大学ラグビーフットボール選手権大会
大東文化大戦 見どころ
大東文化大戦 見どころ
【スターティングメンバー】
1.曽根隆慎(4年=大産大附属)
2.平野叶苑(4年=西陵)
3.八田優太(2年=徳島城東)
4.石橋チューカ(2年=報徳学園)
5.ソロモネ・フナキ(4年=目黒学院)
6.日吉健(4年=大産大附属)
7.平野龍(3年=札幌山の手)
8.シオネ・ポルテレ(3年=目黒学院)
9.土永旭(4年=光泉カトリック)
10.尾崎恵大(3年=光泉カトリック)
11.西浩斗(4年=熊本西)
12.藤本凌聖(4年=朝明)
13.ナブラギ・エロニ(2年=大分東明)
14.小林修市(3年=京都成章)
15.辻野隼大(4年=京都成章)
【リザーブメンバー】
16. 李淳弘(4年=大阪朝鮮)
17. 乳井大士(4年=中部大春日)
18.川口新太(4年=東海大仰星)
19.一柳尚斗(2年=兵庫工業)
20.松永壮太朗(4年=京都工学院)
21.高木城治(2年=東福岡)
22.太田陸斗(1年=京都成章)
23.堤田京弘(4年=大阪桐蔭)
大学選手権初戦の青山学院大戦は66-7で圧勝。負けが続き、自信を喪失しつつあったメンバーたちにとってはうれしい勝ちだった。「ラグビーを楽しむ」という気持ちを忘れず、鈴鹿で大東文化大に挑む。
メンバーは青学大戦と概ね変わらず。抜擢された平野叶苑や八田がしっかりと存在感をアピールした。WTBは右足のハムストリングの怪我で近大戦以降出場を見送っていた西が復帰。小林と西の両翼とも空中戦を得意としている。留学生とハイボールを競り合う場面も出てくるはず。しっかりマイボールにしたい。これまでWTBとしてスタメン出場していた堤田と西は同部屋。西が怪我の間「浩斗のためにも」と戦ってきてくれていた。言葉通り、トライをとり切る勝負強さを見せてくれた堤田に対して、「自分が出れないってなった時はしっかり出て活躍してくれて、 その分今回は自分がスタートになったからこそ、第1は京弘のためにも頑張りたいと思ってます(西)と意気込む。
カギとなるのはやはりセットプレー。3回戦ではスクラムで終始優位に立ち、ここぞというときのラインアウトにミスがなかったことが勝因だ。大東文化大の脅威の1つは高さのあるラインアウト。マイボールで競られてターンオーバーされると精神的に苦しいものがある。また、モールもかなり強力だ。3番の留学生リサラ・フィナウ選手は189㌢120㌔。押し込む力は関西では経験できなかったレベルになる。練習でもモールディフェンスを繰り返す姿があった。ライン際のディフェンスで粘り、相手に得点を許さない。京産大に分があるとみているのはスクラム。「スクラムでプレッシャーかけていけそうなんで、スクラムで優位に立ちたいなっていうのがあります」と廣瀬監督。リサラ選手とトイメンになる曽根は「最初で慣らしてしまったら留学生はどんどん来ると思うので、ファーストスクラムを抑えてしっかり押して行きたいと思います」と意気込んだ。
流れに乗られると非常に怖いチーム。監督が特に気を付けたいと話したのは12番のハニデリ・ヴァイレア選手と15番のタヴァケ・オト選手だ。「この2人の周辺でラインブレイクが多いので警戒しています」(廣瀬監督)。ディフェンスの部分では「BKとしてもいい感じでできてるんで、それが出せるように準備してきました」と辻野キャプテン。青学大戦同様しっかりと前で止めて、相手のゲインを許さない。
青学大に勝ってからチームは燃えている。ただ、少し浮かれている部分もあるという。自信はしっかり取り戻すことが出来たからこそ、あの2敗を忘れてはいけない。少しの油断や焦りで勝てたはずの試合も落とすことになる。負けたら終わりの大学選手権、最後までチャレンジャーとして戦い抜く。ここで勝てば何度も涙を呑んできた国立競技場でプレーできる。国立で勝つことは京産大にとってずっと変わらない目標だ。その目標を達成するためにもまずは目の前の鈴鹿で勝ち切って、いい流れをつかみたい。
努力は必ず報われる、そんな甘い世界ではないのは分かっている。それでも京産大ラグビー部の門を叩いてから今日まで、日本一を目指して進んできたのだ。怪我をしても、周りの大学生は遊んでいても、勝てなくても、試合に出られなくても。それでも立ち止まらなかった。日本で一番長くこのチームでラグビーをしよう。今年の大学選手権で流すのはうれし涙だけだ。【執筆:藤田芽生】
~廣瀬監督~
ー今回のメンバーは前回の試合が良かったから選んだメンバーですか
そうですね、変える理由が無いので。
ー大東はどんなイメージですか
攻撃力がありますね。すごいバリエーション豊富で、留学生中心に仕掛けてくるんでアタックに警戒してますね。
ーアタックが強い相手との戦い方
いつも通りですね。我々は前に出てという感じです。
ーセットプレーは大東はどんなイメージですか
やっぱりFWが大きくて重い感じがするので、モールは非常に脅威です。 ラインアウトも高いし警戒してます。 でもスクラムでプレッシャーかけていけそうなんで、スクラムで優位に立ちたいなっていうのがあります。あとはもうすごいラインアウトが高いので、取りたい時に取れないとか、スコアしたい時にそこはできないとかなって。リズムが崩れるようにならないように、しっかりやっていきたいと思います。
ーベスト4の壁を破るにはまずは大東ですね
そうですね、国立に行きたいですね。思いは多分みんな強いと思うんで、それを試合に出してほしいです。
ー青学に勝ってからのチームの雰囲気は
いいですね。非常に自信取り戻してくれたし、次行くぞっていう感じにはなってると思いますね。
~辻野キャプテン~
ーこの一週間どういうふうに練習を進めてきましたか
メンバー外の子たちが分析班組んでくれていい分析してくれたんで、 それを踏まえてミーティングして対大東のことをやったりして1週間取り組みました。
ー分析ではどんな感じで出ていますか
特に留学生を中心としたチームで相手がカウンターアタック得意にしてたりとか、モールが非常に強いとか、そういう相手のキーポイントを重点的にまとめてくれて、そこに対して自分たちがどうディフェンスしてるかであったり、相手のディフェンスに対して自分たちがどうやってアタックしていくかってことを1週間やりました。
ー監督は12番と15番とかが結構キーマンみたいな感じで言ていましたがBKのディフェンスっていう部分では
ディフェンスも徐々にBKとしてもいい感じでできてるんで、それが出せるように準備してきたんで、 大東戦でしっかり出来たらと思います。
ー青学大に勝ってからチームの雰囲気は
正直な感想で言ったら青学に勝ってちょっと浮かれてるメンバー多くて、自分的には何うかうかしてんねんっていう感じで声掛けたんですけど、でもなんといっても4年生は負けたら終わりなんでそこは4年生を中心に試合ではやってくれるかなって信じてます。
~フナキ選手~
—大東文化大の印象
非常に強いチームなので、僕たちはチャレンジャーとして、大東文化が関東の1位チャンピオンなので、僕らはチャレンジャーとして、相手チャンピオンにチャレンジに行きます。
—どんなプレーをしたいか
セットプレーやボールキャリーの部分やタックルのところとか、そういう部分の頑張っていきたいと思います。
—今のチームの雰囲気は
非常ににいいと思います。自分たちやろうとしてることを集中して、大東文に向けて100パーセント出し切りたいと思います。
—意気込み
自分が持てる力で出し切って、80分間勝ちに行きます。
~西選手~
ー久々のスタメンということで
3試合出れてなくてチームが負ける姿を見て、1番自分が悔しかったし申し訳なかったっていう気持ちがあったから、 その分まず大東文化大に勝って、自分が出ることでみんな国立に連れてってあげる、それがちょっと恩返しになるかなって思います。
ー怪我の位置は
右のハムストリングです。もう治りました。
ー自分が出られてない間、堤田くんの活躍を見てどうでしたか
まずはすごく感謝してて。自分が出れないってなった時はしっかり出て活躍してくれて、 その分今回は自分がスタートになったからこそ、第1は京弘のためにも頑張りたいと思ってます。
ー大東文化大に対してどんな自分の持ち味を出していきたいですか
WTBとしての空中戦だったり、タックルだったり、自分に求められた仕事を全うして貢献したいと思います。
~曽根選手~
—大東のイメージ、キーマンは
留学生がパワフルなチーム。3番のリサラ選手を抑えてプレーしたいです。
—どうやって抑えるか
スクラムでプレッシャーかけて、他のプレーするにも嫌がるぐらいスクラムでプレッシャーをかけたいです。
—先発として試合に出る役割
最初で慣らしてしまったら留学生はどんどん来ると思うので、ファーストスクラムを抑えてしっかり押して行きたいと思います。
—同じポジションの乳井選手に対して
ライバルですね。負けてる部分もあるんですけど、そこを絶対勝つって気持ちです。パワーで負けてると思ってます。
—4年生として大東戦をどんな試合にしたいか
京産らしさを出してモールとスクラムセットプレーで勝ちたいと思います。
—スクラムを背負う立場へやりがい
嬉しいことでもあるんすけど、絶対負けたらあかんって、それはもうずっと教わってきてるんで、それは伝統として。プレッシャーも少しは感じています。
~乳井選手~
—大東のイメージ
同じく留学生が強くて、いろんなアタックのオプションが多いチームですね。
—どうプレーしたいか
僕も一緒で、スクラムで相手を疲れさせる。疲れさせるメンタルを取りたいなっていう風に思ってます。
—後半からのリザーブとして試合に出ていく役割
リザーブとして、試合を終わらせる。試合を勝ち切るために、自分の仕事を全うして、勝利に貢献したいなと思います。
—同じポジションの曽根選手について
僕は曽根君に勝つため、追い越すためにという目標とかライバルっていう存在です。
—4年生として大東戦をどんな試合にしたいか
モールとスクラムセットプレーで圧倒
僕も同じなんですけど、モールとスクラム京産の強みで圧倒して勝ちたいです。
—京産のスクラムを背負うことへ思い
他のチームよりスクラムを組んでいる本数も多いと思うので、まずはスクラムを粉砕するぞというきもちです。
【取材:藤田芽生、伊藤揺梨】
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