関西大学ラグビーAリーグ 第2節
関西大学戦 マッチレポート
関西大学戦 マッチレポート

【スターティングメンバー】
1.小林龍昇(3年=金光藤蔭)
2.福留斗生(3年=同朋)
3.八田優太(3年=城東)
4.石橋チューカ(3年=報徳学園)
5.シオネ・マヘ(2年=高川学園)
6.平野龍(4年=札幌山の手)
7.伊藤森心(4年=松山聖陵)
8.シオネ・ポルテレ(4年=目黒学院)
9.髙木城治(3年=東福岡)
10.吉本大悟(4年=東海大仰星)
11.馬田琳平(3年=東福岡)
12.奈須貴大(4年=光泉カトリック)
13.ナブラギ・エロニ(3年=大分東明)
14.小林修市(4年=京都成章)
15.宮里快一(2年=名護)
【リザーブメンバー】
16.谷村穣太郎(3年=日本航空石川)
17.川北啓太(2年=常翔学園)
18.佐名木風雅(2年=関大北陽)
19.石川東樹(3年=大分東明)
20.一柳尚斗(3年=兵庫工業)
21.上村純大(1年=四日市工業)
22.吉岡佑真(3年=常翔学園)
23.太田陸斗(2年=京都成章)
前半 33-10
後半 15-0
試合結果 48-10

開幕戦では摂南大を無失点に抑え、60-0と大差で勝利した京産大。アタック、ディフェンスともにバランスの良さを見せつけ、リーグ戦の好スタートを切った。第2節では紀三井寺で関西大学と対戦。スターティングメンバーは開幕戦と変わらず。リザーブも大きく変更はないものの、前節出場の髙木彗那(2年=札幌山の手)に代わり一柳が入り、さらにジュニアリーグでも活躍が光る上村が1年ながらメンバー入りした。廣瀬監督は前節後に「まだまだ強いスクラム、モールが組める」と話し、この試合でもセットプレーで圧倒してさらなる自信をつけたい。
先制は京産大だった。前半7分、敵陣22mでの関大ラインアウトから京産大がターンオーバー。そこから展開すると、ナブラギがボールを保持して大きくゲインしてみせる。ポルテレ、伊藤、髙木へとオフロードパスが繋がり、最後は石橋がゴール正面に突っ込み力強くトライを決めた。

突き放したい京産大だったが直後の11分、関大がラインアウトから細かいパスをつなぎ、京産大ディフェンスの隙を突いたランで一気にトライ。開幕2戦目にして初失点を許し、7-7の同点に追いつかれる。ここから流れをつかみたい京産大だが、徐々に細かいミスが目立ち始める。前半20分、京産大のノックフォワード。敵陣5mで相手ボールのスクラムで再開すると、京産大は強力なプレッシャーをかける。スクラムで流れ出たボールをポルテレがゴールラインに蹴り出し、見事なスクラムトライを奪った。
リードを奪い主導権を握った京産大は前半27分、再び深くまで攻め込む。敵陣5mからのラインアウトのチャンスをオーバーするミスも、奈須の鋭いタックルで相手が落としたボールを伊藤が素早くジャッカル。パスを受けたポルテレが相手ディフェンス2人をなぎ倒し、左サイドに突っ込み追加点を挙げた。ポルテレは8月の菅平合宿で右手中指の靭帯を断裂する大けがを負ったが、手術すると復帰まで2,3カ月を要する。「僕がオペをしたら4回生のラグビー人生が終わる。やるからには絶対頑張りますので出してくださいと言った。」とポルテレ。自身も最後の秋シーズンだ。リーダーとしてチームを背負い、執念と覚悟を持ってグラウンドに立ち続ける。

その後もアタックの時間を継続した京産大は、マヘのトライでさらにリードを広げる。39分には関大のPGが成功し3点を返されるも、直後にドロップキックのボールを落とした場面を伊藤が見逃さずまたもジャッカル。じわじわとゴール前に迫ると最後は髙木城治が持ち込んでトライを決め、33-10で前半を折り返した。
後半も畳みかけたい京産大は7分、自陣22mでドロップキックをキャッチした奈須が独走。相手ディフェンスをくぐり抜け、さらに2人をかわしてトライを決め、スタンドを沸かせた。その直後も勢いそのままにチャンスを作る。自陣22m付近でのラインアウトから展開すると、またも奈須が持ち前の加速力で一気にゲイン。最後はオフロードを受けた馬田がゴールまで運び、リーグ戦初トライを決めた。

後半40分にはラインアウトモールから谷村が力強く押し込み、リーグ戦初トライをもぎ取る。後半は失点を許さず48-10でノーサイド。試合全体を通してパスやラインアウトでのミスが目立ったが、最後までフィジカルの強さで主導権を握り続けた。
この試合のPOMは、攻守で存在感を発揮しチームをリードした髙木城治。「この2週間ディフェンスを強化してきたので、試合でいい形にできて良かった」と振り返る。京産大はこの試合で得た課題をもう一度持ち帰り、さらなるチームの成長につなげたい。次節は10月12日、宝ヶ池公園球技場で立命館大と対戦する。春季トーナメント決勝では京産大を下し初優勝を果たした相手だ。春の雪辱を晴らし、一丸で勝利をつかみたい。
【執筆:藤田みのり】

~監督・キャプテン記者会見~
廣瀬佳司監督
―今日の試合を振り返って
終始相手の関大にプレッシャーをかけ続けて、安定した試合運びをしてくれたなという風に思っていまして、第2節関大に勝てたことは嬉しく思います。ご覧の通りミスが連発しまして、締まりのないゲームに最後なってしまいましたけども、そこをしっかり修正して次節の立命館戦に臨んでいきたいと思います。

伊藤森心主将
―今日の試合を振り返って
廣瀬さんからもあったように、コリジョンの部分で自分たちが優位に立ててたというのはプラスだったんですけど、ただそれをいいことに自分たちが本来目指すべき、ひたむきに謙虚に泥臭くという京産らしいラグビーをできない時間が多くあって、要らないオフロードであったりイージーなミス、ミスボールへの処理の甘さというところから、相手にボールを与える時間があったので、本当にそれは僕たちが目指しているラグビーではないので、反省すべき点かなと思います。
―ミスの原因はどんなところか
フィジカルの面ではこだわるっていう面で、フィジカルでは優位に立ててたと思うんですけど、それが逆にあだとなったというか、フィジカルで前に出られるからオフロードで繋げるだろうとか、無理に繋げられない場面でも無理に繋げようとしたりする場面が多くて、これがもし相手のフィジカルレベルがもっと高くて、イーブンボールが多いゲームになると、その一つのミスがチームを敗北に導く大きな要素となってしまうので、そこをもっと修正すべきかなと思います。
―スクラムの手ごたえは
スクラムに関しては組み方にもこだわって、今日はレフェリーの方から事前に1番のアングルのところを厳しく見るというのを言ってくださったので、僕たちはそれを意識して、スクラムに行くというのができていたので、レフェリーさんから提示された点をフロントロー3人を中心に、フォワード全員が遂行できたというのが、今日スクラムで優位に立てた1番のポイントかなと思います。
―ラインアウトのミスについては
ラインアウトのところはサインの伝達ミスが2つあったので、ラインアウト前のハドルで僕からサインを伝えるようにしてるんですけど、そこの共有ができていなかったことが2回あったので、それ以外のミスもあるんですけど、それは謙虚、ひたむきさが感じられないプレーなので、本当に厳しく京産に持ち帰って修正したいなと思います。

髙木城治選手
―今日の試合を振り返って
自分たちのミスが目立って、スコアできるところでスコアできなかったのが一番の反省です。
―セットプレーの評価
スクラムはペナルティも誘ってくれたし良かったんですけど、ラインアウトのところでミスが目立ったのでそこは修正していきたいと思います。
―関大を最少失点に抑えた
この2週間ディフェンスを強化して、関大がどういうアタックをしてくるかしっかり考えていい準備をしてきたので、それを試合でいい形にディフェンスできたので良かったと思います。
―ハーフタイムの声掛けは
関大はキックの印象だったんですけど、振ってくるというのが前半あったので、ディフェンスラインをロングラインでひいて、ロングラインでディフェンスしようという風に話していました。
―レギュラー定着の手ごたえは
自分の持ち味を出せていると思うので、いいと思います。
―POMを獲った感想
今日は僕じゃないかなと思うので、みんなのおかげで取れたと思うので、みんなに感謝です。

石橋チューカ選手
―今日の試合を振り返って
今日の前半はテンポよく出せて、自分たちのしたいラグビーができたと思います。
―良かったところ
フィジカルで勝ってテンポよくボールを出して、自分たちのラグビーができていたと思うので、そこは次の試合につながるいい結果になったと思います。
―ラインアウトの精度について
やっぱり伝達ミスがあって、細かいムーブであったりそういうところのミスが大きかったので、そこはしっかり伝達ミスというところから直していきたいと思います。
―ミスがありながらも優位に立てた
ミスがある中で失点を抑えたことはすごく自分たちの強みにもなると思いますし、でもやっぱり失点してしまったので、そこは次の課題として取り組みたいと思います。
―次の試合に向けて
次もまずはフォワードからしっかり圧勝して、頑張っていきたいと思います。

シオネ・ポルテレ選手
―今日の試合を振り返って
まずは勝ててよかったなと思います。これからミスとか修正して頑張りたいと思います。
―スクラムの手ごたえは
春、そして菅平、フォワードが苦しい中でやられて、何があかんか、何が足りないか菅平の後に考えて、毎日みんなが取り組んでいる、ここまでの成果が出たなと思います。
―右手の甲の怪我はどうしたのか
中指の靭帯が切れている。菅平の明治戦で、相手に踏まれ怪我をした。オペをしたらまっすぐになるけど、オペをしたら2,3カ月かかる。僕がこれでオペをしたら4回生のラグビー人生が終わると思って、リーダーとして、これで十分僕ならいけるなと思いました。いろんな人にどうする?と聞かれたが、「試合出してください」と答えた。「やるからには絶対頑張りますので出してください。」と。
―今日の試合2トライ取ったが
嬉しいと思いますけど、やっぱり僕が磨くのはトライじゃなくて、どうやってチームを前に持っていくか、どうやってチームを盛り上げるかとか、チームが勝つために何をするか、何をすれば関西優勝が見えてくるか、それが僕の今年の目標なのでリーダーとして、毎練習、100%出し切って、怪我の中で苦しい時でも1番体を張る。頑張っていきたいです。
【取材:伊藤揺梨、藤田みのり】











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