「アミノバイタル®︎」カップ2025
第54回 関西学生サッカー選手権大会 3回戦vs摂南大 神山球技場(2025年6月8日 14:00 KO)

【スターティングメンバー】
GK 1 (C)徳若碧都(4年=高川学園高)
DF 6 田代紘(3年=ヴィッセル神戸U-18)
DF 35 夘田大揮(4年=東山高)
DF 5 逵村健斗(4年=三重高)
MF 28 吉井泰生(1年=ガイナーレ鳥取U-18)
MF 10 伊藤翼(3年=セレッソ大阪U-18)
MF 38 福島健太(2年=青森山田高)
MF 24 西川宙希(1年=セレッソ大阪U-18)
MF 7 皿良立輝(2年=セレッソ大阪U-18)
MF 23 大倉慎平(1年=ガンバ大阪ユース)
FW 26 高川諒希(1年=カターレ富山U-18)
(フォーメーション 1-3-4-2-1)

【サブメンバー】
GK 12 中原碧琉(3年=サンフレッチェ広島ユース)
DF 4 小野成夢(3年=愛媛FC U-18)
DF 3 滝口晴斗(3年=サンフレッチェ広島ユース)
MF 14 長谷川裟恭(4年=京都橘高)
MF 13 山村朔冬(2年=帝京長岡高)
MF 17 福永裕也(2年=京都橘高)
MF 8 末谷誓梧(3年=セレッソ大阪U-18)
FW 9 妹尾颯斗(3年=サンフレッチェ広島ユース)
FW 11 小濵弘貴(4年=東海大福岡高)
【選手交代】
ハーフタイム
IN 滝口晴斗 OUT 田代紘
IN 長谷川裟恭 OUT 伊藤翼
IN 福永裕也 OUT 皿良立輝
IN 小濵弘貴 OUT 高川諒希
71分
IN 末谷誓梧 OUT 逵村健斗
【スコア】
京産大8-0摂南大
11分 高川諒希(1年) AS 皿良立輝(2年)
16分 高川諒希(1年) AS 福島健太(2年)
32分 伊藤翼(3年) AS 高川諒希(1年)
58分 大倉慎平(1年)
68分 小濵弘貴(4年) AS 大倉慎平(1年)
70分 福永裕也(2年) AS 長谷川裟恭(4年)
73分 末谷誓梧(3年)
79分 福島健太(2年)
【試合内容】
6月に入り、リーグ戦は中断。総理大臣杯出場をかけた戦い、関西選手権が始まった。昨年は半世紀ぶりとなる準優勝を果たし、また39大会ぶりの総理大臣杯出場権も得た同大会。2回戦を勝ち上がった3部・摂南大をホームの迎えての開幕となった。
右から田代、夘田、逵村の3CB。皿良と大倉の2シャドー。「前にボールが入ったときに、後ろの3バックの脇の選手たちも、厚みを持って攻撃に関わる」(吉川監督)と、リーグ戦から心機一転、大幅なシステム変更を試みた。11分、皿良の華麗なスルーパスに高川が反応。そのまま左足でゴール右隅へ流し込み、先制に成功する。16分にも福島、大倉のパスワークから高川が決め、追加点。5バックで撤退する相手に、ハーフライン手前から相手陣内でボールを支配し続ける。32分にも伊藤が大倉と重なるような形ではあったが、3点目をあげた。3点リードとした後半からは大幅な選手交代。滝口が右WBに入り、吉井が右CBに回る。長谷川、福永、小濵はそれぞれ交代選手のポジションに入った。56分、今日初めてと言っても良い、強烈なシュートを浴びるも、徳若が冷静に処理。58分、小濵の右足シュートはブロックされる。続いた長谷川のシュートのこぼれ球を押し込んだ大倉が4点目。さらに68分、小濵が今季初出場初ゴールでダメ押しとなる5点目。スタンドの仲間からも大きな声援があがる。「これからも結果で応えられるように頑張ってきたい」(小濵)苦しい時期も過ごした副将が、今後の活躍を誓った。

また70分には、福永にもゴールが生まれると、投入直後の末谷が73分にゴール。最後は79分、小濵が左サイドからのカットイン、右足でコントロールショットを放つ。相手GKが好反応を見せたが、弾いた球を福島がヘディングで押し込み、8-0。文句ない試合運びをみせ、4回戦進出。2部・びわこ成蹊スポーツ大との対戦が決まっている。

次戦は中2日、ついにFC町田ゼルビアとの対決だ。2024年、日本代表経験のある昌子源や谷晃生らを擁し、黒田剛監督のもと、J1・3位の成績を残した紛れもない日本トップクラスのチーム。しかし天皇杯において、昨年は筑波大の前に2回戦で姿を消している。京産大らしい連続性の高いアグレッシブなプレーと、誰が出てもクオリティが落ちることのない選手層の厚さ。自分たちの強さを発揮すれば、勝機もみえてくるはずだ。京都FA杯決勝、天皇杯1回戦、厳しい状況や試合展開でも、決して下を向くことなくここまで勝ち進んできた。自分たちでつかみ取った大舞台。大学生としてプロの本気と対峙できる唯一の祭典。「後から後悔する試合には絶対したくない」(妹尾)、「チャレンジャーとして気持ちの部分で勝っていけるように」(田代)、アウェイの地でもチーム一丸となり、番狂わせを起こす。
試合詳細 6/11(水)18:30 KO 町田GIONスタジアム
【マッチプレビュー】
町田の今季ここまで、1試合当たりのクロスが16.1回。J1・4位のスタッツだ。空中戦勝率に関しては堂々の1位。やはりロングスローを含めたセットプレーには警戒したい。京産大としては、昨年から課題としているCKからの失点だが、ここ数試合は改善の傾向をみせている。流れの中では、3バックの脇のスペース管理を欠かさず、いかにサイドからのクロスを減らすことができるか、右は滝口と吉井、左は西川の両WBの運動量は欠かせない。攻撃面では数少ないチャンスをものに。中2日でアウェイでのリーグ戦を控える町田、ターンオーバーでの起用も十分に考えられる。選手間の連係ミスを誘い、そこからの1つのチャンス。1トップ起用が予想される妹尾や高川のストライカーを中心に、得点にできるかにも期待したい。プロを目指す選手も多くいる京産大、自らの力を示す絶好のチャンスでもある。
【試合後のインタビュー】
田代紘選手
ーチームの連敗はストップ
相手がどうこうではなくて、自分たちの目の前の相手っていうところで、チームで話してたし。
個人的にもしっかりそこはやろうって思ってたんで、トーナメントっていうことで、どんな相手でも、相手が強くても、1点でも多く取って勝つっていうところはしっかり意識していました。
ー新システムへの手ごたえ
高校時代とかも結構3バックの右とか真ん中でやってたんで、そこの感覚っていうのは徐々に取り戻せてるし、サンガ相手(トレーニングマッチ)でも思ってる以上に、みんな手応えを感じていたと思うので、そこの部分は町田戦はどうなるか分からんけど、しっかりできるかなと思っています。
ー後半をベンチからみて
自分がうまくできた部分もあったし、できなかった部分もあったんで、自分が入ってたらっていうイメージは、後半もしっかり見ながら、意識していました。
ーJ1相手にみせたいプレー
相手J1で、もちろんいい相手ですけど、自分の特徴である守備で、相手の良さを潰すっていうところだったり、3バックの右で出ると思うんで、フィードとか攻撃の部分でも、しっかり関わっていけるようなプレーを見せていきたいなと思います。
ー対戦が楽しみな選手
町田で言ったら、相馬選手とか、やっぱり代表とかで活躍しているような選手だったり、菊池流帆選手とか。そういう相手は対峙するってなったら、憧れとかではあるけど、対峙したら、自分が潰すという意識でやっていきたいと思います。
ー改めて天皇杯への意気込み
もちろん強いってわかってる上で、自分たちがどのようにやるかもやし、ジャイアントキリングっていう言葉があるように、チャレンジャーとして自分たちが相手より技術面とかでなくても、気持ちの部分で勝っていけるようなプレーをしていきたいと思います。

福島健太選手
ー2週間ぶりの勝利
結構負け続いていたので、ここで天皇杯のゼルビア戦に向けて1戦1戦やっていくというところでは、今日の1戦勝ったことは次の試合にもつながるかなと思います。
ー引いた相手を崩しきった
引いてくるのは大体分かっていたので、そこで最後のラストパスの人だったり、そういうところのコンビネーションだったり、みんなで意識して入りました。
ー後半は選手も大幅に替わった
誰が出ても、その結果出せているところはこのチームこだわっていると思うので、後半、何人か入れ替わっても点数が取れたところはよかったと思います。
ー青森山田高校時代の指導者であり、FC町田ゼルビアを率いる黒田監督との再会
青森山田でやってきたことが、このチームに入っても活かせると思うので、そういった面ではもう1個上のステージに上がったクラスで対戦できるところはすごく楽しみです。やっぱり山田で2年間教えてもらったんで、その監督と会えて、プロで自分たちが大学生とかでチャレンジャーとしていけるというのは、自分も成長を感じられますし、そういったところはすごい楽しみです。
ースタメンを勝ち取る努力
自分は上手いキャラでもないんで、そういった意味では、コツコツ、小さい結果を残していって、やっぱり練習でもそういうところで信頼を得て出れる選手だと思うので、そういった面ではもっとコツコツやっていかないといけないですし、もっと試合に出ても結果を残していかないとダメかなと思います。
ー現状の課題
ボールに関わってチャンスをつくるところだったり、コーチからも言われてますし、課題だと思うので、やっぱりそこはもっとやっていきたいと思います。
ー1年時はIリーグでの出場がメインだった
悔しい思いはずっとあったんですけど、やっぱりそれでも試合を1個下のカテゴリーでも出させてもらってるところ、出たら全力でやって、少しでも評価してもらえるようにっていうところは意識していました。
ー町田相手にどういったプレーを見せていきたいか
黒田さんに教えてもらえたところは、自分もできると思うので、やっぱりプロ相手でも、どんどんそういう球際だったり、戦うところをやっていきたいし、相手はプロでスピードが速い中でも、どんどん回してやっていきたいと思います。
ー特に対戦が楽しみな選手
山田出身が多いですし、バイロン選手が山田出身でいるので、そういったところで先輩なので、対戦して止めてみたりしたいなと思っています。
ー改めて天皇杯への意気込み
プロ相手に挑みますけど、やっぱり自分たち、どの試合でもチャレンジャーって気持ちを持ってやってるんで、そういった面では誰が相手でもというところは意識しているので、絶対に勝てるように、京産のチーム全員が前向きでいけるようにやっていきたいと思います。

小濵弘貴選手
ー今季初出場
苦しい時期もあったんですけど、それ以前にチームのためにって意識しながら、常に練習とかも取り組んでいたし、ここ最近自分としても、コンディション的にもいいのもあったんで、出たら本当、決めてやるという気持ちでいました。
ー仲間の声援の中でゴール
やっぱり周りが自分が出るときに声援だったり、期待していることも、今日のゲームですごく感じたところだったんで、これからも結果で応えられるように頑張ってきたいと思います。
ー天皇杯に向けて
チャンスが来たら自分が活躍してやる、そういう気持ちで。まずはこのチームの勝利のために、練習から取り組んでいけたらいいなと思います。

高川諒希選手
ー今日の試合振り返って
ある程度、試合の中でボールが持てるというのは分かっていたので、そこからどう攻め崩して行くかと1本1本を決め切るというのを意識して試合していました。
ー2ゴールを上げたがその感触を振り返ってみて
自分的にはもう2本は決めきれたかなと思っていて、2得点は取れましたけど、得点力というのはまだまだ自分の中でも課題かなと思っています。
ー課題というのは具体的にどこにあるのか
しっかり足を振り切るって言うのと、あとは崩しのとこで落としたりとかそういったプレーもまだまだ課題かなと思っています。
ー水曜日のゼルビア戦、どういう気持ちで臨んでいくのか
どう考えてもやっぱり自分たちはチャレンジャーなので、その中でしっかり食いに行く気持ちで行きますし、勝てばビッグニュースになると思うので頑張りたいです。

妹尾颯斗選手
ー町田相手に見せたいプレー
とにかく出たときには、自分の役割タスクっていうのは、前から前線からのプレスだったり、しっかり背後のアクションを起こして、味方シャドーの選手を空けたりっていうのは、もちろん与えられたタスクはやらないといけないと思うし、そこはもう100%、120%でやるんですけど、その中でボール持ったら、自分で持っていってシュートに行くぐらい、強気な姿勢っていうのを見せていきたいなと思います。
ー対戦が楽しみな選手
出てくるか分からないんですけど、昌子選手とかは、ワールドカップの舞台で活躍したりしてた、トップトップでやってる選手だと思うから、そことバチバチやり合えないと、逆に自分はこの先プロになっていく上で、やっぱり厳しいと思うから。そこは臆することなく、自信持ってプレーしたいと思います。
ー新システムへの適応
練習やったり、この前のサンガのトレーニングマッチでも3バックで、自分はユースのときに3-4-2-1というのを経験していたから、自分の中では下に2シャドーいるというのは1番やりやすい形だから、そこはすっと落とし込めたというか、戦術的にはやりやすい形であるから、そこは問題ないかなというのは思います。
ー改めて天皇杯への意気込み
もちろんこうやってプロとできる機会っていうのは、本当にこの天皇杯しかないし、大学4年間で。それでJ1のトップのチームとやれるっていうのは、すごい嬉しいことだと思うけど、逆に相手をリスペクトしすぎて、自分たちが弱気になってしまうと、後から後悔する試合には絶対したくないから、前半最初から、個人としては今数試合、スタメンから外れている中で、悔しい思いを持って、反骨心を持ってやってきたんで、次出れたら、その悔しい思いっていうのも前面にぶつけながら、もう1回、自分がスタメン取り返すくらいの気持ちで結果を出したいなと思います。

吉川監督
ー試合を振り返って
今日は本当に自分たちがトライしている狙いを持って、ゲームに臨んだっていうところなんで、結果っていうよりも、そういったところをトライする、今日のゲームになったかなというふうに思います。
ー前への意識が強く見えた
ボール保持の時間は長かったので、よりそういうふうな見方になってるかなというのもあるんですけど、システム自体もこの連敗を経て、この関西選手権を含めて、町田とかも含めて、3-4-3というところは、ちょっとトライしている部分もあるので、それで言うと、やっぱり前にボールが入ったときに、後ろの3バックの脇の選手たちも、厚みを持って攻撃に関わるっていうところは、要求している部分があるので、より4-2-3-1、4-2-2よりも厚みを増しながら攻撃する回数は、このシステムにするのであれば増えるかなと思うので、そこのトライはしているところですかね。
ー高川選手が先制の2得点
高川に関しては、どんな相手であろうが、最後、ボックス内の質っていうところは、このチームでも1、2番に入るかなと思うので、そういったところで言うと、もう1、2点ぐらいはいけるかなと思うんですけど、彼の力であれば、当然かなということですね。
ー後半少し攻め込まれる場面も
単純にゴールキックの競り合いの部分で、ちょっと漏らしてしまったりとか、セカンドボール拾えないとか、ボールを隠せないとかっていう状況があったので、それは正直、どの相手であっても、ベーシックなところは、しっかり積んでいかないといけない。次のゲームを見据えたときには、よりそういったところのバトルというか、そういったところは確実に勝てないにしても、100%やらせないみたいな感覚っていうのは、すごく重要になってくると思うので、そのあたりはこの短い間の時間で、しっかりと意識づけできるようにしていきたいというふうに思います。
ー今季初出場の小濵選手が結果を残した
小濵に関しては今シーズンでいうと、公式戦初めてっていうところでいうと、ちょっと中の選手と合わなかったタイミングとかっていうのも、多々あったかなと思うんですけど、そういったところも、公式戦を経て合わせていければいいかなと思うんですけど、ただまずその土俵に立つために、小濵自身は日常のトレーニングから結果を残すっていうところでも大事になってくると思うので、今日のハーフタイムに入るところでは、とにかく結果、1点、2点を奪うことを目的に目標にしながらやってくれって話をして、後半送り出したので。もう4年生は本当に目に見える結果をどれだけ残していけるかなという大事かなと思います。
ー皿良選手について
立輝に関しては、どんな相手に対しても最後仕留め切るみたいなところは、今課題になっているので、それは京都選手権から続いて、リーグ戦でも出場時間トレーニングマッチも含めて出場時間が長いわりに、目に見える得点数字っていうのは、積めてない部分もあるので、彼でいうとそこが1つの壁になっているかなと。それを乗り越えないと、もう1個上のステージにいけないかなと思います。
ー福島選手について
ブレずにどんな状況、立場になってもプレーし続けるっていうところは、彼の良さでもあると思うので、彼の評価としては、本当にそういったところ。調子の波が少ない選手であるというところで、与えられたタスクを100%をやりきる力があるので。ただボールを受けて散らす捌く、ボールにもっと関わってスルーボール出して得点に関わるっていうところは、もっともっと彼が伸ばしていかないといけないところかなと思うんですけど、ただ、アベレージというか、パフォーマンスの波が本当に少ない選手なので、そういったところでいうと、精神的に安定している選手かなと思います。
ー高校時代はトップ下ながら、現在はボランチとして起用
もともとこっちに来るときも、ボランチもできるしっていうところで取ってはいたので、どちらかというとトップ下っていうよりも、入ってくる時点で我々の評価というか、使いたいポジションでいうと、ボランチっていうところがあったので、逆にトップ下みたいなところで青森山田でやってるゲームを見て、あ、あそこもやるんだっていう感覚だったので。どちらかというと、僕らは今やってるポジションで使い続けたいというところがあります。
ー天皇杯、町田ゼルビア戦に向けて
システムは変えて臨もうかなと思ってるんですけど、ただ、そのシステムを変える理由としても、やっぱり自分たちがやってるアグレッシブに戦うっていうところをより前面に出すためには、っていうところのチョイストライになっているので、本当にいつも言っている通り、アグレッシブにひたむきに最後、笛が鳴るまで全員が戦うっていうところの姿勢を、しっかりと見せられればいいかなと思います。

【取材:細井雅貴、和田慎太郎】
第54回 関西学生サッカー選手権大会 3回戦vs摂南大 神山球技場(2025年6月8日 14:00 KO)

【スターティングメンバー】
GK 1 (C)徳若碧都(4年=高川学園高)
DF 6 田代紘(3年=ヴィッセル神戸U-18)
DF 35 夘田大揮(4年=東山高)
DF 5 逵村健斗(4年=三重高)
MF 28 吉井泰生(1年=ガイナーレ鳥取U-18)
MF 10 伊藤翼(3年=セレッソ大阪U-18)
MF 38 福島健太(2年=青森山田高)
MF 24 西川宙希(1年=セレッソ大阪U-18)
MF 7 皿良立輝(2年=セレッソ大阪U-18)
MF 23 大倉慎平(1年=ガンバ大阪ユース)
FW 26 高川諒希(1年=カターレ富山U-18)
(フォーメーション 1-3-4-2-1)

【サブメンバー】
GK 12 中原碧琉(3年=サンフレッチェ広島ユース)
DF 4 小野成夢(3年=愛媛FC U-18)
DF 3 滝口晴斗(3年=サンフレッチェ広島ユース)
MF 14 長谷川裟恭(4年=京都橘高)
MF 13 山村朔冬(2年=帝京長岡高)
MF 17 福永裕也(2年=京都橘高)
MF 8 末谷誓梧(3年=セレッソ大阪U-18)
FW 9 妹尾颯斗(3年=サンフレッチェ広島ユース)
FW 11 小濵弘貴(4年=東海大福岡高)
【選手交代】
ハーフタイム
IN 滝口晴斗 OUT 田代紘
IN 長谷川裟恭 OUT 伊藤翼
IN 福永裕也 OUT 皿良立輝
IN 小濵弘貴 OUT 高川諒希
71分
IN 末谷誓梧 OUT 逵村健斗
【スコア】
京産大8-0摂南大
11分 高川諒希(1年) AS 皿良立輝(2年)
16分 高川諒希(1年) AS 福島健太(2年)
32分 伊藤翼(3年) AS 高川諒希(1年)
58分 大倉慎平(1年)
68分 小濵弘貴(4年) AS 大倉慎平(1年)
70分 福永裕也(2年) AS 長谷川裟恭(4年)
73分 末谷誓梧(3年)
79分 福島健太(2年)
【試合内容】
6月に入り、リーグ戦は中断。総理大臣杯出場をかけた戦い、関西選手権が始まった。昨年は半世紀ぶりとなる準優勝を果たし、また39大会ぶりの総理大臣杯出場権も得た同大会。2回戦を勝ち上がった3部・摂南大をホームの迎えての開幕となった。
右から田代、夘田、逵村の3CB。皿良と大倉の2シャドー。「前にボールが入ったときに、後ろの3バックの脇の選手たちも、厚みを持って攻撃に関わる」(吉川監督)と、リーグ戦から心機一転、大幅なシステム変更を試みた。11分、皿良の華麗なスルーパスに高川が反応。そのまま左足でゴール右隅へ流し込み、先制に成功する。16分にも福島、大倉のパスワークから高川が決め、追加点。5バックで撤退する相手に、ハーフライン手前から相手陣内でボールを支配し続ける。32分にも伊藤が大倉と重なるような形ではあったが、3点目をあげた。3点リードとした後半からは大幅な選手交代。滝口が右WBに入り、吉井が右CBに回る。長谷川、福永、小濵はそれぞれ交代選手のポジションに入った。56分、今日初めてと言っても良い、強烈なシュートを浴びるも、徳若が冷静に処理。58分、小濵の右足シュートはブロックされる。続いた長谷川のシュートのこぼれ球を押し込んだ大倉が4点目。さらに68分、小濵が今季初出場初ゴールでダメ押しとなる5点目。スタンドの仲間からも大きな声援があがる。「これからも結果で応えられるように頑張ってきたい」(小濵)苦しい時期も過ごした副将が、今後の活躍を誓った。

また70分には、福永にもゴールが生まれると、投入直後の末谷が73分にゴール。最後は79分、小濵が左サイドからのカットイン、右足でコントロールショットを放つ。相手GKが好反応を見せたが、弾いた球を福島がヘディングで押し込み、8-0。文句ない試合運びをみせ、4回戦進出。2部・びわこ成蹊スポーツ大との対戦が決まっている。

次戦は中2日、ついにFC町田ゼルビアとの対決だ。2024年、日本代表経験のある昌子源や谷晃生らを擁し、黒田剛監督のもと、J1・3位の成績を残した紛れもない日本トップクラスのチーム。しかし天皇杯において、昨年は筑波大の前に2回戦で姿を消している。京産大らしい連続性の高いアグレッシブなプレーと、誰が出てもクオリティが落ちることのない選手層の厚さ。自分たちの強さを発揮すれば、勝機もみえてくるはずだ。京都FA杯決勝、天皇杯1回戦、厳しい状況や試合展開でも、決して下を向くことなくここまで勝ち進んできた。自分たちでつかみ取った大舞台。大学生としてプロの本気と対峙できる唯一の祭典。「後から後悔する試合には絶対したくない」(妹尾)、「チャレンジャーとして気持ちの部分で勝っていけるように」(田代)、アウェイの地でもチーム一丸となり、番狂わせを起こす。
試合詳細 6/11(水)18:30 KO 町田GIONスタジアム
【マッチプレビュー】
町田の今季ここまで、1試合当たりのクロスが16.1回。J1・4位のスタッツだ。空中戦勝率に関しては堂々の1位。やはりロングスローを含めたセットプレーには警戒したい。京産大としては、昨年から課題としているCKからの失点だが、ここ数試合は改善の傾向をみせている。流れの中では、3バックの脇のスペース管理を欠かさず、いかにサイドからのクロスを減らすことができるか、右は滝口と吉井、左は西川の両WBの運動量は欠かせない。攻撃面では数少ないチャンスをものに。中2日でアウェイでのリーグ戦を控える町田、ターンオーバーでの起用も十分に考えられる。選手間の連係ミスを誘い、そこからの1つのチャンス。1トップ起用が予想される妹尾や高川のストライカーを中心に、得点にできるかにも期待したい。プロを目指す選手も多くいる京産大、自らの力を示す絶好のチャンスでもある。
【試合後のインタビュー】
田代紘選手
ーチームの連敗はストップ
相手がどうこうではなくて、自分たちの目の前の相手っていうところで、チームで話してたし。
個人的にもしっかりそこはやろうって思ってたんで、トーナメントっていうことで、どんな相手でも、相手が強くても、1点でも多く取って勝つっていうところはしっかり意識していました。
ー新システムへの手ごたえ
高校時代とかも結構3バックの右とか真ん中でやってたんで、そこの感覚っていうのは徐々に取り戻せてるし、サンガ相手(トレーニングマッチ)でも思ってる以上に、みんな手応えを感じていたと思うので、そこの部分は町田戦はどうなるか分からんけど、しっかりできるかなと思っています。
ー後半をベンチからみて
自分がうまくできた部分もあったし、できなかった部分もあったんで、自分が入ってたらっていうイメージは、後半もしっかり見ながら、意識していました。
ーJ1相手にみせたいプレー
相手J1で、もちろんいい相手ですけど、自分の特徴である守備で、相手の良さを潰すっていうところだったり、3バックの右で出ると思うんで、フィードとか攻撃の部分でも、しっかり関わっていけるようなプレーを見せていきたいなと思います。
ー対戦が楽しみな選手
町田で言ったら、相馬選手とか、やっぱり代表とかで活躍しているような選手だったり、菊池流帆選手とか。そういう相手は対峙するってなったら、憧れとかではあるけど、対峙したら、自分が潰すという意識でやっていきたいと思います。
ー改めて天皇杯への意気込み
もちろん強いってわかってる上で、自分たちがどのようにやるかもやし、ジャイアントキリングっていう言葉があるように、チャレンジャーとして自分たちが相手より技術面とかでなくても、気持ちの部分で勝っていけるようなプレーをしていきたいと思います。

福島健太選手
ー2週間ぶりの勝利
結構負け続いていたので、ここで天皇杯のゼルビア戦に向けて1戦1戦やっていくというところでは、今日の1戦勝ったことは次の試合にもつながるかなと思います。
ー引いた相手を崩しきった
引いてくるのは大体分かっていたので、そこで最後のラストパスの人だったり、そういうところのコンビネーションだったり、みんなで意識して入りました。
ー後半は選手も大幅に替わった
誰が出ても、その結果出せているところはこのチームこだわっていると思うので、後半、何人か入れ替わっても点数が取れたところはよかったと思います。
ー青森山田高校時代の指導者であり、FC町田ゼルビアを率いる黒田監督との再会
青森山田でやってきたことが、このチームに入っても活かせると思うので、そういった面ではもう1個上のステージに上がったクラスで対戦できるところはすごく楽しみです。やっぱり山田で2年間教えてもらったんで、その監督と会えて、プロで自分たちが大学生とかでチャレンジャーとしていけるというのは、自分も成長を感じられますし、そういったところはすごい楽しみです。
ースタメンを勝ち取る努力
自分は上手いキャラでもないんで、そういった意味では、コツコツ、小さい結果を残していって、やっぱり練習でもそういうところで信頼を得て出れる選手だと思うので、そういった面ではもっとコツコツやっていかないといけないですし、もっと試合に出ても結果を残していかないとダメかなと思います。
ー現状の課題
ボールに関わってチャンスをつくるところだったり、コーチからも言われてますし、課題だと思うので、やっぱりそこはもっとやっていきたいと思います。
ー1年時はIリーグでの出場がメインだった
悔しい思いはずっとあったんですけど、やっぱりそれでも試合を1個下のカテゴリーでも出させてもらってるところ、出たら全力でやって、少しでも評価してもらえるようにっていうところは意識していました。
ー町田相手にどういったプレーを見せていきたいか
黒田さんに教えてもらえたところは、自分もできると思うので、やっぱりプロ相手でも、どんどんそういう球際だったり、戦うところをやっていきたいし、相手はプロでスピードが速い中でも、どんどん回してやっていきたいと思います。
ー特に対戦が楽しみな選手
山田出身が多いですし、バイロン選手が山田出身でいるので、そういったところで先輩なので、対戦して止めてみたりしたいなと思っています。
ー改めて天皇杯への意気込み
プロ相手に挑みますけど、やっぱり自分たち、どの試合でもチャレンジャーって気持ちを持ってやってるんで、そういった面では誰が相手でもというところは意識しているので、絶対に勝てるように、京産のチーム全員が前向きでいけるようにやっていきたいと思います。

小濵弘貴選手
ー今季初出場
苦しい時期もあったんですけど、それ以前にチームのためにって意識しながら、常に練習とかも取り組んでいたし、ここ最近自分としても、コンディション的にもいいのもあったんで、出たら本当、決めてやるという気持ちでいました。
ー仲間の声援の中でゴール
やっぱり周りが自分が出るときに声援だったり、期待していることも、今日のゲームですごく感じたところだったんで、これからも結果で応えられるように頑張ってきたいと思います。
ー天皇杯に向けて
チャンスが来たら自分が活躍してやる、そういう気持ちで。まずはこのチームの勝利のために、練習から取り組んでいけたらいいなと思います。

高川諒希選手
ー今日の試合振り返って
ある程度、試合の中でボールが持てるというのは分かっていたので、そこからどう攻め崩して行くかと1本1本を決め切るというのを意識して試合していました。
ー2ゴールを上げたがその感触を振り返ってみて
自分的にはもう2本は決めきれたかなと思っていて、2得点は取れましたけど、得点力というのはまだまだ自分の中でも課題かなと思っています。
ー課題というのは具体的にどこにあるのか
しっかり足を振り切るって言うのと、あとは崩しのとこで落としたりとかそういったプレーもまだまだ課題かなと思っています。
ー水曜日のゼルビア戦、どういう気持ちで臨んでいくのか
どう考えてもやっぱり自分たちはチャレンジャーなので、その中でしっかり食いに行く気持ちで行きますし、勝てばビッグニュースになると思うので頑張りたいです。

妹尾颯斗選手
ー町田相手に見せたいプレー
とにかく出たときには、自分の役割タスクっていうのは、前から前線からのプレスだったり、しっかり背後のアクションを起こして、味方シャドーの選手を空けたりっていうのは、もちろん与えられたタスクはやらないといけないと思うし、そこはもう100%、120%でやるんですけど、その中でボール持ったら、自分で持っていってシュートに行くぐらい、強気な姿勢っていうのを見せていきたいなと思います。
ー対戦が楽しみな選手
出てくるか分からないんですけど、昌子選手とかは、ワールドカップの舞台で活躍したりしてた、トップトップでやってる選手だと思うから、そことバチバチやり合えないと、逆に自分はこの先プロになっていく上で、やっぱり厳しいと思うから。そこは臆することなく、自信持ってプレーしたいと思います。
ー新システムへの適応
練習やったり、この前のサンガのトレーニングマッチでも3バックで、自分はユースのときに3-4-2-1というのを経験していたから、自分の中では下に2シャドーいるというのは1番やりやすい形だから、そこはすっと落とし込めたというか、戦術的にはやりやすい形であるから、そこは問題ないかなというのは思います。
ー改めて天皇杯への意気込み
もちろんこうやってプロとできる機会っていうのは、本当にこの天皇杯しかないし、大学4年間で。それでJ1のトップのチームとやれるっていうのは、すごい嬉しいことだと思うけど、逆に相手をリスペクトしすぎて、自分たちが弱気になってしまうと、後から後悔する試合には絶対したくないから、前半最初から、個人としては今数試合、スタメンから外れている中で、悔しい思いを持って、反骨心を持ってやってきたんで、次出れたら、その悔しい思いっていうのも前面にぶつけながら、もう1回、自分がスタメン取り返すくらいの気持ちで結果を出したいなと思います。

吉川監督
ー試合を振り返って
今日は本当に自分たちがトライしている狙いを持って、ゲームに臨んだっていうところなんで、結果っていうよりも、そういったところをトライする、今日のゲームになったかなというふうに思います。
ー前への意識が強く見えた
ボール保持の時間は長かったので、よりそういうふうな見方になってるかなというのもあるんですけど、システム自体もこの連敗を経て、この関西選手権を含めて、町田とかも含めて、3-4-3というところは、ちょっとトライしている部分もあるので、それで言うと、やっぱり前にボールが入ったときに、後ろの3バックの脇の選手たちも、厚みを持って攻撃に関わるっていうところは、要求している部分があるので、より4-2-3-1、4-2-2よりも厚みを増しながら攻撃する回数は、このシステムにするのであれば増えるかなと思うので、そこのトライはしているところですかね。
ー高川選手が先制の2得点
高川に関しては、どんな相手であろうが、最後、ボックス内の質っていうところは、このチームでも1、2番に入るかなと思うので、そういったところで言うと、もう1、2点ぐらいはいけるかなと思うんですけど、彼の力であれば、当然かなということですね。
ー後半少し攻め込まれる場面も
単純にゴールキックの競り合いの部分で、ちょっと漏らしてしまったりとか、セカンドボール拾えないとか、ボールを隠せないとかっていう状況があったので、それは正直、どの相手であっても、ベーシックなところは、しっかり積んでいかないといけない。次のゲームを見据えたときには、よりそういったところのバトルというか、そういったところは確実に勝てないにしても、100%やらせないみたいな感覚っていうのは、すごく重要になってくると思うので、そのあたりはこの短い間の時間で、しっかりと意識づけできるようにしていきたいというふうに思います。
ー今季初出場の小濵選手が結果を残した
小濵に関しては今シーズンでいうと、公式戦初めてっていうところでいうと、ちょっと中の選手と合わなかったタイミングとかっていうのも、多々あったかなと思うんですけど、そういったところも、公式戦を経て合わせていければいいかなと思うんですけど、ただまずその土俵に立つために、小濵自身は日常のトレーニングから結果を残すっていうところでも大事になってくると思うので、今日のハーフタイムに入るところでは、とにかく結果、1点、2点を奪うことを目的に目標にしながらやってくれって話をして、後半送り出したので。もう4年生は本当に目に見える結果をどれだけ残していけるかなという大事かなと思います。
ー皿良選手について
立輝に関しては、どんな相手に対しても最後仕留め切るみたいなところは、今課題になっているので、それは京都選手権から続いて、リーグ戦でも出場時間トレーニングマッチも含めて出場時間が長いわりに、目に見える得点数字っていうのは、積めてない部分もあるので、彼でいうとそこが1つの壁になっているかなと。それを乗り越えないと、もう1個上のステージにいけないかなと思います。
ー福島選手について
ブレずにどんな状況、立場になってもプレーし続けるっていうところは、彼の良さでもあると思うので、彼の評価としては、本当にそういったところ。調子の波が少ない選手であるというところで、与えられたタスクを100%をやりきる力があるので。ただボールを受けて散らす捌く、ボールにもっと関わってスルーボール出して得点に関わるっていうところは、もっともっと彼が伸ばしていかないといけないところかなと思うんですけど、ただ、アベレージというか、パフォーマンスの波が本当に少ない選手なので、そういったところでいうと、精神的に安定している選手かなと思います。
ー高校時代はトップ下ながら、現在はボランチとして起用
もともとこっちに来るときも、ボランチもできるしっていうところで取ってはいたので、どちらかというとトップ下っていうよりも、入ってくる時点で我々の評価というか、使いたいポジションでいうと、ボランチっていうところがあったので、逆にトップ下みたいなところで青森山田でやってるゲームを見て、あ、あそこもやるんだっていう感覚だったので。どちらかというと、僕らは今やってるポジションで使い続けたいというところがあります。
ー天皇杯、町田ゼルビア戦に向けて
システムは変えて臨もうかなと思ってるんですけど、ただ、そのシステムを変える理由としても、やっぱり自分たちがやってるアグレッシブに戦うっていうところをより前面に出すためには、っていうところのチョイストライになっているので、本当にいつも言っている通り、アグレッシブにひたむきに最後、笛が鳴るまで全員が戦うっていうところの姿勢を、しっかりと見せられればいいかなと思います。

【取材:細井雅貴、和田慎太郎】
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