大学ラグビーフットボール選手権大会 青山学院大戦 見どころ

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【スターティングメンバー】
1.曽根隆慎(4年=大産大附属)
2.平野叶苑(4年=西陵)
3.八田優太(2年=徳島城東)
4.石橋チューカ(2年=報徳学園)
5.ソロモネ・フナキ(4年=目黒学院)
6.日吉健(4年=大産大附属)
7.平野龍(3年=札幌山の手)
8.シオネ・ポルテレ(3年=目黒学院)
9.土永旭(4年=光泉カトリック)
10.尾崎恵大(3年=光泉カトリック)
11.堤田京弘(4年=大阪桐蔭)
12.藤本凌聖(4年=朝明)
13.ナブラギ・エロニ(2年=大分東明)
14.小林修市(3年=京都成章)
15.辻野隼大(4年=京都成章)
【リザーブメンバー
16. 李淳弘(4年=大阪朝鮮)
17. 乳井大士(4年=中部大春日)
18.川口新太(4年=東海大仰星)
19.シオネ・マへ(1年=高川学園)
20.松永壮太朗(4年=京都工学院)
21.高木城治(2年=東福岡)
22.吉本大悟(3年=東海大仰星)
23.太田陸斗(1年=京都成章)
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4連覇を逃してから2週間。負けたら終わりのノックアウトゲームに向けて練習に励んできた。4年生にとっては最後の大学選手権。タイトルホルダーとしての戦いは終わった。ここからは挑戦者として、新たな気持ちで青学大戦へ挑む。

天理大戦の敗因は敵陣の22mライン内で攻めきれなかったこと。ここを改善しなければ先の勝利は見えてこない。天理大のような粘り強いディフェンスを前に、いつも通りのプレーが出せなかった。これについて廣瀬監督は「プレッシャー下での練習が少なかった」と話した。この2週間はグラウンドをフルに使って、試合形式の練習を重ねてきた。「これまではタックルやブレイクダウンのような切り取った練習が多かったんですけど、ゲーム中心に30分~40分やってきました」と辻野。実戦形式でいかにミスを減らしてプレーできるかという所を注視して取り組んできた。必ずどの試合でもやってくる、相手のペースで試合が進む苦しい時間帯。そこをいかに乗り越えていけるかが重要だ。
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メンバーは天理大戦から変更が多かった。FW1列は2番が李から平野叶苑へ、3番は川口から八田に変わった。ここまでどちらが2番のジャージを着るのか争ってきた李と平野の4年生コンビ。Jrでの活躍を見込まれ、ここで平野にチャンスが。「ここにきて調子が上がってきた選手。ジャッカルができるので平野が入るとターンオーバーの機会が増えます」と廣瀬監督も評価している。2年生ながら京産大のエースナンバー3番を背負う八田。フィールドプレーは以前から得意としていたが、スクラムに課題があった。それでもここまで何度も使ってきてくれた監督たちの期待に応えるよう、成長を見せてこの大一番で抜擢された。スクラムが武器である青学大に対して、どこまで圧倒できるか期待がかかる。また、10番は前節と変わって尾崎がスタメン復帰となった。天理大戦でも途中出場してからボールを上手く動かし、得点にも繋げた。「アグレッシブな攻撃とディフェンスに期待です」と廣瀬監督。司令塔の交代でここから良い流れを生み出したい。リザーブには公式戦デビューとなる太田陸斗の名前が並んだ。関学大戦と天理大戦での活躍を見て起用された。このチャンスを生かせるのか、ルーキー太田にも注目だ。

このメンバー編成を見てもわかるように、JrCoでの活躍ぶりや練習を見て『今』調子の良い選手を選ぶという方針になっている。例年は決まったメンバーで長い期間戦い抜いてきたが、今年は入れ替わりが激しい。安定感がないとも捉えられるが、まだまだみんなにチャンスがあるということ。JrCoリーグが終わってからのチーム全員のモチベーションの維持というのは例年の課題だが、今年は切磋琢磨し合いながら戦っていける。
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前日の午前から紀三井寺へ向けて出発し、現地で練習を行うため2日前にジャージ渡しが行われた。その中で「4年目にしてやっと届いたジャージです。全力で頑張ります」と口にしていたのはスタメンに抜擢された平野叶苑。選手権、秋のリーグ戦では2番のジャージに袖を通したことすらなかった。三人兄弟の末っ子。5歳上の叶馬(きょうま)と3歳上の叶翔(かなと)の姿に憧れ、京産大ラグビー部の門を叩いた。しかし、この4年間は思い描いていた以上に苦しいことも多かった。ライバルは同い年の李。「淳弘は2年生から主力で出てるのに、それをずっと観客席で見ているのがすごい悔しかった」。李がHOに定着してからは、なかなかチャンスをつかめず。怪我も多かったこともあり、Aチームの試合に出られても数分だった。それでも入学してから目指してきた2番の座は諦められなかった。JrCoの試合では誰よりも体を張って、ハードワークし続けた。「4年間でJrやCoで試合に出ることの方が多くて、しんどかった時もあります。それでもAの試合に出るっていう目標があったから腐らずやってこれました」。このひたむきで泥臭く頑張る姿を監督たちはちゃんと見てくれていた。武器であるスクラムとジャッカルでチームを勝利に導き、1週間後地元である三重県で最高のプレーを見せたい。
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知らず知らずのうちに周りから感じていたプレッシャーはなくなった。「勝たなければいけない、何かを達成しないといけないっていう気持ちが勝って、ラグビー自体の楽しさっていうのは忘れてたんではないかなっていう部分があったなと終わってから感じました」と辻野キャプテンは話した。今のチームには勝つことを求める以上に、ラグビーを楽しむことが必要なのかもしれない。もう泣いても笑ってもこのメンバーで戦う試合は残り僅か。「負けたら終わりですのでがむしゃらにやってほしい」という廣瀬監督の言葉通り、プレーヤーも観客もただひたすらにラグビーを楽しむことがきっと必要だ。誰よりも練習してきたのだ、ラグビーを楽しむ強さも、楽しんで勝てる強さも持ち合わせている。またここからリスタート。新しい京産ラグビーを見せてくれ。【執筆:藤田芽生】

~廣瀬監督~
ーメンバーを結構、リーグ戦から入れ替えた意図は。
そうですね、調子のいい、ベストの15人です。

ー関学大戦、天理大戦の敗戦を踏まえてのメンバー変更という意味合いもあるか。
そうですね、試合を見返してみたりとか、ジュニアで頑張ってくれた子とか。今なんかすごく調子のいい子をやっぱり、スタメンに使いたいと。

ー昨年はメンバーを固定、今年は調子の良いメンバーを出す。その意図は。
やっぱり負けたっていうことは1つ大きな要因ですね。結果が出てないということですね。

ー新しいフレッシュなメンバーを入れてということか。
そうですね、調子のいい子を。

ー天理大戦の敗因は。
ほとんどっていうか、相手の22メートルラインよりも向こう側に何回も入ったんですけど、ゴールラインを割ることができなくて、逆に天理に流れが移っていったっていうような。前半もそうですし、後半もそうですし、うちが攻めてるんだけどもゴールラインを割らせてもらえなくて、向こうはワンチャンスをものにするっていうような試合展開になってしまってですね、非常になんか悔しい負け方だったなと思いまして。でも全然悲観的にはなってなくて、これもポジティブに捉えて、スコアに結びつけるっていうことができなかったっていうとシンプルな反省だったので、ポジティブに捉えて選手権へリスタートしていこう、と。大学選手権はリスタートのタイミングだっていう感じですね。

ー決め手を欠いてしまった原因は。
対策もやられてましたし、我々もサインプレーもいくつか準備して臨んだんですけど、ミスで終わったりしてましたんで、悔しい負けでしたね。

ー天理大の速いプレッシャーに苦労していたように見えたが。
ええ、そこはだから天理大のディフェンスが上回ったってことですね。辛抱強く攻めるってのは、攻められなかったなという感じはありましたし、アタックのところではプレッシャー下でのトレーニングがちょっと少なかったなって思いまして。先週は結構、試合形式のトレーニングを入れたりとかして、プレッシャー下でミスをしないとか、プレッシャー下で自分たちがやりたいサインプレーをしっかり遂行するとか、そういう感じでやってきました。

ー今年は割と接戦を経験せずに勝ってきたが、そこも(敗因として)あったのか。
あったかもしれないですね。なんか我々も見てていつでもいけるっていうので見てしまってたので、それがズルズル行ってしまって、逆に向こうがすごい連続トライ、連続スコアをしてゲームが決まっちゃったってところもありますんで。そういう意味では、精神的な部分では今回リスタートという感じで、挑戦者という感じで行きたいなと思います。

ーそういう意味でもSOの司令塔を代えるのが大きいのかなと。尾崎くんに期待する部分は。
やっぱりアグレッシブな攻撃、アタックですね。アタックでボールが動きますので、そういったところに期待したい。あとはディフェンスです。ディフェンスはすごいいいので、ディフェンスにも期待したいです。

ーどんな戦い方をしたいか。
もう負けたら終わりですので、ガムシャラに自分達のラグビーを楽しんでほしいなという思いですね。それがいい結果に繋がると思います。

ーHOの平野はスタートからはの出場は初めてだが。
元々実力のある選手で、もうずっと李と同級生で、どっちが出るか去年から競争してましたんで、全然そのプレー面では不安というか心配はしてなくて、ケガがちょっと多くて今回はなかなかメンバーに絡んで来れなかったんですけど、ここに来て調子が上がってきて。Jrの試合ですごく良かったんですね、天理のJrの時に、戻ってきたって感じでして。すごく調子がいいので、今回は平野を先発と。本当に李とどっちが出ても全然心配してないので、逆にチームのいい刺激を与えてくれていい感じですね今。

ー彼のプレーで評価されている点は。
そうですね、非常に安定してます。スローイングも上手で、スクラムは強いですね。あとはディフェンスでジャッカルできる選手の1人なので、ターンオーバーの機会が非常に多くなります、彼が入ると。

ー辻野くんをFBに戻す意図は。
ちょっと奈須がですね、今回負傷で欠場ということで。辻野はどこでもできますんで、辻野をFBで藤本を戻すと、これが1番ベストかなという感じですかね。

ー太田くんは初めての大舞台。
すごくアグレッシブな選手で、スキルは素晴らしいです。スピードありますし、体小さいんですけど、タックルもいいですし、春は練習試合ですけど、摂南戦でAチームで出てます、SOで。その時はちょっと期待してたようなプレーできなかったんですけど、非常にいい選手ですね。Jrの関学戦、天理戦で活躍しまして今回抜擢という感じですね。

ー太田くんは本来、SOなのか。
スタンドフルバックですね。

ー今回のメンバー変更のキーポイントは。
最初言いましたように、今回のベストを選ぶと、こうなったっていうことです。負けたからメンバー変更っていうこともあるんですけども、負けたからやっぱり悪いとこが見えてしまうっていうところもあって、メンバー変更っていうこともあるんですが、そういうの置いといて、今のベストを信じて、選ぶとこうなったっていう感じです。本当にさっき言いましたように、もう負けたら終わりなので、ガムシャラに自分たちのラグビーを楽しんでやってもらいたいなと思ってまして。そういう意味でも結構アグレッシブなメンバーになったかなっていう感じですかね。ケガを押しての出場とかもないですし、今のベストですね。

ー3番、川口くんから八田くんに変えた理由。
八田もスクラム強くなってきましたんで。川口はもう絶対的に今強いんですけど、スクラムは。けど八田も、だいぶいいスクラムが組めるようになってきて、フィールドプレーはもう断然八田の方がいいので、今回は八田と。青学はスクラムを強みにしてまして、いいスクラム組みます。スクラムコーチが僕の同期の子で京産出身の子なんですけど、そいつが今FWのコーチやってていいスクラム組むんですけど、多分ハッタはやってくれるんじゃないかなって思います。

ーこのメンバーは対青学大というものか。
いや、今のベストです。

ー大東文化大戦で変わる可能性は。
それは来週のベストで行きたいと思います。

ーメンバーを固定した昨年と今年とでは、戦い方も違うのか。
いや、本来であればやっぱりメンバーを固定して戦っていきたいんですけどね。

ー今年は不動のメンバーは組めなかったということか。
そうですね、ケガもありますし、やっぱり負けちゃうと色々考えますよね、何が悪かったのかっていうのを。メンバーリングのところも考えるし、メンバーセレクションも変わってきますし。レビューしてもやっぱりこっち使っとけばよかったかなとかなりますんで、そういった部分で、極力そういうのは抑えるんですけど。抑えて考えてはいますけど。だからある意味、毎週しっかり選手を見て、その週のベストを選んでいくっていう感じで、そういうセレクションポリシーにしてます。

ーこの時期であっても競争をさせながら。
そうですね。だから逆にメンバー変えることによって、チームのモチベーションが下がる時もあるんですけど、 今はそういうこともなく、結構いい雰囲気でできてるんじゃないかなと思います。新しく選ばれた選手は燃えてますし、外された選手も何くそ!と思って今やってくれてますんで、悪い方には行ってないかなと思ってますね、このメンバー変更は。

ーセレクション方式にしたことでみんなが前向きになったという自覚はあるか。
どっちに振れるか本当にわかんない。わかんないんですけど、今のところはいい方向に行ってるかなと思います。

ー負けたら終わりの緊張感は。
リスタートっていう話しましたけど、本当にこの大学選手権、去年より成績残すぞっていう気持ちにはなってくれてますね。結果はもう、どうでもいいって言ったらなんですけども、なんか思い切って、最後悔いのないように。京産の学生生活でラグビーする最後のチャンスなので、悔いのないようにやってほしいなと思います。

ーリーグ戦ではなく、最後はトーナメント方式。モチベーションの違いは。
そんなに違いはないですけど、関西が終わって、次が大学選手権っていう感じになってくれてると思います。2位で終わったのはすごく残念で、結構4年生はショックだったと思うんですけど、本当に気持ち切り替えて、上位目指すぞって感じでやってくれてると思います。

ー天理大戦のこう着状態を変えるという意味で、期待する選手は。
特にはないですね、全員に期待してます。天理戦見返してみて、さっきも言いましたけども、やっぱりアタックで言うとプレッシャー下でのミスがすごく多かったりとかしましたんで、あとディフェンスで言ったら動きが遅かったりとかしましたね。天理と比べると、うちの選手はちょっと動きが遅かったなっていうのがあって。あれから先週特になんですけど、フルフィールドで試合形式の練習をたくさん入れて、そういう意識付けができたなと思ってまして、関西リーグの時よりもレベルアップした姿を見せたいなっていう感じではありますね。

ー試合形式はタックルありか。
フィールド全面使って、試合のシチュエーションを入れた練習ですね。先週は日曜日はお休みにしたんですけども、今週土曜日の試合なんで土曜日にちょっと試合形式を入れたりとか、そういう感じでやってきました。

ー太田くんの光る部分は。
そうですね、タイプですね。何回も言いますけど、今のベストを選んだんですよ。宮里怪我しましたし、奈須が怪我したんで、繰り上がりじゃないですけど、今のベストなると繰り上がってくるって感じですか。でも全然心配してないです。彼が出てもすごくアグレッシブな選手なんで楽しみですね。

ー奈須は選手権で勝ち上がれば途中で復帰できそうか。
そうですね、と思います。

ーー天理大戦では留学生を止められる場面があった。留学生へのパスが止められた時のアタックの展開の仕方は。
彼らの突破は脅威だと思うんで、彼らを前面に出してやっていきたいなと思ってます、これからも。とは言っても、これからの相手はやっぱり止めれると思うんですね。だから、より周りが早く動いて機能的に動くっていうことが必要になってきて、そうすることによって彼らがまた生きてく っていう感じなので。だから彼らが止められたからこうするんじゃなくて、自分たちがやるべきことをやってるとどっちも生きてくるっていう感じで行きたいなと僕は思ってて。あんまり大きな変化はないですね。今やるべきことをもっとレベルアップしてやっていくって感じですかね。

ー大東文化大の研究はもうしているのか。
はい、もうすぐ試合ありますんで来週。頭の中は大東になってますね。

ー大東文化大は独特。
そうですね、留学生いますしね。あそこ勢いありますね、1位通過で。青学も30年ぶりですごく勢いあるチームだなと思う。ちょっと警戒はしてるんですけど。

ー移動は。
明日移動します。明日移動して、向こうで練習して練習します。

ー紀三井寺での試合経験は。
僕は社会人の時ですね。トップリーグでちょっとやりましたね。

ー明日は何時移動。
11時出発で、向こうにグラウンドに直接行きます。3時から練習。

~辻野キャプテン~
ー2つ負けて選手権っていう形で今年は迎えることになりましたが、強い思いみたいなのはありますか
そうですね、関西リーグ最終節で敗戦してもちろん悔しいですし、やっぱり4連覇もかかってましたし関西で負けるとは思ってなかったので。チームもやることは多いんですけど、何から手つけていいのかっていうところがありまして、うまくチームとして動けてないのかなっていう部分もありました。でも気負いすぎてたなって部分もあって、やっぱり当初から今年の京産大は多分強いって言われてて。もちろんそれは自分たちも思ってましたし、もちろん勝敗大事なんですけど勝たなければいけない、何かを達成しないといけないっていう気持ちが勝って、ラグビー自体の楽しさっていうのは忘れてたんではないかなっていう部分があったなと終わってから感じて。なのでもちろん今からラグビー自体がスキルアップするわけでもないですし、 ラグビー自体をガラッと変えることもできないので、みんなにかけた言葉は「みんな自分たちでやってきたこと信じて、もう楽しもうよ」と。チャンスがあるんだから、もらったチャンスをこう楽しまずに終わるのはもったいないよっていう風に伝えて。あとは勝敗もそうですけどみんなが楽しんでラグビーできることが1番かなっていう。そうすれば自分たちもリラックスして、自ずと結果はついてくるかなと思うんで、あとはやるだけです。

ー廣瀬さんも選手たちに最後は楽しんでほしいって話していたんですけど、やっぱり楽しむっていうのが大学選手権の1つのテーマなのですか
そうですね。廣瀬さんから「楽しむ」っていう言葉出たのも初めてで。 おそらく廣瀬さんも4連覇であったりだとか今年は日本一狙えるっていうのを多分言われてたので、廣瀬さん自身もそういう強い思いも多分あったと思いますし、それが廣瀬さん自身も選手にプレッシャー与えてたのかもしれないっていう風に多分感じ取ってくださったので。それ踏まえて僕や廣瀬さんは「楽しむ」っていう言葉を口に出したんだと思います。

ー監督が「楽しむ」という言葉を使い始めたのはいつから
いや、楽しむっていう言ってたのは昨日ぐらいじゃないですか。 やっぱり練習の中でも雰囲気暗かったりだとか、ミスが多くて。やってもなかなか身につかないというか、そういううまくいかないことの方が多くて。その時にやっぱり、みんな暗くなっていくじゃないですか。それを見て、廣瀬さんももう1週回って楽しめよみたいな感じじゃないですかね。

ー監督からそう言われて驚きみたいなのはありましたか

いや僕もそう思ったんであれなんすけど、廣瀬さんからもこういう言葉が出るんやっていうか。もちろん選手権で、全国の舞台で軽い気持ちじゃ全然ないんですけど、代表として立ってる分楽しまないと損なので、そこはもう目一杯楽しんでプレーしたいと思ってます。

ーJrで良かった選手や練習で良かった方をスタメンに使うっていうやり方について
僕も近畿大戦、関学戦はリザーブからだったのは、やっぱり藤本が良かったからだし、そういういったことで今回2番の平野だったりとか、3番八田、23番の太田だったりとか、10番も尾崎に変わりましたし。そういった場面で、やっぱり廣瀬さんは満遍なくチーム状況であったり、選手のコンディションであったりパフォーマンス見て、 色々チャレンジしていってるので。チームが揃ってないって言われるかもしれませんけど、ただ誰が入っても良いプレーしないといけないと思うんで、そういった面ではプラスに捉えてます。

ーリーグ戦終わってから今日までの取り組みっていうのはどういうところ
先週1週間は自分たちにこういう課題が出て、こういったことやりたいって言ったことをしましたね。今週はゲームウィークの1週間。 いつも通りな感じで過ごしました。

ー青学大の印象は
キッキングゲームが多いなっていう印象で。
もちろん関東特有の広いラグビーもしてきますし、 また関西とは違った戦い方でやってくるのかなっていう部分もあるんで。30年ぶりに選手権出場で100周年っていう節目の年でもあるんで、すごいチームとしても気合入ってるなって部分もあると思います。そこに対して京産大はチャレンジするだけです。

ー監督がプレッシャー下での練習がちょっと足りなかったっていうのを仰っていたのですがこの2週間 やってみて手応えや変化はありますか
それが足りないっていうのは結構4年間言い続けてきたんですけど、4年間分の思いが1週間に詰まったって感じだったんで、全然足りてはないんですけどでもイメージはついたと思います。1週間で力つけれたら最強なんですけど、やらないよりかはいいんで、それが明後日の試合に活かせたらなと思います。

ープレッシャー下での練習って言うのはどんな練習をされていましたか
結構京産って、基本プレーっていうか、 ゲーム形式よりかは切り取った練習がすごい多いんですよ。タックルだけであったりだとか、ブレイクダウンだけとかが多かったんですけど、そうではなくて、ゲーム形式中心に毎日30分か40分やりましたね、先週は。

ー基本的に新しいことを試すっていうよりは
新しいことはほとんどしないですけど、 やっぱりどれだけ基本プレー練習しても、ゲームでできなかったら、2戦の敗戦のようになるので。そこを踏まえた上で、その基本プレーをこうゲームライクでやろうっていう風に1週間言い続けました。

ー4年間集大成というか、もう負けたら終わりの試合だと思うんですけど、そこに向けてキャプテンとして1人の選手としてどう取り組んでいきたいですか
1人の選手としては常に80分間先頭に立って体張り続けて、 ひたすら大きな声出してチームを盛り上げて、チームのメンバー全員を前に出してあげることが僕の役目だと思うんでそこを全うしたいです。やっぱりキャプテンとしては自分のプレーにも責任感を持って、やっぱり自分がミスしちゃうと、やっぱりキャプテンとしての信頼というか、そういうのはなくなると思うので、まずは自分の役割を果たしてチームに貢献したいなと思います。

~フナキキャプテン~
ーここまでの2週間でのチームの状態
もう1回リスタートして自分たちのラグビーをやろうとしてる。今はチーム1人1人の持っている力を100%出し切りたいと思います。

ーキャプテンとしてはどのようにプレーしていきたい? 
ひたむきに、自分の力を全て出し切ってプレーします。

~平野叶苑選手~

ー2番での選手権出場について
春に数回あるんですけど、選手権もですし、秋のシーズンで2番着るっていうのは初めてでした。

ー2番のジャージを受け取ってどんな気持ちだった
自分が最初入った時に目指してたのは2番なんで、着れたっていうのと責任を感じます。

ーどういったプレーをしたいか
京産はセットプレーだと思うのでスクラム、ラインアウトで引っ張っていけたらなって。

ーチームの二敗については
最近、スクラムが思うように押せてないっていうところがあるので、そこは変えたいというか。押したいです。

ージャッカルについて
ジャッカルは得意です。

ージャッカルはお兄さんから伝授されたこと?
そういうのはあんまりない。でも試合とか、お兄ちゃんのを見た時に、勉強っていうかね、できるとこはあったりするのでそこは見たりとかします。

ー兄からの影響はどんなことがあるか
3人兄弟なんですけど、みんな京産で、小さい時から、試合とか見てて、憧れてっていう感じですね。やっぱり小さい時から見てるっていうのもありますし、その時から僕は、FWだったんで、 そのスクラムモールで相手圧倒するっていうところに惹かれたっていうのあります。

—西陵の時から京産の試合を見ていた
はい。1番上の兄がその時には京産でプレーしていたので。

—名前の由来は
縁が集まるみたいなそういう意味があって。うん。叶うことが集まるようにっていう意味みたいです。

—お兄ちゃんにこの2戦の敗戦についてなんかかけられたこと わかりました。
特に何をも言ってこないですし、言ってないです。そんなにアドバイスとかはないですね。今シーズンは3分とかしか試合に出れてないので。

—今回2番を勝ち取ったことについては兄さんから何か言われたか
みんな喜んで、よかったなって感じでした。

—敗戦を外から見て京産のプレーはどうだったか
2戦ともセットプレーが良くなくてそこが悔しくて。セットプレーが強いのが京産なので悔しいです。

—ジュニア、コルツに出場している時はどういうことを考えていたか
4年間でコルツとかジュニアとかでやることの方が多くて、 しんどかった時もあるんですけど、やっぱりAで出るために、腐らずにやってたかなっていうのはあります。

—ライバルが同期にいることについつは
非常に悔しいです。すごい悔しいですね。淳弘は2年から主力で出てて、それをずっと観客席で見てるっていうことは、すごい悔しかったです。

ー鈴鹿での試合について
そこはやっぱり地元なので、出たいっていう思いが強いです。桑名出身なので。小学校の時から鈴鹿で試合をしたりしたこともあったのですごく思い出はあります。

~ポルテレ選手~
ー天理戦に負けた思いはすごく強いのではないでしょうか。
京都産業大学に入ってから特別な目標があります。それは4年間での優勝、同志社大学と天理大学に絶対に勝つこと。しかしこの前、天理大学には負けてしまって凄くショックでした。負けて悔しいままだとまた同じことが起きます。僕がその悔しい思いを変えないとチームはそのままいくので、もう天理戦のことは置いといて、今は日本一に向けて。今は青学に勝てる自信もあります。

ー天理大戦での悔しかったこと
やはりマークされてビッグゲインが出来なかったこと。そして今年の関西リーグで初めてトライをさせてもらえなかったことが悔しかったですね。今までの試合、例えば関学との試合は負けてしまいましたけど、トライを取って、ビッグゲインも出来ましたが天理戦だけ出来なかったのが1番悔しいですね。

ーやはりプレッシャーが速かった?
速くて、上手いですね。ボールもらう前に足を抱え込まれる。

ーマークされる中でのプレーで意識すること
ファンとか元木GMなど色んな人たちに言われるのが、「あなたが前に出ないとチームが前に行かないよ」ということで、このことをずっと考えていました。僕はマークされるところをどうやって突破するのかを考えながら、2週間タフな練習をしてきた。ここからの試合はみなさんに約束しますけど、相手にマークされても僕は絶対に前へでます。

ー4年生への想い
僕が1年生の時は、コロナ化の影響で寮が2つあって、1・2年生の時は追分寮でした。そのとき僕が1年生で1人だけメンバーに入っていたので、部屋で1人でいる時も今の4年生がいつもアドバイスをしに来て、ラグビーの話を楽しみにしてましたし、色んな事をさせてくれました。フナキとも残り4試合を最高に一緒に笑顔で別れるようにしたいです。

ーそのときアドバイスをくれた4年生は
みんなですね。辻野隼大とか日吉とか(藤本)凌聖とか。結構、僕だけメンバー出てるので緊張してる?とか話をして、それで仲良くなって、今年も合わせて3年間、その想いをこめて今年も一緒にやりたい。

ー3回目の選手権。これまで優勝とはならなかったが、今年の挑戦への想い
選手権は僕にとって3回目、4年生にとっては4回目になります。これは全部準決勝で負けてしまっていて、4年連続で準決勝で終わらせてしまったら、関西のチームがベスト4以上に行けてないことになるから、とにかく決勝に行きたいですね。今まで帝京さんにも勝ったことないし、僕が大学にいる間に新しい歴史を作りたいと思います。

ー次の青学戦は直近の試合を2連敗してきた中で迎えますが、どのような試合にしていきたいか 
もちろん青学も勝負してくる。負けの思いを無くさないと、このまま行くと同じことが起きるから、関西リーグは置いといて、大学選手権のスタートを関西の開幕戦と同じように良い試合にしていきたい。

最近、お母さんの弟の子供、14歳の従兄弟が亡くなった。練習中に母から電話があり、内容を聞く前に事の全容が分かったが、聞く前に電話を切ってその日は練習に集中。終わった後に内容を聞き、帰国も提案されたが、京産大のラグビーを優先した。従姉妹の分まで背負ってプレーするというより、京産大の勝利のためにプレーすると語った。

~太田選手~

ー選手権でのメンバーに選ばれての意気込み
初めてなんで緊張すると思うんすけど、落ち着いて自信を持ってプレーしたいなって思います。