京産大アスレチック

学内スポーツ紙「京産大アスレチック」を製作・発行する、京都産業大学体育会本部編集局の公式BLOGです。

第61回全国大学ラグビーフットボール選手権

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【ラグビー部】今年も4強の壁越えられず 最後は京産大らしく戦い抜いた

大学ラグビーフットボール選手権大会 
早稲田大戦 マッチレポート

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【スターティングメンバー】
1.曽根隆慎(4年=大産大附属)
2.平野叶苑(4年=西陵)
3.川口新太(4年=東海大仰星)
4.石橋チューカ(2年=報徳学園)
5.ソロモネ・フナキ(4年=目黒学院)
6.日吉健(4年=大産大附属)
7.平野龍(3年=札幌山の手)
8.シオネ・ポルテレ(3年=目黒学院)
9.土永旭(4年=光泉カトリック)
10.尾崎恵大(3年=光泉カトリック)
11.西浩斗(4年=熊本西)
12.藤本凌聖(4年=朝明)
13.ナブラギ・エロニ(2年=大分東明)
14.小林修市(3年=京都成章)
15.辻野隼大(4年=京都成章)
【リザーブメンバー
16. 李淳弘(4年=大阪朝鮮)
17. 乳井大士(4年=中部大春日)
18.八田優太(2年=徳島城東)
19.一柳尚斗(2年=兵庫工業)
20.伊藤森心(3年=松山聖陵)
21.高木城治(2年=東福岡)
22.太田陸斗(1年=京都成章)
23.堤田京弘(4年=大阪桐蔭)
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自分たちのラグビーに立ち返り、挑んだ大学選手権準決勝。11度目の挑戦、立ちはだかったのは対抗戦王者の早大。3年連続の対戦となり、ここまで1勝1敗。互いのプライドがぶつかり合う。

セットプレーで優位に立ち、相手のペースを崩して畳みかけるというのが京産大の理想とした展開だった。キックオフからボールを上手く保持していたが、ボールがこぼれノックオン。試合開始1分にも満たないタイミングでファーストスクラム。ここで勝ち切ったほうが流れに乗れるという大事な場面だ。3番を川口に変更し、スクラムに重点を置いたメンバー編成で挑んだ京産大だったが、反則を取られてしまう。続く4分、キックパスを交えながらスペースを広めに使いアタックしていくも、早大の緻密で崩れないディフェンスのプレッシャーをうけてしまい、またもやボールを落としてしまった。2回目、3回目のスクラムでも終始京産大は劣勢。組みたいスクラムとレフリーの指示が噛み合わず、思ったように組めない時間が続いた。「レフリーから一歩下がるように言われたんですけど、首だけ残っている感じになってしまった。相手になれるまで時間がかかった」と川口。自分たちの持ち込みたかった展開に逆に運ばれてしまった。

セットプレーにほころびが見え始めると、ディフェンスやアタックでもミスが増えた。前半6分、自陣深くまで攻め込まれ、相手のラインアウトモール。そのまま押し進めるように見せかけて、モールの裏からショートパスでボールを繋いでディフェンスの不意を突いてトライされる。ボールを持っている時間が長いが決め切れない京産大と、少ないチャンスをものにした早大で大きな差が生まれた。さらに、得点を返せないまま前半14分と23分にも追加点を許し、0-17と一方的な展開に。しかし、4回目のスクラムでは上手くヒットして組めた。ペナルティを奪い、ここから攻め込む展開になったが決め切れず。敵陣22mライン内で2度のノックオン。ゴールラインが遠い。
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やはりチームで警戒していた服部のロングキックは脅威だった。敵陣に入ってもキックですぐに陣地を回復されてしまい、上手くテンポが出ず。土永が左足のキックで対応するも、敵陣で待ち構えるのは鉄壁のディフェンス。攻め入る隙が無かった。昨シーズンや2シーズン前は留学生のパワーを有効に使いながら得点を重ねていたが、今回は留学生には常に複数のディフェンスがついて徹底的にマークされていたこともあり、爆発力に欠けてしまった。出足の速い早大のディフェンスの圧でハンドリングエラーも増える。前半は攻撃が完全に手詰まりに。前半のラスト、インゴールまでボールを運んだがグラウンディングできず、0-26で前半終了。
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得点力の高い今年のチーム、前半を0点で抑えられることはこれまでなかった。後半から巻き返しを図りたいところ。点差から見てもこれ以上失点できないという場面。しかし、日本代表経験のある矢崎の50:22で劣勢に。そこからサイドを走られ追加点を許した。両チームここでメンバーをガラッと入れ替え、そこからは敵陣に入っては戻され我慢の時間。相手の得点を許さず耐え抜き、ここでチャンスが訪れる。相手のハイタックルから敵陣でのラインアウトモールへ。モールで押し込むことはできなかったが、そこから泥臭くフェイズを何度も重ねてインゴールまで運んでいく。最後は今日もいぶし銀の活躍を見せた日吉が値千金のトライ。ここから流れに乗ってプレーできた。後半32分スクラムでペナルティを奪い、ゴールへ攻め込む。ここでもまたフェイズを重ねてライン際のプレーを続ける。最後は粘って乳井がトライ。「メンバーが変わってもあまり劣らずにいい流れを後半のメンバーが与えられた」(乳井)。最後まで諦めないプレーで得点を重ねた。

後半38分、相手のペナルティでチャンスを作り、土永のキックでゴールライン目前でのラインアウトモールとなる。14人でモールを押し、サイドからゴールラインを狙う。最後は土永がグラウンディング。19-31となった。試合終了のホーンが鳴ってからも、京産大の攻撃は止まらない。再び敵陣の5mライン付近でラインアウトモール。あと一歩でトライという所で痛恨のノックオン。試合終了の笛が鳴った。
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昨シーズンの大学選手権準々決勝負けた原因を徹底的に洗い出し、完璧に改善していた早大に19-31の完敗。「ラグビーって接点で優位に出れは上手くいくスポーツだと思うんですけど、京産はそこに特化していて、なかなかイーブンにやったときに次の選択肢がない。早稲田さんのディフェンスが凄く堅くて、強いキャリアーが単発単発になってしまって、結果ミスにつながっていたことがあったので、そこは4年通してもそこは見えてたので、準備しきれなかった自分たちの実力不足です」と辻野キャプテンは振り返る。関西リーグでも守りの堅い天理大に対し突破口が見つからず、攻めきれず終わってしまった。アタックのオプションが増えればプレーにも余裕が出てミスも減る。対抗戦の上位校には真っ向勝負の正直なアタックではなかなか通用しない。接点で圧倒的優位に立つこと、アタックのバリエーションを増やすことが、今後関東の強敵に勝つために必要だ。

この日は持ち味の突破力が出し切れなかったポルテレだが、前日に左ももの肉離れを起こし、それを押しての出場となっていた。試合に出るかどうか悩んだというが4年生と試合できるのは多くてあと2回。どうしても出場をあきらめられなかった。トンガにいる時から同じ学校に通い、慕っていたフナキキャプテンには「うれしいのは怪我をしてでも試合にでてくれたこと」といわれたという。学生最後の試合をともに戦うことが出来た。それでも、万全の状態でベストなプレーが出来たわけではない。「先輩たちの思いを背負って、僕が変わらないと絶対に日本一取れないし、大学でプレーできるのはあと1年だけだし、これでトンガに家族いて、怪我も治して、ゆっくりして治ったらまたやり返したいです。」(ポルテレ)と目に涙を浮かべながら語った。学生ラストイヤー、さらに成長したポルテレの姿が見れるはずだ。
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この試合誰よりもハードワークし続けたのはSH土永だ。80分間フルで出場し、タッチキックもコンバージョンキックも任された。球出しのスピードも後半にかけて落ちることも無く、最後の最後まで集中したプレーを見せた。京産大のSHとして戦い抜いた後、ベンチに戻って一番に声をかけたのは中学時代もともにラグビーをプレーした小野麟兵。当時から親しかったが、今は私生活でも寮の中でもずっと一緒にいた分、より絆も深まった。2人で熱い抱擁を交わしながら涙を流し、決勝へ連れて行けなかったことを謝ったという。「ずっと試合に出たいっていうのは言っていたので」(土永)。様々な理由で試合に出られない選手たちの思いも乗せて戦った分、この負けは何より悔しかった。
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試合終了後、23人はメインスタンドだけでなく自分たちのファンがいる全てのスタンドの前まで行き、深々と礼をした。その表情はすがすがしかった。「もちろん最後まで諦めずにやり切ったんで、グラウンドで立ってる自分が試合に出れてない仲間の分まで楽しもうと決めてたんで最後までグラウンドで涙は見せられないなと思っていました」と辻野。出し切って負けた、やり切れた。でも、最後にスタンドのノンメンバーの顔を見ると我慢してきた涙があふれた。圧倒的アウェーの国立競技場で、最後まで諦めずにプレーできたのはノンメンバーの声援の力も大きかった。「仲間を見て挨拶をする時にすごい悔しさというか、自分たちで結果を残せなかったっていう申し訳ない気持ちが溢れて少し涙が出てしまった」。部員全員の夢である、日本一にはまたしても届かなかった。それでも今年もまたこの舞台に立てたことはきっと意味がある。この敗戦から何を感じ、どう変わるのか、そこにかかっている。
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大学でラグビーをプレーしている者なら誰もが1/2に国立競技場で試合をすることに憧れている。だがピッチに立つことを許されているのは1年に92人だけ。京産大はこの4年間、毎年限られた権利を得ていた。毎年望んだ結果は得られなかったが、後輩に国立を経験させてあげることがチームにとって財産になる。来季チームの主力を担う伊藤は「やっぱりこの国立に4回生が連れてきてくれたからこそ、こうやって悔しい感情を感じさせてもらってると思うんで、そこに感謝して、 4強の壁を越えるまで何度も挑み続けないと壁は越えられないと思います。もう1回僕がチームを引き締め直して、次決勝に行けるようにしたいなと思います」と話す。この悔しさを1年通して忘れずにプレーしていければ、きっとまた違う結果が得られるはずだ。

前半圧倒的な差をつけられながらも最後まで諦めない、愚直でひたむきなプレーに京産大らしさが詰まっていた。彼らのラグビーには心を打つ何かがある。諦めるという考えがハナからない、どれだけ点差が開いていても楕円球をインゴールまで運ぶことに命をかける。プレーしているメンバーは毎年入れ替わっていっても、その魂は変わらない。「京産らしさを捨てない大切さは僕らも後輩たちも応援してけれてる人も最後に確認できた」(日吉)。いつかきっと、決勝の舞台でひたむきな京産ラグビーが見られる日が来ると信じる。【執筆:藤田芽生】

〜廣瀬監督〜
ー今日の試合を振り返って
前半、早稲田のプレッシャーにペナルティとミスを繰り返して、それがことごとく失点につながりました。苦しい展開だったんですけど、後半素晴らしいディフェンスをする早稲田に対し最後まで諦めずに京産らしく攻めてくれたことにはありがたく思ってますし、すごく誇りに思ってます。今年のチームは色々好不調波がありましたけどここまで連れてきてくれましたし、今日終わってみれば素晴らしいシーズンであり、来季にまた繋がるシーズンだったなと思います。ほんとに選手には感謝してます。よくやってくれたと思います。

ー壁を跳ね返すために何が必要なのか
アイデンティティを大切にしながら進化することが大切だと思いますけれども、ラグビーっていうスポーツはアイデンティティが強いチームが強いチームだと思いますので、そこはブレずにやっていきたいと思いますね。

ー後半はそれでトライを重ねられた
いけるって思ってからは強いですよね京産は。ただ流れに乗るのが遅すぎました。

ー封じられた時にどうするか、攻撃の幅を広げることについて
アイデンティティを大切にしながら進化していかないといけないと思ってますが、学生スポーツで毎年毎年戦力が変わるもんですから、強化する上で京産らしさ、アイデンティティを築いて行くんだっていう一年しにして、それプラスの進化かなと思いますね。我々が思う京産らしさはそれぞれの年で違うと思いますし、セットピースだけじゃなくて前へ出るディフェンスだとか、今日のような粘り強いアタックだとか、そういったものを強化しながら作っていきたいなと思います。

〜辻野キャプテン〜
ー今日の試合を振り返って
前半の立ち上がりからなかなかトライが取れず、逆に自分たちのミスで自陣に入られ、それをスコアに繋げられだってところで、なかなかチームを勢いに乗せることができませんでした。4年間京産らしさを追求してきたが、準決勝で敗退という結果になってしまったんですけど、来季は残ってるメンバーが頑張ってくれると思うので、期待しています。

ー精度に課題が見えたが相手によるものなのか
シーズン通してのことだと思っていて、ラグビーって接点で優位に出れは上手くいくスポーツだと思うんですけど、京産はそこに特化していて、なかなかイーブンにやったときに次の選択肢がない。早稲田さんのディフェンスが凄く堅くて、強いキャリアーが単発単発になってしまって、結果ミスにつながっていたことがあったので、そこは4年通してもそこは見えてたので、準備しきれなかった自分たちの実力不足です。

ー壁を跳ね返すために何が必要だと思いますか
もちろん京産大が培ってきた歴史であったり、京産大のラグビーを追求するのはもちろんなんですが、強みは相手が潰してくるのが今のラグビーだと思うので、それに対してどうしていくのか、いろんなラグビーに触れることが京産大には必要なのかなと思います。

ー4年京産でラグビーをやってよかったこと
人間として成長できたことです。もちろんラグビーの技術もですが、人間として成長できたことが1番です。

ー京産大ラグビー部を一言で表すと
魂です。

ー試合終わった後にいつもとは違って清々しい顔をしていたが
もちろん最後まで諦めずにやり切ったんで、グラウンドで立ってる自分が試合に出れてない仲間の分まで楽しもうと決めてたんで最後までグラウンドで涙は見せられないなと思っていたんですけど、仲間を見て挨拶をする時にすごい悔しさというか、自分たちで結果を残せなかったっていう申し訳ない気持ちが溢れて少し涙が出てしまったんですけど、試合終わって清々しかったのはみんなの分を背負っていたからです。

ー後輩たちへのメッセージ
チャレンジして行くだけだと思うので、3年生は後1年間死ぬほど努力して、最後にやり切って終わって欲しいです。やり残したことがないように準備して挑んで欲しいです。

ー劣勢の中でハーフタイムの声がけは?
前半に点差がついたんですけど僕たちは苦しい試合をしてきた。逆に早稲田さんは順当に勝ってチャンピオンチームとして良いゲームの展開が多かったと思うけど僕たちは逆境を乗り越えてきたよねと話して、前半負けてるけど後半前向きにいこうと話しました。

〜フナキキャプテン〜
ー試合を振り返って
ほんとに悔しいですね。もうチャンスないので次のステージに行くしかないですね。ほんとに悔しいです。

ー京産大はどんなチームでしたか
ひたむきなチームでした。僕たちがやってきたことはまだまだ足りないので、後輩たちに引き継いで同じ道を辿らないように上に行って欲しいです。

ーポルテレが無理して出てたがどんな話をした?
悔しいですね。ポルテレはまだチャンスあるので頑張って欲しいですね。

ー4年間で成長したところ
ディフェンスのところ、タックルのところですね。

ーキャプテンをした1年間を振り返って
タフだったなと思います。

ーどういうところが?
練習とかプレッシャーとかですね。

ー監督がチームを一つにまとめるのに苦労したとおっしゃっていたが
僕だけの時間じゃなかったですけど、4回生の力を合わせてチームを引っ張ったけど、日本一に届かず負けてしまい、後輩たちに託します。

〜日吉選手〜
ー試合を振り返って
前半、僕たちがやろうと言ったセットプレー、モール、スクラムでプレッシャーをかけてシンプルにフィジカルにプレーしていこうと話してたんですけど、早稲田大学のアタックやディフェンスで我慢しきれない部分があって、前半はそこでスコアが開きました。後半に左右に振られて振られてだとしんどいんで、僕らがずっとやろうと言ってきた関西リーグからやってきた前に出るディフェンスをやっていこうと、余られてても気にせずに前に出てみよう、前で止めてみようと修正するとディフェンスが機能してきて、すると相手がミスしてくれて敵陣へ行けました。そこでモールにこだわったりFWの正面衝突にこだわろうっていうのをハーフタイムに話して、京産らしさをもう一回やろうってやったんですけど追いつけなかったです。やろうって言った部分は後半できたんですけど、前半に修正しきれなかったところがありました。でも後半に京産らしさを見せられたので、もう一度そこを追求し続ける、圧倒するっていうのは後輩たちに託したと思います。

ー後半の連続トライの心境
前半から敵陣で攻めてフィジカルにやったら前出れてる感覚はあったんですけど、そこで我慢しきれなくて、無理に1人で行ってしまってターンオーバーってのがあったので、そこをもっとユニットでしっかりシェイプ作ってやっていこうとか、速くいくんじゃなくてもっとこだわって良いからゆっくりでいいから、強いプレーヤー当ててやっていこうと。

ーしんどい中でトライを取りきった
僕だけのトライじゃないんですけど、FW・BK一体となってやっていこうってやってたんで、あそこでトライ取れたところで、こうしたらトライが取れると確認できて、一個取り方が見えたところは良かった。

ー逆転できない状況でもトライを目指した
京産らしさを見せよう、廣瀬さんが日本一を目標とする中で目的として京産タフやなとか良いチームやなと思われるラグビーをしていこうと春のチームのスタートミーティングから言ってくださってて、見てくれてる人に勇気や感動を届けられるラグビーしたくて、攻めて攻めて京産らしさを見せれたらなと思ってやってました。京産らしさを追求すれば、対抗戦一位の早稲田大学さんにもあれだけ行けるので、去年分かったんですけど、京産らしさを捨てない大切さは僕らも後輩たちも応援してけれてる人も最後に確認できたんで、来年後輩たちにその部分をさらに追求して欲しいと思います。

〜土永選手〜
—試合振り返って
前半、 いい相手のプレッシャーの中で自分たちの理想のアタックができなくて、ずっと後手後手に回ってしまってターンオーバーが起こって取られたっていう形だったので、そういったところは、やっぱり関東のチームのプレッシャーというのは、関西リーグとは違いがありました。パスの乱れについては、トライゾーンまで行ってはいたんですけど、みんなトライを取るという気持ちが強すぎたので、ミスとかが起こってしまって、そこはSHというポジションの自分がしっかりコントロールしなければいけない所だったので、反省する部分もあります。

—後半の戦い方で変えた部分は
後半はスクラムでプレッシャーをかけれてて、自分たちもペナルティもらえていたので、そういったところから自分たちのペースに持ってこれました。あとはラインアウトからのモールでトライゾーンに関してはもうしっかりFWが仕事をしてくれました。そういったところに関しては、アタックのやり方を変えるっていうわけではなくて、自分たちが今までやってきたものを出すっていう意識でやってました。やっぱりプレッシャーのある中で自分たちのペースに持ってこれなかったので、そういった部分ではもっと精度を上げれていたかなっていうのはあります。

—京産らしさを出せた部分は
後半、自分たちのペースに持ってこれて、スクラムでもペナルティーをもらえて、そこからゴール前まで入ってトライまでっていう流れが京産の1番の強みだと思ってるので、そういったところは後半いいアタックができたかなと思います。

—4年間京都産業大学でラグビーをして
1年生からこの国立でメンバーに入れて、4年連続国立に立って、やっぱり苦しい時もありましたし、しんどい練習もいっぱいあったんですけど、乗り越えてきたことが今の自分に繋がっていると思っているので、そういったところは京都産業大学ラグビー部っていうことにところに感謝して、 次のステップに進んでいきたいなと思ってます。

—試合後のこの選手と抱き合っている時になにを話したか
中学からずっと知っていて、小野を決勝に連れていけなかったので、そういったところはしっかり謝って、そういうところで感情が上がってきて、小野もずっと試合に出たかったっていうのは言ってましたし、私生活でもずっと、寮の中でもずっと一緒にいたので、そういったところで小野も自分も次のステージがあるのでお互い頑張ろうと話しました。

〜川口選手〜
ー前半の負傷について
タックルを変な形で入ってしまって、足まで痺れてしまってちょっと焦ったんですけどその一瞬だけでした。

ー前半で変わったことについて
戦術的交代です。もしかしたらいける部分はあったんですけど、それでチームに迷惑かけるぐらいやったらということで、絶対あの状況で入っていたら、チームで迷惑かけるだけだったので。

—最初のスクラムから3連続で反則を取られていたことについて
ファーストスクラムの時に自分たちが1歩前出て組みたかったんで、1歩前出てたら、レフリーの方に下がってくと言われて、そこからは下がってはいたんですけど、自分が入りきれずに首だけ残ってるみたいだったので、最初の3本はちょっといいように組めなかったです。相手になれるまでに時間かかったのと、自分たちが出来なかったのでそこは悔しいなと思います。

—今日の試合全体を振り返って
選手1人1人がやっぱり諦めることな、 自分たちがやるべきことできたかなとは思います。

〜ポルテレ選手〜
ー今日の試合を振り返って
ほんまに悔しかったけど、僕が嬉しいのは昨日肉離れして試合に出られないとみんな分かってたが、足が痛いままでもソロら4回生とみんなで最後にラグビーできて嬉しかったです。試合前にもちろん勝つつもりで来てたけど、負けたらフナキは引退、勝ったら決勝出れなくても良いから怪我したまま試合に出ました。

ー試合後のフナキとの会話
フナキも負けてほんとに悔しいけど、怪我したままで出てくれてほんまにありがとうと言ってくれました。

ー先輩たちの悔しさを背負ってまた戦って行くと思いますがどのように戦っていきたい?
僕が変わらないと絶対に日本一取れないし、大学でプレーできるのはあと1年だけだし、これでトンガに家族いて、怪我も治して、ゆっくりして治ったらまたやり返したいです。

ーどんなところを変えていきたい?
ワークレートをもっとあげたい。もっと強くなれる練習をします。

ーワークレートをあげるとは?
肉離れの影響で今日はあまり走れなかったけど、アタックのときは絶対に後ろに行かされないように頑張りました。

ーゴール前でトライを取りきれなかった時の心境
早稲田大学も取らせてくれないし、3人から4人が一気に僕のところに来てトライを取れなかった。

ーフナキくんからどんなメッセージをもらった?
肉離れで試合に出れない予定だったけど、フナキは「嬉しいのは怪我しても試合に出てくれたこと」と言われました。

ー試合中は痛みはありましたか?
結構痛かったです。でも痛みを隠すために僕が気持ちを強くして、ボールをもらう時に人を跳ね飛ばして痛みを出さないようにして、痛み出したら早稲田が僕を狙ってくるので、4回生のために気持ちを上げてやっただけです。

ーどんな4回生でしたか?
メンバー入ってる人も入ってない人にも想いを背負って力にしてやってた。

ー来シーズンへの気持ち
フナキが言ったのはしっかり国に帰って怪我を治して、このグラウンドにまた来て、フナキさんらの想いを背負って壁を超えます。

〜伊藤選手〜
—試合振り返って
早稲田大学さんのディフェンスの圧力に前半トライ取りきりたいところを取りきれなくて、 後半は流れ乗れたんですけど、前半のうちにもうちょっとスコア1本、2本でもしとけば、勝ちが狙えたのかなと思います。

—後半から入ってチームの雰囲気は
結構焦って、トライを取り急いでる部分があったんで、FWの近場のとこ攻めようってことを僕から言ってスコアに繋げれたのでよかったです。

—来年は4回生として戦っていくそこへの思い
やっぱりこの国立に4回生が連れてきてくれたからこそ、こうやって悔しい感情を 感じさせてもらってると思うんで、そこに感謝して、 4強の壁を越えるまで何度も挑み続けないと壁は越えられないと思うので、もう1回僕がチームを引き締め直して、次決勝に行けるようにしたいなと思います。

〜石橋選手〜
—試合を振り返って
ヒットで負けていたので、そこで向こう有利になってしまいした。ヒットのところでまずは前に出るっていうところ、ずっとこの1年やってきたんですけど、そこで押されてしまったんでダメになっちゃったのかなと思います。

—後半上手くいった部分はどこか
後半時間もなくて、全員がもう全力出し切ってやれた前に進めたことだと思います。

—自身のプレーについて振り返って
相手のディフェンスのギャップを抜くことは出来たんですけど、その後に上手く繋げれなかったのでそこは反省する所です。

—準決勝を2度経験してこの壁を越えるために必要なことは
FWのセットプレーのところで、FWが負けてしまうと、チーム全体負けてしまうと思ってるんで、FWが圧倒しないと勝てないという風に感じました。スクラムのところ、ラインアウトのところ、京産大はスクラムが強みなんですけど、そこが負けてしまうと全体っていう下がってしまいます。スクラムが強みである以上、絶対に勝たないといけないと思うので今後はスクラムを中心にやっていきたいと思います。

—去年と比べて今年のチームはどうしてか
去年の3回生がそのまま4回生になって残っているメンバーが多くて、自信はすごくあったんですけど、自分たちが準備してきたことに対して、それ以上に対策されていて。もっと対策できていたらよかったなとも思っています。

—来年は個人的にどう戦っていきたいか
次のステージはキャプテンのフナキさんがいないので、自分は1年生からメンバーに入っているので、ラインアウトリーダー、そういう中心人物になってチームに貢献していきたいです。
【取材:藤田芽生、大谷賢之介、伊藤揺梨】

【ラグビー部】11度目の大学選手権準決勝 この壁を打ち破れるか

大学ラグビーフットボール選手権大会 
早稲田大戦 見どころ

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【スターティングメンバー】
1.曽根隆慎(4年=大産大附属)
2.平野叶苑(4年=西陵)
3.川口新太(4年=東海大仰星)
4.石橋チューカ(2年=報徳学園)
5.ソロモネ・フナキ(4年=目黒学院)
6.日吉健(4年=大産大附属)
7.平野龍(3年=札幌山の手)
8.シオネ・ポルテレ(3年=目黒学院)
9.土永旭(4年=光泉カトリック)
10.尾崎恵大(3年=光泉カトリック)
11.西浩斗(4年=熊本西)
12.藤本凌聖(4年=朝明)
13.ナブラギ・エロニ(2年=大分東明)
14.小林修市(3年=京都成章)
15.辻野隼大(4年=京都成章)
【リザーブメンバー
16. 李淳弘(4年=大阪朝鮮)
17. 乳井大士(4年=中部大春日)
18.八田優太(2年=徳島城東)
19.一柳尚斗(2年=兵庫工業)
20.伊藤森心(3年=松山聖陵)
21.高木城治(2年=東福岡)
22.太田陸斗(1年=京都成章)
23.堤田京弘(4年=大阪桐蔭)
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今年もここまでたどり着いた。1月2日に国立競技場で行われる、大学選手権準決勝。これまで10度挑戦してきたがまだこの壁を越えることが出来ていない。11度目の正直なるか。

メンバーは大東文化大戦と大きく変わらないが、今回3番を背負うのは川口。「FW戦で優位に立ちたいなと」(廣瀬監督)。昨シーズンの早大戦では圧倒的なFWの力の差で相手にプレッシャーをかけ、思い通りにプレーさせなかった。今回もセットプレーで優位に立つというのは勝利に必要な条件。川口の強みは武器は188㌢122㌔の体から繰り出すパワー。スクラムにおいてチーム全員が川口に全幅の信頼を置いている。川口は「1回生の頃からずっとフロントの6人は田倉さんに教えてもらってきました。めちゃくちゃしんどかったので、それもひっくるめて自分が持てるものを全て出せたらなと思います」と話す。セットプレーを武器としている京産大だが、今年の早大も手ごわい。昨シーズンに比べてFWを強化し、対抗戦でもすべての試合でスクラムを押し勝っている。「ものすごく警戒しています。対抗戦では押せたのにって思わせたい」と廣瀬監督。関東のスクラムは関西に比べてまっすぐ押してくることが多い。関西リーグでは落とされる場面も多かったが、真っ向勝負を挑んでくるだろう。「それはこっちの得意分野。4年間やってきたことなので圧倒したい」(川口)。

監督や選手の口から特にキーマンとして名前が挙がったのは、SOの服部だ。1年生ながら、主力としてチームを勝利に導いてきている。強敵であることは間違いないが「FWを前に出させないとか、服部の次のプレーヤーを前に出させないようにしてゲームメイクを難しくさせる。これはSOとしてプレッシャーかかるのでそこにディフェンス出来たらなと思います」(辻野)と、プレッシャーをかける手を止めなければ好機は見えてくる。
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この試合で京産大の勝利のカギとなるのは、ディフェンスだ。相手は試合平均すると1.25失トライ、失点も1試合8点に抑えており、そう簡単にトライは取らせてもらえないだろう。だからこそこちらもなるべく失点を少なくして、点差が開かないように試合を進めたい。関西リーグで2敗し、ディフェンスの重要性を身に染みて感じた。ひたむきなディフェンスは攻撃力が高いチームのテンポを崩すことが出来る。選手権に入ってから失点が減り、良い傾向にある。準決勝進出を決めてから、守りにフォーカスした練習を多く行ってきた。ここでまた1段階レベルを上げ、ひたむきに守り勝つ。

国立競技場での早大との対戦に、特別な思いを抱く選手がいる。チームの攻撃の要であるポルテレだ。「今も悔しさを覚えているのは、僕が1年生の時の1点差で負けた早稲田戦。その時の4年生の顔を思い出しながら試合に臨みたいなって思っています」。悲願の決勝進出へあと一歩だった2年前の悔しさは、今も3.4年生の記憶に鮮明に残っている。『国立で早稲田に勝つ』ということは、彼らにとって特別な意味を持つ。過去の先輩たちの思いも胸に、戦う。

4年生にとっては泣いても笑っても最後の大学選手権。京産大のメンバーとして国立で戦うのも1/2が最後だ。京産大にとって最高成績は大学ベスト4、この歴史を塗り替えるため選手たちは燃えている。「国立の舞台でラグビーをするということもそうですし、決勝に進出するというのは目標でもあります。京産大で4年間で培ってきた実力がどれだけ通用するかも楽しみですし、負けたら終わりっていうのでワクワクもしています」と辻野。唯一4年間スタメンで国立で戦ってきたフナキは「1年生から出ているんですけど、3回負けて悔しい思いしかない。ラスト1年はこの悔しい思いをなくしたいですね。国立で最後は笑いたい」と話した。京産大にとって因縁の地で借りを返す時が来た。今こそ『京産大旋風』を巻き起こせ。【執筆:藤田芽生】

~廣瀬監督~
廣瀬監督
ー3番を川口選手に変えた理由は
やっぱりスクラムですね。早稲田はスクラムが強いのでそこの対策もありますし、こっちがやっぱりFW戦で優位に立ちたいなと。フィールドプレーで言うと八田の方が良いんですけど、それを目をつぶってでもセットプレーでいきたいなという感じです。

ー伊藤選手をリザーブに入れた理由は
コンディショニングを鑑みてですね。

ー辻野選手を選手権ではFBで使っていますが
奈須の怪我っていうのもありますし、彼はどこでも出来ますので。

ー辻野選手をFBに置くのは相手のSO服部選手対策ですか
いや、別にはそういうことではないです。うちのメンバー構成で行ってるだけで、服部くんがいるからのFBというわけではないですね。

ー現役時代SOをされていた廣瀬監督からみて服部選手はどうですか
いやもう素晴らしいですね。キックもランもパスもスキルもありますし、タックルも出来ますし、スーパールーキーじゃないですかね。

ーだからこそ彼に自由に蹴らせたくないという感じですか
そうですね。たくさんキープレーヤーがいるんで、彼だけっていうことではないですけども、前に出るディフェンスで早稲田にプレッシャーをかけたいなと思います。

ー今年の早稲田の印象は
めちゃめちゃ強いですね。 ディフェンスが素晴らしくて。試合平均すると1.25失トライでして。失点もは1試合8点。1試合1トライしかさせてもらえないようなチームなんで、非常に強いなと思いますね。

ーアタックでは何がポイントになりますか
なかなかトライ取れないと思いますんで、FW戦で優位に立ちたいなと思ってまして、もうそこでもう圧倒するぐらいのプレッシャーを早稲田にかけていきたいなと思います。多分そういう試合を彼らはしてないと思いますんで、そういう展開に持ち込んでメンタルに働きかけていくようにしたいなと。 ペナルティを得れれば敵陣奥に入っていってそこでパワープレーで帝京明治にトライを取られてるケースが結構あったので、そういう展開にもって行ければと思います。

ー選手権に入ってからFWとBKが連動しているように感じるのですが
やるべきことをもう1回再確認しましたので、それをレベル高くできるようになってきたなと思ってます。大学選手権入ってからですね、フナキが行って、ポルテレが行って、次日吉が行ってとか連動してできるようになったので相手も止めずらいんじゃないかなと思います。

ーキープレーヤーが沢山いると仰っていましたが、服部選手以外だとどの選手になりますか
FBの矢崎選手、植木選手、WTBの田中くん、CTBの野中くん、あとキャプテンの佐藤くんって感じですかね。

ー相手のアタックに対してこちらのディフェンスはどんな感じでやって行かれますか
前に出るディフェンスですね。あとは結構シンプルなんですけど、動きがすごく速いのでそれにしっかり対応できるように今週はディフェンスに時間を割いて準備しています。

ー今年の強い早稲田っていうのは去年の選手権で京産大が目覚めさせたという感じがあるのですがそれについては
多分相手もリベンジを狙っていると思うので、リベンジされないようにいきます。

ー3年連続早稲田と戦っていると思うのですが、どんなイメージがありますか
タレントのいい選手もたくさんいますけども、試合巧者でちょっと隙を見せるとそこをついてくるチームだと思います。そういうことのないように80分間集中して、 できるだけたくさん我々が主導権握れるようにできればなと思います。

ースコア的にはどれくらいが理想ですか
わからないですね。もう多分なかなか点を取らせてもらえないと思いますんで、 ロースコアに持ち込みたいなっていう感じですかね。勝つ時は我々もしっかりディフェンスして、点を取られないようにして、スコアでついてってみたいな展開になると思います。

ー関学に負けた時「負けてよかった」と話していましたが、天理と関学への2敗したから得たものはありましたか
2敗してから大学選手権まで自分たちのラグビーにフォーカスしてやって来ました。相手がどうのこうのというよりも、大学選手権に入ってから我々のラグビーができているという自信は選手たちは持っていると思います。次のチームは強いですけど、それに対して我々がチャレンジしていければいいなと思います。

ー鈴鹿で辻野キャプテンが「自信は取り戻した」と言っていましたが、廣瀬さんから見てもそう見えますか
そうですね、動きは非常に良くなってると思います。やるべきことに集中して全員が同じ意識でプレイできるようになってきていると思います。

ー大学選手権に入る直前に、楽しんでいこうみたいな声掛けがあったっていう風に伺ったんですけど、 そこらへんの効果は
関西リーグの最後の2戦は受けた部分が非常に多くありまして、関学にしろ天理にしろいい形になるんですけれども、トライ取りきれずにずるずる主導権が相手に移っていて、相手の攻撃の時間帯が長くなってしまったっていう試合が2試合続いたんで、 非常に我々としてはフラストレーションが溜まる試合でもありました。やってる選手も楽しくないやろうなと思いましたし、このままでは終わりたくなくて彼ら4回生にとっても最後のシーズンになりますので、最後は思い切って自分たちのラグビーをしてほしいなと。そこにフォーカスしてやってもらいたいなっていう思いです。

ー今年11回目の準決勝になりますが、そこへの思いを教えてください
選手は自分たちの代で歴史作ろうみたいな感じで、モチベーション高くやってると思いますけども、私自身は特に11回目だからからはなくて、やっぱり今年は今年で早稲田も強いですし、チャレンジャーとして準決勝に臨むという感じです。

ー今年の戦力は充実しているなと廣瀬さんから見ても思われますか
はい、いいチームだと思います、今年は。去年の国立競技場を経験したメンバーがたくさん残ったっていう意味で、いいチームだなと思ってます。それがちょっと自信なったり、慢心になったりして、関西リーグ取ることできませんでしたけれども、去年出てたメンバーたくさんいますので、それは今回の準決勝で生きてくるんではないかなという風に思ってます。

ー昨年の国立の記者会見で「もうここに挑戦し続けるしかない」と仰っていましたが、そこについては
ここまで来れて本当に感謝しています。ここに来れたので今年もしっかり頑張りたいと思います。

ー先程ロースコアの展開に持ち込みたいと仰っていましたが、今年はロースコアで勝った経験がほとんどないと思います。そこについてはどうですか

そうですね、多分ゴールラインを割れなくても、こっちがプレッシャーをかけてかけ続けてるような試合ですね。そういうような試合をしたいなと思ってまして。相当な覚悟はいると思うんですけど、80分間やっぱり自分たちのラグビーをやりきって、ゴールライン割れなくても、スコアが積み重なならなくても、我々のラグビーをするっていう感じでいきたいなと思います。

ー経験のある選手が多いという話で、リーグ戦で負けるまで廣瀬監督から見て緩みがあったなという感じはしましたか
1つになりきれてないなっていう部分が非常に多くて。特に夏合宿ぐらいから、もう1ランク上げたいなと思ってるのに、なんかチームがまとまりきれてないなっていうのはすごく感じてました。関西リーグの序盤はそれがまだ見えてなかったんですけども、やはり相手が強くなってきて、それがまたなんか露呈してしまったみたいな感じがありました。どうやったらこう一体感出せるのかなみたいなのを考えてはいいたりしてたんですけどもそうやって一体感出すっていうよりも、やっぱり自分たちのやることをしっかりやろうとか、 目標に向かってみんなで努力するとか、そういったところにフォーカスしました。

ーFW戦で優位に立ちたいという事でしたが、キックはどのように使っていかれますか
そうですね。我々はスペースアタックっていう言い方してるので、アタックのスペースにボールをしっかり落としていくっていう感じと、あとはテリトリーの取り方で、ちょっとキックの使い方を工夫したいなと思ってます。それは試合を見ていただければ。

ージャージは紺のセカンドジャージ?あのジャージに悪いイメージみたいなのはないですか
僕は無いですね。OBの方には変えた方がいいって言う話はされましたけど。

ー今年の準決勝は例年よりアウェイ感がつよくなりそうですが
そうですね。楽しみです。ガラガラの国立よりはお客さん入っていいと思います。

ー関西で京産大だけが残った形。関西の代表として戦うことについては
そうですね、いい試合したいですねそういう意味でも。力の差を見せられるようじゃあかんなと思ってますんで、しっかりしたゲームしたいなと思います。

ー関西の話に戻りますが、関学に負けた時に変えようとしたことってありましたか
変えようとできなかったところがちょっと反省かなと思ってまして。俺たちの力を出せば次勝てるよみたいな感じで天理戦に入っちゃったんで。 同じことを繰り返してしまったっていう感じがしました。なので、大学選手権に向けては、やっぱりしっかりと準備はしましたね。

ー具体的に変えたところは
練習で試合形式を増やしたりとか、グラウンドを大きく使った練習を増やしたり、アタックディフェンスを増やしたりとかですかね。

ー京産大の自分らしさってどんなところだと考えていますか

色々自分たちのプレーがあるんですけれども、それを言語化して共通認識持ってやらせてはいます。強い時って、それがチーム内で何も言わなくてもこうできるんですけど、自分たちが決めたことを試合中何らかの原因でできてないというところがありましたので、どんな相手でも、どんなプレッシャーかかった状況でも、どんだけしんどくても、やっぱりやることをしっかりやるっていうところです。スクラムはこういう風に押すとか、ライアントはこういう風に取るとか、あとディフェンスはこういったところに立ってしっかり前でるとか、そういうところをしっかりもう1回 みんなで共通認識持ってグラウンドでパフォーマンス出すという練習をしました。

ーフナキキャプテンは4年連続国立でスタメン出場していると思うのですが彼に期待するところは
彼はもうプレーで引っ張ってってくれますので、彼が先頭に立ってFWを引っ張ってってほしいなと。 冒頭言いましたけど、やっぱFWのところでやっぱプレッシャーかけていきたいので、 彼にそう期待してます。

ー辻野キャプテンとフナキキャプテンの一年を通した成長は
チームをまとめるのがやっぱりすごく難しかっただろうなと思ってます。どうやったらこうみんな一体感出せるのかとか、1つの方向に向いていけるのかっていうのは非常に彼ら自身も悩んだと思うんですね。そこら辺はすごく彼ら自身成長したんじゃないかなと思います。

ーポルテレ選手はここからもマークされて行くと思うのですが調子はどうですか
彼自身のパフォーマンスも上がってると思います。簡単には前出してもらえないと思いますけど、次の早稲田に対しても、やっぱ低く刺さってくるタックルされますんで、簡単には前に出れないと思いますけどやっぱり彼は脅威なことは脅威だと思いますんで、相手にとっても。彼やフナキやエロニをバンバンフィジカルを当てながら他の選手たちが機能的に動くという感じでやっていきたいなと思いますね。

ー早稲田のスクラムはどういうイメージですか
どういうスクラムか技術的なことはFWコーチに聞いてもらいたいなと思いますけど、帝京にも明治にも結構組み勝ってますので、ものすごく警戒しています。そこしっかり止めたいなと思ってます。関東対抗戦で押せたのにって思わせるようなスクラムが組みたいなと思ってますね。

ー廣瀬監督から見てもっと力を出せると思う選手は
川口、石橋、エロニですかね。

~辻野キャプテン~
ーチームの状態
 ベスト4は京産大としての最高成績なので失うものはないなと思いますし、逆に早稲田の方が対抗戦で全勝だし優勝候補と言われている中で失うものが多いと思うので、そこに自分たちが食ってかかるというチャレンジャーの気持ちで準備してきましたので、あとは2日の国立でどれだけ出せるかなので、チャレンジャーの気持ちでぶつかりたいなと思います。

ー個人としての状態
 とても良くて、緊張感はあるんですけど楽しみの方が大きくて出し惜しみする必要もないですし、自分たちの力を100%ぶつけるだけなので早く試合したいしたいです。ワクワクしています。

ーその気持ちはどこから
 国立の舞台でラグビーをするということもそうですし、決勝に進出するという目標でもありますし、京産大で4年間で培ってきた実力がどれだけ通用するかも楽しみですし、負けたら終わりっていうのでワクワクもしています。

ー早稲田のイメージ、服部のキック
 服部もロングキックですけど、うちの土永もロングキックなので負けてないですね。怖くないです。もちろん凄いですし、練習中も名前出しちゃうくらいリスペクトしているけれど、僕たちもやってきたんで怖がらず、ぶつかりに行きます。服部を抑えるというよりは他の人間を抑えれば、スタンドとしてゲーム展開をむずかしくもっていけるので、フォワードを前に出させないとか服部の次のプレーヤーを前に出させないようにしてゲームメイクを難しくさせる、これはスタンドオフとしてプレッシャーかかるのでそこにディフェンス出来たらなと思います。ただ、ここを個人で打開してくるのが服部や矢崎なので、その力がある人間が早稲田に多いので侮れないですね。チームとして強いです。

ーキーマンとなる矢崎に対しては
 日本代表経験してますし、早稲田のキーマンで1人のラグビープレーヤーとしてすごい選手なので、なるべく走らせたくないですよね。そこにいかに良いボールを持たせないか、矢崎がラグビーをやりにくくするにはどうしたら良いかを考えるのは僕とか土永の役目なので、あとは前のセンター陣がディフェンス頑張ってくれると思います。

ーやりにくくするためには
 プレッシャーかけて行く、ポゼッションを奪う、声でコミットするなど対策をしてきてるつもりです。

ーハイパントを取らせないとか?
 試合展開によってはあるかもしれないですね。うちの両ウイングが取ってくれるんで、僕らの方が獲得率が高いと思います。

ー周りにどういう声かけをする?
 チャレンジャーの立場ですし、失うものがない中で、早稲田は負けに対するプレッシャーが強いと思うので、そこが自分たちの勝ち筋だと思っていて、自分たちが勝てるかもという雰囲気になれば早稲田は焦ると思うので、前半が特に大事になってくる。後半で勝負かけるというより前半いかに出し切っていけるかが大事だと思います。

~フナキキャプテン~
僕たちがやってきたことを信じてどんな強い相手でもタフでプレーしていきたい。

ーどんなプレーが重要?
 セットプレーやディフェンス

ーセットプレーに関して対策してきたところ
 スクラムですね。あとラインアウトとモールです。

ースクラムはどうなふうに組めたら上手くいきそうですか。
 自分たちのスクラムは3アップですけど、スクラムをレフリーにコントロールされたくないですね、自分たちがコントロールしたい。

ー早稲田のスクラム
 京産と同じで3アップですね。それに対して自分たちの1番が耐えたら良いスクラムを組めると思います。

ー早稲田はスクラムを近いところで組みたそうですが
 近いし早稲田のバックローも重いけど、自分たちのバックローも重いので、そこは勝負ですね。

ー京産大も近くで組みたい?
 出来るだけ3番を前に出してドミネートしたいです。

ー4年間国立でスタメン出場したのはフナキくんだけ。どういう想いがあるか
 本当に悔しい思いしかないですけど、ラスト1年間はその悔しい思いを無くしたいですね。国立ではみんなに笑ってほしい。

ー関西と関東のチームと戦う時の普段の雰囲気との違い
 関西のレベルと関東のレベルが違うので、関西のチームが関東のチームに勝ったらすごい大きなことやと思います。

ーどんなレベルの違いがありますか。
 スキルとアタック、スピードのレベルが違います。早いチームがたくさんあるので、勢いに乗られたら止められなくなるので、自分たちのやることに集中していきたいです。

~川口選手~
ー先発出場が決まっての心境
 いちばんは緊張というか、自分がヘマしてしまったらチームに迷惑をかけてしまうので、そこをどれだけチームのために動けるかっていうのが自分の中にあります。

ー何を試合で見せたいか
 自分が4年間やってきたのはスクラムというかセットプレーだと思うので、その中でも1番魅せられるプレーはスクラムなので、そこで目立てればなと思います。

ー過去の準決勝と心境は違う?
 2・3回生のときは先輩のため、特に2回生のときは先輩のためっていうのが強くて、自分がここでミスしてしまったら先輩が国立に立てへんって考えたら前の日から嗚咽止まらないくらい緊張しまくってました。3回生の時も三木皓正さんとかもよくしてくれてたんで、先輩のためって思ったら、緊張はすっごいありました。今回は緊張はしているけれど、自分たちの代でいったろ!っていう、少し落ち着いています。

ー自分たちの代への想い
 1回生のときから田倉さんにずーっと4回生のフロントの6人でやってきて、めちゃくちゃしんどかったので、自分が持ってるものを全部出せたらと思いますね。

ースクラムにおける自身の強み
 インパクトと重さですかね。両親のおかげで体には恵まれてるので、できるだけ重さとフィジカルの部分で前に出たいと思います。

ー早稲田戦への意気込み
 京産大として、チャレンジャーとしてすごいでかい壁だと思うので、そこをしっかり仲間と団結して一つになってぶち壊して行く。越えるとかではなくてぶち壊して行く。

ーそのために何をしていきたいか
 フィールドプレーも大事ですけど、セットプレーで自分の1番魅せられるところでチームを引っ張りたいなと思います。

ー早稲田のスクラム
 関東全体が真っ直ぐくるイメージ。今年の関西リーグはものすごく落としてくるイメージが多くて、こっちが真っ直ぐ押したいのに落としてくる相手に対して良いように押せなかったが、青学、大東、早稲田を見ている限り落としてくるよりは思いっきり前に押してくるなというイメージなので、そこをこっちとしては得意分野で4年間やってきたことなので圧倒したいなと思いますね。

ースクラムで大事にしていること
 8人+16本の足で一気に合わせて出るというのをずっと言われてますね。前の3人は同じ姿勢で同じように背中を張るし、後ろの6人も一緒に足を揃えて低さも揃えてまっすぐ押すというのを田倉さんはずっと言われています。
 
ー前にフナキくんがヒットで前へ出ても前へ出過ぎてしまって崩れてしまうと言っていたが、姿勢に関して
 相手によっては僕がグッと出過ぎてしまうことがあるので、いったん1番を待ってから3人でまっすぐ押して行くイメージ。

ー組み方が違う早稲田のスクラムとアジャストするのが難しいと思いますが
 相手は3番も出ているが1番も出ているイメージを勝手に持っているが、3番アップは1番と思いっきり勝負出来るのでそこで一個前に出て連れていきたいなと思います。

ー対早稲田のスクラムで意識していること
 あるけど組み方は変えていないです。関西リーグの時は3番が一個引くとかがあったが、今回はこっちが一歩前へ出て相手と近かろうが遠かろうが、ヒットで思い切り当たって、前へ出れるんやったら足かいてっていうのをずっと言ってますね。関東と関西ではレフリングというか見てくれる部分がちょっと違うのを感じてるので、そこで関東にあったものも田倉さんが研究してくれているので、そこにアジャストする練習はしています。

ー前の試合ではリザーブのフロントロー3人を一気に変える場面があったが、先発で出る上では心強いのでは
 めちゃくちゃ心強いですね。リザーブだったことがめちゃくちゃ悔しくて、乳井と淳弘と3人でスクラム練習だけは絶対に勝とうと言っていて、練習相手のAチームはフルメンバーじゃないですか、後ろにソロやチューカ、日吉も入ってるし、そいつらに絶対に勝とうと言っていて、僕らがすごい勝ってた。試合前の最後のスクラム練習でAチームが勝って雰囲気上がるとかあるじゃないですか、じゃなくてBチームが思いっきり押してAチームを黙らして終わるっているのを先週もやっていた。っていうくらいリザーブもめちゃくちゃ強い。先発だろうがリザーブだろうが変わらないので、代えてもクオリティーが下がらないので他の大学に比べて強い部分かなと思います。スクラムは4年間で3千回以上くらい組んできた気持ちはあります。僕がAチーム入ったらスクラムで負けることはあまりないですね。

~土永選手~
ーどんな思いで試合に臨みますか
 今まで自分たちがやってきたことを出すだけなので、特にこれといった特別な思いはなく、これまでベスト4止まりだったのでそこの壁を自分たちの代でしっかり越えられるように今までやってきたことを全部出し切って勝ちに行きたいと思っています。

ー壁を越えるために必要なこと
 国立で悔しい思いをいっぱいしてきて、去年は自分たちがやりたいことを出しきれなく悔しい形で終わってしまったので、今年はしっかり自分たちがやってきたことを信じて、自分たちのペースに持ってきて、自分たちのアタックをして、自分たちのディフェンスをして、全てぶつけた上でやっと勝てる相手だと思っているので、前半から出し切るイメージでやってきたことを出したいと思います。

ー入りは大事?
 乗られてしまうとテンポが早くなって自分たちのペースに持っていけなくなると思うので、前半の入りから自分たちのペースに持っていけるようなディフェンスの上がりやアタックのフィジカル部分を出していきたいです。

ー試合のポイント
 相手の速いアタックに対して自分たちがどうディフェンス出来るかというのと、セットプレーで相手に負けず自分たちの色を出してやっていきたいってのがありますね。

ー良いディフェンスで大事になってくること
 速いセットに対して自分たちもそれ以上に速くセットするというのが鍵になってくると思うので、ハーフとしてはしっかりコミュニケーションとって誰を動かすのか、空いてるところがあれば自分からスペースを埋めて行って、そういった良いセットから良いディフェンスをしていきたいです。

ー大東戦の攻撃でスピード感を感じた
 1対1でゲインが取れれば、セットがしやすく前に出られるので自分たちも良いアタックできる。

ーアタックで意識すること
 セット出来てない状態でボールを出してしまうと、早稲田も1人1人のタックルが良いので、テンポ上げるところは上げるんですけど、しっかり止めるところは止めて、セットさせてからアタックをしていきたい。

ー早稲田のディフェンスはかなりラインスピードが速いが
 1on1で勝負して行って、フォワードもフィジカルで勝負していけると言っているので、出てくるアタックに対してボールを動かすだけではなくアタックのプレッシャーをかけていきたいと思います。

ー国立のプレッシャー
 僕はあまり感じないというかそこまで気にしないタイプです。でも自分たちの代で準決勝の壁を打ち破るっていうのはプレッシャーがかかってくると思うので、自分のできることを全て出し切って勝ちに行きたいと思います。

~平野叶苑選手~
ー早稲田のスクラム
 対早稲田においてキーになってくるのがスクラムだと思うので、押し切ってチームに流れを持っていきたいです。

ーチームとしてはどのようなスクラムを組みたいですか
 川口が3番に入っているので彼を前に出して進めて行く感じですね。

ー初めてスタートで国立
 ずっと3階席で見たり、去年はベンチ入ったけど試合出ずにずっと見てるしかなかったので、今年はスタートで出られるし想いもあります。

ーアウェイな雰囲気
 相手のホームで早稲田も勢いあるのでアウェイ感あると思うんですけど、そんなに心配してないです。自分たちのことに目を向けられてると思うので心配はないですね。


~日吉選手~
ー去年経験したからこそ今年は国立でどんなプレーをしたい?
 体張るってのを見せ続けないといけないですし、フォワードとさてどれだけ勝負出来るかなので、特別なプレーをしたいとは思わないですけど自分が求められている部分をしっかりやり切ることかなと思います。

~尾崎選手~
ー試合のポイント
 相手のバックスが強いチームなのでアタックでは1人1人しっかりずらして、ディフェンスでは常に2枚の状況を作りたくて、自分がいつでもカバーにいけるようにやっていきたいと思います。

~ポルテレ選手~
ー早稲田のラグビーについて
 アタックとディフェンス力が高いチームで対抗戦の1位。速くて強いチームだと思います。

ーどんなプレーをしたいか
 ディフェンスを破るのは僕。相手のアタックを防ぐのも僕。この二つのポイントだけを頭に入れてやっていきたい。

ーマークされてることについて
 長く考えましたが、何人にマークされても絶対に前へ出る。

ー4回生のフナキくんとプレーすることへの想い
 彼と一緒に大学ラグビーするのは長くて2週間で、僕は1年生からレギュラーで1人でフナキ選手と一緒にやってきた。早稲田戦で去年は勝てたけど、覚えているのは早稲田に1点差で負けてしまったときの4回生の顔を思い出して、家村選手とかアサエリ選手とか福西選手とかリーグワンで頑張っている選手たちの顔を思い出します。その人たちの顔を思い出しながらプレーします。

ー相手ディフェンスはラインスピードが速いと思うがどのように対応して行くか
 下がってスペースをとって思いっきり真正面から割りに行くだけじゃないですか。3〜4人来ても倒れないように行きたい。

ー相手ディフェンスにどう対応して行くか
 1対1を突かれるのが嫌なので、こっちも1対1作るために速いスピードで展開してどれだけスペースにボールを運ぶかだと思っているので相手より速く走ったり、相手がいないところにボールを回していきたい。

ーどのような練習をしてきたか
 関西リーグではラインが浅くてスペースにボールを振るというのがあまり出来なかったんで、選手権入ってきてからしっかり深く出してボールを持った時に全員が判断できてスペースをつく、そこにボールを出せるようにしたい。

ー国立への想い
 いちばんは立てる人が少ないので楽しむことを1番にして、立てることに感謝してしっかりパフォーマンスを楽しんでいきたいと思います。

~石橋選手~
服部選手のキックはすごい飛ぶので、僕がチャージに行ってプレッシャーを与えることをこの1週間イメージしてやってきたので、ちょっと距離を取られてもチャージに行きます。
【取材:藤田芽生、大谷賢之介、伊藤揺梨】

【ラグビー部】11回目のベスト4入り!辻野キャプテン「壁を越えます」

大学ラグビーフットボール選手権大会 
大東文化大戦 マッチレポート

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【スターティングメンバー】
1.曽根隆慎(4年=大産大附属)
2.平野叶苑(4年=西陵)
3.八田優太(2年=徳島城東)
4.石橋チューカ(2年=報徳学園)
5.ソロモネ・フナキ(4年=目黒学院)
6.日吉健(4年=大産大附属)
7.平野龍(3年=札幌山の手)
8.シオネ・ポルテレ(3年=目黒学院)
9.土永旭(4年=光泉カトリック)
10.尾崎恵大(3年=光泉カトリック)
11.西浩斗(4年=熊本西)
12.藤本凌聖(4年=朝明)
13.ナブラギ・エロニ(2年=大分東明)
14.小林修市(3年=京都成章)
15.辻野隼大(4年=京都成章)
【リザーブメンバー
16. 李淳弘(4年=大阪朝鮮)
17. 乳井大士(4年=中部大春日)
18.川口新太(4年=東海大仰星)
19.一柳尚斗(2年=兵庫工業)
20.松永壮太朗(4年=京都工学院)
21.高木城治(2年=東福岡)
22.太田陸斗(1年=京都成章)
23.堤田京弘(4年=大阪桐蔭)
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11度目のベスト4進出を決めた。関東リーグ戦王者の大東文化大に59-12で勝利。大学選手権でも京産大らしさ全開の試合運びを見せ、鈴鹿の観客を沸かせた。

京産大のキックオフで試合が開始される。武器である西のキックオフ時のタックルがさく裂し、ノックオンを誘った。フェイズを重ねて外に回しながらゴールラインを狙うが、なかなか前に進めず。敵陣22mラインでファーストスクラムを組み、押すことはできたが内側に入ってしまい相手ボールになった。自陣で相手の強みであるラインアウトモールを組まれたが、練習の成果を発揮して押させない。ディフェンスがしっかりと機能しており、自陣深くでの攻撃も上手くしのいだ。前半8分、ターンオーバーしてから藤本、平野叶苑、フナキ3人のボールキャリアが敵陣までボールを持ち込む。サイドラインを割らなかった相手のボールをキャッチした西から平野龍へ繋ぎ、最後は石橋がインゴールまで持って行った。先制トライを奪うことが出来た。
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続く12分、西がここでも仕掛けてエロニがインゴールまで運んだ。「まずは自分が楽しむことと自分の仕事・求められている仕事をやることの2つを目的として今回やって、実際にすごく楽しめたし、自分の役割的にもできたかなって思います」と振り返った西。その後も何度もチームを前に出した。青学大戦ではモールを封じられ、他のアタックのオプションで得点してきたがこの試合では上手く組めた。伝統のモールで三重県出身の平野叶苑が押し込んだ。優位に立てるとみていたスクラムではうまくかみ合わず、相手にチャンスを与えてしまう場面があったにも関わらず、接点やブレイクダウンで終始優位に立ち、京産大のやりたいラグビーが出来た。前半も残り10分という所で4年生の日吉と辻野が連続トライ。ラストイヤーの意地を見せつけた。

ここまで完璧な試合運びでリードを広げてきた。関西リーグ終盤では留学生のアタックやモールが止められたときの打開策がなく、手詰まりになる場面があった。しかし、この試合では土永、尾崎、辻野を起点として多彩な攻撃を見せる。敵陣深くでのハンドリングミスも少なく、焦らずプレーできている。何より良くなったのがディフェンスで、前半終了間際の大東文化大の攻撃にもプレッシャーをかけ続けて守り切ることが出来た。前半は圧倒し続けることが出来た。後半も守り切りたい。
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後半からも攻撃の手は緩めない。辻野のステップでゲインして22メートル内へ。そのままモールトライ。ここでFW1列目は総入れ替え。後半最初のスクラムでアドバンテージをもらい、大外にボールを振っていく。小林のキックからチャンスを作り、5mの位置でスクラムを組んだ。ここでも相手の反則を誘い、ポルテレのタップでスタート。ボールを左サイドに回し、乳井が回転しながらゴールライン際まで運び、ポルテレがそこからトライ。52-0となった。ここでまたメンバーを入れ替え、松永、高木、堤田がイン。調子を上げている堤田が交代後すぐにサイドでパスをもらいトライ。取り切る力はチーム随一だ。

ここまで0点で抑えてきたが、大東文化大もこのままでは終わらない。京産大はリザーブメンバーにほとんどが交代し、フレッシュなプレーを期待したい場面。しかし、アタックとディフェンスのセットのテンポが落ちてしまい、大東文化大の強力な留学生を止められなかった。そこからさらに大外を走られたのを止めれず。約5分間のうちに一気に2トライ奪われ59-12となった。終盤集中力が切れたのかハイタックルを量産。次戦へ向けての課題が明確になった。試合終了のホーンが鳴ってからもプレーは続き、大東文化大も執念でトライを狙うが、粘りのディフェンスで更なる得点は許さなかった。59-12でノーサイド。4年連続国立競技場の舞台に立つ。
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大学選手権ベスト4が出そろった。京産大以外は対抗戦の上位3チーム。次に対戦するのは昨年65-28の大差で下した早大だ。相手もリベンジに燃えているだろうが、チャレンジャーとして挑む。辻野キャプテンは「僕たちが逆にチャレンジして対抗戦1位を食ってやるぞっていう気持ち。出し惜しみする必要はないと思うんで、僕たちの力を100%ぶつけて戦うだけです」と意気込む。

「メンバー外の人たちに決勝の舞台を見せてあげたいっていう気持ちがあってそこが1番です」(西)。「自分自身も国立を2年間スタンドで見てきて出たかった場所なので、4年生も後2試合しかないですし、3年間感謝とかの意味も込めて勝たなあかん試合だと思う」(小林)。準決勝の舞台は選手たちにとって、特別な思いがある。入部してから毎年国立で悔し涙を流す4年生を見てきた。たくさんの人の思いを背負って戦う一戦となる。11度目の正直、ここで必ず勝つ。
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昨シーズンの大学選手権準決勝で明大に敗れた後、最後までグラウンドを見つめながら話していたのは辻野と日吉だった。「準決勝で負けた悔しさをこれからの1年間、絶対に忘れてはいけない。壁を越えられるのは俺らしかいない、歴史を変えるためにこれからみんなでやっていこう」という言葉を交わしたという。それから約1年が経ち平坦な道のりではなかったが、今年も全国ベスト4までたどり着いた。自信を取り戻して向かう、準決勝。「壁を越えます」という力強い辻野の言葉通り、立ちはだかる高い壁を必ず越えて見せる。【執筆:藤田芽生】

~廣瀬監督~
—振り返って
 関東リーグ戦、チャンピオンチームの大東文化大学ですごい攻撃力のあるチームでしたので、警戒して臨みました。立ち上がりからボールポジションをしっかり保ってくれて、素晴らしいプレーをしてくれて主導権を握ってくれたと思います。すごくいい試合だったので次の早稲田戦に臨んでいけるかなと思います。

—自信を取り戻すことができたか
 大学選手権に入ってからディフェンスもアタックもよく前に出て、京産らしいラグビーをしてくれてるなと思ってます。今日の試合も選手と引き続きいいプレッシャーやりたいなと思って臨みました自信を取り戻すというか、京産らしい、我々がやりたいラグビーを大学選手権に入ってできてきたなと思っています。

—パス回しについて意識したことは
 外側にスペースができてて、そこをしっかりとスキャンして ボールを運べてたなと思います。

~辻野キャプテン~
—振り返って
 前半FWが前出てくれて、BKでいいボールを繋ぐことができて、敵陣でスコアすることができてよかったんですけど後半リザーブメンバーが出た所でうまくいかないと所が多くてそこが課題かなと思います。

—4強の壁をどう越えて行きたいか
 相手が早稲田大学さんで、対抗戦のチャンピオンというところで、すごい高い壁ではあるんですけど、この2戦で京産大というラグビー部自信取り戻しましたし、あとはチャレンジするだけなので、そこは自信持って挑めば、いい結果がついてくるんじゃないかなって思うので、壁を越えます。

—パス回しについて意識したところは
 分析班組んでくれたメンバーが、外にスペースあるっていう分析をしてくれたので、そこに積極的にBKでボール運ぼうっていう話し合いをしてて、それが分析通りに進んで、いいアタックに繋がったと思うので、もちろん練習を取り組んだっていうのもそうですけど、やっぱりノンメンバーの方が分析してくれたおかげなので、すごい感謝してます。

—早稲田のイメージは
 去年とは、もう全くの別チームで、去年の早稲田さんとの試合があったので、早稲田も京産に対してすごいリベンジっていう部分を持ってると思うので、そこに対して僕たちが逆にチャレンジして、対抗戦1位を食ってやるぞっていう、出し惜しみする必要はないと思うんで、僕たちの力を100%ぶつけて戦うだけです。

—セットプレーの出来はどうだったか
 セットプレーが強みであるので、今回が100%の出来だったかと言ったら違うんですけど、ただ、グラウンドコンディションであったり、風の状況、プレッシャー感の中で、セットプレーをFW中心にベストパフォーマンスを出してくれてるので、もう1個スタンダード上げて、次はこうレベルも上がっていくので、もっとこう100%、120%を出せるような環境をBKが作り出してあげたいです。

—関西のプライドを持って挑む次戦に対する思い
 大学ラグビーは関東が強いって言われてる時代なんですけど、関西でも1位になれるぞっていう、ここ数年ずっと関西がチャンピオンなれていないので、僕たちが歴史変える、京産大の歴史変えるのもそうですけど、関西でも優勝できるよっていうところを皆さんに見せつけたいです。


~西選手~

ー前半ランで突破することが多かったが、バックスの動きについては
 自分もランに自信があるので、自分の強み活かしてゲインとってトライに繋げられたので、周りのサポートもすごく良かったので、だからトライ取れたんだと思います。

ー堤田くんとの交代について
 怪我しててっていう感じです。

ー数試合ぶりに試合に出てみてどうでしたか
 まずは自分が楽しむことと自分の仕事・求められている仕事をやることの2つを目的として今回やって、実際やってみてすごく楽しめたし、自分の役割的にもできたかなって思います。

ー次は4強ということで国立の舞台です。早稲田大の印象も含めてどうですか。
 早稲田はすごく強いチームで、去年は勝ったけど一昨年は負けているんで、リベンジという気持ちもあるし、準決勝で毎回負けているんでそこの壁を今年こそは乗り越えようという気持ちです。

ー最後の年になるが
 メンバー外の人たちに決勝の舞台を見せてあげたいっていう気持ちがあってそこが1番です。

ー怪我詳細
 リーグ戦近畿大戦、右のハムストリング。3試合ぶりの出場です。

ー調子は?
 今回でだいぶ戻せたかなと思っています。

ーリハビリ期間
 悔しさもあったんですけど、仲の良く同じポジションで切磋琢磨してきた堤田が代わりにいい試合をいっぱいしてくれていて、。感謝の気持ちが大きかったですね

ー自分の強み、次はどういうことを出したいですか。
 自分の強みは空中戦だったりタックルだったり、瞬発的なスピードだったりするので、特に器用なプレーっていうのではないんですが、それが強みかなと思っています。

ーキックオフのときタックル
 1番最初の始まりでチームに勢いつけるために大事な瞬間なので、気持ち込めていきました。

~日吉選手~
ー試合を振り返って
 前半のところで、しっかりやっていいこうと言っていたFWのところでディフェンスやアタックで前へ出られて、空いたスペースにBKが動かしてくれて、やろうと言っていたラグビーが出来たかなっていう感じです。

ー4強の壁に再び挑むことについて
 去年の悔しさだったり、国立、関西のラスト2戦の異様な雰囲気だったりとか、やっぱアウェーになってしまうので、そういう中でどう自信を持ってやっていくとかチャレンジしていく部分もあるんですけど、去年国立を経験したメンバーが周りに声をかけてあげるなどしていかないとなと思います。

ー最初固かった?
 そうですね。ちょっと最初はみんなぽろっとしちゃったのがあったんで、そん中でリーダー陣がもっとダイレクトなフィジカルにやって行こうって声かけして体当て出したらみんな良くなってきた感じです。こうやればトライ取れるんだっていう感覚を持てました。

ー次への意気込み
 関西リーグで2敗してしまって落ち込んでたところで、選手権に来て自信を取り戻せてきたんで、ベスト4の壁と言われているんで、京産ラグビーの原点に振り返って戦っていきたいと思います。

~藤本選手~
ー地元開催。試合を振り返って
 まず地元で開催できたことに感謝して、気合いも入ってたんで、ディフェンスの部分でアピールできたかなと思います。

ー観客からも名前を呼ばれてた。ノンメンバーの存在は
 練習から支えになっていたんで、なんとか試合に勝って恩返ししたいと思っていたので、しっかり自分たちのラグビーが出来て良かったと思います。

ー大学選手権は今年が初出場?
 去年ちょっと出たんですけど、スタメンで出たのは初めてだったので、楽しかったです。

ー次は国立。そこへ向けて
 自分たちは毎回準決勝で負けてて決勝進出したことないので、しっかりここで勝って初の決勝進出したいと思います。

ーバックスの動きとして良かったところ
 ディフェンスの部分ではキーマンが2人いたので12番と15番のところをどれだけプレッシャー掛けれるかっていうところをまずフォーカスしてやっていました。アタッカは外が空いてくるって話してたんでできるだけ展開ラグビーを意識してやっていました。

~小林選手~
ー試合を振り返って
 前半いい形で入ったんですけど、後半相手にスコアされる部分もあったんでそこは修正して次に繋げられる試合になったかなと思います。

ーアグレッシブにいっていたが自分のプレーを振り返って
 一個トライも取れたし、ハイボールも最近取れてなかったんですけど一本アイキャッチもあったんで、こっからもう一回練習してもう一回活躍できるように頑張ります。

ー国立で4回生と一緒に戦えることについて
 自分自身も国立を2年間スタンドで見てきて、出たかった場所なので4年生も後2試合しかないので、3年間感謝とかの意味も込めて勝たなあかん試合だと思うので、1週間ちょっとあるのでしっかり早稲田に向けて準備していきたいです。

~尾崎選手~
ー試合を振り返って
 前半は京産の強みであるFWも前に出せていいアタックできたんですけど、後半は体力も無くなってラインも浅くなって自分たちのプレーできなかったんで、そこは修正するところですね。

ーディフェンスを強みにしているが、今日のようなパワーのある選手やスピードある選手に対してどうしていきたいか
 僕は身長が低いんで、その分相手より下に入れるんで足首目掛けてタックル飛び込めるのが僕の技かなと思います。

ー4回生とまだプレーしていたいとジャージ渡しでおっしゃていました。4強の壁に4回生と挑めることになりましたが、次戦に向けて
 まずは決勝に行くために次の相手を絶対に倒さないとダメなので、あと1週間ちょっとしっかり準備してもう一回4回生と試合できるように準備していきたいです。

~平野龍選手~
ー試合を振り返って
 前半いい形で自分たちのプレーで得点出来たんですけど、後半ちょっと失速してしまってそこが次の試合までの課題だと思います。

ーセットプレーでは少し押される場面もあったが勝ち切れた。次はそれが許されない相手だが
 もう一度スクラムとラインアウトを自分たちで磨き続けて、次の試合では完璧なスクラムとラインアウトモールでトライを取りたいです。

ーずっと破れていない4強の壁と初めての国立について
 まだメンバーに選ばれるか分からないですけど、試合に出れたら全力でタックルとジャッカルをして、国立の壁を越えたいと思います。
【取材:藤田芽生、大谷賢之介、伊藤揺梨】

【ラグビー部】大学選手権準々決勝!リーグ戦王者大東文化大へ挑む

大学ラグビーフットボール選手権大会 
大東文化大戦 見どころ


【スターティングメンバー】
1.曽根隆慎(4年=大産大附属)
2.平野叶苑(4年=西陵)
3.八田優太(2年=徳島城東)
4.石橋チューカ(2年=報徳学園)
5.ソロモネ・フナキ(4年=目黒学院)
6.日吉健(4年=大産大附属)
7.平野龍(3年=札幌山の手)
8.シオネ・ポルテレ(3年=目黒学院)
9.土永旭(4年=光泉カトリック)
10.尾崎恵大(3年=光泉カトリック)
11.西浩斗(4年=熊本西)
12.藤本凌聖(4年=朝明)
13.ナブラギ・エロニ(2年=大分東明)
14.小林修市(3年=京都成章)
15.辻野隼大(4年=京都成章)
【リザーブメンバー
16. 李淳弘(4年=大阪朝鮮)
17. 乳井大士(4年=中部大春日)
18.川口新太(4年=東海大仰星)
19.一柳尚斗(2年=兵庫工業)
20.松永壮太朗(4年=京都工学院)
21.高木城治(2年=東福岡)
22.太田陸斗(1年=京都成章)
23.堤田京弘(4年=大阪桐蔭)

大学選手権初戦の青山学院大戦は66-7で圧勝。負けが続き、自信を喪失しつつあったメンバーたちにとってはうれしい勝ちだった。「ラグビーを楽しむ」という気持ちを忘れず、鈴鹿で大東文化大に挑む。
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メンバーは青学大戦と概ね変わらず。抜擢された平野叶苑や八田がしっかりと存在感をアピールした。WTBは右足のハムストリングの怪我で近大戦以降出場を見送っていた西が復帰。小林と西の両翼とも空中戦を得意としている。留学生とハイボールを競り合う場面も出てくるはず。しっかりマイボールにしたい。これまでWTBとしてスタメン出場していた堤田と西は同部屋。西が怪我の間「浩斗のためにも」と戦ってきてくれていた。言葉通り、トライをとり切る勝負強さを見せてくれた堤田に対して、「自分が出れないってなった時はしっかり出て活躍してくれて、 その分今回は自分がスタートになったからこそ、第1は京弘のためにも頑張りたいと思ってます(西)と意気込む。

カギとなるのはやはりセットプレー。3回戦ではスクラムで終始優位に立ち、ここぞというときのラインアウトにミスがなかったことが勝因だ。大東文化大の脅威の1つは高さのあるラインアウト。マイボールで競られてターンオーバーされると精神的に苦しいものがある。また、モールもかなり強力だ。3番の留学生リサラ・フィナウ選手は189㌢120㌔。押し込む力は関西では経験できなかったレベルになる。練習でもモールディフェンスを繰り返す姿があった。ライン際のディフェンスで粘り、相手に得点を許さない。京産大に分があるとみているのはスクラム。「スクラムでプレッシャーかけていけそうなんで、スクラムで優位に立ちたいなっていうのがあります」と廣瀬監督。リサラ選手とトイメンになる曽根は「最初で慣らしてしまったら留学生はどんどん来ると思うので、ファーストスクラムを抑えてしっかり押して行きたいと思います」と意気込んだ。

流れに乗られると非常に怖いチーム。監督が特に気を付けたいと話したのは12番のハニデリ・ヴァイレア選手と15番のタヴァケ・オト選手だ。「この2人の周辺でラインブレイクが多いので警戒しています」(廣瀬監督)。ディフェンスの部分では「BKとしてもいい感じでできてるんで、それが出せるように準備してきました」と辻野キャプテン。青学大戦同様しっかりと前で止めて、相手のゲインを許さない。
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青学大に勝ってからチームは燃えている。ただ、少し浮かれている部分もあるという。自信はしっかり取り戻すことが出来たからこそ、あの2敗を忘れてはいけない。少しの油断や焦りで勝てたはずの試合も落とすことになる。負けたら終わりの大学選手権、最後までチャレンジャーとして戦い抜く。ここで勝てば何度も涙を呑んできた国立競技場でプレーできる。国立で勝つことは京産大にとってずっと変わらない目標だ。その目標を達成するためにもまずは目の前の鈴鹿で勝ち切って、いい流れをつかみたい。

努力は必ず報われる、そんな甘い世界ではないのは分かっている。それでも京産大ラグビー部の門を叩いてから今日まで、日本一を目指して進んできたのだ。怪我をしても、周りの大学生は遊んでいても、勝てなくても、試合に出られなくても。それでも立ち止まらなかった。日本で一番長くこのチームでラグビーをしよう。今年の大学選手権で流すのはうれし涙だけだ。【執筆:藤田芽生】


~廣瀬監督~

ー今回のメンバーは前回の試合が良かったから選んだメンバーですか
そうですね、変える理由が無いので。

ー大東はどんなイメージですか
攻撃力がありますね。すごいバリエーション豊富で、留学生中心に仕掛けてくるんでアタックに警戒してますね。

ーアタックが強い相手との戦い方
いつも通りですね。我々は前に出てという感じです。

ーセットプレーは大東はどんなイメージですか
やっぱりFWが大きくて重い感じがするので、モールは非常に脅威です。 ラインアウトも高いし警戒してます。 でもスクラムでプレッシャーかけていけそうなんで、スクラムで優位に立ちたいなっていうのがあります。あとはもうすごいラインアウトが高いので、取りたい時に取れないとか、スコアしたい時にそこはできないとかなって。リズムが崩れるようにならないように、しっかりやっていきたいと思います。

ーベスト4の壁を破るにはまずは大東ですね
そうですね、国立に行きたいですね。思いは多分みんな強いと思うんで、それを試合に出してほしいです。

ー青学に勝ってからのチームの雰囲気は
いいですね。非常に自信取り戻してくれたし、次行くぞっていう感じにはなってると思いますね。

~辻野キャプテン~

ーこの一週間どういうふうに練習を進めてきましたか
メンバー外の子たちが分析班組んでくれていい分析してくれたんで、 それを踏まえてミーティングして対大東のことをやったりして1週間取り組みました。

ー分析ではどんな感じで出ていますか
特に留学生を中心としたチームで相手がカウンターアタック得意にしてたりとか、モールが非常に強いとか、そういう相手のキーポイントを重点的にまとめてくれて、そこに対して自分たちがどうディフェンスしてるかであったり、相手のディフェンスに対して自分たちがどうやってアタックしていくかってことを1週間やりました。

ー監督は12番と15番とかが結構キーマンみたいな感じで言ていましたがBKのディフェンスっていう部分では
ディフェンスも徐々にBKとしてもいい感じでできてるんで、それが出せるように準備してきたんで、 大東戦でしっかり出来たらと思います。

ー青学大に勝ってからチームの雰囲気は
正直な感想で言ったら青学に勝ってちょっと浮かれてるメンバー多くて、自分的には何うかうかしてんねんっていう感じで声掛けたんですけど、でもなんといっても4年生は負けたら終わりなんでそこは4年生を中心に試合ではやってくれるかなって信じてます。

~フナキ選手~
—大東文化大の印象
非常に強いチームなので、僕たちはチャレンジャーとして、大東文化が関東の1位チャンピオンなので、僕らはチャレンジャーとして、相手チャンピオンにチャレンジに行きます。

—どんなプレーをしたいか
セットプレーやボールキャリーの部分やタックルのところとか、そういう部分の頑張っていきたいと思います。

—今のチームの雰囲気は
非常ににいいと思います。自分たちやろうとしてることを集中して、大東文に向けて100パーセント出し切りたいと思います。

—意気込み
自分が持てる力で出し切って、80分間勝ちに行きます。


~西選手~

ー久々のスタメンということで
3試合出れてなくてチームが負ける姿を見て、1番自分が悔しかったし申し訳なかったっていう気持ちがあったから、 その分まず大東文化大に勝って、自分が出ることでみんな国立に連れてってあげる、それがちょっと恩返しになるかなって思います。

ー怪我の位置は
右のハムストリングです。もう治りました。

ー自分が出られてない間、堤田くんの活躍を見てどうでしたか
まずはすごく感謝してて。自分が出れないってなった時はしっかり出て活躍してくれて、 その分今回は自分がスタートになったからこそ、第1は京弘のためにも頑張りたいと思ってます。

ー大東文化大に対してどんな自分の持ち味を出していきたいですか
WTBとしての空中戦だったり、タックルだったり、自分に求められた仕事を全うして貢献したいと思います。

~曽根選手~
—大東のイメージ、キーマンは
留学生がパワフルなチーム。3番のリサラ選手を抑えてプレーしたいです。

—どうやって抑えるか
スクラムでプレッシャーかけて、他のプレーするにも嫌がるぐらいスクラムでプレッシャーをかけたいです。

—先発として試合に出る役割
最初で慣らしてしまったら留学生はどんどん来ると思うので、ファーストスクラムを抑えてしっかり押して行きたいと思います。

—同じポジションの乳井選手に対して
ライバルですね。負けてる部分もあるんですけど、そこを絶対勝つって気持ちです。パワーで負けてると思ってます。

—4年生として大東戦をどんな試合にしたいか
京産らしさを出してモールとスクラムセットプレーで勝ちたいと思います。

—スクラムを背負う立場へやりがい
嬉しいことでもあるんすけど、絶対負けたらあかんって、それはもうずっと教わってきてるんで、それは伝統として。プレッシャーも少しは感じています。

~乳井選手~
—大東のイメージ
同じく留学生が強くて、いろんなアタックのオプションが多いチームですね。

—どうプレーしたいか
僕も一緒で、スクラムで相手を疲れさせる。疲れさせるメンタルを取りたいなっていう風に思ってます。

—後半からのリザーブとして試合に出ていく役割
リザーブとして、試合を終わらせる。試合を勝ち切るために、自分の仕事を全うして、勝利に貢献したいなと思います。

—同じポジションの曽根選手について
僕は曽根君に勝つため、追い越すためにという目標とかライバルっていう存在です。

—4年生として大東戦をどんな試合にしたいか
モールとスクラムセットプレーで圧倒
僕も同じなんですけど、モールとスクラム京産の強みで圧倒して勝ちたいです。

—京産のスクラムを背負うことへ思い
他のチームよりスクラムを組んでいる本数も多いと思うので、まずはスクラムを粉砕するぞというきもちです。
【取材:藤田芽生、伊藤揺梨】

【ラグビー部】今季最少失点で青学大を下して8強入り!

大学ラグビーフットボール選手権大会 青山学院大戦 
マッチレポート

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【スターティングメンバー】
1.曽根隆慎(4年=大産大附属)
2.平野叶苑(4年=西陵)
3.八田優太(2年=徳島城東)
4.石橋チューカ(2年=報徳学園)
5.ソロモネ・フナキ(4年=目黒学院)
6.日吉健(4年=大産大附属)
7.平野龍(3年=札幌山の手)
8.シオネ・ポルテレ(3年=目黒学院)
9.土永旭(4年=光泉カトリック)
10.尾崎恵大(3年=光泉カトリック)
11.堤田京弘(4年=大阪桐蔭)
12.藤本凌聖(4年=朝明)
13.ナブラギ・エロニ(2年=大分東明)
14.小林修市(3年=京都成章)
15.辻野隼大(4年=京都成章)
【リザーブメンバー
16. 李淳弘(4年=大阪朝鮮)
17. 乳井大士(4年=中部大春日)
18.川口新太(4年=東海大仰星)
19.一柳尚斗(2年=兵庫工業)
20.松永壮太朗(4年=京都工学院)
21.高木城治(2年=東福岡)
22.吉本大悟(3年=東海大仰星)
23.太田陸斗(1年=京都成章)
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やっと手にした勝利だった。関西リーグ終盤の2節でまさかの連敗。関西で負けを経験したことのなかった現部員たちにとって、辛く苦しい結果だった。それでもいくつものことを負けから学んだ。関学大戦を経て、改善したのはディフェンス。スピードのあるBKに簡単に走られない、前に出るディフェンスとは何か再認識した。天理大に負けてからは練習でより実践に近い状態でトレーニングを積み、ラグビーを「楽しむ」ことの重要性に気付かされた。
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当日、紀三井寺の天気は大荒れだった。第一試合は横殴りの雨が降り、第二試合のアップ時間には雹が降った。ハンドリングミスが増えそうな天気ではあるが、前節の課題である敵陣22m内のミスを減らしたい。京産大のキックオフで試合がスタート。先制点を奪ったのは京産大だ。相手も武器としているスクラムでアドバンテージを奪い、チャンスを作る。そこからフナキとポルテレの突進でゴールライン際まで運び、最後は関西リーグ、選手権あわせて初先発の平野叶苑が押し込んだ。ここから京産大の猛攻が始まる。前半11分にはブレイクダウンで優位に立ちながら、フナキが突破しインゴールへ。続く18分には相手のキックミスから、パスを受け取った堤田がハーフウェイラインからラインブレイク。途中倒れてももう一度立ち上がり、一人で持って行った。天理大戦でも決め切る力を見せたが、その分失点につながるミスも多かったという。しかし、この試合を振り返って「まだ100点満点っていう評価はできないんで、80点ぐらいでちょっと高めにしておくんですけど、自分の中でも納得できるプレーがあった」と話した。4年生の底力が見えた瞬間だった。
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天理大戦では留学生の攻撃を徹底的に止められ、苦しんだ。逆に相手の留学生にタッチライン際を何度も走られ失点する場面があった。その教訓を得てから変化が見えた。前半32分、ブラインドサイドでパスが繋がり、ラインの際にポルテレが構える。ディフェンスが対応できない隙に関西のトライ王ポルテレが得点。「天理戦では今年の関西リーグで初めてトライをさせてもらえなかったことが悔しかった、(青学大戦では)絶対にトライをとる」と試合前に意気込んでいた。有言実行できた。

この日は土永のエリアマネジメントが冴えわたった。ディフェンスが少ない裏のスペースを狙い、何度も敵陣に入ることが出来た。「分析の段階で青学さんの裏のポジショニングが良くないって出ていて、空いてるスペースがあればどんどんエリアをとっていこうという話があったので」(土永)。大学選手権に向けて、ノンメンバーが分析に力を入れてくれた。その協力もありエリアをとることができて、攻め込むチャンスになった。「周りの人の支え、ノンメンバーの支えがあってこの結果が出たと思ったので、そこに感謝したい」と辻野キャプテンが振り返ったように、チーム全員で得た結果だ。

前半の途中から雨がやみ、ハンドリングエラーも少なく試合を進めることが出来た。敵陣でしっかりプレーし、22mライン内に入ったらトライをとり切れた。相手にチャンスを与えることなく35-0で試合を折り返す。
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関学大戦も天理大戦も後半から集中力が切れ、点差を離されてしまった。後半どれだけシビアに失点を許さずにいけるかがカギになってくる。後半開始すぐ、敵陣でチャンスを作り、大学選手権からスタメン復帰となった尾崎がタイミングをずらして小林にパス。そこから絶好調の堤田に繋いでトライ。アグレッシブなプレーで、後半からも勢いを衰えさせない。その後、青学大のNO8にサイドを走られ失点するも、この日奪われたのはこの1トライだけ。秋のシーズン通してみても、この試合が最少失点だった。大学選手権でこのゲームが出来たのは大きい。

ここからフロントローの3人が代わった。1番乳井、2番李、3番川口、特にスクラムの強いパックだ。後半からはスクラムをゴリゴリと押し、何度もペナルティを奪うことが出来た。「関西リーグではよくコラプシング、崩れてしまう場面多かったんですけど、今回はしっかり自分たちとセットして組めた」(辻野)と自分たちでも手ごたえを感じている。前半フィールドプレーを武器とする八田を使い、後半から相手がばててきたところでスクラムが強力な川口が出てくる。相手FWからするとたまらない。前節からメンバーがガラッと変わったが、この戦略は上手くいった。
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風もあり、ノットストレートで苦しめられる場面もあったが、ラスト数分の時点で61-7。勝ちは確信していたが、ここで手は抜かない。スクラムでペナルティを奪い、敵陣深くでラインアウト。モールの体制に入ったように見せかけて、試合終了のホーンが鳴り響いた直後に松永が奇襲トライ。この試合は全くモールを組ませてもらえなかったが、その武器を封じられても得点できたのは大きな収穫だ。最終スコア66-7。負けを乗り越え強くなった姿を見せた。

試合後ロッカールームに戻る選手の口々から「楽しかった!」という言葉がこぼれた。悔し涙を流した先に、この「楽しさ」が待っていた。「準備期間の1週間、辻野が『楽しもう』というワードをよく口にしていて、そのおかげでみんなもその意識を持てたと思います」と平野叶苑。トライ後全力で喜び、誰かがミスしても全員でカバーする。最後の最後まで手を抜かず、相手と向き合う。愚直に勝ちを追い求める。これがずっと見失っていた京産らしさ、ひたむきさだ。自分たちのアイデンティティをやっと取り戻すことが出来た。

負けが続くと自信を無くす。このままズルズルと悪い方向へ進み、早々にシーズンを終えてしまう可能性だってあった。しかし、ここで踏ん張って今シーズンベストな試合を見せた。この勝利には計り知れない価値がある。前だけを向いて進むことが出来る。準々決勝の対戦相手は留学生を日本で一番初めにチームへ加入させた大東文化大だ。より激しく、タフな試合になるだろう。それでも決して恐れない。自分と仲間を信じて、日本一への道を一心不乱に駆け上る。【執筆:藤田芽生】


~廣瀬監督~

ー本日の試合の感想
我々にとっての初戦でしたが、ディフェンスもアタックもこちらから仕掛けることができて80分間プレッシャーをかけ続けてくれました。今シーズン1番いい試合だったかなという風に思いまして、次の大東戦にこれで向かっていけるなという感じがしています。選手たちはほんとうによくやってくれたと思います。

ー関西リーグの最終節からメンバーをいじりましたが、そこに意図は
毎週毎週メンバーセレクションして、ベストメンバーを選んで臨んでいるつもりです。今週はこのメンバーがベストかなと。

ープレッシャー下での練習の取り組みがどのように今回の試合に生かされましたか
ディフェンスの面ではほぼ青山学院より早く動いてセットして、前に出続けるっていうことができましたので、非常に練習の成果が出たなという風に思います。 アタックの方は、特に立ち上がりのところでフェーズを重ねてミスっていうところが何回か連続でありましたんで、まだ改善できるとこあるかなという風に思ってます。ゲーム形式の練習の成果がやっぱり今日はでよく出てたなという風に思ってます。

ー今日の勝ち方が大東文化大戦に向けてどうプラスに働いていくのか
すごくいい戦いをしてくれて、いい勝ち方ができましたんで、これは本当に我々の自信になりましたし、 次リーグ戦1位の大東大に向かっていけるなという感じがしています。

ー今年1番のゲームになったのは「楽しむ」ことが出来たのが大きかったのでしょうか
そうですね。 こちらからアグレッシブにプレーする、フィジカルにプレーする、京産大らしくプレーするっていうことをやってくれましたし、しかもそれを80分間やってくれましたのでそういうところはとても良かったなと思います。


~辻野キャプテン~

ー本日の試合の感想
まず今日の試合にに臨むにあたって、 関西でいいから2戦敗戦して少しチームとして自信なくしたんですけど、選手権は4年生にとっては最後の試合なので楽しもうという風に声かけて試合に臨みました。その言葉の通り、全員が楽しんで、自分たちのやることを徹底したところで、いいゲームにできたんじゃないかなと思います。

ー2敗して、やっと手にした勝利の味っていうのはどうでしたか
すごい嬉しいですね。やっぱり負け続けてて、今日はみんなもグラウンドでの笑顔がやっぱいっぱいあったので。ラグビーの楽しさというか、勝つことが全てじゃないですけど勝った先にしか見えないものもあるので、 それを今日手にできてよかったなと思います。

ー先制トライの場面、ペナルティからショットではなくスクラムを選択した思い、意図
選手権という負けたら終わりの舞台で、1点でも勝てばいいってところで3点っていう選択肢はあったんですけど、 やっぱりゲームを支配するにあたって、まずは自分たちの強みであるFWを出していこうという点で、 PGを狙わずスクラムを選択しました。

ーそれは全員で決めたのですか
そうですね。FWも俺たち行くぞ!という気持ちもありましたので、その気持ちも踏まえてそういう風に選択をしました。

ーこの2週間どういう風に練習を進めてきましたか
2週間準備期間はあったんですけど、最初の1週間は関学と天理戦でプレッシャー下でのミスが多いっていう反省点が出ましたので、そのゲーム練習が多くて毎日30分から40分を1週間やって、 そのゲーム週の1週間はこう今まで通りの準備をしました。自分たちが練習したのもそうなんですけど、やっぱりこうノンメンバーの人たちが、例えば分析をすごいやってくれたりだとか、自分たちがグラウンドを使える時間をくれたりとか、 そういう周りの人の支え、ノンメンバーの支えがあってこの結果が出たと思ったので、そこに感謝したいです。

ープレッシャー下での練習の取り組みがどのように今回の試合に生かされましたか
ゲームを通してミスの部分はまだ多々あったんですけど、やっぱり関学天理を振り返ったら、その試合よりかはスペースにボールを運べたりとか、ディフェンス、アタックともにスピード感っていうのが上がったのかなと思うので、そこに関しては1週間やってよかったなと思います。

ー今日の勝ち方が大東文化大戦に向けてどうプラスに働いていくのか
1つはスクラムの部分。フロントが変わったのもありますけど、関西リーグではよくコラプシング、崩れてしまう場面多かったんですけど、今回はしっかり自分たちとセットして組めたんで、そこはやっぱ強みであるので関東の相手に対して止めたのは次に繋げれたかなと思います。

ーその試合に向ける気持ちの作り方を変えたことで、 プレーにどう影響がありましたか
今日はゲーム展開が上手く進めたって部分もあったんですけど、やっぱりミスに対して問いかけるんではなくて、ネクストプレー、次のプレイではこうしようだったりとか、そのミスしてしまったプレイヤーに対して励ます声が増えたりとか。アップのとこもそうですけど、やっぱり自分たちが楽しむことによって活気ができますし、 自分たちが楽しまなかったら見てる人も楽しめないよねっていう風には言ったので、そういうことが頭に入ったことによって良いプレーが生まれたりとか、結束力が上がったりとか、そういうことになったんじゃないかなと思います。

ー最後に、結果的にその最初のスコアは苦労されてきた平野叶苑選手が持ち込んだように見えたんですけれど、ああいう彼が絡んだプレーで先制したっていうことでチームによりいい効果をもたらしたと感じる部分はありますか
そうですね。トライが全てではないですけど、やっぱりずっと頑張っていた選手が今回こうチャンスを得て結果を出すことによって、例えば今まだチャンスをもらえてないメンバーたちの士気も上がりますし、淳弘が今回リザーブになって、淳弘自体ももう1回やらないとっていう気持ちになると思うので、ここはチームにとってはとてもプラスだと思います。

~平野叶苑選手~
—試合を振り返って
緊張していたんですけど、最初にトライを決めることができて、良いスタートが切れたと思います。40分間、しっかり戦うことができたので良かったです。

—チームとして良かった部分
フィジカルの部分で前に出ることができた点です。特にフッカーとしての目線で言うと、セットプレーが改善できたことが大きな収穫でした。

—スクラムで改善したこと
8人全員でしっかり前に出ることを意識した結果、それがうまくできたと思います。

—初めて2番でプレーしてみて
思ったより緊張せずにプレーすることができました。

—家族の方は応援に来ていましたか?
応援に来てくれていました。兄は来ていなかったと思います。

—京産大としての今日の手応え
セットプレーでしっかり前に出ることができた点です。京産大のラグビーはそこが基盤だと思うので、完璧ではないにしても改善できたことは大きな成果だと思います。

—ラインアウト後にモールを組まない場面が多かったことについて
青学がモールに入らないディフェンスをしてきたので、それで組めなかったというのが理由です。

—次の大東文化大学戦に向けて
メンバーはこれからどうなるかわかりませんが、地元の鈴鹿での試合ということもあり、頑張りたいです。鈴鹿のラグビー場は小学生の時から県大会などでプレーしてきた場所で、ラグビーを始めた頃から関わりのあるグラウンドなので、特別な思いがあります。

—「楽しむ」ということについて
準備期間の1週間、辻野が「楽しもう」というワードをよく口にしていて、そのおかげでみんなもその意識を持てたと思います。もちろんプレッシャーもあったんですけど、この1~2週間、全員で集中して練習に取り組むことができたことが、この勝利に繋がったと思います。

~堤田選手~

—今日の試合を振り返って
今日の試合を振り返ると、自分たちのやりたいラグビーがしっかりできていたので、それが勝利に繋がったのかなと思います。

—自分のプレーについて
まだ100点満点とは言えないですが、80点くらいと少し高めに評価しておきます。自分の中では納得できるプレーもあったけれど、納得できないプレーもあったので、納得できた部分をさらに伸ばし、納得できなかった部分を修正して強みにしていきたいと思います。

—2敗して挑んだこの試合に臨む気持ち
これまでの2試合では、自分のミスが絡んで失点する場面があり、その責任を感じていました。選手権に向けてその課題をしっかり消すことを意識して練習してきたので、今日の試合ではその部分を修正できたのが良かったです。

—前の試合から改善できた部分
自分のキャリーやキャリー後の継続の丁寧さ、ディフェンスのコミュニケーションなどです。関西リーグではコミュニケーションが少し足りていない場面があり、今回の選手権初戦では、しっかりコミュニケーションを取りながら良いディフェンスができたと思います。

—後半最初のトライを振り返って
ボールを受けたときに辻野から「カウンターで行け」という声が聞こえました。カウンターには自信があるので、前に出てみたらスペースが空いていて、強気に攻めた結果、そのままトライに繋がりました。関西リーグでのトライと選手権でのトライでは、気持ちの重みが全然違いますね。

—次の試合に向けて
今回出た課題を修正することはもちろんですが、チーム一丸となって、さらに上を目指してしっかり頑張っていきたいと思います。

〜土永選手〜

ー今日の試合しっかり勝ち切ることができてどうでしたか
自分たちがやりたいラグビーがこの試合でできました。前の2試合を振り返って自分たちのどこが課題であったのかっていうのと、自分たちがやりたいラグビーは何であったのかっていうのをしっかり再確認できたので、こういった試合展開になったかなっていうのは感じています。

ー3年間負けていなかったということの呪縛はあった?
個人としてはそこまで感じてないですけど、やっぱり4連覇っていうプレッシャーとしては、このチーム全体ではあったのかなっていうのは思います。

ーリスタート、いい開き直りみたいなのはあったのですか
そうですね、もう何も考えることはなくなったので、関西リーグが終わって前しか見ることしか僕らはできないので。やっぱそういったところでは、いい開き直りっていうのができたかなっていうのは感じてます。

ーSHとしてこんな天気の中どういうことを意識しましたか
しっかりFWが前に出てくれていたので、そこはFWをしっかりオーガナイズして、スペースあれば、バックスの展開。こういう天候でしっかり深くセットさせるっていうことを意識してて、セットできていなかったら、もうしっかり1回ボール止めて。セットはセットさせてから球を出すっていうことを意識していました。

ーキックも抜群の成功率でしたが、自分が決めていくという意識はあるのか
そうですね。練習はあんまりしてないんですけど。練習したら、調子悪いんで。あんまり練習せずに何本かだけ蹴って、入らなかったらその日はもう蹴らないっていう形で、入ったらそのまま入ったら継続っていう形でやってるんで、そこまでプレッシャーは感じてないですし、リラックスして蹴れたらいいなっていうのはあります。

ーエリアキープのところで何か2週間で変えましたか
もう分析の段階で青学さんの裏のポジショニングがそこまで良くないっていう分析が出ていたので、空いてるスペースがあればどんどんエリアを取っていこうっていう話があったので、そこはいい形でエリアを取れていたっていう感じです。

ーあれだけエリア取れるとやっぱり違いますか
そうですね。FWも楽に前に出れますし、自分たちも勢いに乗れるので。

ー分かりやすく形になった試合という感じでしたか
そうですね。自分たちがやりたかった、今までやってきたことが全部出たかなっていうのはあります。

〜松永選手〜
ー最後のトライは狙ってましたか
練習で空いたらいこうって話はしてました。その前に平野龍が持ち出したやつがいい布石みたいになって、トライが取れました。

ー最後のトライの感想
やっぱりあれはチームのトライなので。最後にみんなが駆け寄ってきてくれたのはすごい嬉しかったです。

ー次の大東文化戦へむけて
やっぱり今日いい試合できたんで、このままいい勢いでしっかり大東にフォーカスして1日1日練習取り組みます。

~八田選手~
—試合を振り返って
前の天理とか関学の時はスクラムがうまくいかなくて、そチームの流れ止めるとかあったんですけど、 今日はスクラムで前に出ることができて、個人的にはよかったです。

—選手権に出場してみて
任されたからには自分がやるべきことをやって、あともう負けたら終わりなのでそこには責任持って頑張りました。

—次の試合に向けて
次も自分のそのスクラムで1位の前に投げて勝利に貢献したい。

~太田選手~
—初選抜を振り返って
何回かボール持って、ゲインするとこもあったんでよかったです。

—自分の評価としては
ランの部分は良かったんですけど、アタックする部分とキック使う部分でスタンドオフのサポートはあんまできてなかったんので、そこは課題かなと思います。

—次の試合に向けて
結構主力の人が戻ってくる思うのでメンバー入れるかはわからないんですけど入ったら頑張ります。
【取材:藤田芽生、伊藤揺梨】
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