「アミノバイタル®︎」カップ2025 第54回 関西学生サッカー選手権大会 決勝vs阪南大 万博記念競技場(2025年6月29日 17:10 KO)

【スターティングメンバー】
GK 1 (C)徳若碧都(4年=高川学園高)
DF 6 田代紘(3年=ヴィッセル神戸U-18)
DF 4 小野成夢(3年=愛媛FC U-18)
DF 5 逵村健斗(4年=三重高)
MF 3 滝口晴斗(3年=サンフレッチェ広島ユース)
MF 23 大倉慎平(1年=ガンバ大阪ユース)
MF 10 伊藤翼(3年=セレッソ大阪U-18)
MF 8 末谷誓梧(3年=セレッソ大阪U-18)
MF 7 皿良立輝(2年=セレッソ大阪U-18)
MF 14 長谷川裟恭(4年=京都橘高)
FW 9 妹尾颯斗(3年=サンフレッチェ広島ユース)
(フォーメーション 1-3-4-2-1)

【サブメンバー】
GK 12 中原碧琉(3年=サンフレッチェ広島ユース)
DF 32 沖野眞之介(1年=高川学園高)
DF 2 前原慶維(4年=神村学園高)
DF 28 吉井泰生(1年=ガイナーレ鳥取U-18)
MF 38 福島健太(2年=青森山田高)
FW 27 森田皇翔(1年=ヴィッセル神戸U-18)
MF 17 福永裕也(2年=京都橘高)
FW 26 高川諒希(1年=カターレ富山U-18)
FW 11 小濵弘貴(4年=東海大福岡高)
【選手交代】
65分
IN 沖野眞之介 OUT 末谷誓梧
73分
IN 福永裕也 OUT 皿良立輝
IN 福島健太 OUT 長谷川裟恭
IN 高川諒希 OUT 妹尾颯斗
86分
IN 森田皇翔 OUT 大倉慎平
【スコア】
京産大1-2阪南大
4分 末谷誓梧(3年)
【試合内容】

町田戦での敗戦、そして昨年の悔しさを晴らすため、再びこの舞台まで戻ってきた。例年通り、動員試合となった決勝戦。他大学の学生も集まり、3000人を超える観衆が見守った。子どもをエスコートしての入場、決勝戦ならではの様子だ。
いきなり試合が動いた。4分、末谷が得意のドリブルで相手をスルスルとかわし、エリア内へ侵入すると、左足で味方を狙ったボールは、ディフレクション。相手GKの下を抜けるような形で先制に成功する。


続く7分、妹尾の右足はブロックされるが、こぼれ球を長谷川がシュート。15分には、皿良の横パスを受けた末谷が、カットインから追加点を狙う姿勢を見せる。10分に、秋末翔也(阪南大=1年)のループシュート。18分に、金本毅騎(阪南大=3年・C大阪内定)のシュートでピンチを迎えるが、徳若のセーブもあり、良い形で試合に入っていった。23分、長谷川のロングパスを受けた伊藤が一度相手GKの飛び出しをかわし左サイドへ。2枚のDFもカバーに来ていた中、右足へ持ち替えて巻くようにゴールを狙った。しかし、枠を外してしまいチャンスを逃す。「あそこで自分が追加点決めれてたら違う展開になってたと思う」(伊藤)と振り返る10番、決定力の向上にも期待だ。

30分あたりから、相手の球際の強さに押され、徐々にプレーエリアが下がっていく。すると45分、阪南大・金本を起点にワンタッチでつながれると、最後は篠田純之助(阪南大=4年)に決められ、同点に追いつかれてしまう。ATにも、2点目のピンチを迎えるが、ここは徳若が好セーブ。「どのタイミングで5-4-1になるかというのがもっと着実にできたら」(逵村)と、陣形変更を始めとした、より柔軟な対応が必要であるという課題が見つかった前半ラスト15分だった。
後半も互いに譲らぬ攻防をみせる両チーム。46分、滝口のクロスに妹尾が頭で合わせたボールはバーを直撃。56分、逵村、末谷と順にプレスをかわされると、最後はクロスに合わせられ、1-2。カギとなる次の1点は阪南大に入った。追いかける展開となった京産大は、引き続き両サイドからの攻撃でチャンスをつくるも、あと一歩が届かない。83分、伊藤のスルーパスから逵村の左クロス。これに大倉が合わせるも枠を外れる。89分にも、CKから高川がヘディングシュートも得点には至らない。90+3分、足をつった末谷に替わりに入ったCB沖野がトラップミス。一瞬の隙を突かれ、ボールを攫われる。咄嗟に相手FWをホールドしてしまった沖野は、決定機阻止による一発退場となってしまった。関西選手権からチャンスをものにし、出場機会を増やしてきたルーキー。「しっかりと自分の今できること、チームに要求されていることも含めてやれている。また頑張ってやって欲しい」(吉川監督)と、今夏でのさらなるパワーアップに期待している。ATは7分、なんとしても同点に追いつきたい京産大は、小野を前線に張り出す。最後は伊藤のエリア内からのシュートがブロックされ、試合終了のホイッスルが吹かれた。に思われたが、1分以上の時間を残してのゲームセットだったため、「最大限プレーさせてあげたいなというのがあったので、決まったルールの中で要求しました」(吉川監督)と、数分間にわたる両軍監督、審判を交えて数分間にわたる協議の結果、試合は再開。滝口のロングスローから、GK徳若も競り合う。しかし、最後まで集中力を切らさなかった阪南大のクレバーな守備を前に反撃ならず、2度目となる試合終了のホイッスル。またしてもあと一歩でタイトルを逃すこととなった。

試合後は3位チームから順に表彰式が行われた。悔しさを噛み締める選手たち、準優勝という結果に対し、誰1人として満足した表情はなかった。主将の徳若が表彰状を受け取る。阪南大の選手たちによる目の前でのトロフィーリフト。2年前のインカレ、昨年の同大会に続き、苦汁を飲むこととなった決勝の舞台。それでも、「力が付いてきてる証拠でもある」(吉川監督)2年連続準優勝という結果を残したことは、京産大の基準をさらに高めたことに違いない。また、今季のチームにおいても、3回戦の摂南大戦から始まった関西選手権、天皇杯の町田戦を含めた6月の戦いは、前期リーグの流れから一気に好転させるものとなった。残された夏季休暇直前最後のリーグ戦へ、勝ち点3を収めたい。



【試合後のインタビュー】
逵村健斗選手
ー2年連続準優勝という結果
もう結果なので、受け止めるしかないんで、そこは次にこの経験を活かすしかないかなと思います。
ー自分たちのサッカーもみせれていた
準々決勝、準決勝に比べたら、もっと自分たちのボールを回して、時間を作れたかなと思うので、そこはもっとこだわるべきものがあるんじゃないかなと思います。
ー準決勝までの違い
今までやったら、結構守備が嵌って、相手に前進とかさせなかったんですけど、今回結構守備のところは漏れて、後手踏んで前進させられた部分が結構あったんで、そこはこれからの課題かなと思います。
ー前半の中盤戦以降は重心が低くなっていた
3-4-3するのか5-4-1低いのかっていう判断がもうちょっと後ろ中心にやらないと、間にスペースができていた分、そこでちょっとディフェンスの漏れっていうのが出てきたんで。フォーメーションを今、基本的に3-4-3で押してるんですけど、どのタイミングで5-4-1になるかというのは、もっと着実にできたらなと思います。
ー後半はWBなども兼任
去年、左サイドバックやってたんで、ウィングバックやってもやることは大体分かってたんで、その辺は違和感なくできたかなとは思います。
ー最後は難しい時間もあった
あれはもう審判があれなんで。自分たちはやるやらんにしろ、集中切らさずやるしかないってところだったんで、そこはみんなふわっとせずちゃんと次に向けてたなと思います。
ー今大会を振り返って
新しいフォーメーションでチャレンジして、みんな前向きで取り組んでいたと思うんで。これから3-4-3なのか、4-2-3-1でやるか分からないですけど、みんな今みたいに前向きに取り組めば、自然と勝ちにつながるかなと思います。
ー前期最終節に向けて
前期勝ちで終わるのと、引き分けで終わるのと、負けで終わるの全然違うと思うので、そこはちゃんと勝って終わりたいと思います。

長谷川裟恭選手
ー2年連続の準優勝
関西制覇1つの目標やったんで、 あと一歩のところで取り逃したっていうのはめちゃくちゃ悔しいし、試合内容も内容で準決勝までいい流れで来たの中でちょっと良くない試合でもあったと思うので、不完全燃焼というかモヤっとしているかなと思っています。
ー準決勝までとの違い
ちょっと疲労があるってところもあったんですけど、そこで守備の今日であったりとか、攻撃の迫力のところは、準決勝までに比べると低かったかなと思いますし、シャドーを起点にっていうところができたところで、 今回そこは使えずに、攻撃が停滞したかなと思うんで。結構警戒された中でも、自分たちがやらないと、シャドーの自分が上がらないといけないと思っています。
ー試合中のコミュニケーション
試合中のコミュニケーションとかは、チームの中で、ずっと大切にしてるところやったし、自分たちが主体的にコミュニケーションをとって、良いところ、悪いところの、継続したり、改善したりというところは、ずっとやってたことなので、そこだけはしっかり変えずにやれてたかなと思います。
ー攻撃での狙い
普段3-4-3で、シャドー自分とリツ(皿良)のところに、ポジションとりながら、そこ使いながらってところがシャドーが起点になっていたところがあったと思うんですけど、今日はそこ閉められてたんで、早く展開、サイド変えて、サイドハーフ、ウィングに繋いでとあったと思うんですけど、狙いというよりは、漏らされてたかなというか、つながされてたかなと思うんで、狙いというよりは、意図的ではなくて、リアクションのような感じやったかなと思います。
ー後半のスタミナ面
ああやってよくない流れがある中で、改善しきれずにいくところずっと課題だったんで、そこでズルズルいってしまって、飲み込まれてしまったなっていうのはありました。 ー今大会を振り返って
町田戦のあの悔しさがきっかけに、やっぱりチームが良い方向に向いて、試合内容で圧倒して勝って繋げてきた中で、最後を取り切れないというのは、町田の最後に10分、守り切れないというところにつがったと思うし、町田の悔しさを晴らすところは優勝しかなったんですけど、ここで優勝できなかったんで、やっぱりこれは総理大臣杯で全国優勝することを目指して、悔しさからもう1回立ち直っていかないといけないなと思っています。
ー個人としての成長
ポジションも1個上がって、自分の良さやったりとか、新しいプレースタイルというか、色々チャレンジしながら、可能性が広がったというか。自分のプレーの幅が広がったり、また1個上のステージに行けるきっかけにはなったと思うので、ただ、今日の試合みたいに警戒されてたり、ボールもらえない中でも、自分が起点になって、チームを勝たせられるようにならないといけないと思ってるので。成長ともう1個新しい課題が出たのかなって思うんで、これもまた成長のきっかけになるかなと思っています。
ー具体的に思い描くプレースタイル
自分はボランチで受けて捌いてとか、ちょっと下でボールに関わることが多かったんですけど、1個上がってから裏抜けの回数が増えたりとか、前に前にっていう前進のところで、怖い選手になるところが、ボールを扱うところだけじゃなくて、オフザボールの動きだったりも結構多くなってきたと思うので。怖い選手になるというところで、プレーのバリエーションが、裏抜けやったり、ドリブルやったり、パスやったり、いろんなことができる選手になっていってるかなと思います。
ー前期最終節に向けて
悔しさもあるんですけど、落ちて負けると良くないと思うので、リーグ戦もインカレもかかっていると思うので、ここしっかりまず勝って。もう1回良い流れに持っていって、総理大臣杯とか、後期につなげていかなあかんと思っています。

伊藤翼選手
ー試合後の思い
自分が決めてたら絶対勝てた試合だったんで、それがほんまに1番悔しいです。あそこで自分が追加点決めれてたら違う展開になってたと思うし。立ち上がり良い流れで最近入れてた中で、仕留めれなかったのが、今日の敗因かなと思います。
ー切り替え
すぐリーグ、京都橘戦があるから、切り替えないと。最後のミーティングでもここでズルズルいったら絶対良くないっていうのはあったから、そこは切り替えするように頑張ります。
ー個人としての課題
やっぱり今日も、前線の中で、自分がもっと走ったりチームの士気を上げるプレーをしないといけないところで、あんまりそういうのもできなかったから、そこも課題かなと思います。
ー関西選手権を振り返って
天皇杯終わってから、関西選手権優勝するっていう目標というか、絶対しないといけないっていう、みんなでそういう認識があった中で、1個ずつ勝ってきて、今日も阪南で去年も今年のリーグも大事なところで負けてる相手やったから、気持ちの部分ではみんな入ってたけど、勝てなかったのが悔しいです。
ー決勝戦という難しさ
難しさっていうのはあんまりないけど、この長い連戦の中で、最後、この決勝というところで、自分たちのサッカーとか力を出すっていうところが、難しいっていうか、課題かなと思います。
ー最後は足をつる場面も
つってたけどはそこも自分はやっていかないといけないから、 この暑さでも走れるような体っていうか、体力の部分はもっともっと練習からやっていかないと思います。
ー前期最終節に向けて
リーグはまだ勝ちきれる試合が全然なくて、ここの1個落としたらほんまに下の争いになっていくと思うから、前期良い流れで終われるようにやっていきたいです。

末谷誓梧選手
ー試合を振り返って
良い入りして、自分たちの流れになりかけてたんですけど、あと1点決めるとことかが、やっぱり甘かったし、連戦の疲労もありますけど、やっぱり最後気抜けてたところがあったんで、前半の最後。そこはまだ自分たちの力不足かなと思います。
ー先制ゴールを振り返って
自分の特徴は、攻撃のところなんで、ここ数試合、守備のところでも、良い場面というのは出せてると思うんですけど、自分は、攻撃で違い出さないといけないと思ってるので。 クロス入れて相手DFに当たって、狙った形ではないですけど、自分があそこに入っていったら、得点というのは、匂いがあると思うので、自分の特徴を出させるようにしました。
ー他にもシュートシーン
もっといい選択がもしかしたらあったかもしれないですけど、自分が決めきるっていうところは、この試合も強く思ってたんで、そこの質っていうのは、もう1個自分が上げていかないといけないと思います。
ーチーム内での意思疎通
話し合ってはいたんですけど、やっぱりラスト15分のセカンドボールの反応とか、そこのところは、だいぶ感覚というか、今日は遅かったと思う。疲労とかっていう言い訳を探したら、なんぼでも出てくると思うし、相手も一緒なんで、そこは自分たちの詰めの甘さだったかなと思います。
ー準決勝までとの違いがあったのか
相手の攻撃の勢いっていうのは関西でもトップレベルだと思うので、相手の勢いに乗らせてしまったっていうのが、今日の反省かなと思います。
ー23年のインカレ、24年の同大会に続き、決勝戦で敗れる
もちろん3位とかそれ以外になるより、準優勝で終わるのが1番悔しいと思う。目の前で、喜んでる姿を見るので、やっぱり悔しいと思いますし、絶対にこの経験を忘れてはいけないと思ってるんで、自分たちが関西制覇だったり、全国優勝するために絶対に必要な経験だと思うので、絶対無駄にせずに前向いてやるしかないので、次のリーグ戦に向けて切り替えるしかないと思います。
ー天皇杯から関西選手権を振り返って
その前の関西選手権・摂南戦新しいシステムになって、ゼルビアでもそのシステムで行って、通用する部分だったりっていうのは多くあって、そこはかなり自信になりましたし、そのまま関西選手権に入っても、自分たちが自信を持ってやれたので。ただ決勝ではなかなか自分たちの特徴というのは、出せなかったので、そこはもう1つやっていかないといけないと思います。
ーこの夏を通してどのような選手へ
圧倒的な存在になることで、総理大臣杯もありますし、そこで自分が個人としてどこまでやれるかっていうのは、将来に関わってくると思うので、そこは自信持ってやれる部分っていうのは多くあると思うので、この公式戦のない間に、自分がどれだけ成長できるかだと思います。
ー前期最終節に向けて
今日負けましたけど、絶対に切り替えないといけないし、確実に自分たちがやれるっていう自信っていうのは、この期間で芽生えたと思うので、ここで落ちることなく、絶対に次の橘戦に照準を合わせて、また1週間やっていきたいと思います。

吉川監督
ー2年連続の準優勝という結果
今、ミーティングでも言ったんですけど、一昨年のインカレから言ったら、間近でトロフィーを掲げられるシーンを見るのが3回目なので。ここまでしっかりと上がって来れてるっていうのは、力が付いてきてる証拠でもあると思うんですけど、でも去年の関西選手権の決勝も、40点くらいかなというのを選手たちと話しながら、今日もトータルで見たら60点くらいというゲームかなと思うので。やっぱりこういう最後のトロフィーかかったゲームで、本当に自分たちの100点に近いパフォーマンスを全員が出すっていうところが、まだちょっと物足りないかなと思うところなので。もちろん悔しい思いもあるんですけど、やっぱり1歩1歩かなという感覚はすごいあります。
ー試合内容としては悪くない印象を受けた
中2日でリカバリーっていうのも含めて、内容的にはそんな悲観することもないし、自分たちの狙い通りやれてた時間もあるんですけど、前半ラスト10分くらいは、明らかに相手のペースになって、こっちがパワーダウンした印象もあったので、ゲームを締めくくって前半を終えてくるみたいなところが出来れば良かったんですけど、そこのパワーが。60点、70点くらいの評価になったのは、そういったところかなと思います。あそこをしのぎ切っていれば、また違った展開になっていたかなと思います。
ー末谷選手の先制点
なかなか誓梧はああいう得点っていうのは最近生まれてなかったので、しっかりこういう舞台で成果を残せたって言う部分と、逆にちょっとつるのが早かったというか後半早々60分ぐらいにつってしまったので、そのあたりは誓梧自身も悔しさを持ってると思うので、そのあたりはこれからの糧に、大臣杯の糧にしてほしいなと思います。
ー試合中のコミュニケーションについて
うまく15分と言う区切りを使いながら、やれてた部分はあるので、ただやっぱり前半ラストの15分のところの使い方がゲームトータルで見たら甘かったかなと思います。
ーハーフタイムでの指示
どちらかというとやり方っていうよりも、相手がイマジネーション持ちながら攻撃を仕掛けてくるドリブルに対して、もっと局面強く行こうぜっていう話はしながら。後は局面行った中で、交わされた剥がされた後の次の人の準備とかっていうのもちょっと反応が遅いって言う印象があったので、その距離感をしっかりと縮めながら、良い距離感の中で、ボールホルダーにアタックするというところは、ハーフタイムでの修正を1つしました。
ー逵村選手を始めとして様々なポジションでの活躍
この夏含めたダブルポジションっていう話をしてるので、1人が1個のポジションってだけじゃなくて、複数のポジションできるようなトライをして行ってほしいな、それがチーム力の向上にもつながってくると思うので。健斗はアベレージ高くWBもできるし、3バックの一角もできるしっていうところでいうと、パフォーマンスはちょっとずつ上がってきて、チームになくてはならない存在になりつつあるかなと思います。
ー沖野選手は悔しい結果
それも含めて1つの経験だと思うので。ただ、関西選手権からAチームに上がってきて、プレイ見る限りでは、しっかりと自分の今できること、チームに要求されていることも含めてやれてるかなっていう評価はあるので。あとは彼がああいったところで、もちろんプレーをしっかり最後まで出るってうところ、あとはスタートで出ていくっていうポテンシャルは十分にあると思うので、出れるようにこの夏、また頑張ってやって欲しいなと思います。
ー最後は判定等難しい時間も
プレーはこっちとしてはあと1分半くらい残ってる中で、ゲームクローズになったので、審判が用意した中での、時間っていうのは最大限プレーさせてあげたいなというのがあったので、決まったルールの中で要求しました。
ー関西選手権を振り返って
チームにとってはすごくポジティブな大会になったかなと思いますし、他の関西のチームでいうと、阪南とうちが最大限ゲームができた、かつより勝負がかかったゲームができたっていうのは、本当にポジティブな要素だったと思うので、ここから夏、橘戦と大臣杯までの期間でまだまだチームとしてやることがたくさんあるので、少しずつやりながら、また後期リーグや大臣杯につなげていきたいなと思います。
ー両サイドを幅広く使っていた印象
相手のサイドバックが、ちょっと内側に絞るっていう分析も入ってたので、自分たちは3-4-3のウィングバックをうまく活用しながら、クロス精度と晴斗のところで、個人の優勢活かしてというところがあったので、それは1つの狙いとして持ってた部分でもあるので。もうちょっとクロスボールのところは精度よく繋がれば、もっと決定機というか押し込めた。簡単にライン割って、スローインになってしまうっていう状況があったので、そのあたりの質はもう1個、2個上げれたなと思います。
ー前半最終節に向けて
もう切り替えるしかないっていう話なので、ズルズルこの結果を引きずってる暇もないと思うので、しっかり橘戦に向けて、明日オフ挟んで、また良い準備をして、勝ち点3をとる。これをズルズル引きずって勝ち点3失うと、自分たちの目標というのは遠ざかっていく一方なので、しっかりと勝ち点3を取るための準備をしていきたいなと思います。

【取材・執筆:細井雅貴】

【スターティングメンバー】
GK 1 (C)徳若碧都(4年=高川学園高)
DF 6 田代紘(3年=ヴィッセル神戸U-18)
DF 4 小野成夢(3年=愛媛FC U-18)
DF 5 逵村健斗(4年=三重高)
MF 3 滝口晴斗(3年=サンフレッチェ広島ユース)
MF 23 大倉慎平(1年=ガンバ大阪ユース)
MF 10 伊藤翼(3年=セレッソ大阪U-18)
MF 8 末谷誓梧(3年=セレッソ大阪U-18)
MF 7 皿良立輝(2年=セレッソ大阪U-18)
MF 14 長谷川裟恭(4年=京都橘高)
FW 9 妹尾颯斗(3年=サンフレッチェ広島ユース)
(フォーメーション 1-3-4-2-1)

【サブメンバー】
GK 12 中原碧琉(3年=サンフレッチェ広島ユース)
DF 32 沖野眞之介(1年=高川学園高)
DF 2 前原慶維(4年=神村学園高)
DF 28 吉井泰生(1年=ガイナーレ鳥取U-18)
MF 38 福島健太(2年=青森山田高)
FW 27 森田皇翔(1年=ヴィッセル神戸U-18)
MF 17 福永裕也(2年=京都橘高)
FW 26 高川諒希(1年=カターレ富山U-18)
FW 11 小濵弘貴(4年=東海大福岡高)
【選手交代】
65分
IN 沖野眞之介 OUT 末谷誓梧
73分
IN 福永裕也 OUT 皿良立輝
IN 福島健太 OUT 長谷川裟恭
IN 高川諒希 OUT 妹尾颯斗
86分
IN 森田皇翔 OUT 大倉慎平
【スコア】
京産大1-2阪南大
4分 末谷誓梧(3年)
【試合内容】

町田戦での敗戦、そして昨年の悔しさを晴らすため、再びこの舞台まで戻ってきた。例年通り、動員試合となった決勝戦。他大学の学生も集まり、3000人を超える観衆が見守った。子どもをエスコートしての入場、決勝戦ならではの様子だ。
いきなり試合が動いた。4分、末谷が得意のドリブルで相手をスルスルとかわし、エリア内へ侵入すると、左足で味方を狙ったボールは、ディフレクション。相手GKの下を抜けるような形で先制に成功する。


続く7分、妹尾の右足はブロックされるが、こぼれ球を長谷川がシュート。15分には、皿良の横パスを受けた末谷が、カットインから追加点を狙う姿勢を見せる。10分に、秋末翔也(阪南大=1年)のループシュート。18分に、金本毅騎(阪南大=3年・C大阪内定)のシュートでピンチを迎えるが、徳若のセーブもあり、良い形で試合に入っていった。23分、長谷川のロングパスを受けた伊藤が一度相手GKの飛び出しをかわし左サイドへ。2枚のDFもカバーに来ていた中、右足へ持ち替えて巻くようにゴールを狙った。しかし、枠を外してしまいチャンスを逃す。「あそこで自分が追加点決めれてたら違う展開になってたと思う」(伊藤)と振り返る10番、決定力の向上にも期待だ。

30分あたりから、相手の球際の強さに押され、徐々にプレーエリアが下がっていく。すると45分、阪南大・金本を起点にワンタッチでつながれると、最後は篠田純之助(阪南大=4年)に決められ、同点に追いつかれてしまう。ATにも、2点目のピンチを迎えるが、ここは徳若が好セーブ。「どのタイミングで5-4-1になるかというのがもっと着実にできたら」(逵村)と、陣形変更を始めとした、より柔軟な対応が必要であるという課題が見つかった前半ラスト15分だった。
後半も互いに譲らぬ攻防をみせる両チーム。46分、滝口のクロスに妹尾が頭で合わせたボールはバーを直撃。56分、逵村、末谷と順にプレスをかわされると、最後はクロスに合わせられ、1-2。カギとなる次の1点は阪南大に入った。追いかける展開となった京産大は、引き続き両サイドからの攻撃でチャンスをつくるも、あと一歩が届かない。83分、伊藤のスルーパスから逵村の左クロス。これに大倉が合わせるも枠を外れる。89分にも、CKから高川がヘディングシュートも得点には至らない。90+3分、足をつった末谷に替わりに入ったCB沖野がトラップミス。一瞬の隙を突かれ、ボールを攫われる。咄嗟に相手FWをホールドしてしまった沖野は、決定機阻止による一発退場となってしまった。関西選手権からチャンスをものにし、出場機会を増やしてきたルーキー。「しっかりと自分の今できること、チームに要求されていることも含めてやれている。また頑張ってやって欲しい」(吉川監督)と、今夏でのさらなるパワーアップに期待している。ATは7分、なんとしても同点に追いつきたい京産大は、小野を前線に張り出す。最後は伊藤のエリア内からのシュートがブロックされ、試合終了のホイッスルが吹かれた。に思われたが、1分以上の時間を残してのゲームセットだったため、「最大限プレーさせてあげたいなというのがあったので、決まったルールの中で要求しました」(吉川監督)と、数分間にわたる両軍監督、審判を交えて数分間にわたる協議の結果、試合は再開。滝口のロングスローから、GK徳若も競り合う。しかし、最後まで集中力を切らさなかった阪南大のクレバーな守備を前に反撃ならず、2度目となる試合終了のホイッスル。またしてもあと一歩でタイトルを逃すこととなった。

試合後は3位チームから順に表彰式が行われた。悔しさを噛み締める選手たち、準優勝という結果に対し、誰1人として満足した表情はなかった。主将の徳若が表彰状を受け取る。阪南大の選手たちによる目の前でのトロフィーリフト。2年前のインカレ、昨年の同大会に続き、苦汁を飲むこととなった決勝の舞台。それでも、「力が付いてきてる証拠でもある」(吉川監督)2年連続準優勝という結果を残したことは、京産大の基準をさらに高めたことに違いない。また、今季のチームにおいても、3回戦の摂南大戦から始まった関西選手権、天皇杯の町田戦を含めた6月の戦いは、前期リーグの流れから一気に好転させるものとなった。残された夏季休暇直前最後のリーグ戦へ、勝ち点3を収めたい。



【試合後のインタビュー】
逵村健斗選手
ー2年連続準優勝という結果
もう結果なので、受け止めるしかないんで、そこは次にこの経験を活かすしかないかなと思います。
ー自分たちのサッカーもみせれていた
準々決勝、準決勝に比べたら、もっと自分たちのボールを回して、時間を作れたかなと思うので、そこはもっとこだわるべきものがあるんじゃないかなと思います。
ー準決勝までの違い
今までやったら、結構守備が嵌って、相手に前進とかさせなかったんですけど、今回結構守備のところは漏れて、後手踏んで前進させられた部分が結構あったんで、そこはこれからの課題かなと思います。
ー前半の中盤戦以降は重心が低くなっていた
3-4-3するのか5-4-1低いのかっていう判断がもうちょっと後ろ中心にやらないと、間にスペースができていた分、そこでちょっとディフェンスの漏れっていうのが出てきたんで。フォーメーションを今、基本的に3-4-3で押してるんですけど、どのタイミングで5-4-1になるかというのは、もっと着実にできたらなと思います。
ー後半はWBなども兼任
去年、左サイドバックやってたんで、ウィングバックやってもやることは大体分かってたんで、その辺は違和感なくできたかなとは思います。
ー最後は難しい時間もあった
あれはもう審判があれなんで。自分たちはやるやらんにしろ、集中切らさずやるしかないってところだったんで、そこはみんなふわっとせずちゃんと次に向けてたなと思います。
ー今大会を振り返って
新しいフォーメーションでチャレンジして、みんな前向きで取り組んでいたと思うんで。これから3-4-3なのか、4-2-3-1でやるか分からないですけど、みんな今みたいに前向きに取り組めば、自然と勝ちにつながるかなと思います。
ー前期最終節に向けて
前期勝ちで終わるのと、引き分けで終わるのと、負けで終わるの全然違うと思うので、そこはちゃんと勝って終わりたいと思います。

長谷川裟恭選手
ー2年連続の準優勝
関西制覇1つの目標やったんで、 あと一歩のところで取り逃したっていうのはめちゃくちゃ悔しいし、試合内容も内容で準決勝までいい流れで来たの中でちょっと良くない試合でもあったと思うので、不完全燃焼というかモヤっとしているかなと思っています。
ー準決勝までとの違い
ちょっと疲労があるってところもあったんですけど、そこで守備の今日であったりとか、攻撃の迫力のところは、準決勝までに比べると低かったかなと思いますし、シャドーを起点にっていうところができたところで、 今回そこは使えずに、攻撃が停滞したかなと思うんで。結構警戒された中でも、自分たちがやらないと、シャドーの自分が上がらないといけないと思っています。
ー試合中のコミュニケーション
試合中のコミュニケーションとかは、チームの中で、ずっと大切にしてるところやったし、自分たちが主体的にコミュニケーションをとって、良いところ、悪いところの、継続したり、改善したりというところは、ずっとやってたことなので、そこだけはしっかり変えずにやれてたかなと思います。
ー攻撃での狙い
普段3-4-3で、シャドー自分とリツ(皿良)のところに、ポジションとりながら、そこ使いながらってところがシャドーが起点になっていたところがあったと思うんですけど、今日はそこ閉められてたんで、早く展開、サイド変えて、サイドハーフ、ウィングに繋いでとあったと思うんですけど、狙いというよりは、漏らされてたかなというか、つながされてたかなと思うんで、狙いというよりは、意図的ではなくて、リアクションのような感じやったかなと思います。
ー後半のスタミナ面
ああやってよくない流れがある中で、改善しきれずにいくところずっと課題だったんで、そこでズルズルいってしまって、飲み込まれてしまったなっていうのはありました。 ー今大会を振り返って
町田戦のあの悔しさがきっかけに、やっぱりチームが良い方向に向いて、試合内容で圧倒して勝って繋げてきた中で、最後を取り切れないというのは、町田の最後に10分、守り切れないというところにつがったと思うし、町田の悔しさを晴らすところは優勝しかなったんですけど、ここで優勝できなかったんで、やっぱりこれは総理大臣杯で全国優勝することを目指して、悔しさからもう1回立ち直っていかないといけないなと思っています。
ー個人としての成長
ポジションも1個上がって、自分の良さやったりとか、新しいプレースタイルというか、色々チャレンジしながら、可能性が広がったというか。自分のプレーの幅が広がったり、また1個上のステージに行けるきっかけにはなったと思うので、ただ、今日の試合みたいに警戒されてたり、ボールもらえない中でも、自分が起点になって、チームを勝たせられるようにならないといけないと思ってるので。成長ともう1個新しい課題が出たのかなって思うんで、これもまた成長のきっかけになるかなと思っています。
ー具体的に思い描くプレースタイル
自分はボランチで受けて捌いてとか、ちょっと下でボールに関わることが多かったんですけど、1個上がってから裏抜けの回数が増えたりとか、前に前にっていう前進のところで、怖い選手になるところが、ボールを扱うところだけじゃなくて、オフザボールの動きだったりも結構多くなってきたと思うので。怖い選手になるというところで、プレーのバリエーションが、裏抜けやったり、ドリブルやったり、パスやったり、いろんなことができる選手になっていってるかなと思います。
ー前期最終節に向けて
悔しさもあるんですけど、落ちて負けると良くないと思うので、リーグ戦もインカレもかかっていると思うので、ここしっかりまず勝って。もう1回良い流れに持っていって、総理大臣杯とか、後期につなげていかなあかんと思っています。

伊藤翼選手
ー試合後の思い
自分が決めてたら絶対勝てた試合だったんで、それがほんまに1番悔しいです。あそこで自分が追加点決めれてたら違う展開になってたと思うし。立ち上がり良い流れで最近入れてた中で、仕留めれなかったのが、今日の敗因かなと思います。
ー切り替え
すぐリーグ、京都橘戦があるから、切り替えないと。最後のミーティングでもここでズルズルいったら絶対良くないっていうのはあったから、そこは切り替えするように頑張ります。
ー個人としての課題
やっぱり今日も、前線の中で、自分がもっと走ったりチームの士気を上げるプレーをしないといけないところで、あんまりそういうのもできなかったから、そこも課題かなと思います。
ー関西選手権を振り返って
天皇杯終わってから、関西選手権優勝するっていう目標というか、絶対しないといけないっていう、みんなでそういう認識があった中で、1個ずつ勝ってきて、今日も阪南で去年も今年のリーグも大事なところで負けてる相手やったから、気持ちの部分ではみんな入ってたけど、勝てなかったのが悔しいです。
ー決勝戦という難しさ
難しさっていうのはあんまりないけど、この長い連戦の中で、最後、この決勝というところで、自分たちのサッカーとか力を出すっていうところが、難しいっていうか、課題かなと思います。
ー最後は足をつる場面も
つってたけどはそこも自分はやっていかないといけないから、 この暑さでも走れるような体っていうか、体力の部分はもっともっと練習からやっていかないと思います。
ー前期最終節に向けて
リーグはまだ勝ちきれる試合が全然なくて、ここの1個落としたらほんまに下の争いになっていくと思うから、前期良い流れで終われるようにやっていきたいです。

末谷誓梧選手
ー試合を振り返って
良い入りして、自分たちの流れになりかけてたんですけど、あと1点決めるとことかが、やっぱり甘かったし、連戦の疲労もありますけど、やっぱり最後気抜けてたところがあったんで、前半の最後。そこはまだ自分たちの力不足かなと思います。
ー先制ゴールを振り返って
自分の特徴は、攻撃のところなんで、ここ数試合、守備のところでも、良い場面というのは出せてると思うんですけど、自分は、攻撃で違い出さないといけないと思ってるので。 クロス入れて相手DFに当たって、狙った形ではないですけど、自分があそこに入っていったら、得点というのは、匂いがあると思うので、自分の特徴を出させるようにしました。
ー他にもシュートシーン
もっといい選択がもしかしたらあったかもしれないですけど、自分が決めきるっていうところは、この試合も強く思ってたんで、そこの質っていうのは、もう1個自分が上げていかないといけないと思います。
ーチーム内での意思疎通
話し合ってはいたんですけど、やっぱりラスト15分のセカンドボールの反応とか、そこのところは、だいぶ感覚というか、今日は遅かったと思う。疲労とかっていう言い訳を探したら、なんぼでも出てくると思うし、相手も一緒なんで、そこは自分たちの詰めの甘さだったかなと思います。
ー準決勝までとの違いがあったのか
相手の攻撃の勢いっていうのは関西でもトップレベルだと思うので、相手の勢いに乗らせてしまったっていうのが、今日の反省かなと思います。
ー23年のインカレ、24年の同大会に続き、決勝戦で敗れる
もちろん3位とかそれ以外になるより、準優勝で終わるのが1番悔しいと思う。目の前で、喜んでる姿を見るので、やっぱり悔しいと思いますし、絶対にこの経験を忘れてはいけないと思ってるんで、自分たちが関西制覇だったり、全国優勝するために絶対に必要な経験だと思うので、絶対無駄にせずに前向いてやるしかないので、次のリーグ戦に向けて切り替えるしかないと思います。
ー天皇杯から関西選手権を振り返って
その前の関西選手権・摂南戦新しいシステムになって、ゼルビアでもそのシステムで行って、通用する部分だったりっていうのは多くあって、そこはかなり自信になりましたし、そのまま関西選手権に入っても、自分たちが自信を持ってやれたので。ただ決勝ではなかなか自分たちの特徴というのは、出せなかったので、そこはもう1つやっていかないといけないと思います。
ーこの夏を通してどのような選手へ
圧倒的な存在になることで、総理大臣杯もありますし、そこで自分が個人としてどこまでやれるかっていうのは、将来に関わってくると思うので、そこは自信持ってやれる部分っていうのは多くあると思うので、この公式戦のない間に、自分がどれだけ成長できるかだと思います。
ー前期最終節に向けて
今日負けましたけど、絶対に切り替えないといけないし、確実に自分たちがやれるっていう自信っていうのは、この期間で芽生えたと思うので、ここで落ちることなく、絶対に次の橘戦に照準を合わせて、また1週間やっていきたいと思います。

吉川監督
ー2年連続の準優勝という結果
今、ミーティングでも言ったんですけど、一昨年のインカレから言ったら、間近でトロフィーを掲げられるシーンを見るのが3回目なので。ここまでしっかりと上がって来れてるっていうのは、力が付いてきてる証拠でもあると思うんですけど、でも去年の関西選手権の決勝も、40点くらいかなというのを選手たちと話しながら、今日もトータルで見たら60点くらいというゲームかなと思うので。やっぱりこういう最後のトロフィーかかったゲームで、本当に自分たちの100点に近いパフォーマンスを全員が出すっていうところが、まだちょっと物足りないかなと思うところなので。もちろん悔しい思いもあるんですけど、やっぱり1歩1歩かなという感覚はすごいあります。
ー試合内容としては悪くない印象を受けた
中2日でリカバリーっていうのも含めて、内容的にはそんな悲観することもないし、自分たちの狙い通りやれてた時間もあるんですけど、前半ラスト10分くらいは、明らかに相手のペースになって、こっちがパワーダウンした印象もあったので、ゲームを締めくくって前半を終えてくるみたいなところが出来れば良かったんですけど、そこのパワーが。60点、70点くらいの評価になったのは、そういったところかなと思います。あそこをしのぎ切っていれば、また違った展開になっていたかなと思います。
ー末谷選手の先制点
なかなか誓梧はああいう得点っていうのは最近生まれてなかったので、しっかりこういう舞台で成果を残せたって言う部分と、逆にちょっとつるのが早かったというか後半早々60分ぐらいにつってしまったので、そのあたりは誓梧自身も悔しさを持ってると思うので、そのあたりはこれからの糧に、大臣杯の糧にしてほしいなと思います。
ー試合中のコミュニケーションについて
うまく15分と言う区切りを使いながら、やれてた部分はあるので、ただやっぱり前半ラストの15分のところの使い方がゲームトータルで見たら甘かったかなと思います。
ーハーフタイムでの指示
どちらかというとやり方っていうよりも、相手がイマジネーション持ちながら攻撃を仕掛けてくるドリブルに対して、もっと局面強く行こうぜっていう話はしながら。後は局面行った中で、交わされた剥がされた後の次の人の準備とかっていうのもちょっと反応が遅いって言う印象があったので、その距離感をしっかりと縮めながら、良い距離感の中で、ボールホルダーにアタックするというところは、ハーフタイムでの修正を1つしました。
ー逵村選手を始めとして様々なポジションでの活躍
この夏含めたダブルポジションっていう話をしてるので、1人が1個のポジションってだけじゃなくて、複数のポジションできるようなトライをして行ってほしいな、それがチーム力の向上にもつながってくると思うので。健斗はアベレージ高くWBもできるし、3バックの一角もできるしっていうところでいうと、パフォーマンスはちょっとずつ上がってきて、チームになくてはならない存在になりつつあるかなと思います。
ー沖野選手は悔しい結果
それも含めて1つの経験だと思うので。ただ、関西選手権からAチームに上がってきて、プレイ見る限りでは、しっかりと自分の今できること、チームに要求されていることも含めてやれてるかなっていう評価はあるので。あとは彼がああいったところで、もちろんプレーをしっかり最後まで出るってうところ、あとはスタートで出ていくっていうポテンシャルは十分にあると思うので、出れるようにこの夏、また頑張ってやって欲しいなと思います。
ー最後は判定等難しい時間も
プレーはこっちとしてはあと1分半くらい残ってる中で、ゲームクローズになったので、審判が用意した中での、時間っていうのは最大限プレーさせてあげたいなというのがあったので、決まったルールの中で要求しました。
ー関西選手権を振り返って
チームにとってはすごくポジティブな大会になったかなと思いますし、他の関西のチームでいうと、阪南とうちが最大限ゲームができた、かつより勝負がかかったゲームができたっていうのは、本当にポジティブな要素だったと思うので、ここから夏、橘戦と大臣杯までの期間でまだまだチームとしてやることがたくさんあるので、少しずつやりながら、また後期リーグや大臣杯につなげていきたいなと思います。
ー両サイドを幅広く使っていた印象
相手のサイドバックが、ちょっと内側に絞るっていう分析も入ってたので、自分たちは3-4-3のウィングバックをうまく活用しながら、クロス精度と晴斗のところで、個人の優勢活かしてというところがあったので、それは1つの狙いとして持ってた部分でもあるので。もうちょっとクロスボールのところは精度よく繋がれば、もっと決定機というか押し込めた。簡単にライン割って、スローインになってしまうっていう状況があったので、そのあたりの質はもう1個、2個上げれたなと思います。
ー前半最終節に向けて
もう切り替えるしかないっていう話なので、ズルズルこの結果を引きずってる暇もないと思うので、しっかり橘戦に向けて、明日オフ挟んで、また良い準備をして、勝ち点3をとる。これをズルズル引きずって勝ち点3失うと、自分たちの目標というのは遠ざかっていく一方なので、しっかりと勝ち点3を取るための準備をしていきたいなと思います。

【取材・執筆:細井雅貴】