気持ちで打席に入れば結果が出ると思っていたし、後ろに1回戦も当たっていた西浦がいたので、最低進塁打で後ろに繋ぐという気持ちで打席に入りました。」
○同じ場面とのことだが場慣れしていたのか
→「緊張はあったんですけど、舞洲ということもあって自分でもいいイメージのある球場だったので、しっかりと準備もしていて長年の経験がしっかり発揮できたんじゃないかなと思います。」
○投手陣の踏ん張りも逆転を後押し
→「エースの升田を温存する形だったんですけど、後半は小林などがしっかりと腕を振って投げてくれて踏ん張った結果、同点・逆転に繋がっていると思います。」
○ベンチの明るさも流れを掴む要因に
→「もうずっと(雰囲気が)よかったですし、ベンチからしっかりと圧を出して声を出していけば逆転に繋がるのではないかという感じだったので、すごくいい雰囲気だったと思います。」
○春秋連覇を懸けて決勝の舞台に挑む
→「相手がどこであろうと自分のやるべきことを全うするだけなので、自分の仕事への準備を怠らずに一球に命を懸けるつもりで頑張っていきたいと思います。」
片井 勇輝選手 ~1年生ながら落ち着いた投球でピンチを凌いだ~
○粘り強く戦い逆転勝ち
→「勝てたことが一番嬉しいです。」
○失策などから序盤は劣勢に
→「初回は失策が重なって苦しい場面が続いたんですけど、そこからは先輩方の継投があって木本さんや小林さんに抑えてもらったので、自分がその流れをもっといい方向にもっていこうという気持ちで投げました。」
○おおよそ3投球回にもなるロングリリーフ
→「とりあえず0点で抑えることはもちろんなんですけど、そこからチームが打撃にいい流れで持っていけるようなピッチングをしたいと思い、テンポのいい投球を心がけました。」
○8回表、二死二・三塁で先輩の伊藤へバトンタッチ
→「自分が作ってしまったピンチなんですけど、先輩がしっかりと守ってくださって、一番は助かりました、さすが先輩という言葉をかけました。」
○ピンチの後に待っていた逆転劇
→「投手の流れのいい継投があったから、その流れを打撃に繋げられたので、今回はよかったと思います。」
○ベンチの雰囲気づくりが活きた試合でもあった
→「ずっと負けていて点差は開いたんですけど、勝ちムードというか全然(気持ちが)沈むことがなく、四球で走者を出したり進めるだけで1点が入ったかのような声かけがあったからこそ、最後の逆転まで繋がったと思っています。」
○いよいよ決勝戦へ
→「連覇というのが大きなタイトルになると思うので、そこをしっかり狙うためにチーム全体で勝ちたいと思います。」
伊藤 蒼平選手 ~二死満塁の窮地を無失点に抑え、チームに逆転の流れを引き寄せた~
○決勝戦進出、試合を振り返って
→「最初、流れが悪い中で始まったんですけど、しっかりピンチの中でも我慢した結果が菊本さんの逆転タイムリーなどに繋がったのではないかな、と思います。」
○1回戦から中1日が空いたが、どのような準備をしたか
→「今日の試合は、総力戦になると聞いていたので、自分がいつでも行けるような心がけをしていた。疲労を取ることを意識して、その中でも体の状態を整えることを意識していました。」
○二死2、3塁、打席には3番打者の場面での登板も無失点に抑えた。その時の心境は
→「一塁は空いていたので、そこは冷静に捉えて、長打は絶対に打たれないことを意識していました。あと、自分のピッチング次第で流れが来ると思っていたので、流れを引き寄せる気持ちで投げていました。」
○その裏の攻撃で逆転、チームの雰囲気は
→「1人出塁してから流れが良くなったし、そこから前原さんの同点タイムリー、代打の菊本さんの逆転タイムリーも出たので、途中からピンチを凌いできた結果が出たのかなと思います。」
○明日は、いよいよ決勝戦
→「絶対、優勝します!」
【次回の試合予定】
11/6 (水)V立命館大 10:00〜 @大阪シティ信用金庫スタジアム
【取材・撮影:亀本皐介、村上暁】
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