第103回 関西学生サッカーリーグ(後期) 
第3節vs大経大 桃山学院大学・メイングラウンド(2025年9月27日 14:00 KO)

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【スターティングメンバー】
GK 1 (C)徳若碧都(4年=高川学園高)
DF 28 吉井泰生(1年=ガイナーレ鳥取U-18)
DF 4 小野成夢(3年=愛媛FC U-18)
DF 5 逵村健斗(4年=三重高)
MF 17 福永裕也(2年=京都橘高)
MF 38 福島健太(2年=青森山田高)
MF 10 伊藤翼(3年=セレッソ大阪U-18)
MF 8 末谷誓梧(3年=セレッソ大阪U-18)
MF 7 皿良立輝(2年=セレッソ大阪U-18)
MF 14 長谷川裟恭(4年=京都橘高)
FW 9 妹尾颯斗(3年=サンフレッチェ広島ユース)
(フォーメーション 1-3-4-2-1)
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【サブメンバー】
GK 12 中原碧琉(3年=サンフレッチェ広島ユース)
DF 35 夘田大揮(4年=東山高)
DF 6 田代紘(3年=ヴィッセル神戸U-18)
DF 24 西川宙希(1年=セレッソ大阪U-18)
MF 23 大倉慎平(1年=ガンバ大阪ユース)
MF 3 滝口晴斗(3年=サンフレッチェ広島ユース)
MF 13 山村朔冬(2年=帝京長岡高)
FW 11 小濵弘貴(4年=東海大福岡高)
FW 26 高川諒希(1年=カターレ富山U-18)
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【選手交代】
56分
IN 山村朔冬 OUT 長谷川裟恭
IN 滝口晴斗 OUT 福永裕也
76分
IN 大倉慎平 OUT 福島健太
IN 高川諒希 OUT 妹尾颯斗
88分
IN 田代紘 OUT 皿良立輝
【スコア】
京産大1-0大経大
得点
86分 高川諒希(1年) AS 滝口晴斗(3年)
【試合内容】
前節は序盤からリードするも、わずかなピンチが失点につながってしまい敗戦となった。そこから中3日、守備の部分を徹底的に見直してきた。「常に出れてないメンバーが結果を残していくことは、選手層を厚くしていく上ですごく重要な部分」(吉川監督)、連戦ということもあり、右サイドに福永、3バックの一角に吉井、中盤に福島をスタメン起用した。
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立ち上がりわずか1分、右サイドでFKを与えるも、シュートは枠の外へ。それでも序盤から相手に隙を見せない立ち上がりを見せる。10分には、皿良がGKへ積極的にプレッシャーをかけると、こぼれ球を福永が拾い、味方との連携から左足でこの試合最初のシュート。枠を捉えたが、相手GKの好セーブに阻まれた。18分、逵村の縦パスを受けた伊藤が相手を振り切りながらバイタル中央へ侵入。右サイドから走り込んだ皿良へパスを送ると、そのままカットインしてシュートを放つ。しかし相手DFに当たってしまい、こぼれ球を拾われると一転してカウンターのピンチに。相手のミドルシュートに対しては徳若が冷静に処理し、失点を許さなかった。守備を徹底して見直した3日間の成果を発揮し、セットプレー時にも集中を切らさず粘り強い守りを見せ、前半を0-0のスコアレスで折り返す。
後半は、前半で課題となったセカンドボールへの反応を修正し、交代選手を投入して攻撃のリズムを高めていく。61分、山村が左サイド深くまで切り込み、GKとDFの間を通す絶妙なクロスを送るも、中に合わせる選手がなく惜しくも得点ならず。67分には、皿良が遠めからミドルシュートでゴールを狙うなど、徐々に攻勢を強めていく。76分、疲労の見え始めた妹尾と福島に代えて高川と大倉を投入。すると86分、滝口が縦のコースを切られると、逆足の左足でクロスを選択。そのボールに高川が見事なヘディングで合わせ、ゴールネットを揺らす。「得点感覚っていうのは上がってきた」(高川)と、公式戦4試合連続となるゴールでついに均衡を破った。
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1点を守り切りたい京産大は、今日ベンチスタートとなっていた田代をクローザーとして投入。前期以来となるボランチとして皿良に代わり入り、大倉が2列目のポジションへ上がる。「やるべきことも整理して入ってくれた」(吉川監督)と、指揮官の信頼に応えるように、持ち前のボール奪取能力を発揮し、チームに安心感をもたらすと、高川の先制弾を守り抜き、大きな勝ち点3を獲得。今季初のフル出場となった吉井は、「こういう結果になれて良かった」と振り返り、自信につながるクリーンシートとなった。
次節は中7日での首位・関学大戦。早くも総理大臣杯での借りを返すチャンスがやってきた。インカレ争いに向けても、絶対に負けられない。勝てば勝ち点差を3に縮めることができる大事な一戦へ、連戦の疲労を癒やし、万全の状態でぶつかっていく。
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【試合後のインタビュー】
高川諒希選手
ー試合を振り返って
ここ3戦失点してたんで、無失点で抑えて勝てたっていうのは1つ大きな成長かなと思います。
ー4試合連続となるゴール
自分自身、ここ最近は得点感覚っていうのは上がってきた部分だったんで、ワンチャンス仕留めれるかなってベンチの時も見てて思ったんで、その通りになってよかったです。
ー滝口選手からのアシスト
晴斗くんに渡ったら、クロスは絶対に上がってくるって自分は思ってるんで、どう自分が準備して、合わせ方、どういう触り方をするかっていうだけで、晴斗くんなら絶対上がってくるなと思ってました。
ーヘディングでのゴール
関学戦でもヘディングで決めたんですけど、ヘディングっていうのは、結構上手になってるのかなって思うんで、成長してるかなと思います。
ー終盤1点を守り切る守備
相手が自由に蹴れないように追うっていうのと、自分でコーナーのフラッグまで伸ばすっていうところでは、ちょっと少し時間を稼ぐことができたかなと思います。
ーベンチでの準備
いつ出てもできるっていう準備はしてたんで、ベンチでメンバー全員で盛り上げながら、良い準備ができたかなと思います。
ー前節敗戦後の取り組み
前節の桃山戦は、逆転負けっていうところでみんな少しちょっと落ちる部分もあったと思うんですけど、全員で吉川さん中心に切り替えて、次の大経戦に勝つってことだけを考えるようにしてきました。
ー1週間後の次節に向けて
まずは連戦の疲れっていうのを取りながら、次の試合に向けて全員で良い準備していきたいなと思います。
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滝口晴斗選手
ー試合を振り返って
この3連戦、3連勝しようって言っていて、1勝目はできたんですけど、前節は良い流れからも逆転負けで、すごい悔しいし、この負けてからの3日っていうのはチームとしてもしんどい日々だったんですけど、しっかり切り替えて試合のときには、全員で勝とうっていう意識で入ったんで、ギリギリやったんですけど勝ち切れてよかったかなと思います。
ー途中出場で逆足でのアシスト
自分の特徴で言ったら、縦で行って右足っていう中で、やっぱり相手チームにも対策はされてきてますし、そこを見せることによって逆に左足が空いてきて、今日は上手くクロス上がりましたけど、ああいうとこも空いてくるかなっていうのは思ってたんで、クロスはたまたまうまくいったんですけど、あの形は狙い通りだったかなとは思います。
ー高川選手がヘディングで合わせた
諒希は自分が上げるとこに入ってきてくれてるっていうのは、今日以外にも前の試合とかもいろいろあったんで、諒希にはタイミングを合わせれるようになってきたんで、練習からも良い感じで上げれてたんで、それが試合で結果につながったんで、そこは良かったかなと思います。
ー終盤の1点を守る難しさ
紘がクローザーとして入ってきてくれて、ボランチの真ん中のエリアっていうのは、全部潰してくれたり、後ろになるがいるから競り合いとか、全部潰してくれてたんで、そんなに苦ではなかったかなと思いますし、そこを1発来るとこで逆にひっくり返して、押し込む時間もあったんで、守る時間帯の中でも、そこまで苦っていう感じではなかったかなと思います。
ーこの3日間取り組み
変えたこととかは特になく、みんな桃山戦終わってから、グラウンド戻ってミーティングとかもありましたし、その中で変えるっていうよりかは、自分たち見つめ直して。他の大会では勝ててる中でリーグ戦だけ勝ててない状況だったんで、チームとしてチャレンジャーでいくのか、絶対的王者ではないんですけど、そういう立場で行くのかっていう中で、難しい状況ではあったんですけど、変えたというよりかは、これまでやってきたことを表現しようってなってたんで、そこは変えたっていうよりかは継続的にって感じでした。
ー次節に向けて
連戦終わって、また次終わったら確か連戦に入るんで、この1週間で、オフ挟むんでリフレッシュするところはリフレッシュして。またオフからいい準備して、全員でまた勝ち点3取れるように頑張っていきたいなと思います。
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吉井泰生選手
ー久しぶりのスタメン
久しぶりにスタメンってことで、ここまで準備してきた自分の自信というのはあったんで、落ち着いて、最初入り意識して、やっていけば大丈夫かなという感じはありました。
ーCBの一角としての起用
競り合いとかだったり、守備のとこは強い部分があるので、そこは吉川さんにももらってるんで、そこをちゃんと活かしながらビルドアップとかも安定してやれればなと思ったんで、自分の競り合いのとこ見せて、いい入りができたかなと感じています。
ー今日は競り合う場面が多かった
さっきも言ったように、自分の長所の部分なんで、そこ負けないっていう気持ちで今日試合入ったんで、そういうところでは勝てるシーンが多かったんで、そこを出せてよかったなと思ってます。
ークリーンシートを達成
自分ベンチでずっと見てて、守れる失点っていうのが、この2節多かったんで、そのところで、自分入った時にクリーンシートしたいっていう気持ちはでかかったんで、こういう結果になれて良かったなという気持ちはあります。
ー今日の試合で出来たこと、出来なかったこと
守備のとこは、もうちょっと背後のとこあったり、対応とか、なるくんとかとしっかり練習を囲みながらやってやるってことと、あとはビルドアップのとこもうちょっと安定して、背後と手前のとこ判断してできればなと思います。
ー前節苦しんだ中での勝利
久しぶりのスタメンで、クリーンシートで勝てたっていうのが、イチバン嬉しいとこかなと思います。
ー次節に向けて
次スタメン出るかわかんないですけど、スタメンで出ても出なくてもベンチ盛り上げて、自分が出たときにできることを精一杯やれればなと思います。
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吉川監督
ー結果を振り返って
やりたいことの半分ぐらいかなっていう、内容的なところで言うと、本当に自分たちがやりたい半分くらいの内容かなっていうところで。もちろん相手が自分たちの良さ消してきてっていうところあったと思うんですけど、ただ今日は、本当にこの前の敗戦から、しっかり勝ちをっていうところ、ああいう勝ちをっていうところはチーム全体で共有してたんで、そこをしっかりとしぶとく勝ち点3をしっかり取れたのはよかったなと思います。
ー前節から右サイドを入れ替えて挑んだ
3連戦でっていうところのコンディショニングもあるんですけど、チームとして強くなっていくためには、今日出てたメンバーみたいなところが、常に出れてないメンバーがしっかりと結果を残していくっていうことは、選手層を厚くしていく上ではすごく重要な部分だったので、そこは今日勝ちに行くっていうところプラス、チームもね、今後のことも考えながらやらないといけない部分っていうところで、起用したっていうことですね。
ーセカンドボールの回収に苦しんだ
特に裟恭のところが少しセカンドボールの反応みたいなところで、ちょっと漏れてるというか、遅いかなという印象があったんで、そのへんが裟恭が得意とするゲーム展開ではなかったのかもしれないですけど、それでもしっかりと我慢強くプレーはしてくれたかなというふうに思って。ただ、今日良かったのは途中から入ったメンバーが、チームにギア、パワーを与えてバトンをつないで、しっかりとゲームに入ってくれたっていうところが1番よかったかなと思います。
ー高川選手が4試合連続ゴール
今日は短い時間でっていうところではあったんですけど、ああやって1-0の1を取れて、本当にたくましくなってきたなというか、勝負強くなってきたなという印象があるので。たぶんそれがあるのも颯斗がずっと60分、70分相手のセンターバックを引きずりながら、ちょっとずつ間が空いてきた部分もあったので、颯斗は颯斗で相手のディフェンス陣を、引きずりながら疲弊させるっていう役割もしっかりとやってくれてたので、本当にチーム全員が役割を持ってプレーしてくれたかなと思います。
ー滝口選手が逆足でのアシスト
警戒されている中で、左足のクロスみたいなところは、こっちは要求してなかったんですけど。ただ幅を広げていくためには、縦切られて、左足のクロスであったりとか、この3日間の中でいうと、クロス対応でサイドバックとして、ボックス内しっかり守るみたいなところは課題やでっていうところも含めて、今日もスタートではなくてっていうところにしてたので、彼がが成長していく上では、やっぱり上(のレベル)でやっていく選手、やっていかないといけない選手だと思うので、幅が広がってくることは、彼にとってもチームにとっても、すごいポジティブかなと思います。
ー田代選手をクローザーとして起用
本当にまさにクローザーとして、後ろの3枚で出るのか、ボランチ出るのかっていうところで、公式戦、リーグ戦で言えば、ボランチ出ることっていうのはここ最近は少ない中で、しっかりと本当にパフォーマンスというか、やるべきことも整理して入ってくれたなというところなので、本当にそこの信頼とかっていうところは、スタートではスタートでしっかりとやってくれるし、サブに回ってもゲームに入って心配なくというか、ゲームをしめてくれたと思うので、それがやっぱり彼の良さだなと思いますね。
ーこの3日間の取り組み方
この前の敗戦でいうと、敗戦後、すぐにクラブハウスに帰って6時ぐらいからまたミーティングをしてという形で、いつもはもう解散するんですけど、僕自身もチーム全体もモヤモヤした敗戦だったので、もう1回自分たちが立ち返ってやらないといけないことと、失点が多いっていうところがあったので、全員が守備意識を高めて、戻る時はしっかりゴールまで戻りましょうみたいな話をしてこの3戦目に向かってきたので。攻撃の準備っていうのは、ほぼこの3日間してなくて、今日のミーティングもほとんど攻撃のこと言ってないっていう形で、試合中も含めて、守備からしっかりと入るっていうことを徹底してゲームをできた。それを表現してくれた結果かなと思いますね。
ー次節に向けて
本当に自分たちは勝ち点3を積み重ねるだけだと思うので、緩まることなく次の準備をしっかりしたいなと思います。
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【取材:細井雅貴】